5月8日(土・現地時間)タイ・ルンピニースタジアムにて、梅野源治(PHOENIX)とJ-NETWORKスーパーフライ級王者・ウエンツ修一(スクランブル渋谷)が遠征試合を行った。
本来は、5月7日(金・現地時間)タイ・ヤソトーン市にて開催されるムエタイ大会への遠征が決定していた両者だが、4月7日に首都バンコクで非常事態宣言が出されたことにより、遠征を見送ることになっていた。
しかし、梅野とウエンツが「どうしても試合がしたい!」と主催者に直訴。その熱意を受けて、ウィラサクレック会長が試合を行うことを了承した。
会場には9日(日・現地時間)にタイの地方で試合を行う予定の(本来はタイ・ラジャダムナンスタジアムで行う予定だった)大月晴明も訪れていた。
なお、梅野とウエンツの現地でのリングネームは、それぞれユーテンジ・オメノとユーテンジ・ウエンツ。
「スッグ・フェアテックス」
2010年5月8日(土・現地時間)タイ・ルンピニースタジアム
▼第8試合 3分5R
○梅野源治(PHOENIX)
TKO 2R
●ヨートンヨット・ゲットシリパット(タイ)
3月のノラシン・ギャットプラサーンチャイ戦で10戦目にして初敗北を喫した梅野が再起戦。タイでの試合は2008年12月以来、2度目となる。
1R、梅野はフェイントの動きを見せながら右ロー、そしてミドルも混ぜる。ヨートンヨットが組みに来ても、長身の梅野が有利に首相撲の展開を見せ相手をコカす。ヨートンヨットは前蹴り。梅野は左右のロー、右ミドル、ストレートと的確に攻撃を見せる。
梅野は首相撲で何度もヨートンヨットをコカし優位に試合を進めた。
2R、梅野が出てきたところをヨートンヨットがヒジ。これで左目じりをカットしたが、梅野はロー、右ストレートとテンポよく攻撃を当てる。コーナーに詰めたところで右ヒジ! 相手がバッタリと倒れ、大量に出血したヨートンヨットは立ち上がることが出来ずにレフェリーストップ。梅野が豪快な勝利を飾った。
梅野は「タイではもっと強い相手とやっていきたいと思います。これからは日本人55kgで認められている選手とやっていきたいと思います。みんな僕とやってくれないんですよね。やってくれないならフェザー級のトップ選手とやりたい。階級が上でも僕はテクニックでカバーします」と意気込んだ。
▼第5試合 3分5R
○ウエンツ修一(スクランブル渋谷/J-NETWORKスーパーフライ級王者)
KO 1R ※右ローキック
●マンコンダム・シットワンルニー(タイ)
初のタイ人との対戦となったウエンツ。今回に向けた練習で左足首を負傷し歩くのも困難な状態だったが、強行出場。
1R、右ローを主軸に攻撃するウエンツ。マンコンダムも右ローを出す。ウエンツはローをカットしながらもコーナーに詰めていき、一気にパンチからローと上下に散らす攻撃でラッシュを仕掛ける。下がり続けるマンコンダムに右ローの連打! これでマンコンダムは崩れるように倒れ、ウエンツがKO勝ちした。
勝利したウエンツは「(負傷していた)足が痛かったけど、思いっきり蹴ってやろうと思いました。めちゃくちゃ緊張しましたね。いい経験が出来たと思います。WPMFのベルトを獲ってからまたタイに挑みたいと思います」と打倒ムエタイに意欲を見せていた。
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