Zuffa
「UFC96 JACKSON VS JARDINE」
2009年3月7日(土・現地時間)アメリカ・オハイオ州コロンバス
ネイションワイドアリーナ
※今大会の模様は3月9日(月)22:00よりWOWOWにて放送。リピート放送は3月14日(土)午前4:50〜、4月19日(日)23:00〜
▼メインイベント ライトヘビー級 5分3R
○クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン(アメリカ/ザ・ウルフズレア)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−27
●キース・ジャーディン(アメリカ/ジャクソンズ・サブミッション・ファイティング)
ジャクソンは『UFC71』でチャック・リデルを破りライトヘビー級王座を獲得、『UFC75』ではダン・ヘンダーソンを退けて初防衛を果たしたが、『UFC86』でフォーレスト・グリフィンに敗れて王座転落。しかし、『UFC92』では宿敵ヴァンダレイ・シウバを3度目の正直で破って復帰戦を飾っている。
対するジャーディンはUFC戦績6勝3敗。その勝利の中には、ジャクソンを破って王座を獲得したグリフィンを1RでTKOに破った一戦や、チャック・リデルをスプリットながらも判定で破った一戦も含まれている。ただし、『UFC84』ではシウバに1R僅か36秒でKOされているが…。ジャクソンがリングインすると、不敵な笑みを浮かべる。さらにレフェリーチェック時にも笑みを浮かべながらジャクソンに顔を近づけて挑発。
1R、ジャーディンの右フックに合わせてタックルで組み付くジャクソンは、金網へ押し込んで行く。内股へのヒザの後、ブレイクに。左右のフックで飛び込んでいくジャーディンは、ジリジリと詰め寄るジャクソンに右ロー、左右フック。ジャクソンは確実に金網際に追い込んでいき、左右のパンチを浴びせるが、ジャーディンが片足をすくってテイクダウン狙い。さらに金網へ押し込んでいったが、ジャクソンは首相撲で体勢を入れ替えて逆に押し込み、右フック。
ジャクソンが前に出るとワンツーで下がらせるジャーディン、右に左にと動いてジャクソンのフックを空振りさせる。しかし、圧力をかけていくのはジャクソン。まるで逃げるように小走りで離れようとするジャーディン。ジャクソンが右ロングフック、首相撲で回してからのフックと攻め込んだところで1R目が終了した。
2R、ジャーディンの右にワンツーを返すジャクソン。左右のフックは空振りに終わる。右ローを放っては離れるジャーディンに、ジャクソンは間合いを詰めながらもまとめた攻撃を繰り出すことが出来ない。下がってジャクソンを誘いパンチで迎え撃とうとしたジャーディンは、ジャクソンの左フックでダウン! すかさずパウンドに行くジャクソンだが、ジャーディンも立ち上がる。
ジャクソンが左フックのフェイントからタックルでテイクダウン、ジャーディンはすぐに立ち上がるがジャクソンも組み付いていく。離れる両者、ジャーディンのインローがローブローになってしまい試合は一時中断。
再開後、ジャーディンの右フックをダッキングでかわしながらタックルに行くジャクソンだが、ジャーディンの左右フックをもらって防戦一方に! しかし、しっかりとアームブロックして有効打はもらっていない。右フックをヒットされるも体勢を立て直してフックを返して行くジャクソン。右のクロスから左右フック、金網を背負ったジャーディンに連打していくジャクソン。
3R、ジャーディンの右ローにジャクソンが左右フック、右ストレートを伸ばすもジャーディンを捕らえきることが出来ない。このラウンドのジャーディンはあまり下がらず、リング中央でパンチを繰り出していく。
ジャクソンがタックルでテイクダウンするが、やはり立ち上がるジャーディン。接近戦で右ヒジ、ジャクソンもフック。離れるとジャーディンは再三放っている右ロー、ジャクソンの圧力が弱まったためか、ジャーディンは下がらずにリング中央で回り込みながらパンチとミドルキック。ジャクソンのパンチは空を切る。
前に出るジャーディンは右フックからの左アッパーを何度も狙うが、ジャクソンの右フックでバランスを崩す。するとジャーディンがタックル、すぐに体勢を入れ替えて金網に押し込み、ヒザ蹴りを入れていくジャクソン。これはブレイクに。
ジャーディンのパンチに左右のフックを返していくジャクソン。金網際で打ち合いになり、回り込んで逃げようとしたジャーディンの右フックを払ったジャクソンの右フックからの左フックであお向けに倒れるジャーディン! ランペイジがすかさずパウンドに行こうとしたところで、試合終了となった。
「グッドファイト」とジャーディンを称えるジャクソン。ジャッジは3−0でジャクソンが勝利の雄叫びを挙げた。するとジャーディンの同門で、デビュー以来14戦無敗の現UFC世界ライトヘビー級王者ラシャド・エヴァンスがオクタゴンの中に入り、ジャクソンとフェイス・トゥ・フェイスで睨み合いながら舌戦を展開。場内を大いに盛り上げた。次回、タイトルマッチで激突か!?
▼セミファイナル ヘビー級 5分3R
○シェイン・カーウィン(アメリカ)
KO 1R1分9秒 ※右フック
●ガブリエル・“ナパオン”・ゴンザーガ(ブラジル/チーム・リンク)
“ミルコ・クロコップをKOした男”ゴンザーガが登場。『UFC70』でミルコをKOし、UFC四連勝を飾った後は、ヘビー級タイトルマッチでランディー・クートゥアにTKOで敗れ、『UFC80』ではファブリシオ・ヴェウドゥムにもTKO負けと二連敗。しかし、『UFC86』ではジャスティン・マッコーリーにアームロックで一本勝ち、『UFC91』でジョシュ・ヘンドリックスにTKO勝ちと再び連勝している。
カーウィンは34歳ながら戦績は10勝無敗、『UFC84』と『UFC89』ではいずれもTKO勝利を収めている。リングインすると真正面からの睨み合いを展開。
1R、カーウィンがパンチの連打で追って行くが、ゴンザーガが右フックの三連打で形勢逆転。カーウィンは早くもグラグラとなって組み付く。ゴンザーガがテイクダウンに成功するが、カーウィンも金網を背に立ち上がる。その直後、ゴンザーガの右フックにグラついたかに見えたカーウィンが返しの右フック! この一発でゴンザーガが両膝から崩れ落ち、カーウィンが右アッパーで追撃したところでレフェリーが試合をストップ! カーウィンが豪快な逆転KO勝ちで大歓声を浴びた。これで11連続1RでのKO勝利だ。
▼第8試合 ウェルター級 5分3R
○マット・ブラウン(アメリカ)
TKO 1R1分32秒 ※レフェリーストップ
●ピート・セル(アメリカ/セラーロンゴ・コンペティションチーム)
The Immortai(不死身の男)のニックネームを持つブラウンは『UFC88』でキム・ドンヒョンにスプリットデシジョンで敗れるも『UFC91』ではライアン・トーマスに腕十字で一本勝ち。これまでの戦績は11勝7敗。対するセルはUFC戦績2勝4敗(UFN、TUF含む)と黒星先行だが、『UFC51』でフィル・バローニに一本勝ちしている。
1R、ブラウンが左ハイキックからの右ロー、ジャンプしての右ストレートで先制する。続く右ハイキックからの左フック、右ロングフックでセルがダウン。フラフラとなり、続くパンチで倒れこんだセルにパウンドを連発。これで終わりかと思われたが、レフェリーはストップせずブラウンはタックルでセルを金網へ押し込んでいく。
体勢を入れ替えたブラウンはセルを金網に押し込んで縦・横ヒジの連打からヒザ蹴り、さらに右フックを叩き込み、“なぜ止めないんだ?”と両手を広げてアピール。首相撲からのヒザ蹴り、もう一度首相撲に行こうとしたところでセルが倒れ、ブラウンがパウンドを2発入れるとようやくストップがかかり、ブラウンが圧勝を収めた。
▼第7試合 ライトヘビー級 5分3R
○マット・ハミル(アメリカ)
KO 1R3分53秒 ※右ハイキック
●マーク・ムニョス(アメリカ)
“ザ・ハンマー”のニックネームを持ち、聴覚障害のハンデを背負いながらもUFC戦績(TUF、UFN含む)5勝2敗を誇るハミルと対戦するのは、これがUFC初参戦となるムニョス。これまでの戦績は5勝無敗。ハミルは観客の大歓声を受け、両手を大きく上げて歓声に応えながらの入場だ。コール時にはムニョスにブーイング、ハミルには大きな声援が送られる。
1R、パンチを出しながらどんどん前に出るハミル、ムニョスはタックルに行くが切られて立ち上がる。ハミルがムニョスを金網に追い込んで連打、ムニョスのタックルは切られてスタンドに戻ると、ハミルはやはりパンチで追い込んでいく。ムニョスも右アッパーの連打で応戦するが、ハミルの左ジャブと右ストレートで棒立ちに!
ムニョスは下がりながらも右フックを当てて行き、サウスポースタイルにチェンジしながらの右フックを繰り出す。早くもスタミナ切れの兆候が見えるハミルに、ムニョスのパンチが当たり始めたが、ハミルが放った右ハイキックがモロにヒットし、ムニョスは失神KO! ハミルが大歓声で勝利を称えられた。
▼第6試合 ライト級 5分3R
○グレイ・メイナード(アメリカ/エクストリーム・クートゥア)
判定3−0 ※三者とも30−27
●ジム・ミラー(アメリカ)
前回『UFC90』でリッチ・クレメンティを撃破し、7勝1無効試合と連勝記録を伸ばしたTUF出身メイナードと、『UFC89』と『UFN』で二連勝している(通算戦績13勝1敗)ミラーがPPV(ペイパービュー)のオープニングを飾る。
1R、サウスポーのミラーがジャブ、ワンツーを出しながら前に出る。下がりながらボディストレートを放つメイナードにミラーが組み付いてケージへ押し込むが、メイナードのヒザ蹴りをもらって離れる。
ミラーはワンツー、メイナードがパンチで入ってくると右フックで迎え撃つが、いずれもかわされて逆にパンチをもらう。ミラーが左ミドル、メイナードが前に出てくると片足タックルで組み付く。メイナードは片足立ちになってテイクダウンを防ぎ、金網を背にヒザ蹴り。その足をキャッチしてさらにテイクダウンを狙うミラー。これも離れる。
メイナードがパンチを繰り出しながら前に出て、迎え撃つミラーのパンチは空を切るが左ミドルがヒット。ミラーの左アッパーをかわしてメイナードが右フック、さらにワンツーをヒットさせる。これでミラーは鼻から出血。
2R、前に出るのはミラーだが、パンチは空を切る。場内からブーイングが起きると両者は打ち合いに行くが、再び離れてミラーがローとミドルキック。メイナードの右ストレートから左ボディがヒット! 今度はメイナードが前に出てパンチを繰り出し、ミラーが右フックと右ローで迎え撃つ。
ミラーがタックル、メイナードが切って上になるも、すぐに立つ。メイナードの圧力をジャブとローでかわしていくミラーだが、右ストレートをもらって今度は左目上をカットして流血。連打で前に出て行くメイナード、右のカウンターをヒットさせるとミラーがガムシャラに前へ出るが、メイナードはかわしながら打ち合う。
3R、ジャブから左ミドルに繋ぐミラーに、ワンツー左フックで突っ込むメイナード。圧力をかけてミラーを下がらせるメイナードにミラーが左ミドル、すると今度はメイナードがパンチをフェイントにこの試合で初めてのタックル、テイクダウンに成功するが下からミラーが膝十字! 足を抜いて立ち上がるメイナード。
ミラーが前に出るとすぐにバックステップやサイドステップで対応するメイナードは、ミラーのタックルにガブり、立ち上がろうとするがすぐにミラーがタックル。ミラーの両手がメイナードの足にかかるもテイクダウンは奪えず、上になったメイナードが左のパンチを叩き込む。
立ち上がったメイナードにパンチで攻めていくミラーだが、やはりメイナードのステップで間合いを外されてクリーンヒットを奪えず、逆に右ストレートをもらう。判定3−0でメイナードが勝利を手にした。
▼第5試合 ウェルター級 5分3R
○タムダン・マクローリー(アメリカ/CNY
MMA)
TKO 1R3分35秒 ※グラウンドでのヒジ
●ライアン・マディガン(アメリカ)
『UFC78』で郷野聡寛に一本負けを喫したマクローリーがテイクダウンすると、マディガンが下から長い足を絡ませて三角絞めを狙う。マクローリーがその足を乗り越えてパスガードに成功、サイドポジションからヒジを入れていく。起き上がったマクローリーがパウンド、すぐにマディガンが両足を絡ませてマクローリーを倒すが、上になったのはマクローリー。
再びヒジからサイドポジション、マウントを奪ってパウンド、三角絞めに行こうとしたがこれは失敗。マクローリーはサイドポジションに戻ってパンチを入れていき、ニーオンザベリーになるとマディガンが下からの膝十字!
しかし、足を引き抜くとマクローリーがサイドから再びあっさりとマウントを奪い、パンチの連打! 両腕でガードするマディガンだが、マクローリーはそのガードの隙間を打ち破るヒジの連打! マディガンの左目上がパックリと割れて流血、レフェリーがストップしてマクローリーのTKO勝ちとなった。
▼第4試合 ミドル級 5分3R
○ケンドール・グローヴ(アメリカ)
TKO 1R1分32秒 ※グラウンドでのヒジ
●ジェイソン・デイ(カナダ)
ケンドールが左ジャブに反応させて長いリーチからの右ストレートを突き刺し、ダウンさせてヒジの連打! ワイクーを踊って勝利をアピールした。
▼第3試合 ライトヘビー級 5分3R
○ジェイソン・ブリルズ(アメリカ)
判定3−0
●ティム・ボッシュ(アメリカ)
1R、ブリルズがパワフルなパンチの連打で攻め、ボッシュのローキックに合わせて右フックから組み付いてテイクダウン。ボッシュはすぐに立ち上がるが、組み付いて金網へ押し込んでいくブリルズ。ヒザ蹴りを見舞って離れると、パンチの打ち合いに。
やや手数の減ったブリルズを今度はボッシュが左フックで攻めて行く。至近距離でパンチの打ち合いをしたところでラウンド終了。
2R、ブリルズがタックルで組み付いてテイクダウンに成功、サイドへパスしてボディへのヒザ蹴り、そして顔面へのヒジ。起き上がろうとしたボッシュのバックにつき、サイドへ戻ってヒジを叩き込む。縦四方になってボディへのヒジ、立ち上がろうとしたところでフロントチョークの体勢になるがこれは失敗。
上をキープするブリルズがパウンド、ヒジをこすりつけ、一気に立ち上がったボッシュのバックを奪って背後からヒザを蹴る。これはブレイクになる。
3R、ブリルズが片足タックルでテイクダウン、サイドから顔面とボディにヒジ、ボディにヒザを突き刺す。そしてマウントを奪い、ヒジを落としていくとボッシュは左目上をカット。そのまま試合終了までマウントをキープしてパンチを入れていき、判定3−0でブリルズが勝ち名乗りを受けた。
▼第2試合 ライトヘビー級 5分3R
○ブランドン・ベラ(アメリカ)
TKO 2R1分27秒 ※右ローキック
●マイケル・パット(アメリカ)
ベラが速い右ローとワンツーで攻め込み、パットはパンチ。長いリーチからストレートを伸ばし、左ハイキック、右ローとスピードのある攻撃を繰り出すベラ。左フックからの右ローに大きくバランスを崩すパット、圧倒的にスピードとリーチで優るベラがジャブから左ローを放つとパットはダウン気味に倒れる。
スタンドを要求するベラはサウスポースタイルから左ストレート、パットも右ハイキックを返す。パンチを打っていくとベラはボディへのパンチからインロー。左ハイから足の着地と同時に左ボディストレート。
2R、徹底的に左ローを狙い撃ちしていくベラ、パットも右ハイキック。構えをオーソドックスに戻したベラは、今度は右ローを連発! 三発目でパットが倒れる! するとベラはカモンゼスチャーでスタンドを要求、もう一発右ローを叩き込むと、パットは吹っ飛ぶようにダウン。仰向けに倒れたまま足を抑え、立ち上がれないパットを見てレフェリーが試合をストップ。ベラのTKO勝ちとなった。
▼第1試合 ライト級 5分3R
○シェイン・ネルソン(アメリカ)
TKO 1R0分44秒
●アーロン・ライリー(アメリカ)
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