FEG
「K-1 WORLD GP 2008 FINAL」
2008年12月6日(土)横浜アリーナ
開場16:00 開始17:00
観衆=17,823名(超満員札止め=主催者発表)
▼メインイベント(第9試合) K-1 WORLD GP 2008 FINAL 3分3R延長2R
○レミー・ボンヤスキー(オランダ/チームボンヤスキー)
失格 2R0分53秒 ※悪質な反則によるレッドカード
●バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)
※ボンヤスキーが2003・2004年に続き3度目の優勝。
いよいよ2008年K-1ヘビー級最強の男が決定する決勝戦。勝ち上がってきたのはバダ・ハリとレミー・ボンヤスキー。両者は昨年のGP準々決勝で対戦し、その時はボンヤスキーが判定2−0で勝利している。
歴代王者に名を連ねるボンヤスキーを倒せば、まさに“チェンジ”を実現させることが出来るハリ。新チャンピオン誕生の期待に、観客の声援はハリに集中する。ボンヤスキーは4年ぶり、3度目の王座へ王手を掛けた。
1R、両者とも慎重な立ち上がり、間合いを取っての見合いが続く。ハリが左ミドル、続いてパンチのコンビネーションから右ロー。
ジリジリと前へ詰めていくボンヤスキー、ロープを背負ったハリは連打を返して回り込んでいく。ボンヤスキーは右ロー。ロープを背負ったハリが左フックを出したところへ、左フックのカウンターを決めてボンヤスキーがダウンを奪う!
カウント8で立ち上がったハリ。冷静なボンヤスキーは仕留めにいかず、再び見合いとなる。前に詰めていくハリが連打を見舞っていくが、ボンヤスキーのガードは固い。オープンスコアはボンヤスキーが10-8でリード。
2R、ハリが飛び蹴りからのパンチで仕掛けていく! 右ストレートで後ろに吹っ飛ぶボンヤスキーへ一気にラッシュ! 準決勝に続く逆転劇の予感に盛り上がる場内!
しかし、足を掬って転倒させたボンヤスキーにハリが殴りかかり、顔面を踏みつけるという暴挙に! 間に入った角田レフェリーがハリを突き飛ばす!
ボンヤスキーのダメージは大きく、なかなか立ち上がることが出来ない。ハリにはイエローカードが提示され、減点1。
ボンヤスキーはドクターチェックを受ける。ボンヤスキーの回復を待つため5分間の休憩が与えられたが、それでもダブルビジョン(物が二重に見える)状態が回復しなかったため、角田レフェリーがマイクを持った。
「K-1のスポーツマンシップに則り、バダ・ハリのとった行動は許されない。悪質な反則行為により失格!」とレッドカードを提示した。
第1試合から好試合の連続で、K-1史上最高にエキサイティングな大会だった今年のK-1GPは、K-1GP史上初のレッドカードによる失格負け(GP以外では2003年6月にモンターニャ・シウバが反則で失格負けとなっている)という最悪の結末で幕を閉じた。テレビ解説の魔裟斗も「1年間出場停止になってもおかしくない悪質な反則」と、ハリのダーティーな行為を批判した。
勝利が告げられると、ボンヤスキーは号泣。王座返り咲きを果たした嬉し涙か、それともこんな形で終わってしまったことへの悔し涙か…。
ベルトを巻いたボンヤスキーは「昨日の記者会見でKOがハイライトとなるK-1にとって、KOが多い大会になるだろうねと言ったとおりKOが多かったが、一番大事な決勝戦がこんな形になって残念です。こんな形での勝利は望んでいなかった」と、悔しさを口にした。
▼セミファイナル(第8試合) K-1 WORLD GP 2008 FINAL4 3分3R延長1R
○レミー・ボンヤスキー(オランダ/チームボンヤスキー)
KO 2R0分53秒 ※右ジャンピングミドルキック
●グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル)
※ボンヤスキーが決勝戦へ進出。
王座奪回を目指し、準々決勝でバンナを撃破したボンヤスキーが先に入場。続いてカラエフをマットに沈めたサキが入場する。
現在K-1で6連勝中(その他の試合も合わせるとなんと20連勝中だという)のトルコの新鋭が、歴代王者狩りに挑む。
1R、左インローで攻めて行くサキに左フックを狙って行くボンヤスキー。サキのバックキックをかわして右フック。左右のフックを放って距離を詰め、ヒザを突き上げるボンヤスキー、離れ際にはハイキックを放つ。
圧力を掛けて右ロー、右ミドルと蹴りを中心に攻めるボンヤスキーに、サキはロープ伝いに逃げていく。パンチを返すサキだが、完全にボンヤスキーに手数でもアグレッシブでも負けている。ジャッジ1名が10-9でボンヤスキー優勢を支持。
2R、右ローを蹴りながら下がっていくサキに、フックからローへ繋げて前へ行くボンヤスキー。サキのパンチでコーナーまで吹っ飛んだボンヤスキーだったが、すぐにダッシュで前へ出て右のジャンピングミドルキック!
サキは飛びヒザ蹴りが来ると思ったか、ガードを上げていたため脇腹へこの大技が見事にヒット!
苦痛の表情を浮かべてサキがダウン! そのまま立ち上がることが出来ず、ボンヤスキーが圧勝で決勝進出を果たした。
▼第7試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL4 3分3R延長1R
○バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)
KO 3R2分15秒 ※右ストレート
●エロール・ジマーマン(スリナム/ゴールデン・グローリー)
※バダ・ハリが決勝戦へ進出。
準決勝第1試合はアーツをKOしたバダ・ハリと、テイシェイラを判定で退けたジマーマンで争われる。最初に登場したジマーマンはリングインすると飛びヒザ蹴りのパフォーマンス、やる気満々の表情を浮かべた。ハリは伏目がちに静かな入場。
1R、ハリの右ミドルを受け止めたジマーマンは伸びる右ストレート! ハリが仰け反る。スピードと伸びのあるワンツーを繰り出していくジマーマン、ハリは左ミドル。左ボディから右ローに繋げるハリ、左ストレートを伸ばして右ストレートをボディに突き刺す。
ジマーマンのジャンプしてのパンチには左フックを直撃! コーナーで連打するハリに、ジマーマンも左右フックで反撃、深追いせずすぐに離れるハリ。
ジマーマンの右ストレートにボディへの右ストレートを返すハリ。二人とも伸びるパンチを交錯させ、スピーディーでスリリングな攻防が続き、オープンスコアは三者とも10-9でハリを支持。
2R、ワンツーから飛び蹴りを見舞うジマーマンは、さらに伸びる右ストレート。ハリは左ボディ二連発、近付いてくるジマーマンに左ハイキックを見舞うと、ジマーマンもハイキックを返してくる。
右へ回りながら右ローを蹴っていくハリは、ジマーマンのフックをかわしつつ、ジャブを当てて行く。しかし、右アッパーに右フックをカウンターで合わせられ、まさかのダウン!
倒そうと右ストレートを伸ばしていくジマーマンに、左ボディを返すハリ。
コーナーへ詰めてボディからフックへ繋げていくハリだが、ジマーマンも左右のフックで反撃する。両者のパンチが交錯する度に、場内からは悲鳴が挙がる。
ハリはアッパーから打ち合いを挑み、ジマーマンの右フックにインサイドから右フックを合わせてラウンド終了間際にダウンを奪い返す! スコアは8-8!
3R、ハイキックからバックキックを繰り出すジマーマンの軸足を蹴り、転倒させるハリ。右へ回りながら右ローを蹴り、ジマーマンが出てくるところに速くて伸びるジャブを的確に当てつつ、ワンツーをヒットさせていく。ジマーマンも速いワンツーを返し、両者スリリングな打ち合いを展開! 場内には悲鳴がこだまする。
そして、ハリの左ジャブとジマーマンの右ストレートが相打ちになった直後、両者共に返しのフックを放ったが、ジマーマンの左フックよりも速くハリの右フックが炸裂!
ジマーマンがダウン! うつ伏せに倒れ、立ち上がれないジマーマン! 大歓声に包まれる中、ハリが決勝進出を決めた。
▼第6試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL リザーブファイト2 K-1ルール 3分3R延長1R
○メルヴィン・マヌーフ(オランダ/マイクス・ジム)
KO 1R2分26秒 ※左フック
●ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/チーム・ミスターパーフェクト)
常にハズレなしの激闘を繰り広げる両者が、リザーブファイト第2試合で激突。スピードと連打のマヌーフか、破壊力とローキックのポールか? 名勝負誕生は必至と見られている一戦だ。
マヌーフは不敵な笑みを浮かべ、軽快なステップを踏んでの入場。ポールは師匠アーネスト・ホーストと並んでリングへ向かう。ポール190cm、マヌーフ177cmと向かい合った両者は明らかな身長差。
1R、ガードを高く上げて右ローを蹴っていくポール、マヌーフがフックで入ってくると片腕を引っ掛けてのヒザから右ロー。マヌーフのワンツーにも右ローを合わせ、マヌーフがさらに連打を繰り出してくると右フックから左ミドル。
しかし、マヌーフのパンチを振り回しながらの突進に押され気味のポールは、打ち合おうとしたところでマヌーフの右フックを喰らいダウン! 合わせようとしたポールの左フックよりも早く決まった。
一気に左右フックで襲い掛かる猛獣マヌーフに、グラつくポール! コーナーへ追い詰めてさらに回転の速いフック連打を繰り出していくマヌーフ!
ポールが返しの左フックを空振りして腕を戻し、体が開いたところへマヌーフの左フックがモロにヒット! 吹っ飛んで後頭部をコーナーへ打ち付けたポールはしゃがみ込むようにダウン! マヌーフが豪快なKO勝ちをかざった。
▼第5試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL リザーブファイト1 K-1ルール 3分3R延長1R
○レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー)
判定3-0 ※30-27、30-28、30-28
●チェ・ホンマン(韓国/フリー)
リザーブファイト第1試合は、開幕戦でバダ・ハリと闘い延長戦前に無念のTKO負けとなったホンマンと、百戦錬磨のベテランであるセフォーが争う。
現在6連敗中のセフォーは、かつてシュルトをダウンさせたシーンをこの大巨人相手に再現することが出来るか? ホンマンは10Kg以上の減量でいつもより細く見える。
1R、前に出るホンマンと下がるセフォー、ホンマンのローにセフォーは飛び込んでボディブローとローキック。さらにバックブローを繰り出す。セフォーが入ろうとするとヒザを突き上げるホンマンだが、セフォーは横から入ってボディへ二連発。
ノーガードで挑発するセフォー、ジリジリと近寄っていくホンマン。前に出るホンマンに右フックをヒットさせると、セフォーはノーガードで体を左右に振ってホンマンのパンチをかわしていく。オープンスコアは全員10-9でセフォー優勢を支持。
2R、セフォーの鋭い右ロー、右のボディフック、さらにバックキックまで繰り出す。セフォーの右ローにホンマンの巨体が傾く! ジャブからヒザを突き上げるホンマン、そのままヒザを連発していくが、セフォーはまたもノーガードで挑発。ホンマンが掴んでくるとボディを叩く。
バックブローを繰り出し、右ローでホンマンを揺るがせるセフォー。左フックからの右ローも決まる。ジリジリと近寄っていくホンマンだが、セフォーをなかなか捕まえることが出来ない。
ようやく首相撲に捕らえてヒザを出すも、セフォーのボディ連打をもらってしまう。ジャッジ2名が10-9でやはりセフォーを支持。この時点で最大2ポイント差がついた。
3R、右ローを蹴っては離れるセフォー、ホンマンのパンチは体を左右に振ってかわす。ホンマンの左ローにニヤリと笑い、右ローを蹴って、返しのホンマンのパンチをボディワークでかわしていく。
パンチを出しながら前に詰めていくホンマン、コーナーへ追い詰められながらもサッとかわすセフォー。
首相撲からヒザ蹴り、右ローに返しのフックを繰り出すホンマンだが、セフォーを捕まえることが出来ない。逆にセフォーの左右フックをもらう。セフォーの足に全く追いつけないホンマンはゴングが鳴ると首を左右に振り、セフォーは満面の笑みを浮かべた。判定はその通り、セフォーが最大3ポイントの差を付け、2年ぶりの勝利を味わった。
▼第4試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
○レミー・ボンヤスキー(オランダ/チームボンヤスキー)
TKO 3R1分46秒 ※ドクターストップ
●ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner
X tream Team)
※ボンヤスキーが準決勝に進出。
無冠の帝王と呼ばれて久しいバンナに対し、「彼はもう引退の時期だろう?」と言い放つボンヤスキー。王座奪回、3度目の優勝を目指してバンナとの決着戦に臨む。挑発されたバンナは「テメェをぶっ壊してやる!」と宣戦布告。悲願の初優勝に近付くことが出来るか?
1R、右の蹴りを上下に打っていくボンヤスキーに、ワンツーで入っていくバンナ。右ハイキックで下がらせたボンヤスキーが、いきなり飛びヒザ蹴りを放つ!
ジャブとインローで距離を測るバンナに、ボンヤスキーは高めの蹴り。バンナの圧力をフットワークでかわして回り込む。ボンヤスキーが右ハイキックから左右フック、バンナはロープを背負いながらも強烈なローを返し、ボンヤスキーはパンチから顔面へのヒザを狙う。ジャッジ1名がボンヤスキー優勢の10-9をつけた。
2R、圧力を掛けて前に出るバンナと、回り込んでいくボンヤスキー。ワンツーで入っていくバンナに、ボンヤスキーはヒザを突き上げる。ボンヤスキーのガードは固く、バンナがパンチを放ってもクリーンヒットはない。
ガードを固めながら前に出るボンヤスキーは、バンナをコーナーへ詰めるとパンチでガードを上げさせてから左ミドル、さらに突き上げるヒザ蹴り。
再び前に出てパンチのコンビネーションでボンヤスキーにロープを背負わせるバンナだが、ボンヤスキーのガードを崩すことは出来ない。逆に左ミドル、左ローをもらう。疲れが見えるのはバンナ。オープンスコアは三者とも10-10。
3R、パンチを叩きつけていくバンナだが、全てブロックされる。逆にボンヤスキーはパンチをガードされてもローやヒザに繋げていく。
ボンヤスキーのハイキックにボディストレートを返すバンナ、ボンヤスキーはパンチを両腕でガードさせてのロー&ミドルキック。
ロープを背負ったバンナにボンヤスキーが右ミドル。腕でブロックしたバンナだったが、サポーターを巻いている左腕の異常(2004年にホーストに折られたことがある)を訴えてダウンを奪われ、ドクターチェックが入る。診断の結果は、骨折の疑いがあるためドクターストップ! バンナはまたしても無冠の帝王のまま年を越すことになった。
▼第3試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
○グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル)
判定3-0 ※30-28、30-27、29-27
●ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー)
※サキが準決勝に進出。
「K-1ヘビー級世界最速決定戦」と銘打たれた闘い。「今までの人生でスピードで負けたことはない」と豪語するカラエフと、「ヘビー級でスピードNo.1は俺だ」と主張するサキ。スピードを制する者がこの一戦を制す!
1R、さっそく仕掛けていくのはカラエフ、その突進をかわしながらハイキック、左フックを放つサキ。フックで飛び込むカラエフにサキがフックを合わせに行くという展開が続く。両者ともスピードのあるパンチ、キックを交錯させる。
サキはカラエフの動きをよく見て右ローを合わせ、カラエフがフックで突っ込んでくるとフックを合わせる。フットワークで出入りを速くするカラエフに、サキは自分から下がってロープを背負いカラエフを待ち受ける体勢。
サキの左フックがクリーンヒットしたところで初回終了。ジャッジ2名が10-9でサキにつけた。
2R、パンチで前へ出てヒザ蹴りに繋げるカラエフ、さらにワンツーからの連打でサキをコーナーへ追い詰め、フック&アッパーの連打で釘付けにする。
サキも左フックを返すが、カラエフのフック&アッパーが止まらない。フックを打ち返すサキだが、カラエフの左フックがヒット! お互いにバックスピンキックを繰り出し、場内を沸かせる。
ステップとウィービングでサキの攻撃を外し、パンチでサキをロープに釘付けにするカラエフ。
遮二無二パンチを繰り出していくカラエフに、サキはハイキックを返す。ジャッジ1名が10-9でカラエフ、残り2名は10-10。
3R、カラエフがハイキックからバックスピンキックの連続蹴り、その勢いのままパンチで攻めるカラエフ。しかし、カラエフが左を伸ばしたところにサキのバックブローがカウンターでヒット!
これでカラエフがダウン! 立ち上がったカラエフは逆転を狙ってパンチで前に出るが、サキの左フックに後退する。
体勢を立て直してパンチを次々と繰り出していくカラエフは、サキをコーナーへ追い込むが、サキに体を入れ替えられての左フックに膝を折る。
それでもアッパー、フックの連打でガードを固めるサキをコーナーへ追い詰めるカラエフ。サキもブロックしながらパンチを返していく。
前に出続けたカラエフだったが、倒すことは出来ず、サキが判定3-0で準決勝進出を決めた。
▼第2試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
○エロール・ジマーマン(スリナム/ゴールデン・グローリー)
判定2-0 ※27-27、29-27、28-27
●エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館)
※ジマーマンが準決勝に進出。
極真カラテの強さを証明するため、K-1に殴り込んだ現役の極真世界王者テイシェイラ。その第一関門に立ちはだかるのは、テイシェイラの先輩であるグラウベ・フェイトーザを破って勝ち上がってきた“エロジマン”のニックネームを頂戴するジマーマンだ。
テイシェイラのローキックか、ジマーマンのフックか? 好対照のキャラクターを持つ二人が激突する。ジマーマンは今回も全身ドクロのコスプレで入場。
1R、テイシェイラの重いジャブがヒット、続いて右ロー。左ミドルにはジマーマンが右ストレートを合わせてくる。テイシェイラは落ち着いて右ローで反撃、ハイキックも繰り出す。長いワンツーを伸ばしてくるジマーマンに、テイシェイラもワンツーを返し、コーナーに追い詰めての連打。
テイシェイラのジャブに下がるジマーマン、右ローと左ミドル。飛んでパンチを繰り出すジマーマンだが、右フックで迎え撃ったテイシェイラはコーナーへ追い詰めて右フックをヒットさせる! そのままパンチで前へ出て行くテイシェイラにジマーマンは防戦一方。
1Rのオープンスコアは10-9でテイシェイラ優勢が2人、10-10が一人。
2R、ジマーマンの右ハイキックに右ストレートを返すテイシェイラ。続いて左ミドルにも右を返す。テイシェイラの左ミドルには逆にジマーマンが右アッパーを合わせた。
ジマーマンの飛びヒザ蹴りはブロック、フックを振るって右ローに繋げるテイシェイラ。左ミドルもヒットさせる。ジマーマンの左フックに右ローを返すと、ジマーマンはヒザを折る。
飛んでのパンチから右フックをヒットさせるジマーマンだが、テイシェイラは構わず打ち合っていく。オープンスコアは三者とも9-9。
3R、テイシェイラが左インローと左ハイキック。ジマーマンは思い切ってパンチで出て行き、右ミドルを連打。テイシェイラもワンツーを繰り出し、ジマーマンにロープを背負わせての連打だ。
ジマーマンのジャンピングキックに左ハイキックを返すテイシェイラ、右ローを蹴ればジマーマンが右ミドルを返す。ジマーマンの右アッパーがヒット! これでテイシェイラが下がる。
すかさずアッパーを中心にパンチで追い詰めて行くジマーマンにテイシェイラは右ローを返すが、ジマーマンは左右フックでガードを固めさせ、がら空きとなった下から右アッパーを突き上げた! テイシェイラが痛恨のダウン! 飛びヒザ蹴りから連打を見舞い、最後まで攻めて行ったジマーマン。
判定はジャッジ1名が8-9をつけたためドローになったが、残る2名は10-8でジマーマンが逆転勝利に成功した。
▼第1試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
○バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)
TKO 2R1分39秒 ※レフェリーストップ
●ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ)
※ハリが準決勝に進出。
オバマ次期大統領のごとくK-1に“チェンジ”(変革)を叫ぶ23歳のバダ・ハリと、16年間K-1のトップ戦線に君臨し続ける38歳のアーツ。ハリはK-1の象徴的存在ともいえるアーツに引導を渡し、2008年末のK-1大変革を起こすことが出来るか!?
リングインするとハリに近寄り親しげに肩を叩く余裕のアーツ、ハリはそのアーツを睨みつけた。
1R、アーツの右ローに右ストレートを合わせるハリ。次のコンタクトでハリの右フックがヒット! グラつきながら後退するアーツにラッシュを仕掛け、右フックでアーツが早くもダウン!
立ち上がると右ローを返しながら下がるアーツ、パンチを出しながら追っていくハリ。しかし、左ミドルを掬われてハリが転倒すると、今度はアーツが前に出てハリが下がる。
圧力を掛けていくアーツは左ボディ、右ロー。下がりながら左フックを放つハリ、左ハイも繰り出すがアーツの圧力に下がっていく。右の相打ちがあって初回終了。オープンスコアは三者とも10-8でハリのラウンドだが、右ローをもらいすぎか。
2R、下がるハリを追っていくアーツは右ロー。するとハリは突然前に出てフックを連打、下がったアーツに右のバックスピンキックが炸裂! フラフラと後退するところへハリがなんと飛び前蹴り!
これでアーツがまたもダウン! 右ローを蹴り続けるアーツにフックで襲い掛かるハリ。アーツはハリの突進に押されてスリップ。ハリが右ストレートをヒットさせると、両者勢い余って同時にスリップ。
ハリは右ストレートでアーツをコーナーへ追い詰め、ボディを叩き、左フックを当てたところでフラフラとなったアーツを見てレフェリーがストップをかけた。
圧倒的なスピードの差を見せて、ハリが完全なる世代交代劇で準決勝進出一番乗りを果たした。
▼オープニングファイト第2試合 K-1ルール 3分3R
○野田 貢(シルバーアックス)
KO 2R2分49秒 ※右ストレート
●高萩ツトム(チームドラゴン)
▼オープニングファイト第1試合 K-1ルール 3分3R
○洪 太星(極真会館)
判定3-0 ※三者とも30-27
●タケル(正道会館)
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