Krush実行委員会/全日本キックボクシング連盟 「Krush.2」 2009年3月14日(土)東京・後楽園ホール 開場17:00 開始18:00
▼メインイベント(第9試合) 60kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○大月晴明(AJKF/WPKC世界ムエタイライト級王者) KO 3R2分37秒 ●石川直生(青春塾/全日本スーパーフェザー級王者)
2度目のKrush後楽園大会のメインで激突するのは、試練の7番勝負を戦い抜き、全日本のエースとなった石川と“レジェンド”大月の一戦。
青コーナーの石川は、前回のスワフアンレックと同じように木彫りの般若の面と日本刀を携えての入場。リングに上がると刀を抜いて天に突き上げて、口に踏んだ水を噴き出した。対する大月はいつもと同じようにボディビルダー&マスクマンズを従えてリングに上がった。 1R、まずはオーソドックスに構える大月。石川は離れた間合いから前蹴りを見せる。ガードを下げた構えから大月が右ロー、石川は左ミドルを蹴る。
左ミドル、右ローを返す大月。一気にパンチで飛び込むと場内がどよめく。
前蹴りのフェイントで大月を下げさせる石川。大月はそこに左フック、右ボディで飛び込む。蹴りのプレッシャーで大月をロープにつめる石川だが、なかなか手は出ない。大月が右ロー、石川が前蹴りで距離を測るという展開が続く。 2R、サウスポーの大月に石川が強烈な右ミドル! 大月もローを返すが、石川は右の前蹴りで大月を突き放す。石川の蹴り足を取ってマットに倒す大月。目線を上下させてフェイントを入れる大月に対し、石川は前蹴りから右ミドル。
するとそこに大月が大振りの右フック! これで石川をロープに詰めると、パンチを振り回す! ここから足を使って脱出した石川だったが、大月の頭が当たってしまい、石川が頭部をカット。ドクターチェックが入る。 再開後、前蹴りのフェイントから右ローの石川。大月は軸足払いで石川の体を大きく宙に回す。左フックで飛び込む大月。石川はしっかりと距離を取って前蹴りで大月を突き放す。右フックで飛び込む大月。
距離を取る石川に右ローを蹴ると、石川も右ハイキックのカウンターを狙う。じりじりとプレッシャーをかけて石川をロープに詰めると大月が右アッパー、左フック! 逃げ場を失った石川に連打をまとめるが、石川も飛びヒザ蹴り! これで大月を下げさせる。 3R、右ローから右フックを打つ大月。石川はそれをブロックして前蹴り、右ストレートで前に出る。距離が離れると右ミドルを蹴る石川。大月も左ロー、左ミドルを返す。
このラウンドは積極的に前に出る石川は大月のボディに右ストレート。石川が徐々に距離を詰めていくのだが、そこに大月が狙い済ましたバックブローを一閃! これで石川がダウンを喫してしまう。すぐに立ち上がり、セコンドに視線を送った石川。
試合は再開となるが、大月は右フックから左ハイキック! しかし石川も飛びヒザ蹴りを狙って大月を下げさせる。そして石川が右ストレートで勝負に出るが、逆に大月がカウンターの右ストレート! これがモロに石川の顔面を打ち抜いて、石川がダウン!
石川はマットに大の字に倒れ、必死にカウント内に立ち上がろうとするが、再びマットにバタリ。大月の豪腕が石川を粉砕した!
試合後、大月はリング上から「ありがとうございます!今日は石川と熱い試合ができてよかったです。次も頑張りますんで応援よろしくお願いします!」と挨拶。自陣コーナーでイスに座りそれを聞いて石川は、大月のマイクアピールが終わると、大月と言葉をかわし、静かにリングを降りた。
▼セミファイナル(第8試合) 60kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者) 判定3−0 ※三者とも30−26 ●国崇(拳之会/NJKFフェザー級王者)
Krushのリングで実現した全日本キックVSNJKFの王者対決。ここまで連敗が続いているNJKF勢の国崇は反撃の狼煙を上げることが出来るか? 真弘としては他団体王者刈りで“全日本60kg最強”を証明したいところだ。 1R、サウスポーの真弘は国崇の前手をはたいてジャブ。そしてインローを蹴る。国崇は右ストレートから右ローを返す。真弘は左ミドル、そして国崇のパンチをブロックしてすぐに左ストレートを返す。前蹴りで距離を測りながら右フック、左ストレートを打つ真弘。
国崇も前蹴りを使うのだが、真弘はそれをサイドステップでかわすようんして右フック、そして右アッパーから左ストレートを打つ。 国崇も真弘が来るところに左フックをあわせようとするが、真弘はワンツーから左ハイキック。これで国崇のガードが上がると今度は左ミドル。国崇の前蹴りをさばきながら左ボディストレート、そして右フックで国崇に尻餅をつかせるなど、多彩な技で国崇を攻め込んでいく。国崇は右ミドルを蹴って、バックブロー!
しかし真弘はそれを空振りさせてすぐに左ストレート! 国崇のパンチを的確にブロックしてカウンターを当てていく。 2R、ここでも国崇の前蹴りをさばいて右フックを合わせていく真弘。国崇のステップを読むように右フックから左ストレートで飛び込み、プレッシャーをかけて国崇にロープを背負わせると、深く踏み込むような角度から左ストレート! これが国崇の顔面を打ち抜き、国崇がダウン! 試合の均衡が破れる! 再開後、ガードを固める国崇に真弘が左ハイキック、ワンツーから右アッパー、飛びヒザ蹴り! 国崇をロープに詰めて滅多打ちにする。そして再び飛びヒザ蹴りを放つと、これで国崇がダウン!
真弘の怒涛の攻撃で国崇が崩れ落ちる。ここでも何とか立ち上がった国崇だったが、再び真弘が猛攻を仕掛ける。左ストレートから右フック、国崇の右ミドルをブロックしてからの右ストレート、飛びヒザ蹴り、顔面前蹴りと真弘が一気に国崇を攻め込む。 国崇も必殺の飛びヒザ蹴りで逆転を試みるが、真弘の攻撃は止まらない。真弘は左ハイキックで顔面を狙いつつ、今度はがら空きになった国崇の両足に強烈な左ロー。そしてその左ローから左ストレート、右アッパーとパンチにつなげる。真弘の左ストレート、左ハイキックをもらい続ける国崇という展開でラウンド終了となった。 3R、何とか逆転の糸口をつかみたい国崇は右ストレートと奥足へのローキックを繰り出していく。しかし真弘は左ミドルやインローを基点に左ストレート。
国崇のローキックに右フックのカウンターを合わせる。国崇のパンチに対して、懐にもぐりこむようにして右アッパー、左ハイキック。その後も奥足へのロー、左ストレートのカウンター、右アッパーと攻撃の手を休めない。 しかしさすがの真弘も攻め疲れからか失速。国崇は右バックブロー、左フック、右ストレートで攻め込んでいく。対する真弘は前蹴りや左ミドルでしっかりと距離を取り、国崇のかわす。国崇は再び飛びヒザ蹴りを繰り出すが、これも不発。
最後はスタミナが戻ってきた真弘が左ストレートからパンチをまとめたところで試合終了となった。判定は2度のダウンを奪った真弘が快勝! その強さを改めて見せ付けた。
大会終了後、K-1・谷川貞治イベントプロデューサーは「今まで見てきた60kg級日本人の中でも真弘選手が一番いい。独特のリズムを持ちながら、サウスポーの攻撃で対戦相手はやりにくいでしょうね。物凄くK-1向きの選手だと思います」と真弘を大絶賛していた。
▼第7試合 60kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○山本元気(DTS/全日本スーパーフェザー級1位) 判定3−0 ※三者とも30−28 ●梶原龍児(チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者)
キック界が誇るハードパンチャー同士の一戦。カード発表記者会見では「元気選手はガードを固めてぺちぺち蹴ったり、後ろに下がりながら攻撃する選手じゃない。正真正銘の戦い出来ると思っています」と語った梶原。元気も「打ち合いになったら引かないですけど、その辺は考えてやります………自分も打ち合いは好きですよ」と打ち合い上等を構えを見せる。 1R、試合開始のゴングが鳴ると、元気が一気に前に出て梶原にプレッシャーをかける。下がる梶原に右ローを蹴る元気。梶原は距離を取って左ジャブ、左フックを返す。
そこに右ストレートで飛び込む元気。梶原にコーナーを背負わせると、強烈な右ミドル! そして右のボディストレートから左フックを返す。距離を取ってワンツーを打つ梶原に元気が右ロー。右ストレートを打ち合って、元気がそこから左フックを返す。 離れた間合いから左ジャブをつく梶原だが、元気はプレッシャーをかけて梶原を下がらせる。そして左右のフックから右ロー、左フックから右ストレート!
梶原のパンチをブロックすると強烈な左ミドル、そして前蹴りを梶原のボディに突き刺す。元気のインローがローブローとなり試合は一時中断となる。再開後、梶原の左ミドルをブロックして、元気が左フックから飛び込み右フック。そして互いに額をつけるような間合いから激しくパンチで打ち合う! 2R、ここも距離を詰めて左ミドルを蹴る元気。パンチで梶原を後退すると、右ミドル、右ローを当てる。
下がる梶原に元気は右ボディストレート、距離が開けば左ミドルを蹴る。梶原も鋭い左ジャブを元気の顔面に集めるのだが、元気は一歩も下がらない。そして元気が左右のミドル、そして前蹴りで梶原の動きを止める。 梶原も右フックから飛び込んでワンツー! 元気はそれをかわすように右ローを蹴る。左の前蹴りで梶原を下がらせて元気が右ストレートから左フック。梶原も右ストレートを返して、左ボディを打ち込む。元気のパンチに右のパンチをかぶせるように打つ梶原。
やや梶原のパンチが目立った場面があったものの、元気は右ローから梶原を下がらせ、梶原がヒザ蹴りを出そうとしたところで右フック! 梶原のパンチをブロックして左ミドルを蹴り返す。 3R、右ストレートから飛び込んで一気に連打をまとめる元気! 左フックが梶原の顔面を捉える! しかし梶原も一歩も引かず、元気と同じようなパンチを返して、両者が激しく打ち合う。一旦、距離が開くと元気が左ミドルからパンチで前に出るが、そこに梶原の右ストレートがヒット! しかし元気も左フックを打ち返す。
さらに元気は右フックから左ミドル、梶原にロープを背負わせてワンツーを打つ。梶原もジャブ2発からワンツー、右ストレートで元気を押し返す。そしてリング中央で足を止めての打ち合いになると、元気が右フックから強烈な左ボディ! これをきっかけに元気は梶原のボディを左右のフックで滅多打ち! 徐々に梶原の体が「く」の字に折れ曲がると、そこに元気が左ミドル、そして左のヒザ蹴り! このえげつないボディ攻めで遂に梶原がダウン! 元気は力強い表情でニュートラルコーナーに向かう。 何とか立ち上がった梶原だが足元はおぼつかない。それでも必死にパンチで打ち合おうとする梶原。そこに元気が右ストレート、左ボディ、左ミドル、左ヒザ蹴りが当たる! しかし梶原も倒れることなく必死に打ち合う!
試合終了のゴングが鳴らされると、がっちりと抱擁する2人。判定は3−0で元気。期待通りの激しい打撃戦を元気が制した。
▼望月竜介引退記念セレモニー
▼第6試合 70kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○廣野 祐(NPO JEFA/J-NETWORKスーパーウェルター級王者) 延長判定3−0 ※三者とも10−9 ●山内裕太郎(AJ/全日本スーパーウェルター級王者)
1R、サウスポーの廣野に対し、山内はガードを下げたような構えからジャブ、左フックを打つ。右の蹴りのフェイントから右ストレートの山内。序盤は互いに距離を測る静かな展開となる。左フックからパンチを組み立てようとする山内。
廣野はそれをしっかりとブロックして左ストレートから右フック。山内はジャブ&フットワークを駆使したアウトボクシングで廣野に距離を詰めさせない。強引にジャブから左ミドルで前に出る廣野。山内はそこに飛びヒザ蹴り。
山内が左アッパーから右フック、廣野はしっかりとそれをブロックして左ストレート。ワンツーで山内を下げさせる。 2R、細かくインローを突く山内。ボディストレートからアッパー、距離が詰まるとヒザ蹴りを返す。廣野はガードを高く上げてインロー、ひたすら前に出続けて距離を潰し山内を後退させる。山内は下がりながら左フック、右アッパー、ヒザ蹴りを狙うが、タイミングが合わない。廣野はガードを上げて、山内のパンチをブロックして右フック!
さらに右フックから左アッパー!
山内は左フックをひっかけて足を使って、何とかロープ際から脱出。下がってワンツー、右ヒザ蹴りと右ストレートを返す。廣野がインローから左ストレート。山内は望月戦で見せた横前蹴り! しかしこれは当たらない。下がってその横前蹴りのフェイントを入れて、そこから左ボディ、パンチをまとめる。 3R、ここでもすぐに前に出て距離を潰していくのは廣野。山内は下がって左フックを返すが、廣野はそれをブロックして右フック。山内のヒザ蹴りを打とうとしても、すぐに間合いを詰めて左ストレートを打ち込む。
ロープまでおしこまれる場面が目立つ山内。そこに廣野がヒザ蹴りから左ストレートに飛び込む。山内は横前蹴り、テンカオ、飛びヒザ蹴りのカウンター狙い。
左手を伸ばしてブロックする山内に右アッパーを突き上げる廣野。山内が左ボディから左フック、廣野のストレートに右ヒザ蹴りを合わせる。このヒザ蹴りで廣野を下げさせる山内。廣野も左ストレート、頭をつけるような間合いから左右のアッパー。山内も左フックから右アッパーを返す。山内は下がりながら前蹴り、ヒザ蹴り。廣野が前に出続ける。
判定はドローとなるが、圧力をかけて前に出続けた廣野がやや有利の展開か。 延長R、インローを蹴り合う両者。左ストレートからアッパーを突き上げる廣野。山内も右アッパーから右フック、左ボディから左フックを打つ。
前に出て額をつけて打ち合いに持ち込む廣野。山内が下がりながら左ボディ、右のテンカオ。廣野は左ストレートで前に出て距離を潰す。そして廣野の左アッパー、左ストレートで山内が下がる。
山内が飛びヒザ蹴りを狙うも不発。廣野がパンチからハイキック、山内がバックブローと横前蹴り、ハイキックを出したところで試合終了となる。 廣野のセコンドは勝ちを確信して「オラッー!勝ったぞ!」と声を出してリングイン。判定も3者とも10−9で廣野! 廣野が全日本中量級のエース山内を下し金星を挙げた。
▼第5試合 70kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○喜入 衆(ソーチタラダ渋谷/元J-NETWORKスーパーライト級王者) 判定3−0 ※30−28、30−27、30−27 ●後藤友宏(青春塾/全日本ウェルター級9位)
1R、喜入はグローブを合わせるとすぐに右ロー。細かくパンチを出して左右のローを蹴る。後藤はどっしりと構えて左ミドルと前蹴りを出す。
前足上げのフェイントからインローを蹴る後藤。喜入は右ローから左フック、後藤も左フックから右ローを返す。喜入が左ミドル、後藤のボディにジャブ。後藤をパンチで下がらせて奥足ローを蹴る。
後藤がインローを蹴るとそこに右ボディストレートを打つ喜入。後藤は喜入の体を押して右ロー、前蹴り。左ボディで飛び込むと、喜入が左フックを返す。
距離が開くと左ミドル、右ローを蹴る喜入。細かくパンチと蹴りを出して必ず最後は右ローまでつなげる。喜入が後藤をロープに詰めて右ストレートから左フック。後藤も左フックを返すが、喜入が右アッパーを突き上げる。 2R、ここも喜入がパンチから右ローのコンビネーションで攻める。ジャブ、左フックから右ローにつなげる喜入。
後藤もガードを上げてインロー、ジャブからローを返す。喜入はそこに右フックで飛び込み、後藤をロープに詰めると細かく連打をまとめる。左フックを使ってここから脱出する後藤だったが、喜入はすぐに後藤をロープまで押し込んでヒザ蹴りを突き刺す。
後藤の左ミドルに喜入が右フック。左フックで後藤を下がらせる。そして喜入がジャブ&右ロー。
後藤もインローから左ミドルを蹴るが、喜入はその左ミドルをブロックして右ロー! これで後藤がバランスを崩す! 一気に喜入が左フックから右ローで襲い掛かると、再び、喜入がバランスを崩す。 3R、額をつけるようにして前に出る後藤だが、喜入はそれを押し返して右ロー。
後藤は喜入のブロックを弾き飛ばすように左ミドル、右ハイキックを蹴るが、喜入はコツコツと右ローを蹴る。そして喜入が右ストレートで後藤をロープまで詰めてバックブロー、さらに左右のパンチをボディと顔面に打ち分けて強烈な右ローを蹴る。
そして後藤がガードを固めたところに飛びヒザ蹴り! これで見事に後藤の顔面を打ち抜き、後藤がダウンを喫する。
再開後、左フックから前に出る喜入。バックブロー、右ローで畳み掛ける。後藤も左ミドルを蹴り、バックブローを返すがクリーンヒットはない。喜入も右フックで後藤を下がらせて、飛びヒザ蹴り。最後は互いの左フックが何度も顔面をとらえるような打ち合いとなり試合終了。飛びヒザ蹴りでダウンを奪い、しっかりとポイントを取った喜入が勝利をもぎ取った。
▼第4試合 60kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○岩切博史(月心会/全日本フェザー級2位) TKO 延長R0分45秒 ●ファイヤー原田(ファイヤー高田馬場/J-NETWORKライト級4位)
おなじみとなったスクールウォーズのテーマ「HERO」で、大応援団からの手拍子が鳴り響く中、リングに上がったファイヤー。
前回のJ-NETWORK後楽園大会では久々の勝利を手にしており、全日本キックのリングで連勝を収めることが出来るか?
1R、いきなり前に出るファイヤー。右ローを岩切の左足にまとめる。岩切はそこに左フックを合わせて、前蹴りでファイヤーを下がらせる。右ローから右アッパー、左フックを打つファイヤー。
岩切は右の前蹴りでファイヤーの前進を止めようとするが、ファイヤーは下がらない。そして岩切の飛びヒザにファイヤーが左フック! これで下がる岩切に左右のフックからパンチの連打、強烈な左ボディを効かせる。
やや打たれこまれた岩切だったが、同じように左ボディを返してファイヤーの動きを止める。ジャブと前蹴りでファイヤーを下がらせる岩切り。ファイヤーは岩切の前蹴りに右のロングフック。蹴り足をとって右ローを蹴る。
2R、左ボディからパンチをまとめて前に出る岩切。ファイヤーをコーナーに詰めて、パンチで滅多打ちにする。
しかしファイヤーは岩切のパンチをしっかりとブロックして、ひたすら右ロー! ファイヤーの右ローと岩切のパンチが何度も交錯する。
そして岩切の猛攻を凌いだファイヤーは左フック、左ボディ。岩切はファイヤーのブロックの上からでも必死に左右の連打を打ち続けて、ファイヤーを釘付けにする。顔面前蹴りから右ストレートを打つ岩切。ファイヤーは左フック、左ボディ。前に出るのは岩切だが、ファイヤーのパンチも当たる。ファイヤーの右フック、左フックで下がる岩切。
しかし岩切も右アッパー、左フックを返す。口から血を出しながらコーナーに戻るファイヤーは客席に「大丈夫だから!」と力強くアピール。
3R、岩切の前蹴りにファイヤーが右フック。岩切は左フックから右ストレート。ファイヤーの左フックも岩切の顔面に当たる。岩切が左ミドルを2発、さらに左ボディから左フック! ファイヤーはパンチをブロックして右ローを蹴るが、岩切は距離を詰めて右アッパー、左フックから右ストレートを当てる。
ここまでのラウンドに比べて、手数が減るファイヤーだが意表を突く右ハイキック! ここから岩切を押し返して左ボディ、右ローで攻める。
互いに声を出してパンチと蹴りを出し合う展開が続くが、ここで岩切の飛びヒザがヒット! 最後は岩切の手数でファイヤーが押し切られる。しかし判定は1−0のドローとなり、試合は延長へ。
延長R、ここでも足を止めて打ち合う両者。ファイヤーはセコンドの指示を聞いてバックブローを打つが不発。逆に岩切のパンチでファイヤーは口から大量に出血する。
そしてドクターチェックが入ると、試合がストップ。らしさを見せて戦ったファイヤーだったが、負けが宣告されると「ありがとうございました」と四方に礼をして、リングを降りた。
K-1・谷川貞治イベントプロデューサーは、ファイヤーについてコメントしキャラクター性を高評価。「(K-1
60kg級で活躍する)上松(大輔)君とやらせたら面白いだろうな〜」とした。
▼第3試合 Krush! Rookies Cup決勝戦 60kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○白濱卓哉(建武館/2008全日本新空手K-2軽中量級王者) 判定3−0 ※三者とも29−27 ●森井洋介(藤原/全日本フェザー級8位)
▼第2試合 60kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○卜部功也(西山道場/2008年K-1甲子園準優勝) TKO 2R1分18秒 ●石井振一郎(チャモアペットムエタイアカデミー)
▼第1試合 60kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○嶋田翔太(島田塾/2008年全日本新空手K-2軽量級王者) KO 延長R2分29秒 ●林 将多(日進会館/播州杯グローブ空手軽量級3連覇)
▼オープニングファイト第2試合 70kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○中島弘貴(バンゲリングベイ/2006年全日本アマチュアシュートボクシング関東大会中量級王者) KO 2R0分41秒 ●影日“ポパイ”和徳(ボス/2007年J-NETWORKアマチュア全日本大会ウェルター級優勝)
▼オープニングファイト第1試合 70kg
Fight K-1ルール 3分3R延長1R ○小室武稔(チームドラゴン/2008全日本新空手K-2中量級王者) 判定3−0 ※29−28、30−28、29−27 ●ハイン・ディオ(チェモアペット・ムエタイアカデミー)
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