FEG
「K-1甲子園〜FINAL 16」
2009年8月10日(月)東京・国立代々木競技場第二体育館
開場15:00 開始16:00
観衆=3,182人
▼メインイベント(第22試合) K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○HIROYA(主催者推薦/2008年優勝/セントジョーンズインターナショナルハイスクール/2年)
判定3−0 30−29、30−29、30−29
●西川康平(関東地区Bブロック準優勝/都立松が谷高等学校/3年)
昨年の王者のHIROYAが連覇を目指して今年もK-1甲子園に出場。K-1甲子園優勝後もK-1MAXのリングで試合を行うなど、着実にキャリアを積み重ねてきた。
対する西川は関東地区Bブロック準優勝ですでにプロでの試合経験もある選手。また試合前のVTRでは八王子でチーマーを束ねる存在として紹介され「いい車に乗って、いい生活がしたい。HIROYAは魔裟斗がいなきゃ何もできねえのかよ。あいつは嫌い」と暴言を連発。爽やかでスポーティなイメージのK-1甲子園とは思えないキャラクターだ。
1R、サウスポーでやや変則的な西川に対して圧力をかけて前に出るHIROYA。HIROYAが右ストレート、左フックとパンチをまとめると西川も右フックを返す。西川は一気に距離を詰めて怒涛の連打! HIROYAもそれに応じて激しく打ち合う! HIROYAは一旦、距離を取ってジャブから右ロー。終盤は距離を保って無理には打ち合わない。
2R、左ミドルから左ストレートで前に出る西川。HIROYAも右ストレートを打って、両者が足を止めて激しく打ち合う。左ストレート、右フックで前に出る西川。
HIROYAは左ミドルと左の前蹴りで距離を取り、ジャブ&インローを返す。ここで西川が鼻から出血し、ドクターチェック。再開後、左ストレートからパンチをまとめる西川。HIROYAも左フックを打ち返す。
3R、右ミドルで前に出るHIROYA。西川は左ストレートや左の飛びヒザ蹴りを打つが当たらない。HIROYAの右ミドルをブロックして西川の左ストレート。これが当たりHIROYAが下がるが、HIROYAもすぐに右ストレートを返す。
距離を取って西川が左ミドル。HIROYAは西川の左ストレートを空振りさせて左フックを返す。西川が突っ込むところにHIRYAが左フック。ここで試合終了となった。
判定は3−0でHIROYAとなったが、ジャッジ3名とも1ポイント差という僅差の内容、。試合後のインタビュースペースでもHIROYAは「相手に関係なく、今は自分の動きが出来ていない。今の自分を変えないと前に進めないですね…」と反省の弁を述べた。
▼セミファイナル(第21試合) K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○嶋田翔太(主催者推薦/私立西武台高校/3年)
判定2−1
●大和大地(主催者推薦/愛知県立小牧高等学校)
日下部と同じK-1甲子園2008ベスト4で、主催者推薦での出場となった嶋田。こちらも日下部同様に打倒HIROYA、K-1甲子園初優勝を目指しての参戦だ。
対戦相手の大和は中部地区予選ベスト8ながら、そのレベルの高さから主催者推薦で出場が決まった選手。すでにプロデビューも経験している。
1R、ジャブを突きながら飛び跳ねるようにステップを踏む嶋田。左ミドルから右ストレートを打つ。
右ストレートから飛び込む大和。嶋田は左ミドルを2発蹴り返す。
下がりながら左ミドルとローを蹴っていく嶋田。大和はそこに右ストレート! 嶋田は左ミドルを蹴るが、大和は左フックを合わせる。終盤、大和が背中を見せる場面があり、レフェリーに注意を受ける。
2R、嶋田は左の前蹴りから右ストレート。大和が距離を詰めてくるところに左ミドルを蹴る。大和は嶋田をロープまで詰めて左右のフック!
足を使って距離を取ろうとする嶋田だがパンチを受ける場面が目立つ。嶋田の左ミドルと大和の左フックが交錯。最後は大和が前に出続けた。
3R、左ミドルを蹴る嶋田に大和が左フックから右ストレート! 大和が鋭いパン知で前に出て行けば、嶋田のパンチを打ち返して左ミドルとヒザ蹴りを打つ。懐を深く構える嶋田は大和が突っ込んでくるところに左フック。
しかし距離が詰まれば大和がコンパクトにパンチを当てる。嶋田がジャブ、左フック。しかし大和も嶋田をロープに詰めてワンツー!
試合が終わると両者共に手を挙げて、自分の勝利をアピールする。
判定は一人目のジャッジが30−29で大和、二人目は29−28で嶋田! そして運命の3人目は30−29で嶋田! 嶋田が苦しみながらも何とか大和を下し、ベスト8に駒を進めた。
▼第20試合 K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○日下部竜也(主催者推薦/愛知県立豊田高校/2年)
TKO 3R1分28秒 ※レフェリーストップ
●佐々木涼助(関東地区Aブロック準優勝/サレジオ工業高等専門学校/2年)
K-1甲子園2008ベスト4、主催者推薦での出場を決めた日下部。プロとしてもキャリアを積み、今回は雪辱を期しての甲子園出場となる。対する佐々木は関東地区Aブロック準優勝の選手。兄の佐々木大蔵は昨年のK-1甲子園で日下部に敗れており、兄のリベンジを誓ってリングに上がる。
1R、身長で上回る佐々木は前蹴りのフェイントと左フック。日下部の蹴り足を取ってマットにこかす。日下部は右ミドルを蹴って、それをフェイントにした右ストレート。
日下部の左ボディに左フックのカウンターを合わせる佐々木。日下部は細かいステップで出入りを繰り返して佐々木の奥足にローを蹴る。
2R、日下部は大きく外に踏み込んで右ロー。このローからパンチで一気に前に出て行くが、佐々木の右ストレートも当たる。ワンツー、左フックから右ローを蹴る日下部。そこから右フックで前に出る。しかし佐々木もその右フックに右のヒザ蹴り! お互いの右ストレートや左フックが顔面を捕らえ、一進一退の攻防が続く。
3R、日下部が右ローを蹴ると佐々木がワンツー。佐々木が前蹴りを出すと、日下部は右ストレートを返す。鋭い連打で前に出て行く日下部! しかし佐々木も右ストレートを打ち返す。左フックから右ローを蹴る日下部。そして今度は左フックから右ストレート! これが綺麗に佐々木の顔面を打ち抜き、佐々木がダウン! この一発で佐々木は立ち上がることが出来ず。日下部が見事なTKO勝利を収めた。
▼第19試合 K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○野杁正明(=のいり・まさあき/主催者推薦/至学館高等学校/1年)
TKO 3R1分59秒 ※レフェリーストップ
●村越 凌(関東地区Bブロック3位/神奈川県立平塚農業高校/3年)
今年のK-1甲子園62kgトーナメント唯一の高校1年生・野杁。しかし全日本新空手道選手権K-2GP軽量級優勝の実績を持ち、主催者推薦でトーナメント出場を決めており、場内のVTRでは“怪物”と紹介される。
対する村越はRISE70kg王者日菜太の後輩に当たり、昨年のK-1甲子園ではベスト8に勝ち進んだ。
1R、サウスポーの村越は右手で距離を測って左ミドルを蹴る。そこに左フック、右ストレートを合わせる野杁。村越をロープに詰めると鋭いヒザ蹴り!
さらに村越のガードの間を狙ってアッパー、フックを打ち込んでいく。村越は右手を伸ばして左ミドルを蹴る。しかし野杁は村越をロープまで詰めて左フック! これで村越からダウンを奪う。
2R、左ミドルを蹴っていく村越。野杁は右のボディストレート、左ボディ。村越は左ミドル、奥足ロー、左ハイキックを蹴る。野杁は右ストレートで距離を詰めて左フック! これで村越がバランスを崩す。そして距離が離れると野杁の鋭い右ストレートがヒット!
これで村越がこの試合2度目のダウンを奪われる。
3R、野杁は前蹴りで距離を取り、村越の蹴りとパンチをブロックしながら前に出る。そして右のボディストレートを打って左ボディ。下がる村越に対して野杁は左右のパンチ。そして村越がガードを上げたところに野杁が鋭いヒザ蹴り! これが鮮やかに村越の顔面を打ち抜いて、村越がダウン! レフェリーがダメージを判断して試合をストップ。野杁が紹介VTRの言葉通り“怪物”っぷりを見せ付けた!
▼第18試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント決勝戦 2分1R
○松倉信太郎(慶応義塾高等学校/3年)
TKO 延長46秒 ※ドクターストップ
●斉藤光希(静岡県立浜北西高等学校/3年)
K-1甲子園70kgの頂点を決める闘いに駒を進めたのは松倉と斉藤。斉藤はパワフルな攻撃と怒涛のラッシュで1回戦と準決勝を突破。対する松倉はパンチと蹴り、バランスの良い攻撃でここまで勝ち進んだ。
1R、重心の低い構えからミドルを蹴ってパンチで一気に前に出ていく斉藤。松倉は距離を取ると斉藤のローに右ストレートを合わせる。斉藤は左右の連打で前に出て胴廻し回転蹴り。
松倉は落ち着いてそれをディフェンスしてコンパクトなワンツー!
斉藤が突っ込んでくるところにヒザ蹴りを突き上げる。斉藤は左右の連打で前に出てヒザ蹴り。松倉も左ジャブや左ミドルを当てる。
両者とも規定数の蹴り(※本戦2分内に腰よりも高い蹴りを6本以上出さなければ減点)は出しており、減点はなし。判定0−0で試合は延長にもつれる。
延長R、一気にパンチで前に出て行くのは斉藤。松倉は下がりながらジャブを細かく当てる。ここで斉藤が鼻から出血、ドクターチェックが入る。
再開後、頭を下げて突進し、左右のパンチを振り回す斉藤。松倉はコーナーを背にしながらもパンチを打ち返す。
するとここで斉藤の出血がひどくなり、ドクターストップ! これにより松倉がK-1甲子園70kg王者の栄光を掴んだ。
▼第17試合 スーパーファイト K-1 YOUTHルール 3分3R
○才賀紀左衛門(大誠塾)
判定3−0 ※29−26、29−27、29−27
●小林幸太(藤)
すでにK-1のリングでは5戦経験している、K-1ユースの中心的存在の才賀。小林はK-1甲子園本戦で1戦1敗の選手で、小林にとって大きなチャンスと言える試合だ。
1R、勢いよく右ストレートからパンチとローで前に出る小林。才賀もジャブと左ミドルで距離を取ろうとするが、小林は構わず前に出る。顔面前蹴りで前進する小林。距離が詰まるとすぐに密着する小林に対して、才賀はボディにヒザ蹴り。組み付きが多い小林にはレフェリーから注意が与えられる。
才賀はヒザ蹴りから前に出て左ストレート、右フック! 小林が組み付くと、才賀が豪快にマットに叩きつける。そして小林には注意が与えられる。
2R、左ミドルと前蹴りを蹴る才賀。ここで組みの攻防が多くなり、両者にレフェリーから注意、警告が与えられる。左ミドルからパンチで前に出て行く才賀。しかし小林が距離を潰して組み付くと、そのまま組みの攻防が続いてしまい、両者がそれぞれ減点1。レフェリーから「掴むな」という声がかかるものの、一発攻撃を当てては組むという展開に終始した。
3R、ここでもいきなり小林が組み付いてレフェリーが注意。才賀が左ミドルを蹴ると距離を潰す小林。その後も2R中盤以降と同じように、攻撃を出してはクリンチという展開が続き、小林がこのラウンドも減点1。ほとんどK-1らしい中間距離での打ち合いがないまま、組み付き→ブレイクを延々と繰り返す試合内容に終わった。
▼第16試合 スーパーファイト K-1 YOUTHルール 3分3R
○卜部弘嵩(西山道場)
判定3−0 ※30−27、30−27、30−28
●坪井悠介(斬刃拳)
プロでのキャリアも豊富でK-1ユース1勝1敗の卜部。対する坪井はK-1甲子園2008でベスト8に勝ち進んだ選手だ。
1R、サウスポーの卜部が強烈な左ミドルで前進! 坪井をロープに詰めて左ストレートで飛び込む。坪井も右ストレートを返すが卜部はしっかりと足を使ってディフェンス。じりじりとプレッシャーをかけてパンチのチャンスを伺う卜部。やや手数が少なかったが、終盤、坪井のローに合わせて左ストレート、左ハイキックを当てる。
2R、細かくフェイントを入れてインローを蹴る坪井。卜部はそれをじっくりと見て左ミドルを蹴る。坪井はそれをブロックして右フックで前進するが、卜部はパンチを空振りさせて左ストレート、そして返しの右フック! これが坪井の顔面を捕らえる。左ハイキックで前に出て行く卜部。坪井をコーナーに詰めると左のボディストレートから右フックを当てる。
3R、ここも圧力をかけて前に出るのは卜部だが手数が少ない。坪井は下がりながらコツコツと右ローを蹴る。
卜部は坪井がロープに詰まったところで強烈な左ミドル。坪井はそれをブロックして右ストレートを打つが、卜部には届かない。そして卜部が左ミドル→左の飛びヒザ蹴り! 卜部は飛びヒザ蹴りで距離を詰めてパンチの連打をまとめるが、坪井の右ストレートと左フックも当たる。
判定は3−0で卜部の勝利となったが、首を傾げて納得のいかない表情の卜部だった。
▼第15試合 スーパーファイト K-1 YOUTHルール 3分3R
○卜部功也(西山道場)
判定3−0 ※30−29、29−28、30−28
●谷山俊樹(谷山)
K-1甲子園2008準優勝(本戦3勝1敗)とK-1甲子園では圧倒的な強さを見せ、今年はKrushでも活躍を続ける卜部。対する谷山は城戸康裕や駿太が籍を置く谷山ジムの所属選手、K-1ユースでは1戦1分と成績を残している。
1R、サウスポーの卜部は左ストレートとインロー。谷山はガードを上げて右ミドルを蹴る。それを受けて右フックを返す卜部。谷山も右ストレートから細かくパンチを返す。
じりじりと圧力をかけて前に出る卜部。
左ストレートからパンチの連打をまとめるが、谷山はそれをしっかりとディフェンスしてインローと右ミドル。卜部にパンチの距離を作らせない。
そして谷山が右ハイキック! これで卜部のガードを弾き飛ばす。前に出てパンチをまとめるのは卜部だが、谷山はしっかりとそれをブロックして左右のフック。
卜部も谷山をコーナーに詰めて、右ミドルをブロックしてすぐに左ストレートを返す。
2R、谷山は左手でしっかりと距離を測って右ミドル。卜部も左ミドルを蹴って、左ストレートや右アッパーを打っていくが、谷山のブロックは固い。谷山は右ミドルから右ストレート。卜部は谷山が顔面のガードを固めると、ボディに左ストレートを放つ。
下がりながら右ミドル、右のヒザ蹴り、右ストレートを打つ谷山。しかし1Rに比べると卜部が前に出てパンチをまとめる場面が増え始める。谷山の右ミドルをブロックして左ストレートの卜部。谷山もすぐに右ストレートを打ち返す。
3R、足を止めて打ち合う両者。卜部の右フックが谷山の顔面をとらえる! さらに谷山の右ミドルのタイミングで先に卜部の左ストレートがヒット! ここまでのラウンドとは打って変わり、谷山はミドルをほとんど蹴らずパンチで前に出る。
しかしパンチの打ち合いでは卜部がやや有利か。卜部が左ストレートを顔とボディに打ち分けていく。卜部は谷山をロープに詰めると鋭い左ストレート! これで谷山の顔が跳ね上がる。最後は谷山がロープを背負う形で両者が激しく打ち合った。
判定は3−0で卜部。序盤は谷山の右ミドルに苦しめられたものの、最後はパンチでポイントを奪った。
▼第14試合 K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○藤鬥嘩裟(関東地区Aブロック優勝/勇志国際高等学校/2年)
TKO 3R1分22秒 ※2ノックダウン
●増子航平(東北・北海道地区優勝/仙台商業高等学校/3年)
昨年はK-1MAXのリングでHIROYAと対戦している藤。今年はK-1甲子園制覇を目指し、関東地区予選Aブロックに出場し、見事に予選優勝を決めた。対する増子は北海道地区の優勝者。試合前のVTRではアニヲタ(※アニメオタク)っぷりが紹介される。
1R、得意の前蹴りで距離を取る藤。増子は左フックから前に出て行く。しかし増子はパンチから掴んでしまう場面が多く、レフェリーに注意を受ける。
逆に藤は組みの攻防になるとすぐにヒザ蹴り、離れ際にハイキックを蹴る。
2R、藤の前蹴りを捌いて右ストレートで前に出る増子。しかし藤も右ストレート、左フックを当てる。藤は右ロー、そして増子を前蹴りで突き放す。
前蹴りで上手く間合いを作って左フックを当てる藤。増子はこの左フックを受けて頭が下がり、藤はそこにヒザ蹴りを突き上げる。
3R、藤がいきなりワンツーで前進! 顔面前蹴りを突き刺したところでレフェリーが増子にダウンを宣告する。再開後、藤は増子が突っ込んでくると前蹴りと右ストレート。上手く距離を取って、左フックを当てる。藤は下がりながら前蹴り、右ストレート。そして増子をコーナーにつめるとワンツー、ハイキック、そして怒涛の連打! これで増子が2度目のダウンとなり、藤が貫禄のTKO勝利を収めた。
▼第13試合 K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○宮元啓介(関東地区Bブロック優勝/東野高等学校/2年)
TKO 1R1分38秒 ※レフェリーストップ
●平塚大士(中部地区3位/愛知県立安城農林高校/2年)
激戦の関東地区予選Bブロックを見事に勝ち抜いた宮元。対する平塚は昨年のK-1甲子園でベスト8に勝ち残り、藤鬥嘩裟を破った実績を持つ。
1R、平塚が宮元のローに合わせて鋭いワンツー! これで宮元の動きが止まる。距離が開くと平塚が左フックから右ロー。落ち着きを取り戻した宮元も左フックを当て、そこから右ストレートを打つ。
そしてパンチの打ち合いの中から宮元が鋭い右ハイキック! さらに宮元は続けざまに左ハイキック! これで平塚が後方に倒れてダウン!
ダメージを判断したレフェリーは試合をストップ。宮元が昨年のベスト8ファイターの平塚を破る金星を挙げた。
▼第12試合 K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○秋元晧貴(中部地区優勝/愛知県立三好高等学校/2年)
判定3−0 ※3者とも30−26
●山口裕人(関西・中国・四国地区優勝/大阪府立平野高等学校/2年)
中部地区優勝の秋元と関西・中国・四国地区優勝の山口というK-1甲子園らしい地方選手同士の一戦。
1R、秋元は大きく構えてインローを蹴っていく。山口は前蹴りから右ストレートで飛び込む。さらに細かくパンチをまとめて右ローにつなげる山口。秋元も前蹴りのフェイントからパンチで前に出て左ミドルを蹴る。そして秋元の鋭い左ジャブがガードの間から山口の顔面を打ち抜いて山口がダウンを喫する。
2R、パンチが大振りになる山口にコンパクトなパンチを当てる秋元。山口が突っ込んでくるとヒザ蹴り、左ミドルで上手く距離を取る。山口はジャブから右のヒザ蹴り、さらにそこから左フックを返す。終了間際、秋元は1Rと同じように左のジャブからヒザ蹴りを2発突き刺す。
3R、鋭い右ミドルで距離を取る秋元。
山口がパンチで飛び込むと組みの攻防になり、レフェリーが両者に口頭注意を与える。再開後、パンチで距離を詰めたい山口を前蹴りで突き放す秋元。しかしここでも組みの攻防が増えてしまい、組み付く場面が多い山口に注意が与えられる。左ミドルを蹴る秋元に右ストレートで飛び込む山口。最後は山口が秋元をロープに押し込み、左ハイキックを当てたところで試合終了。判定は1Rにダウンを奪っている秋元の勝利となった。
▼第11試合 K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○石田勝希(主催者推薦/初芝立命高等学校/2年)
TKO 2R30秒 ※ドクターストップ
●園田顕悟(九州・沖縄地区優勝/宮崎県立門川高校/3年)
九州・沖縄地区優勝の園田のセコンドには小比類巻貴之がつく。対する石田は全日本新空手道選手権K-2GP優勝を誇り、これまで60戦無敗という関西の強豪。主催者推薦によりK-1甲子園出場が決まった。
1R、左ミドルを蹴ってリズムを取る園田。石田は園田の前蹴りを横に流して右ストレートから細かいパンチの連打! 園田の左ミドルをブロックしてすぐに右ローを返す。石田は園田の左ミドルを空振りさせて、じりじりと圧力をかけて前進。右ストレートから左ミドルにつなげる。
2R、ヒザ蹴りを連打する園田に対して、石田はそれを突き放して右ストレート。そして石田は園田の前蹴りを空振りさせると強烈な右ストレート! これで園田の動きを止めると、そのまま一気にパンチをまとめて右ハイキック!
ここでレフェリーがダウンを宣告する。さらに石田のパンチで園田の右目が大きく腫れて、ドクターが試合をストップ。石田が前評判通りの強さを見せた。
▼第10試合 K-1甲子園 62kg級FINAL16 K-1甲子園ルール 2分3R
○上田慎之介(主催者推薦/墨田工業高等学校/2年)
判定3−0 ※30−29、29−28、30−29
●伊澤波人(主催者推薦/厚木清南高等学校/2年)
推薦選手同士、高校2年生の対戦となったリザーブファイト。上田はNJKFで活躍する上田龍之介の実弟だ。
1R、どっしりと構えてプレッシャーをかけていく上田。伊澤の蹴りをカットしながらパンチをまとめて右ロー、ヒザ蹴りを打つ。
上田は左ミドルを蹴って左ボディから右ロー、この左ボディを基点に攻撃を組み立てる。伊澤もローに左右のフックを合わせ、左ハイキックを飛ばす。
2R、右ロー、左ミドルを蹴る上田。伊澤の蹴りを空振りさせて強烈なミドルを蹴る。伊澤は上田のミドルをブロックして左フック!
思わず上田が組み付き、レフェリーから注意が与えられる。左ボディから右ロー、ワンツーから左ボディを打つ上田。伊澤は顔面前蹴りやハイキックを蹴るがクリーンヒットはない。
3R、ここも上田は左ボディから右ロー。伊澤は左フックから飛び込んでパンチをまとめる。上田は距離が詰まると組んでからのヒザ蹴りを打つが、レフェリーからは「掴むな」と注意を受ける。伊澤は組み際のパンチ、ローを確実に当てる。伊澤は左右のストレートで前進!
しかし上田は伊澤の左ミドルをブロックして右ストレート! 伊澤はそれを受けるも前に出てパンチを出し続けて、手数を減らさない。判定は30−29、29−28、30−29で上田。上田がリザーバーの権利を得た。
▼第9試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント準決勝 2分1R
○斉藤光希(静岡県立浜北西高等学校/3年)
判定3−0
●上田 龍(新潟県立東高等学校/2年)
1回戦では蹴りを主体としたテクニシャンぶりを見せた上田に対し、怒涛のラッシュで秒殺勝利を収めた斉藤。ファイトスタイルの異なる2人の対戦となった。
1R、いきなりパンチで突っ込んでいく斉藤。上田は下がりながら左ストレートや右フックを放つが、斉藤が勢いよくパンチで前に出てダウンを取る。再開後、すぐにラッシュをかける斉藤に対して、下がりながらパンチを返す上田。ヒザ蹴りと左ストレートと右フックを打つ。
上田は斉藤のパンチを空振りさせて右フックと左ロー。飛びヒザ蹴りからワンツーを打つ。やや上田のリーチの長さに苦戦する斉藤だったが、終盤、強烈な右フックを当てて、そこから鋭い左のヒザ蹴り! 斉藤が1回戦に引き続き、パワフルな攻撃で上田を下した。
▼第8試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント準決勝 2分1R
○松倉信太郎(慶応義塾高等学校/3年)
判定3−0
●松花征也(愛知県立鳴海高等学校/1年)
1回戦ではバランスの良い攻撃で完成度の高さを見せた松花と松倉。唯一、準決勝にまで勝ち残った1年生ファイターの松花は決勝まで駒を進めることが出来るか?
1R、松花は左ミドルと前蹴りで距離を取る。松倉もミドルとパンチで前に出て行くが、そこに松花は右ストレートと右ローを返す。ボディへのジャブから右ストレートの松倉。右の前蹴りで松花を突き放して右ストレートを打つ。
松花も足を止めてパンチで打ち合うと左フックをヒット! しかし松倉は右のヒザ蹴りから右ストレート! 松花はガードを上げて前蹴りと左ミドル。松倉は距離が離れるとヒザ蹴りで飛び込んでパンチをまとめる。
判定は3−0で松倉の勝利。惜しくも決勝進出はならなかった松花だがポテンシャルの高さを見せた。
▼第7試合 スーパーファイト K-1 YOUTHルール 3分3R
○戸邊隆馬(シルバーウルフ)
判定3−0 ※三者とも29−28
●佐々木大蔵(チームドラゴン)
K-1甲子園2008ではベスト8に入った佐々木VS魔裟斗の所属するシルバーウルフの戸邊。
1R、鋭いジャブを突く戸邊。佐々木は前蹴りで距離を取って、こつこつと右ローを蹴る。戸邊は細かくパンチをまとめるが、佐々木はそれをしっかりとブロック。佐々木が右ストレートから左フック、さらに左ボディから左フックを返す。
戸邊もジャブと左フックで前に出るが、佐々木は距離を取って右ローを蹴る。
そして終盤、佐々木が右のパンチから左フック、そして右ストレート!
ダウンにはならないものの、佐々木がバランスを崩す。
2R、左の前蹴りと右ローを蹴る佐々木。戸邊も軸足払いで佐々木をこかす。離れた間合いからパンチで飛び込む戸邊。佐々木はそれをしっかりとガードして右ロー、左フックを返す。
佐々木のローに右ストレートで飛び込む戸邊。佐々木がガードを固めると戸邊が右ローを蹴る。足を使って距離を取る佐々木に対して、戸邊はパンチで前進!
1Rとは逆に戸邊の右ストレートが立て続けに佐々木の顔をとらえる。
3R、戸邊が右ストレートで飛び込んで右アッパー! ガードを固める佐々木に左右の連打を集める。佐々木も左フックを返すが、戸邊の左フックがヒット。
さらに戸邊のヒザ蹴りが佐々木のボディに突き刺さる。
右ローをこつこつと蹴る佐々木に対して、戸邊は右ストレートで前進。距離が詰まると戸邊がヒザ蹴りを当てる。右ストレートで前に出る佐々木に戸邊が左フック、右ストレート。2人は互いにフラフラになりながらも手を出し続けた。判定は2、3Rを盛り返す形で戸邊。逆転劇で勝利をもぎとった。
▼第6試合 スーパーファイト K-1 YOUTHルール 3分3R
○瀧谷渉太(全日本新武道連盟桜塾)
TKO 1R3分 ※レフェリーストップ
●木谷典史(チームドラゴン)
全日本キックではタイトルマッチも経験している瀧谷がK-1甲子園のスーパーファイトに登場。プロのキャリアでは木谷に勝る瀧谷だが、バンタム級で試合をする瀧谷に比べ、木谷の方が一回り体が大きい。
1R、互いにサウスポーの両者。木谷は前蹴りやミドルで距離を取る。瀧谷も右フックから左ストレート、左ローを蹴っていく。前蹴りを多用する木谷に対し、瀧谷は鋭い踏み込みからパンチの連打をまとめる。そして最後は瀧谷が鮮やかな左ストレート! これが見事に決まり、瀧谷がインパクト大のKO勝利を収めた。
▼第5試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント1回戦 2分1R
○斉藤光希(静岡県立浜北西高等学校/3年)
一本 1R28秒 ※上段突き
●仲村明弘(千葉県立市川工業高等学校/1年)
仲村は松花と並ぶ1年生ファイター。対する斉藤は静岡在住の3年生だ。1R、いきなり激しく打ち合う両者。斉藤が左のヒザから仲村を上がらせてパンチをまとめる。そして仲村をコーナーに釘付けにしてパンチとヒザ蹴りの連打! 仲村の動きが止まったところで、レフェリーが試合をストップした。
▼第4試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント1回戦 2分1R
○上田 龍(新潟県立東高等学校/2年)
判定2−0
●西澤クリストファー清(TOKYOスポーツハイスクール/3年)
この試合は西澤が181cm、上田が187cmと長身選手同士の対戦となる。1R、サウスポーの上田は左ミドルと左ローで上手く距離を取る。西澤の右ミドルを蹴り返すが、上田の長いリーチの前になかなか手が出ない。
しかし西澤はじりじりと圧力をかけて前に出て右ストレート。上田は落ち着いて距離を取り左のヒザ蹴り、左ストレートを打つ。西澤は終盤、一気に距離を詰めて右アッパー、右ストレートを放つ。上田がサウスポー&長身を生かした闘い方で西澤を下した。
▼第3試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント1回戦 2分1R
○松花征也(愛知県立鳴海高等学校/1年)
判定3−0
●知名其(東京都立六郷工科高等学校/3年)
松花はこのトーナメントに出場する1年生ファイターのうちの1人。3年生の知名を相手にどんな闘いを見せるか?
1R、上体を低くして一気にパンチで前に出て行く知名。松花は前蹴りやミドルで距離を取ろうとするが、知命は下がらない。松花は左ミドルを綺麗に当てて、そこから右ロー、左フックとパンチと蹴りのコンビネーションで攻める。松花は左フック、右アッパー、そして左ミドル。知名は徐々に手数が減っていく。やや掴みの多い松花だったが、バランスの良い攻めで知名を下した。
▼第2試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント1回戦 2分1R
○松倉信太郎(慶応義塾高等学校/3年)
判定3−0
●佐藤太一(宮城県立村田高等学校/3年)
高校3年生同士の対戦となった1回戦第1試合。佐藤はK-1ユースで1戦1分の戦績があり、松倉のセコンドには新田明臣がつく。
1R、右ミドルと右ローを蹴る松倉。佐藤は右ストレートで松倉をぐらつかせる。松倉は距離が詰まると組んでヒザ蹴り、右ストレートと右ハイキック。距離を取って右ローを蹴る。ワンツーで前に出て行く佐藤。松倉はジャブで佐藤を下がらせて右ロー、右ストレート。
佐藤も左右のフックで前に出るが、松倉は右ストレート、組んでヒザ蹴りを打つ。松倉のパンチを受けて組みつく場面が目立つ佐藤。松倉は右ローを蹴って、佐藤が下がるところに強烈な右のボディストレート! これで技有を奪う。終了間際にきっちりと技有を奪った松倉が判定勝利を収めた。
▼第1試合 K-1甲子園 70kg級日本一決定トーナメント リザーブファイト 2分1R延長1R
○YUUKI(東北工業大学高等学校/3年)
一本 1R23秒 ※上段突き
●岡田裕介(文星芸術大学付属高等学校/2年)
ワンデイで行われる70kgトーナメント。リザーブファイトはYUUKIと岡田の一戦となった。
1R、いきなり岡田がローブローを放ってしまい、試合が一時中断。再開後、パンチで前に出て行くYUUKI。岡田はローとミドルを蹴り返すが、YUUKIがそのまま前に出て強烈な右ストレート! これで岡田がその場に崩れ落ちてダウン! YUUKIが豪快な一本勝ちを収めた。
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