Zuffa 「UFC99 THE COMEBACK」 2009年6月13日(土)ドイツ・ランクセスアリーナ ※今大会の模様は6月14日(日)22:00よりWOWOWにて放送 リピート放送は6月18日(木)17:00〜。
<全試合結果>
▼メインイベント(第12試合)195ポンド契約 5分3R ○リッチ・フランクリン(アメリカ) 判定3−0 ●ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル) 元UFCミドル級王者フランクリンと元PRIDEミドル級王者ヴァンダレイによる王者対決が実現! 今回はキャッチウエイト(契約体重)での対戦で、フランクリンが階級を上げ、ヴァンダレイが階級を下げる形での試合となる。 ヴァンダレイのセコンドにはシュートボクセ時代のムエタイコーチであるハファエル・コルデイロがつく。 1R、やや後ろ重心でアップライトに構えるヴァンダレイ。サウスポーのフランクリンはジャブやミドルを軽く出して、距離を測る。ヴァンダレイはフランクリンが距離を詰めようとすると右フック、左フックを返す。フランクリンは左ストレート。ヴァンダレイがアウトローを蹴ると、そこにフランクリンは左ストレートを合わせる。 右フックから前に出て行くヴァンダレイ。フランクリンはコンパクトなワンツー、ヴァンダレイはフランクリンの左ミドルに右のオーバーフック。ヴァンダレイは右ミドルを二発。左ストレートで前に出るフランクリン。ヴァンダレイは右フックを返して、フランクリンの足をキャッチしてテイクダウンを奪う。 インサイドガードになったヴァンダレイはフランクリンをしっかりと抑え込みながらパウンド。フランクリンは金網際まで移動し、イノキ・アリ状態から立ち上がる。ヴァンダレイは金網を背にしながらギロチンチョーク! しかしこれに失敗し、ヴァンダレイはグラウンドで下になってしまう。フランクリンは亀になって立とうとするヴァンダレイにパウンド。試合がスタンドに戻ると、左右のフックを振り回すヴァンダレイ。フランクリンは左ストレートと左ミドルを蹴る。 2R、じりじりと前に出るヴァンダレイは右フック。フランクリンは左ミドルでヴァンダレイに距離を詰めさせない。ヴァンダレイがアウトローを放つと、フランクリンは左ストレート! フランクリンはこの左ストレートでヴァンダレイの懐に飛び込む。その離れ際にヴァンダレイは左右のフック。フランクリンはリーチを活かしたワンツー、ヴァンダレイも左フック返す。 フランクリンはパンチから蹴りの鮮やかなコンビネーションでヴァンダレイのボディに左ミドルを蹴りこむ。ヴァンダレイはジャブを突いて右ミドル、ジャブから左フック。フランクリンのジャブに右フックのカウンターを合わせる。 離れた間合いから左ストレートを打つフランクリン。ヴァンダレイは右フックで前進するが、フランクリンはそれを空振りさせて左ストレート、距離を取ってジャブを突く。さらにフランクリンは左ミドルでヴァンダレイの前進を止める。 なかなか距離を詰められないヴァンダレイだったが、フランクリンのインローにヴァンダレイが左フック、そして返しの右フック! これがフランクリンのテンプルを捕らえる! 下がるフランクリンにヴァンダレイは右フックを連打! さらに首相撲からヒザ蹴りを突き上げる。しかし残り20秒、フランクリンの左ハイキックがヴァンダレイの即頭部をヒット! ヴァンダレイもこの一撃でバランスを崩す。 3R、近距離で激しく打ち合う両者。ヴァンダレイが右ミドルを蹴ると、そこにフランクリンが右フックで飛び込む。フランクリンが左ストレートから右フック。ジャブ、左ミドルでヴァンダレイに距離を詰めさせない。フランクリンは下がりながら左ストレート、左ミドル。フランクリンの左ミドルがローブローとなり、試合が一時中断する。 再開後、引っ掛けるような右フックで距離を取るフランクリン。ヴァンダレイもそれを追いかけて、両手を広げて客席を煽る。そしてヴァンダレイが右ミドル、右ハイキック。フランクリンがジャブを打てば、ヴァンダレイも前に出て右フック、右ミドルを返す。 必死にフランクリンを追いかけるヴァンダレイだが、1・2Rでポイントを取っていると判断してか、フランクリンは左ストレートと左ミドルを駆使したアウトボクシングに徹底。ヴァンダレイはフランクリンの左ミドルをブロックして左フック、右フック! フランクリンを金網に詰めてヒザ蹴りを放つが、ここでフランクリンが絶妙のテイクダウン! 細かくパンチを落とすフランクリン。ヴァンダレイが背中を見せて立ち上がると、フランクリンはスタンドの状態でバックをキープ。残り10秒、ヴァンダレイは後ろにいるフランクリンにヒジ打ちを連打! 最後はこの状態で試合終了となった。 判定は3−0でフランクリン。持ち前のアグレッシブさを発揮したものの、結果につなげることが出来なかったヴァンダレイ。これでUFC復帰後の戦績は1勝3敗となってしまった。
▼セミファイナル(第11試合)ヘビー級 5分3R ○ケイン・ベラスケス(アメリカ) 判定3−0 ●シェイク・コンゴ(フランス) 一昨年、ミルコ・クロコップをKOしたことで注目を集めたコンゴ。その後、ヒース・ヒーリングにスプリット判定で敗れたものの、その後は3連勝と結果を出している。戴せない手のベラスケスはUFC戦績3戦3勝、総合無敗。名門AKA(アメリカン・キックボクシング・アカデミー)の新鋭だ。 1R、約10cmの身長差を活かし、距離を取って戦うコンゴ。ベラスケスが距離を詰めていくが、そこにコンゴの右ストレート、右フックがヒット! これでバランスを崩すベラスケスだったが、しつこいタックルでコンゴをテイクダウン。亀になるコンゴにベラスケスはパウンドを連打! 必死にポジションを変えようとするコンゴだったが、ベラスケスはバックをキープしてチョーク、パウンドでコンゴを攻め込む。その後もベラスケスはしつこいグラウンドコントロールとパウンドでコンゴを圧倒! 2R、ジャブで距離を測り、コンゴが右のテンカオ! そして右ストレートをベラスケスの顔面に突き刺す。しかしベラスケスは片足タックルでコンゴをテイクダウン。1Rの序盤と同じような展開となり、ベラスケスがバックコントロールからのパウンドでコンゴを攻め込む。 3R、ここもコンゴの右ストレートをもらい、タックルでテイクダウンという展開に持ち込むベラスケス。この試合で何度も見られたバックコントロール&パウンドでコンゴを攻め続ける。コンゴが立ち上がりボディへのヒザ蹴りで反撃の糸口を掴みかけたコンゴだったが、ベラスケスのタックルでテイクダウンを奪われてしまう。最後はベラスケスがマウントからパンチを落とし続けたところで試合終了となった。 打撃のディフェンスと詰めの甘さこそあったものの、ベラスケスがフルラウンドでコンゴを圧倒し、勝利を掴んだ。
▼第10試合 ヘビー級 5分3R ○ミルコ・クロコップ(クロアチア) TKO 1R3分6秒 ※レフェリーストップ ●ムスタファ・アルターク(レバノン) ミルコが昨年Dyanmite!!のチェ・ホンマン戦以来、約半年ぶりに登場。ここ最近はDREAMでの試合が続いたミルコだが、UFCではガブリエル・ゴンザガ、シェイク・コンゴに2連敗中。オクタゴンで2年ぶりの勝利を掴むことができるか? 対戦相手のコンゴは35歳ながら戦績は6勝4敗(UFC=1戦1敗)の選手。ミルコにとっては負けられない相手である。 1R、サウスポーのミルコに対してアルタークはアウトローを蹴りつつ、右ストレートで突進。ミルコを金網に詰めてテイクダウンを狙うが、ミルコはアルタークを突き放す。アルタークのテイクダウンを切って、左ストレートを放つミルコ。アルタークのタックルをいなして、すぐに距離を取る。 じりじりと間合いを詰めて前に出るミルコ。強烈な左ストレートから右フック、そしてアルタークを金網に詰めるとガードを固めるアルタークに強烈なボディブローを突き刺す! この攻撃で金網伝いに後退するアルターク。ミルコは左ストレートを連打! アルタークがダウン気味に倒れ、ミルコは一気にパウンドを落とす。ミルコは立ち上がってスタンドを要求する。試合がスタンドに戻ると、右フックで飛び込むアルターク。ここでミルコが伸ばした右手の指がアルタークの目に入り、アルタークが後ろを向いてしまう。しかし試合はそのまま続行となり、ミルコは右アッパー! 崩れ落ちたアルタークにミルコがパウンドを打ったところでレフェリーが試合を止めた。 ややアクシデント的な場面があったミルコだったが、試合内容ではアルタークを圧倒。危なげない勝利だったと言えるだろう。
▼第8試合 ライト級 5分3R ○スペンサー・フィッシャー(アメリカ) 判定3−0 ●宇野 薫(日本) 約6年ぶりのオクタゴン登場となった宇野。セコンドには岡見勇信がつけた宇野は、非常に落ち着いた表情でオクタゴンに足を踏み入れる。一方、対戦相手のフィッシャーはオクタゴンの外で絶叫するなど、宇野とは対照的にすでにテンションは最高潮といった様子だ。 1R、互いにサウスポーの両者。フットワークを使いながら距離を取る展開が1分以上続き、場内からはブーイングが起こる。ここで宇野がタックルでテイクダウンを試みるが、それを切ってがぶるフィッシャー。フィッシャーはここから宇野のボディにヒザ蹴り。 宇野は立ち上がってフィッシャーを金網に押し込んでいくが、フィッシャーは両差しで体位を入れ替えて、宇野のボディにヒザ蹴りを入れる。宇野もヒザ蹴りを返しながら、腕を一本差し替えてフィッシャーを金網に押し込む。金網際でテイクダウンの攻防が続くが、レフェリーはブレイクを命じる。 再開後、右ジャブ、右フックを突く宇野。フィッシャーはインローを蹴り返す。そしてフィッシャーが左ストレートから右アッパー! 宇野が再びパンチからタックルでテイクダウンを試みるが、フィッシャーは倒れない。宇野はすぐに立ち上がりフィッシャーを金網に押し込み右アッパー、テイクダウンを試みるが、フィッシャーは倒れない。逆にフィシャーは首相撲からのヒザ蹴り。宇野も距離を取って右フックを打つ。 ややスタンドで距離を探り、金網際でテイクダウンを巡る攻防も多く、場内からブーイングも起こる1Rだった。 2R、フィッシャーが左ストレートから右フック! そこに宇野が絶妙のタイミングで片足タックル。宇野がテイクダウンに成功する。しかしフィッシャーはすぐに金網を背にして立ち上がり、グラウンドの攻防を許さない。そしてスタンドに戻るとフィッシャーが左ストレート! 宇野がタックルに入るが、フィッシャーはそれを切ってスタンドを要求する。 宇野は左ローを2発。ここから両足タックルに入るが、フィッシャーはそれを切る。そしてフィッシャーが宇野のボディにヒザ蹴り。ここで宇野はフィッシャーにバックを取らせるようにしてすぐに反転! 得意のムーブでフィッシャーから上のポジションを取ることに成功する。インサイドガードからパウンドを放つ宇野。しかしフィッシャーも宇野の身体を蹴って立ち上がる。 スタンドの展開では2人の右フックが交錯! フィッシャーは距離が詰まると首相撲からヒザ蹴り! 宇野が背中を見せて上を取ろうとするが、フィッシャーは倒れない。フィッシャーが外掛けでテイクダウンを狙うが、宇野がそれを潰してハーフガードで上になる。しかしすぐに立ち上がるフィッシャー。 そして残り30秒、フィッシャーがテイクダウンに成功! インサイドからヒジ打ち、そして宇野のタックルを潰してボディへのヒザ蹴りを放つ。最後は宇野が立ち上がったところでラウンド終了となる。 3R、宇野がすぐにタックル! フィッシャーを金網まで押し込んでいく。それを切るフィッシャーに宇野はクリンチアッパー。距離が離れて打撃戦になるとフィッシャーのパンチ、そしてヒザ蹴りが宇野を捕らえる! しかし宇野も必死にタックルでフィッシャーを金網に押し込み、両足を束ねるようにしてテイクダウンを試みるが、フィッシャーはマットに背中をつけず立ち上がる。宇野はフィッシャーを金網に押し込んで片足タックルに入るが、フィッシャーはそれも切って宇野の顔面に鉄槌を落とす。 ブレイク後、宇野が左ストレートから左ロー。そこにフィッシャーが左ストレート! 宇野がやや引き込み気味に下になる。イノキ・アリ状態でブレイク。再開後、フィッシャーが飛び込むような右フック! 宇野がタックルに入るが下になってしまう。 宇野はフィッシャーのパウンドをもらいながらも、立ち上がってフィッシャーを金網に押し込む。パンチからタックルに入る宇野。フィッシャーはそれを切って首相撲からヒザ蹴りとクリンチアッパー! しかし宇野がタックルでフィッシャーを寝かせて、グラウンドで上を取る。 足が一本絡まれた状態ながら、ハーフガードで上になる宇野は鉄槌とヒジを連打! フィィッシャーは完全にガードを固めて防戦一方となる。逆に一気に攻め込む宇野! 最後は宇野が圧倒的優勢のまま、ラウンド終了となった。 共に勝利を確信してガッツポーズを作る両者。しかし判定は3−0でフィッシャー! 僅差の判定だったものの、宇野にとっては悔しい結果に終わったオクタゴン復帰戦となった。
▼第7試合 ウェルター級 5分3R ○ダン・ハーディー(イギリス) 判定2−1 ●マーカス・デイビス(アメリカ) 真っ赤なモヒカンと真っ赤なコスチュームがド派手なハーディー。試合前からこの2人は舌戦を繰り広げており、試合前には激しい睨みあい。場内からも大きな唸り声が上がる。 1R、サウスポーのデイビスがパンチからハーディーを金網に押し込み、粘るハーディーをマットに寝かせる。一気にマウントポジションを奪ったデイビスはパウンドとヒジ打ち! ハーディーもすぐに足を入れてクローズドガードに戻す。デイビスはハーディーを亀にさせて、チョークを狙いながらパンチを連打。デイビスがギロチンを狙うが、ハーディは立ち上がる。 そしてデイビスを金網に押し込んでハーディーが強烈な右ヒジ! バランスを崩すデイビスにハーディーは左右のフックを連打! デイビスは大きく肩で息をしながら自陣コーナーに戻る。 2R、じりじりと圧力をかけるハーディー。デイビスも左ミドルを蹴りながら前に出るが、ハーディは左フックのカウンターを狙う。デイビスもハーディーのインローに左ストレート。この左ストレートで前に出て行くが、ハーディーも左フック! そして首相撲の攻防になったところでハーディーが左のヒザ蹴り! これでデイビスがガードポジションを取る。ハーディーはデイビスのガードからの腕十字を潰しながら、パウンドとヒジ打ち。デイビスも下からヒジ打ちを返す。残り1分でブレイクとなり、デイビスの左ミドルにハーディが右ストレート、左フック。デイビスも左ストレートを当てて、タックルでテイクダウンを奪う。 3R、左ストレートからグラウンドで上を取るデイビス。ハーフガードになったデイビスはここからアンクルホールド! さらに膝十字固め、ヒールホールドと次々に足関節を仕掛ける。しかしこれを凌いだハーディーがテイクダウンに成功。そしてインサイドガードからハーディがヒジ打ち! これでデイビスが鼻っ柱をザックリとカット! デイビスの顔が血で真っ赤に染まる。最後はスタンドに戻ったところで試合が終了。スプリット判定ながら、ハーディーがデイビスを下した。
▼第9試合 ウェルター級 5分3R ○マイク・スウィック(アメリカ) TKO 2R3分47秒 ※レフェリーストップ ●ベン・サンダース(アメリカ) ▼第6試合 ライト級 5分3R ○テリー・エティム(イギリス) 一本 2R2分38秒 ●ジャスティン・ブッフホルツ(アメリカ) ▼第5試合 ライト級 5分3R ○デニス・シバー(ロシア) 一本 1R3分23秒 ●デイル・ハート(アメリカ) ▼第4試合 ウェルター級 5分3R ○ポール・テイラー(イギリス) 判定3−0 ●ペーター・ソボッタ(ポーランド) ▼第3試合 ライト級 5分3R ○ポール・ケイリー(イギリス) 判定3−0 ●ローランド・デルガド(アメリカ) ▼第2試合 ヘビー級 5分3R ○ステファン・ストルーブ(オランダ) 一本 2R2分37秒 ●デニス・ストイニッチ(ボスニア・ヘルツェコビナ) ▼第1試合 ウェルター級 5分3R ○ジョン・ハサウェイ(イギリス) 判定3−0 ●リック・ストーリー(アメリカ)
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