Zuffa
「UFC102 COUTURE VS NOGUEIRA」
2009年8月29日(土)アメリカ・ポートランド ローズガーデン・アリーナ
※今大会の模様は8月31日(月)22:00よりWOWOWにて放送
リピート放送は9月7日(月)6:00〜。
<全試合結果>
▼メインイベント(第11試合)ヘビー級 5分3R
○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル/元PRIDEヘビー級王者)
判定3−0
●ランディ・クートゥア(アメリカ/元UFCヘビー級王者)
UFC×PRIDEのヘビー級王者によるドリームマッチ。クートゥアとノゲイラは互いにレジェンドと呼ぶに相応しい実績を持つ選手だ。クートゥアは今年6月に46歳(!)を迎えた大ベテランで、昨年11月のブロック・レスナー戦以来、約9カ月ぶりの試合となる。
一方のノゲイラはUFCデビュー戦でヒース・ヒーリングに勝利。ティム・シルビアを下してヘビー級暫定王座を獲得するものの、昨年12月にフランク・ミアに敗れて、暫定王座から陥落している。
先に入場したノゲイラはオクタゴン下でTシャツを脱ぐと非常に引き締まった体を披露。コンディションの良さをうかがわせる。次にクートゥアが会場に姿を現すと、会場からは大きな声援が送られた。
1R、ジャブからパンチをまとめる2人。ノゲイラがクートゥアのジャブにタックルを合わせるが、クートゥアは倒れない。ノゲイラはジャブを突きながら右ストレート! しかしクートゥアも右ストレートから飛び込んでクリンチアッパー! ノゲイラは自ら引き込むようにグラウンドに持ち込むが、クートゥアは付き合わない。
離れた間合いから一気に右ストレートで飛び込んでいくクートゥア。しかしノゲイラが打ち下ろすような右ストレート! これでクートゥアがダウン! ノゲイラはクートゥアの首をキャッチして一気にフロント(アナコンダ)チョークを仕掛ける! 顔が真っ赤に紅潮するクートゥアだったが、必死に脇を締めてそれをディフェンスする。
試合がスタンドに戻るとノゲイラは距離をとってインロー。クートゥアは左フックから距離を詰めて右ストレート。ノゲイラのジャブが当たるがクートゥアもジャブを返す。クートゥアがジャブから右ストレート! ノゲイラもクートゥアのパンチの打ち終わりに左右のフックを合わせる! 激しい打ち合いが続く中、クートゥアのクリンチフックが立て続けにヒット! そのままクートゥアがノゲイラを金網に押し込む。
2R、じりじりと間合いを詰めるクートゥアに対してジャブを突くノゲイラ。ノゲイラの左フックがクートゥアの顔面をとらえるが、クートゥアはすかさず胴タックル! ノゲイラはフロントチョークを仕掛けるが、クートゥアは頭を抜いてテイクダウンに成功する。
インサイドガードになったクートゥアは首相撲のようにノゲイラの首を内側から取ってコツコツとパウンド。しかしノゲイラはクートゥアのバランスを崩して鮮やかなスイープ! マウントポジションを奪う。クートゥアは足を入れてハーフガードに戻すが、ここでノゲイラは肩固め! ノゲイラはこれが極まらないと見るや、ポジションキープに徹する。しかしクートゥアもノゲイラの脇を差して立ち上がる。
クートゥアは上体を低くして左のパンチから前に出て行くがノゲイラはそこに右ストレート。ノゲイラの左フックとクートゥアの左フックが交錯する。さらにノゲイラはここからクートゥアのボディに左のヒザ蹴り! これがクートゥアのボディに突き刺さる! ややクートゥアの手数が止まる。
3R、クートゥアがジャブから右アッパー。ノゲイラは頭が下がりがちになるクートゥアに左右のストレート。クートゥアも下がりながらパンチを返すが、クートゥアの右アッパーにノゲイラが右ストレート! これでクートゥアがダウン! ノゲイラはサイドポジションを奪って一気にパンチをまとめる。
クートゥアも金網を使い、亀になるように立ち上がるが、ノゲイラはしっかりとバックをキープする。しかしクートゥアは体を反転してインサイドガードで上のポジションを取り返す! ノゲイラはクートゥアの両脇を差してしっかりと密着。クートゥアは細かいスペースを見つけてヒジ打ちを狙うが、クリーンヒットはない。そして最後はノゲイラがクートゥアの体を引っくり返したところで試合終了。ノゲイラがUFCでのベストパフォーマンスと言ってもいい試合内容でクートゥアを下した。
試合後、ノゲイラはUFCヘビー級王者のブロック・レスナーへの挑戦をアピール! ノゲイラとのレジェンド対決に敗れたクートゥアだったが「一試合一試合、面白い試合をやっていきたい」と会場のファンに向けて、これからも戦い続けることを誓った。
▼セミファイナル(第10試合)ライトヘビー級 5分3R
○チアゴ・シウバ(ブラジル)
KO 1R1分35秒 ※左フック
●キース・ジャーディン(アメリカ)
フォレスト・グリフィンやチャック・リデルには勝利を収めているジャーディンだが、ここ3年間は勝ち負けが交互に続く結果となっており、最後の試合となったクイントン“ランペイジ”ジャクソン戦では判定負けを喫している。
対するシウバもUFCデビュー以来、4戦4勝と連勝を続けてきたが、今年1月にはリョート・マチダにKO負け。互いに前の試合で負けている選手同士の試合であり、生き残りを賭けた一戦となる。
1R、いきなりワンツーの連打で前に出るジャーディン。ジャーディンは前手を伸ばした変則的な構えからパンチを繰り出す。逆にシウバはガードを高く上げてじりじりと前進。ジャーディンの蹴り足をキャッチしてテイクダウンを奪う。しかしジャーディンも脇を差してすぐに立ち上がり、グラウンドでの攻防を許さない。
試合がスタンドに戻ると、ジャーディンが左フック、右ストレートと細かいパンチで前進。しかしシウバはそれをしっかりとブロックする。そしてジャーディンがアッパーを突き上げたところで、シウバがカウンターの左フック! これが鮮やかにジャーディンの顎を打ち抜き、ジャーディンが大の字! シウバがパンチを落としたところでレフェリーが試合をストップ! シウバが見事なKO勝利を収めた。試合後、シウバはテレビカメラに向かって首を掻っ切るポーズで喜びを表現した。
▼第8試合 ミドル級 5分3R
○ネイサン・マーコート(アメリカ)
KO 1R21秒 ※右ストレート
●デミアン・マイア(ブラジル)
ここまでUFCでは5戦5勝、その全てが一本勝ちという快進撃を続けるマイア。グラップラーが不利と言われている現在の総合格闘技において、元柔術世界王者として見事な柔術テクニックを見せ付けている。
しかし対するマーコートはこれまで40戦以上を経験しているベテランであり、全局面でのレベルが高いオールラウンダー。UFCでもアンデウソン・シウバとターレス・レイチに敗れただけで、ここまで7勝2敗の成績を残している。
マイアの柔術テクニックは抜群の完成度を誇るマーコートに通用するか?
1R、サウスポーのマイアはインローと左ミドル。これで距離を測ろうとするマイアだったが、マイアのインローにマーコートの右ストレートがモロにヒット! この一発でマイアはマーコートに背中を向けるようにマットにバッタリ。マーコートが戦慄のKO勝利を収めた。
▼第7試合 ライトヘビー級 5分3R
○ブランドン・ベラ(アメリカ)
判定3−0
●クシシュトフ・ソシンスキー(ポーランド)
UFCではアスエリオ・シウバやフランク・ミアとも対戦しているベラ。ソシンスキーは昨年12月からUFCに参戦し3戦3勝の結果を残している。
1R、互いにサウスポーの両者。ベラはしっかりと自分の距離を保ちながら、ワンツー、そしてロー、ヒザ蹴りを見せる。ソシンスキーが前に出て来るとそこに右フックやアッパーを狙う。ソシンスキーはベラを金網まで押し込むがテイクダウンは出来ない。ベラは細かく構えをスイッチしながら、ソシンスキーの前足にローを蹴る。ベラは組みの攻防になると、ソシンスキーを金網に押し込んでヒジ打ちを見せる。
2R、ベラはここもローで下に攻撃を散らして、そこから左ストレート。しかしソシンスキーも右のパンチから強引に距離を詰めていく。ベラはそれを首相撲で迎え撃ち、ヒザ蹴りを突き上げる。距離が離れて打撃の間合いになると、ジャブから攻撃を組み立てるソシンスキー。しかしベラは距離を取ってソシンスキーの前足にロー、そこから左ストレートを放ってソシンスキーに距離を詰めさせない。
残り2分、ソシンスキーは両足タックルのような形でベラを金網に押し込むがベラは倒れない。逆にベラはジャブ、右フックから左ストレート! ソシンスキーがタックルでベラをテイクダウンしようとするが、ベラはすぐに手をマットについて立ち上がる。
3R、ソシンスキーが右のパンチを突いて、そこから左ストレート。ベラがバックヒジからミドル。ベラはアウトローから右ストレートにつなげる。インローから左ストレートを打つソシンスキー。そのままベラを金網に押し込んでテイクダウンを狙うと、ベラはそこにアームロックを仕掛ける。パンチから首相撲、レスリングと同じような展開を続ける2人。
金網際で四つ組の攻防になったところでベラがソシンスキーの足を払ってテイクダウンを奪う。ソシンスキーは亀になって立ち上がるが、ベラはそのままバックをキープしてボディにヒザ蹴りを打つ。直線的に突っ込んでくるソシンスキーに対して、ベラは足を使って右ジャブとフック。ソシンスキーが首相撲に持ち込むとベラはヒジ打ち。ベラは右のパンチを使いつつ、それをフェイントにした左ストレート。最後はベラが的確にローを当てていった。
ソシンスキーを上手くいなし、確実にポイントを重ねていったベラが判定をものにした。
▼スウィングバウト(第9試合)ミドル級 5分3R
○ジェイク・ロショルト(アメリカ)
一本 3R1分30秒 ※肩固め
●クリス・レーベン(アメリカ)
▼第6試合 ミドル級 5分3R
○アーロン・シンプソン(アメリカ)
TKO 2R17秒 ※レフェリーストップ
●エド・ハーマン(アメリカ)
▼第5試合 ヘビー級 5分3R
○ガブリエル“ナパオン”ゴンザガ(ブラジル)
TKO 1R2分27秒
●クリス・タッチシェラー(アメリカ)
▼第4試合 ヘビー級 5分3R
○マイク・ルソー(アメリカ)
判定3−0
●ジャスティン・マッコーリー(アメリカ)
▼第3試合 ヘビー級 5分3R
○トッド・ダフィー(アメリカ)
KO 1R7秒 ※左ストレート
●ティム・ヘイグ(カナダ)
▼第2試合 ミドル級 5分3R
○マーク・ムニョス(アメリカ)
判定2−1
●ニック・カトーン(アメリカ)
▼第1試合 ライト級 5分3R
○エヴァン・ダナム(アメリカ)
判定2−1
●マーカス・アウレリオ(ブラジル)
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