12月14日(日)東京・ディファ有明にてCMA主催/I&Cエージェント企画の金網格闘技イベント「GRACHAN」(グラチャン)が行われた。
今大会は会場にはDJブースが用意され、リングアナウンサーではないMCが大会を進行。(DJ=DJ HIRAKATS、MC=BOY-KEN)大会中には常に音楽が流され、ライブで実況と解説が放送されるなど、趣向を凝らした演出が施されたイベントとなった。
試合に関しても前田日明プロデュースの不良大会「THE OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)」に対抗して、元不良が数ヶ月格闘技の練習を積んで試合に挑むというコンセプトで行われる総合ルールでの試合=タイマンルールを数試合実施。
元不良たちは熱い戦いを繰り広げ、高橋直希(マッハ道場)らが勝利を収めたものの、その他の選手はいずれも敗れるという結果に終わった。
またキックルールの初代CMAキックボクシングフェザー級王座決定トーナメントには“天才空手家”横山剛の実弟である横山伸吾(Crazy
Wolf)が参戦。今回がキックデビュー戦となる横山だったが、下馬評通りの強さを見せて、ソ・ドンフン(韓国)と神谷勲(ファイティングマスター)を下して、優勝を果たした。試合結果詳細は以下の通り。
CMA/I&Cエージェント
「GRACHAN」
2008年12月14日(日)東京・ディファ有明
開場13:30 開始14:00
▼メインイベント(第10試合) キックルール 初代CMAキックボクシングフェザー級王座決定トーナメント決勝 3分3R
○横山伸吾(Crazy Wolf)
KO 2R1分13秒 ※2ノックダウン
●神谷 勲(ファイティングマスター)
※横山がCMA初代フェザー級キック王者に。
1回戦では韓国のソ・ドンフンを相手に1RTKO勝ちし、ほぼノーダメージで勝ちあがった横山。
対する神谷はアキオ・ナカムラと2Rまで戦っており、体力面ではや横山の方が有利か。
1R、左ミドルから一気に前に出る横山。神谷はそこにパンチで飛び込んでいく。横山は左ミドルで距離を取りながら、突進する神谷のボディにヒザ蹴り。
神谷は1回戦と同じようにパンチから右ローのコンビネーションで攻める。下がりながらもジャブ、左フックを当てていく横山。
離れた間合いから一気に距離を詰めてヒザ蹴りを打つ。
そしてこのヒザ蹴りで神谷がダウン! 再開後、横山はパンチから組み付いてヒザ蹴り、そして左ミドル。神谷は必死にそれをディフェンスして、このラウンドを凌ぐ。
2R、パンチ&ローで前に出る神谷。横山はそこにヒザ蹴りを合わせると、高い打点の飛びヒザ蹴り! この派手な技で場内を大きく沸かす。そして横山はヒザ蹴りから左ストレート!
これで神谷から2度目のダウンを奪うと、今度は左ハイキックからのパンチの連打で神谷からダウンを奪い、2ノックダウンによるKO勝利。横山が下馬評通りの強さを見せて、初代CMAキックボクシングフェザー級王者となった。
▼セミファイナル(第9試合) タイマンルール(総合) 73kg契約 3分2R
○高橋直希(マッハ道場)
TKO 2R2分49秒 ※レフェリーストップ
●淡路 基(DEEP GYM IMPACT)
ここまで元不良選手たちの全敗という形で終わっているタイマンルール。応援団の大声援を受けて金網に向かう高橋は一矢報いることが出来るか?
1R、淡路が高橋のローキックを取ってすぐにテイクダウン。バスターで高橋をたたきつけると、高橋の足を振ってパスガードする。
そこからパンチを落とす淡路だったが、高橋はガードに戻して下から三角絞め。かなり深く入ったものの、淡路はバスターで高橋をマットに叩きつける。
そして高橋の足を超えると、サイドポジションから腕十字! 淡路に一本勝ちのチャンスが訪れるが、ここは高橋が腕を外してディフェンスする。
2R、右フックから組み付いた淡路がテイクダウン。高橋のガードポジションからの仕掛けをディフェンスしながら、パスガード。亀になる高橋の後ろに回り込む淡路だったが、高橋にポジションを返されてしまう。
グラウンドで上になった高橋はイノキ・アリ状態からローキック。淡路はすぐに起き上がり、タックルで高橋をテイクダウンする。
残り30秒、高橋がガードポジションからオモプラッタ! これで淡路の体をひっくり返すと、そのまま淡路の体を固定して鉄槌を連打。淡路の動きが止まったところで、レフェリーが試合をストップ。高橋が巧みな寝技で淡路を下した。
▼第8試合 タイマンルール(総合) 77kg契約 3分2R
○清水大貴(フリー)
一本 2R ※フロントチョーク
●リ・ユンシク(フリー)
大応援団の声援をバックに登場した清水。試合開始前からユンシクに歩み寄り、ガンを飛ばすなど、気合の入ったところを見せる。
1R、ユンシクは右ストレートから前に出て、そのままタックル。清水の後ろに回りこむと、そのままバックを取る。ユンシクをマットに振り落とす清水。しかしユンシクはここからすぐにタックル、テイクダウンを奪う。
フロントチョークを仕掛ける清水だが、ここは両者の動きが止まりブレイク。ブレイク後、ユンシクのタックルを切った清水がパンチを落とすが、ここはラウンド終了となる。
しかし清水はそれを無視してパウンド! レフェリーに静止される形となり、清水にはイエローカードが提示される。
2R、ユンシクがすぐにタックルでテイクダウン。パスガードを狙うユンシクに対し、清水はフロントチョークを仕掛けるが、ここはブレイクとなる。
再開後、ここもすぐにタックルでテイクダウンを狙うユンシク。清水がそこにフロントチョークを仕掛けると、ユンシクはすぐにタップ。
清水が一本勝ちを収めたが、試合に物足りなかったのか、清水は試合が終わった直後にはユンシクにカモンジェスチャーするなど、最後まで暴走ファイトっぷりを見せた。
▼第7試合 総合ルール 無差別級 3分3R
○キム・ジフン(CMA KOREA)
判定3−0
●和歌武蔵和樹(レンジャー品川)
DEEPメガトンGPに出場経験がある和歌武蔵と韓国の巨漢ファイタージフンと一戦。ド派手なメガトンファイトが期待される。
1R、和歌武蔵はパンチからタックルで突っ込んでいくが、テイクダウンを奪ったのはジフン。起き上がろうとする和歌武蔵の頭を押さえつけてパンチを連打する。
何とか立ち上がろうとする和歌武蔵だったが、ジフンはバランスがよくグラウンドで上のポジションをキープする。
しかしジフンは攻め疲れからか、完全に手が止まってしまう。ここで和歌武蔵はタックルの形でジフンを金網に押し込むが、残り時間がなく終了。
2R、パンチで突進する和歌武蔵。しかしここでもテイクダウンを奪ったのはジフン。ジフンはインサイドガードから和歌武蔵の顔を押してパンチを落とす。
和歌武蔵はジフンの手首をキャッチしてそれをディフェンス、ジフンも強いパンチを落とすことが出来ない。
3R、やや疲れの見えるジフンに対して、細かいパンチで前に出る和歌武蔵。スタンドレスリングの攻防となるが、すぐにブレイクがかかる。再開後、和歌武蔵が右フックで突進! これがジフンの顔面を捉えるが、ジフンに組み付かれてしまう。最後はジフンが和歌武蔵を金網に押し込んだ状態で試合終了。
▼第6試合 タイマンルール(総合) 65kg契約 3分2R
○竹内敬之(CMA誠ジム)
1R1分25秒 ※三角絞め
●大野雄一郎(マッハ道場)
タイマンルール第3試合に登場した元不良の大野は、マッハ道場で練習を積む選手。CMA誠ジムの竹内と対戦した。
1R、前蹴りのフェイントから竹内がタックル。大野はガードポジションから蹴り上げ、下からのパンチを放つ。竹内は大野の足を超えてパスガードすると、亀になる大野からバックを取る。一度はガードポジションに戻された竹内だったが、すぐに下から三角絞め。大野からタップを奪った。
▼第5試合 総合ルール 92kg契約 3分3R
○加藤 実(フリー)
TKO 1R0分9秒 ※レフェリーストップ
●長堂嘉夢(CMA誠ジム)
1R開始直後、出会い頭に加藤の右ハイキックがヒット! この一発で長堂が崩れ落ちる。
何とか立ち上がった長堂だったが、足元はフラフラ。加藤がパンチをまとめると、レフェリーが試合を止めた。
▼第4試合 タイマンルール(総合) 80kg契約 3分2R
○安藤 純(超人クラブ)
TKO 1R1分1秒 ※レフェリーストップ
●天野塾3号(世田谷天野道場)
第3試合に続くタイマンルールには天野塾2号と同門の天野塾3号が登場。対戦相手はDEEPでUFCファイターのキム・ドンヒョンとも闘ったことがある安藤。
1R、鋭いローキックを飛ばす天野塾。安藤のタックルに右フックを合わせるが、安藤はそのままテイクダウン。すぐにマウントポジションを取るとパウンドを連打! 天野塾の動きが止まったところでレフェリーが試合を止めた。
▼第3試合 タイマンルール(総合) 75kg契約 3分2R
○小林 裕(U-FILE CAMP登戸)
判定3−0
●天野塾2号(世田谷天野道場)
タイマンルールと紹介された一戦。これは元不良が数ヶ月間、格闘技の練習を積んで試合に挑むというコンセプトで行われる総合ルールでの試合。この試合では元不良の天野塾2号が小林に挑むという形になった。
1R、小林が天野塾2号のローキックをとってタックルでテイクダウン。天野塾2号はフロントチョークを狙うが、小林は頭を抜いて天野塾2号のボディと顔にパンチを打つ。
小林はしがみつく天野塾2号の体を突き放してパスガード。天野塾2号が反転してタックルで立ち上がるが、小林が立った状態のままフロントチョーク。
天野塾2号は頭を抜くものの、小林はすぐにタックルでテイクダウンを奪う。
2R、ここも小林がすぐにタックルでテイクダウン。しかし両者の動きが止まり、ブレイクとなる。
再開後、スタンドの攻防の中で小林の左ストレートがヒット! これで天野塾2号がダウン。小林はすぐにパウンドで攻め込むが、天野塾2号のガードポジションに捕まってしまう。
ブレイク後、小林はタックルでテイクダウン。天野塾2号を金網に押し込んでパウンド。小林が終始、試合のペースを握って勝利を収めた。
▼第2試合 CMA初代キックボクシングフェザー級王座決定トーナメント1回戦 3分3R
○神谷 勲(ファイティングマスター)
TKO 2R1分51秒 ※セコンドからのタオル投入
●アキオ ナカムラ(ジョーズアカデミー)
1R、ガードを高く上げて左右のローを蹴る神谷。ナカムラがパンチで突っ込んでくると、それを首相撲に捕まえる。神谷は左フックから右ロー、ナカムラは頭を低くしてパンチを振り回す。
パンチとローで攻撃を組み立てる神谷。ナカムラの突進を首相撲で止めて、右フックや左ボディ、右ローを叩き込む。ナカムラは神谷の右ローで体が流れる。
2R、パンチからの右ローを当てる神谷。ナカムラはローを受けて左右のフックを振り回す。神谷はそのナカムラを首相撲に捕らえてボディにヒザ蹴り!
左ボディとヒザ蹴りでナカムラのボディを狙い撃ちし、ヒザ蹴りでダウンを奪う。カウントが進む中、セコンドがタオルを投入。神谷が決勝進出を決めた。
▼第1試合 初代CMAキックボクシングフェザー級王座決定トーナメント1回戦 3分3R
○横山伸吾(Crazy Wolf)
TKO 1R1分43秒 ※レフェリーストップ
●ソ・ドンフム(CMA KOREA)
1R、リーチで勝る横山がいきなり左ハイキック。じりじりと距離を詰めて前に出て、ドンフムを金網に詰めると、再び左ハイキック、左のヒザ蹴りを放つ。ここでドンフムはたまらずタックルで横山に組み付いてしまう。
ブレイク後、横山は距離を詰めてヒザ蹴りを連打。その後もドンフムはキックルールにも関わらず、タックルを連発。最後は横山がローとヒザ蹴りで攻め込み、ドンフムが倒れこんだところで、セコンドからタオルが投げられた。
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