↑(左から)17歳という若さで軽量級を制した前田、足の骨折から復帰して中量級で優勝した吉田、重量級は支部長でもある村山が初優勝。
全世界空手道連盟 新極真会
「第26回オープントーナメント全日本ウエイト制空手道選手権大会」
2009年5月23日(土)、24日(日)大阪府立体育会館
6月に『第4回カラテワールドカップ』(ロシア)の開催を控え、日本代表である各階級のトップ6名を欠いた状態で行われた今回のウエイト制。ここぞとばかりに他流派からは実績のある強豪が多数送り込まれ、ウエイト制本来の見どころである新極真会と他流派とのせめぎ合いに注目が集まった。
新極真会が最も追い詰められたのは軽量級だった。白蓮会館と極真連合会の二つの階級別世界大会で優勝を果たし、他流派優勝候補の筆頭と言われた北濱精悦(白蓮会館)と、極真館の世界大会で優勝している松田和也(魚本流)の他流派2強が予想通りベスト8に進出したのである。
この大ピンチを食い止めたのが、ユース・ジャパンの前田優輝(和歌山)だった。17歳のホープは今年4月に行われた全関東大会で頭角を現し、第23回ウエイト制軽量級王者の菊原嘉章らを破って一般の部で初優勝を飾っている。
前田は準々決勝でまず北濱をストップし、準決勝では昨年4位の16歳・河瀬俊作(佐賀筑後)とのユース対決をも制して決勝へ進出。決勝は松田との“新極真会VS他流派”頂上決戦となり、前田が体重判定で辛くも勝利して初優勝、新極真会の牙城を守った。
▼男子軽量級
優 勝 前田優輝(和歌山支部)
準優勝 松田和也(魚本流)
第3位 竹川直樹(南大阪支部)
第4位 河瀬俊作(佐賀筑後支部)
新極真会全東北大会で優勝を飾っている他流派の強豪・鈴木勇人(西山道場)が、新極真会勢の砦の一人・塚本鉄平(北海道南)を破り準決勝へ進出する活躍。軽量級に続いて他流派が決勝へ駒を進める機運が盛り上がったが、第9回世界大会の日本代表である吉田富和(福岡)が待ったをかけて決勝進出を阻止した。
決勝戦はその吉田と、極真会館(松井章圭館長)のウエイト制大会で中量級ベスト8に入賞したことがある長野義徳(兵庫山田道場)で争われ、優勝候補筆頭に名を挙げられていた吉田が僅かに上回って初優勝を遂げた。
吉田は第37回全日本8位、第24回全日本ウエイト制中量級準優勝の実績があり、世界大会で足を骨折して今大会が約1年半ぶりの復帰戦だった。
▼男子中量級
優 勝 吉田富和(福岡支部)
準優勝 長野義徳(兵庫山田道場)
第3位 河瀬優太朗(佐賀筑後支部)
第4位 鈴木勇人(西山道場)
“他流派最強”の呼び声が高い、白蓮会館世界王者の北島悠悠(白蓮会館)が久しぶりに出場することで、最も王座流出の可能性が高いと言われていた重量級。順当に勝ち上がった北島を迎え撃ったのは、北島を止めるとしたらこの男だろうと戦前に予想されていた第20回全日本ウエイト制中量級優勝&第24回同重量級準優勝の森健太(福岡)だった。
試合は再延長にまでもつれる接戦となり、森が僅かな差をつけて判定勝ち。牙城を守りきった。しかし、この一戦で力尽きたか森は準決勝で村山努(京都南)に敗れ、村山は決勝戦で第9回世界大会日本代表の青柳茂瑠(福岡)も接戦の末に降して初優勝を遂げた。
村山は2年前から京都南支部の支部長に就任した28歳。2003年の全中国大会優勝、2006年の第23回全日本ウエイト制重量級ベスト8などの実績を持っている。
▼男子重量級
優 勝 村山 努(京都南支部)
準優勝 青蝟ホ瑠(福岡支部)
第3位 森 健太(福岡支部)
第4位 竹澤 剛(高知支部)
▼女子軽量級
優 勝 加藤小也香(愛知山本道場)
準優勝 柳澤真美(世田谷・杉並支部)
▼女子中量級
優 勝 木村敬代(渡邊道場)
準優勝 社務由貴子(蹴拳塾)
|