マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟
「BREAK THROUGH-8〜突破口〜」
2008年12月21日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼メインイベント(第17試合) WMAF世界スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
○“狂拳”竹内裕二(菅原道場/MA日本同級王者・挑戦者)
判定2−0 ※49-48、48-48、48-47
●TURBΦ(FUTURE_TRIBE ver.
O.J./王者)
※竹内が新チャンピオンの座に就く、TURBΦは2度目の防衛に失敗。
11月のR.I.S.E.で裕樹を持ち前のスピード&テクニックで降したTURBOが、その裕樹とR.I.S.E.70Kg王座を争った竹内を挑戦者に迎えて世界王座2度目の防衛戦。今回もマイクロバスを貸しきって茨城からやってきたTURBO応援団から大声援が沸き起こる。
挑戦者の竹内も約1ヵ月前の11月24日に元プロボクシングWBA世界ジュニアバンタム級チャンピオンのヨックタイ・シスオーと闘ったばかりで、手や足など全身に怪我を負い、いつも以上に練習が出来なかったという(元々、竹内は試合の2週間前にしか練習をしない)。
両者とも短い期間での試合が吉と出るか凶と出るか?
1R、TURBΦが右ローで先制、前蹴りを繰り出すと竹内が右ストレートを合わせてくる。右ロー、そこからフェイントをかけてTURBΦが右ストレート。右へ回りながら右ローを狙って行くが、パンチで来るとフックからアッパーを返す竹内。
2R、ジリジリと近寄っていく竹内に、ロー&ハイキックを繰り出すTURBΦ。回り込みながらの左ハイキックで竹内がダウン! TURBΦはすかさずパンチ連打で攻め込み、右ハイキックで2度目のダウンを奪う!
仕留めようとパンチで攻めるTURBΦ、しかし、右ミドルをキャッチされて竹内の右フックでダウンを奪い返される! 騒然とする場内、立ち上がってリングに押し寄せる両者の応援団。
パンチの連打に竹内がパンチを返してくると左右ハイキックを放つTURBΦ。左右フックの打ち合いが展開されるが、TURBΦは深追いはしないでステップで離れる。TURBΦが右ハイキック、飛びヒザ蹴り、左右フックと追って行ったところでラウンド終了。
3R、竹内がパンチを繰り出すとハイキックを狙い撃ちするTURBΦは、鮮やかな足払いで竹内をコカす。竹内はバックブロー、かわしたTURBΦがハイキック。
クリンチとなり、ブレイクの後に熱くなった竹内がヒジを見舞ってしまう。竹内に右ミドルをキャッチさせたTURBΦは右フック、首相撲でもコントロール。ワンツー、前蹴りで突き放し、竹内のローにジャブを合わせる。竹内のワンツーはヘッドスリップでかわすなど、TURBΦが上手さを見せ付けた。
4R、ジリジリと距離を詰める竹内に、TURBΦは前蹴り。竹内が右ストレートを放つとヘッドスリップでかわす。ステップを存分に使って竹内の間合いを外し、自分から飛び込んでの右ストレートをヒットさせるTURBΦ。竹内は左右フック。しかし、TURBΦが不用意に飛び込んで左右フックを放ったところで、竹内の右フックをカウンターで喰らってダウン!
倒そうとパンチで迫る竹内を前蹴りで突き放し、ヒジで迎え撃つTURBΦ。竹内の右がヒット! 足の止まったTURBΦに竹内がパンチで襲い掛かり、TURBΦは前蹴りで突き放す。緊張感のある展開が続く。
5R、TURBΦのハイキックに軸足蹴りを合わせ、前蹴りはキャッチして右ストレートを返す竹内。前に出る竹内が右ローを何度もヒットさせ、足が止まったTURBΦに左右フック。TURBΦも下がりながら右ロー、右ミドルから右ストレート。TURBΦの前蹴りからのワンツーがヒット! 続く右ボディストレートも突き刺さる。
右ストレートから右ローにつなぐ竹内、パンチを伸ばすとTURBΦが左右のハイキックを狙ってくる。右ローを蹴りながら距離を取り、ワンツーで入るTURBΦ。再びスピードを上げて動き出し、竹内のパンチをかわしながらローを入れていく。大歓声の中、試合終了のゴングが鳴った。
判定は……一人目が49-48で竹内、二人目が48-48でドロー、そして三人目は48-47で竹内! ガッツポーズをとる竹内、リングには応援団がなだれ込む。
竹内は「皆さん、今日は応援ありがとうございました。TURBΦさんは本当にスゲェ強い。今年は終わったんで、いいシメだ。来年は一気に上がるんで、今日来た人は絶対得した。絶対に損はさせない。俺の体重の近くのベルトを持ってるヤツは注意しておけ!」と、さらなる飛躍をアピールした。
●竹内のコメント
「今はとりあえず、これで南の島へ行けると。来年はちょっと休みをもらって(菅原会長からは“ダメだよ!”の声)。相手は速いっすね。でも思ったよりは速くなかった。ハイキックは見えなかった。電撃的なって感じ。何が起こったのか分からなかった。俺、ダウン取り返した? 覚えてない。クラクラの状態であまり覚えてなくて、2回目ダウンしたのも覚えてないんですよ。正直、効いてました。3R中もずっと効いてました。
4Rにダウンを奪ったのは右のカウンター。あれは狙ってた。パンチが見えてたので隙間を突いた。スピードは合ったけど見えてたので合わせていこうと思った。相手は意外とパンチがありましたね。蹴りよりパンチの方がよかったですよ。蹴りは全然大丈夫でしたからね。あと、俺が意外と蹴れるなって思った(笑)。これからは俺も蹴っていく。会長、もう狂拳はやめます(笑)。狂蹴でいきますよ。
今回が一番練習してこなかった(菅原会長によればアマチュア時代も含めて最も練習が出来なかったという)。ヨックタイとやって手も足も全身痛めたから。試合前に風邪もひいたし。腸炎になったんですよ、生もの食べて。生ものは危ないですね、生が一番いいけど(笑)。練習が出来なくて会長が凄く焦ってたんですけど、俺は“会長、大丈夫っすよ”って言ってました。
判定については、2〜3Rの記憶が飛んでたからよく分からなかった。最初にダウン取られた後は、会長がバーベキューセットを買ってくれたけどバーベキューって冬でもいいのかな、とか考えてましたね。
来年? K-1も俺を呼んでくれた方が絶対に盛り上がる。分かってないな。強いヤツとどんどんやりたい。特にやりたいのは大月晴明さん、山本元気さん、あの辺のハードパンチャーとやりたい。それとクソ・ローキック野郎! と書いておいてください。裕樹ともう1回やりますよ。次こそローキックなしで(笑)。いや、今度はカットする」
▼セミファイナル(第16試合) S.バンタム級 55.3kg契約(肘無し) ショーダウンマッチ1 3分3R延長1R
○マキ・ピントン(タイ/センモラコットジム/元ルンピニー・ボクシングSt.フライ級1位)
判定2−1 ※30−28、28−29、29−28
●森田晃允(橋本道場/MA日本バンタム級王者)
負傷によって10月の初防衛戦を欠場した森田が、暫定王者となった高橋拓也との2月の王座統一戦を控え、「強い相手とやりたい」と自ら希望。国際式ボクシングの経験が豊富で、奥山光次、アトム山田を破っているピントンと対戦する。ピントンは大勢の応援団を先導にして入場。
1R、どっしりと構えるピントンは強打を振るっての右ミドル。直立不動に近い姿勢から強烈なパンチを振るい、鋭い右ミドルを炸裂させる。森田はジャブから左右のロー、ピントンのパンチをブロックして右から左へローを蹴る。ピントンの左ミドルが快音を発して決まり、アッパーやフックは空振りでも迫力充分で場内から歓声が挙がる。
2R、左ミドルを飛ばしてくるピントンに左右フックを返す森田、しかし左ハイキックをもらってグラつく! 手を広げて「効いてない」とアピールする森田へまたも強烈なピントンの左ミドル!
ガードを固めてパンチをブロックし、左右フックを繰り出す森田だが、左ミドルの絶好の的に。左ミドルに体をくの字にしながらも、ローとフックを返す森田。
全力で振りぬくピントンの右フックで森田は体ごともっていかれる! それでも森田はボディを叩き、左右フックで前へ出る。
3R、森田の左ローとピントンの左ミドルの闘いに。ピントンの左ミドルへフックを返す森田。前へ前へと追い詰めて行く森田だが、ピントンの左ミドルをもらう。森田の左フック、左ロー、右フックでピントンがややグラつく。
左ローから左右フックで前に出る森田、ピントンは待ちの体勢で左ミドルのカウンターと組み付き。どんどん前に出る森田は構わず左右フック、ロープを背負わせてフックの三連打、そして左フックでピントンの頭部を大きく揺らした!
スリリングな打ち合いとなった一戦は、判定2-1のスプリットデシジョンでピントンが勝利。ピントンは飛び上がってリング上に大の字となり、勝利を大喜びした。
▼第15試合 MA日本ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 ショーダウンマッチ1 3分3R延長1R
○加藤 渉(Kインター柏/同級4位)
判定3−0 ※30−28、29−28、30−28
●坂本 章(橋本道場/同級1位)
※加藤がトーナメント決勝へ進出。
昨年のウェルター級新人王・加藤は、10月のトーナメント準々決勝戦で当時ランキング1位だったカカロットをヒジでカットしての準決勝進出。対する坂本は現ランキング1位の選手。坂本はサンタクロースの帽子をモンコン代わりに被って登場。
1R、185cmと長身の加藤はサウスポーの坂本に勢いよく前蹴りで襲い掛かる。ハイキックを連発し、上からヒジを落とす。坂本はジャンプしてのパンチと右ロー。左ロー、ボディブローからパンチを連打する坂本。
2R、ローで入っていく坂本だが、急所を蹴ってしまい試合中断。果敢にパンチで入っていく坂本と、ジャブ&前蹴りで入らせないようにする加藤。飛び込んで組みヒザに持っていくのは坂本の方。
3R、組み付こうとする加藤に右フックをヒットさせた坂本だが、組み付いた加藤のヒザ蹴りをもらって倒れる。ローブローをアピールしたがレフェリーは認めず、スタンドを要求したが坂本はなかなか立ち上がらなかったためダウンがとられる。
左右フックで攻める坂本を前蹴りで転倒させる加藤は、坂本が入ってくると組み付いてしまう。
左ストレートをヒットさせて前に出る坂本とに、加藤が右ストレートを浴びせてヒザ蹴り、さらに左ミドルの連打。ダウンのポイントで勝った加藤が決勝進出を決めた。
▼第14試合 MA日本ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
○染谷年之(Kインター柏/同級3位)
判定3−0 ※29−28、29−29、30−29
●深澤大輔(ダイケン/同級6位)
※染谷がトーナメント決勝へ進出
4連勝で今年8月にランキング入りした24歳の深澤と、30歳の染谷が水町浩の返上した日本ウェルター級王座決定トーナメント(8名のランカーによるトーナメント)の準決勝を争う。
1R、染谷が右ミドル&ローをヒットさせ、前へ出て右のボディストレートをグサリと突き刺す。深澤は下がりながら右のクロスを狙い打ち、左ミドルと右ストレートのコンビネーション。後半になると深澤が右ローを猛連打! 染谷は笑顔を浮かべてこれに耐える。
2R、染谷は思い切ったバックブローを放つも空振り。染谷のヒザが深澤の急所に入ってしまいイエローカード。再開後、深澤は右ローを連打してパンチにつなぐ。
しかし、今度は深澤のヒザが急所に入ってしまいイエローカードに。右ミドルを蹴りに行った深澤に染谷が右フック、これで深澤がバランスを崩す。パンチとヒザで倒しに行く染谷だが、深澤もパンチで反撃。
3R、右ボディストレートから右オーバーハンドフックにつなぐ染谷、組み付いてヒザに持ち込む。ワンツーに行っては組み付く染谷。深澤は左右フックを繰り出すが、染谷の右のパンチをもらう場面が目立つ。
染谷はさらに体を入れ替えて深澤をコーナーへ押し付けてのヒザ蹴り、ワンツーと組みヒザを交互にやって判定2−0で決勝進出を決めた。
▼第13試合 交流戦 70kg契約 3分3R延長1R
○関ナオト(u.f.c/元日本ウェルター級4位)
判定3−0 ※30−26、30−27、30−26
●西村介佑(ワイルドシーサー沖縄/MA日本ミドル級3位)
西村はタイ、オランダ、フランス人などとの試合を経験し、9月に東京初登場。我龍真吾に敗れている。関は新日本キックボクシング協会の元ランカー。
1R、関が右ローで先制、ムエタイガードの西村に左右フックからアッパーを狙って行く。西村は前蹴りを多用するが、関に簡単に入られてパンチをもらう。ガードの隙間から右アッパーを潜り抜けさせていく関、西村はパンチをもらって後退。後半、西村はパンチで入ってくる関に縦ヒジ、テンカオを合わせようとする。
2R、右の蹴りを使う西村にパンチで入っていく関。右ローも的確に当てて行き、その右ローをフェイントにして右ハイキック。
3R、右クロスから右ロー、パンチで一気に入って来る関を縦ヒジで迎え撃つ西村だが、ジャブは当たるが後続打が出ず絶対的な手数も少ない。残り30秒を切ったところで前に出る関の右ストレートで西村がダウン! パンチで仕留めにかかる関に、西村はヒジで応戦する。関が圧倒的な差を付けて判定で勝利を得た。
▼第12試合 交流戦 62.5kg契約 3分3R延長1R
○田中秀和(橋本道場/MA日本ライト級4位)
判定3−0 ※30−29、29−28、30−29
●宇都宮城(u.f.c/元日本ライト級8位)
▼第11試合 バンタム級ランキング戦 ショーダウンマッチ1 3分3R延長1R
○松本圭一太(相模原/同級8位)
判定3−0 ※三者とも30−29
●真方大輔(直心会/同級4位)
▼第10試合 フェザー級ランキング戦 ショーダウンマッチ1 3分3R延長1R
△千葉剣士郎(新東金)
ドロー 判定1−0 ※30−29、30−30、30−30
△小山内直人(谷山/同級6位)
▼第9試合 スーパーフェザー級 3分3R
○KING(土浦/同級8位)
KO 3R2分59秒
●菅崎英世(習志野/フェザー級9位)
▼第8試合 フライ級〜LadiesMatch〜 2分3R
△☆MIKA☆(ワイルドシーサー群馬)
ドロー 判定1−0 ※29−29、30−28、30−30
△市井 舞(Team my/UKF女子総合格闘技インターナショナルフライ級王者)
▼第7試合 2008MA日本バンタム級新人王トーナメント決勝戦 3分3R延長1R
○加藤竜二(橋本道場)
判定3−0 ※三者とも30−29
●勇児(HOSOKAWA)
※加藤が2008年バンタム級新人王を獲得。
▼第6試合 2008MA日本フェザー級新人王トーナメント決勝戦 3分3R延長1R
○テープジュン・サイチャーン(真樹ジムアイチ)
判定2−0 ※30−29、30−29、30−30
●片岡義人(ダイケン)
※テープジュンが2008年フェザー級新人王を獲得。
▼第5試合 2008MA日本ライト級新人王トーナメント決勝戦 3分3R延長1R
○梶田義人(武勇会)
KO 3R0分15秒
●内山周平(Kインター柏)
※梶田が2008年ライト級新人王を獲得。
▼第4試合 2008MA日本ウェルター級新人王トーナメント決勝戦 3分3R延長1R
○矢野将臣(ナゴヤファイトクラブ)
延長1R 判定3−0 ※本戦は0−0
●冨田健祐(真樹ジムアイチ)
※矢野が2008年ウェルター級新人王を獲得。
▼第3試合 ライト級・交流戦 2分3R
○木村基樹(ASSHI−PROJECT)
不戦勝
●町田 光(橋本道場)
▼第2試合 ウェルター級ジム対抗戦 2分3R
△フーテンの康(谷山)
ドロー 判定1−0
△YOUSUKE(東金)
▼第1試合 フライ級ジム対抗戦 2分3R
○TSUKASA(習志野)
判定3−0
●土橋龍二(武勇会)
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