サステイン 「The Way of SHOOTO 03〜Like a Tiger,Like a Dragon」
2010年5月30日(日)東京・JCBホール 開場14:00 開始16:00
日沖発(左)が的確な打撃でリオンを下した
▼メインイベント(第8試合) 世界ライト級チャンピオンシップ 5分3R
○日沖 発(ALIVE/同級1位/挑戦者) 判定2−1 ※30−27、29−30、30−27 ●リオン武(シューティングジム横浜/王者)
※リオンが2度目の防衛に失敗、日沖が第9代王座に就く。
修斗ライト級頂上決戦が遂に実現! これまで2度の世界王者に輝き、名実共に修斗を代表する選手となったリオン。そのリオンが挑戦者として指名したのが、修斗やSRC(戦極)でも活躍を続ける日沖。誰もが認める国内トップコンテンダー同士によるチャンピオンシップとなった。 1R、いきなりリオンが右フックから突進! 一気にラッシュをかけて日沖を後退させる! 下がる日沖だったがジャブを突いて距離を取り、リオンの前進を迎え撃つ。リオンは日沖に組み付いてテイクダウンを奪うが、すぐに立ち上がる日沖。
リオンはその立ち際を狙って右フックを打つ。日沖もここで右ストレートを返して右ハイキックを蹴る。細かくパンチを出して前に出るリオンに対して、日沖は足を使いながらそれをジャブでストップし、右アッパーから左フック、右ボディ、右ハイキックと手数を増やす。
リオンも日沖のジャブに得意の右クロスを狙い、前蹴りで日沖と距離を取る。ジャブから右ストレートを打つリオン。日沖は左ハイキックから右ロー、ジャブをリオンの顔面に突き刺して右フック! さらにここから日沖は左ハイキック、左アッパー、パンチから首相撲に持ち込む。
ここで日沖は足払いでリオンからテイクダウンを狙い、離れ際にジャブと右ローを蹴る。リオンは右ストレートのフェイントを細かく入れながら前進。日沖がタックルでテイクダウンを狙うが、リオンはそれを許さない。そしてリオンが右ストレートから左フック! 再び日沖がタックルでテイクダウンを狙うが、リオンはロープに体を預けてそれも許さなかった。 2R、右ローを蹴るリオン。日沖のローをすくってバランスを崩す。日沖はジャブを突いて前に出て行くが、リオンもパンチのフェイントを入れて右ローと前蹴り。日沖はジャブでリオンを下がらせて右フック、右ストレート。
リオンも右ストレートを返す。お互いにジャブを差し合うような展開が続き、ここで日沖がジャブと左フック。リオンは足を使って距離を取り、日沖が前に出てきたところで右ストレートを狙う。パンチのフェイントから右ローを蹴るリオン。
日沖はそのローに合わせてジャブ、ワンツー。そしてタックルでテイクダウンを仕掛ける。リオンは日沖に背中を預けながらも、日沖の体を振り落とすようにして、グラウンドの攻防を許さない。試合がスタンドに戻ると日沖が左ハイキック、ジャブ!
しかしリオンも細かくパンチを返し、日沖には鼻血でドクターチェックが入る。再開後、右ストレートから突進するリオン! 日沖のタックルを切ってパンチをまとめる。ここで下になった日沖が足関節を狙い、リオンは上のポジションをキープして、それをディフェンスする。 3R、日沖がインローとジャブ。リオンもジャブを返し、日沖の出血がひどくなる。しかし日沖はしっかりと足を使ってジャブとワンツー、さらに左ハイキックを出してリオンに距離を詰めさせない。
そしてテイクダウンこそ出来ないものの、タックルも見せて攻撃を散らす。ジャブ、左フック、左ボディを当てる日沖。リオンは前蹴りで距離を作ろうとするが、日沖のジャブが何度もリオンを捉える。
リオンもジャブを返してパンチのチャンスをうかがうが、逆に日沖がジャブから左フック、そしてワンツー! 日沖の右ストレートがリオンの顔面を捉える!
ここから日沖がパンチで前進すると、リオンも顔から出血しながら右ストレート! 日沖のパンチをもらうリオンだが、前に出て右ストレートを日沖の顔面に叩き込む。最後は互いに顔を血まみれにしながら殴り合い、試合終了のゴングが鳴らされた。 判定は2−1で日沖! 日沖が修斗ライト級頂上決戦を制して、第9代世界ライト級王者となった。試合後、日沖は「ベルトを取った実感はまだないですけどうれしいです。12年やってきて、やっと一つの形になりました。
僕を応援してくれていた皆さんも仕事とか色々大変だと思うけど、僕からみんなにエールを送りたいと思います。みんなが頑張るモチベーションを与えるようなチャンピオンになりたいと思います」と挨拶。デビュー前から苦楽を共にしてきた鈴木陽一ALIVE代表とツーショットで記念撮影に応じた。
シケリムが遠藤のリベンジを退けて防衛成功もベルトを返上した ▼セミファイナル(第7試合) 世界ウェルター級チャンピオンシップ 5分3R
○ヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/王者) 判定2−1 ※28−29、29−28、29−27 ●遠藤雄介(GOKITA/同級1位/環太平洋同級王者/挑戦者)
※シケリムが初防衛に成功後、タイトルを返上
昨年10月に世界王者となったシケリムのベルトに挑戦するのは、ちょうど1年前にシケリムのギロチンチョークで一本負けしている遠藤。遠藤にとっては世界王座奪取と共にシケリムへのリベンジというテーマのあるチャンピオンシップとなった。 1R、サウスポーの遠藤はインロー、そこからパンチで前に出ていく。さらに右フック、アッパーを突いて前進する遠藤。シケリムも右ストレートを返して右ハイキックを蹴る。ジャブ&ローで前に出る遠藤に、シケリムは左手で距離を取りながら右ハイキック、右のロングフック放つ。遠藤が左ストレートを返せば、シケリムは強烈な右ミドル。遠藤はそれをブロックして右フックを打ち返す。
遠藤が左ストレートで前に出ると、そこにシケリムがコンパクトな右ストレート! そして右ハイキック! 遠藤がシケリムの右アッパーに合わせて組むが、シケリムはテイクダウンを許さない。ジャブと右フックで前に出る遠藤。シケリムは右ハイキックを蹴りながら、遠藤が前に出てくるところに右アッパー。遠藤をロープまで詰めて右ストレートを当てる。 2R、シケリムが前蹴りと右ロングフック!遠藤も右フックを返し、ジャブから左ストレート。そのまま組み付いてコーナーまで押し込むが、シケリムのヒザ蹴りがローブローとなり試合が一時中断、シケリムには減点1が宣告される。再開後、シケリムが飛びヒザ蹴りから右フック! さらにパンチで突進する。しかしここで遠藤がシケリムに組み付いて、外掛けからテイクダウン。ガードから三角絞めを狙うシケリムに対して、遠藤は背筋を伸ばしてパンチを落とす。
ここでシケリムは遠藤の体を蹴り離すようにして立ち上がる。そしてシケリムは右フックからヒザ蹴り。遠藤も左ストレートを返すが、シケリムは遠藤をロープにつめて一気にパンチの連打! 遠藤は片足タックルでテイクダウンを狙うが、シケリムはそれを切ってパンチを落とす。 3R、シケリムの右ストレートに合わせて組みつく遠藤だったが、シケリムはテイクダウンを許さない。試合がスタンドに戻るとシケリムが左右のフック! シケリムが右ストレートで飛び込むと遠藤も右フックのカウンターを狙う。ここで遠藤はタックルでテイクダウンを狙うが、シケリムがそれを切ってパウンド。
遠藤は亀の状態から、シケリムの腕を巻き込むようにしてグラウンドで上を取ろうとするが、シケリムは上のポジションをキープ。パウンドを打ちながら肩固め、そしてマウントポジションに移行する!
必死にシケリムにしがみつく遠藤だったが、シケリムは遠藤の顔を突き放してパンチを落とす。この体勢のまま試合終了となり、判定は2−1と割れたもののシケリム! シケリムが遠藤のリベンジを退け、初防衛に成功した。 ここでマイクを持ったシケリムはファン・修斗関係者に感謝の言葉を述べた後、UFC参戦を目指すことを理由にタイトルをその場で返上。「僕はこの気持ちを忘れずに頑張っていきます。
ベルトを返上しますが修斗を忘れるわけじゃない。修斗は素晴らしいものなので、チャンピオンを目指す選手達には頑張って下さいという言葉を送りたい」とメッセージを残し、リングを降りた。
漆谷(左)がアウトボクシングで神酒を完封 ▼第6試合 世界バンタム級チャンピオンシップ(王座決定戦) 5分3R
○漆谷康宏(和術慧舟會RJW/同級1位) 判定3−0 ※30−27、30−28、30−28 ●神酒龍一(GUTSMAN修斗道場/同級2位) BJの世界バンタム級王座返上を受けて、決定戦に挑むのは同級1位の漆谷と同級2位の神酒。2人は過去に2度対戦しており、そこでは漆谷が1勝1分と勝ち越している。3度目の対戦を制して、世界タイトルを手にするのはどっちだ? 1R、サウスポーの漆谷に対して神酒はいきなり右ハイキック。漆谷は左ストレートからインローにつなげる。神酒もパンチからローを返すが、漆谷のインローがローブローとなり、試合が一時中断となる。再開後、漆谷は左ボディストレートと左ハイキック。神酒は漆谷をパンチで追いかけて、インローとアウトローにつなげる。
左ミドルと左ストレート、さらにアウトローから左ミドルを蹴る漆谷。神酒はアウトローを軽く蹴って、そこからパンチで前に出る。右のパンチを振って左ハイキックにつなげる漆谷は、神酒を後退させて左ミドル。
神酒は左右のロー、前蹴りのフェイントから左フック! ここから一気に前に出るが、漆谷は確実に左ミドルを当てて距離を取る。 2R、漆谷が左ミドルから神酒を追いかけるようにして奥足へのロー。神酒は漆谷の外側に回るようにしてアウトロー、そしてジャブを当てる。
左ミドル、そして左ミドルから左ストレートを打つ漆谷。神酒はジャブで漆谷を追いかけるが、漆谷の左ミドル、左ストレートからの右フックの前に距離を詰められない。
左のヒザ蹴りを蹴る漆谷に右フックで突進する神酒。漆谷は右手を伸ばして距離を取りつつ、左ミドル、右フックを引っ掛けて左ストレートを返す。前に出て右ロー、右ハイキックを蹴る神酒。
ジャブをついて前に出て行く漆谷は右フックを当てて、前蹴りで距離を取る。パンチで前に出る神酒と右フック・左ミドルを蹴る漆谷という展開が続く。 3R、ここまで打撃オンリーの漆谷だったが左ミドルからタックル。これを切られた漆谷は、距離を取って左ミドルと左ストレートで攻める。右ミドルと右インローを蹴る神酒。
さらに神酒は左ボディも打っていくが、漆谷は左フックに合わせてタックルでテイクダウンを狙う。
試合がスタンドに戻ると右フックから左ストレートの漆谷。神酒がジャブを突いて前に出ると、漆谷はそれをブロックして右フック、左ストレートを返す。そしてここで漆谷が神酒の蹴り足をすくってテイクダウン。神酒はすぐに立ち上がるが、漆谷が左ミドル、左ストレートと右フック。神酒はパンチとローで手数を増やして前に出ていく。
しかし漆谷は左ミドル、左ストレート、そしてバックブローを繰り出し、神酒に距離を詰めさせない。終了間際、神酒がジャンプしながらパンチを打つが、漆谷はそれをしっかりとかわす。 判定は3−0で漆谷となり、3度目の世界王座挑戦で悲願のベルトを手に入れた。試合後、漆谷は「応援してくれている皆さん、お待たせしました。自分はまだ全然弱いんで、これからもっと頑張って、みんなに認めてもらえるチャンピオンになりたいと思います」と挨拶。ジム、家族、関係者に感謝の言葉を述べた。
ルミナ(左)がヒザ蹴りで松根をKOし、2連続KO勝利を飾った ▼第5試合 62kg契約 5分3R ○佐藤ルミナ(roots/初代環太平洋ライト級王者)
KO 2R21秒 ※ヒザ蹴り→パウンド ●松根良太(パラエストラ松戸/元世界フェザー級王者) “修斗のカリスマ”ルミナVS“修斗ジャンキー”松根というドリームマッチがJCBホール大会で実現した。昨年10月30日のバーリトゥードジャパン09でKO勝ちを収めたルミナの連勝なるか? それともルミナを見て修斗を始めたという松根が、憧れのルミナ越えを果たすか? 1R、じりじりと前に出てローを蹴っていくルミナ。松根はそのローに合わせて右フックをかぶせる。体を上下させてパンチや蹴りのフェイントを入れながら前に出るルミナに左右のローを返す松根。
松根は左フックから前に出て右ハイキック! ルミナは右ストレートから距離を詰めて首相撲からヒザ蹴り。松根は下がりながらも左ハイキックを返す。パンチのフェイントで松根にガードを固めさせてローを蹴るルミナ。
松根もローを返して、そこから右ハイキック。さらに松根は足払いのような右ローでルミナのバランスを崩すと、そこに右フック! 距離を取るルミナに対して、松根はかぶせるような右フックで前進! ルミナも松根の首を取ってヒザ蹴りを返す。
ジャブを伸ばすルミナに右アッパーから左フックを返す松根。パンチのフェイントから右ハイキックまでつなげる。ルミナは圧力をかけて松根をコーナーまで下がらせると強烈な前蹴り! そしてバックキック! これが松根のボディに突き刺さる。
そして2R、ルミナがローを蹴りながら右のボディストレート! そして松根が組み付こうとしたところにルミナがヒザ蹴り! これで松根の顔面が跳ね上がり、そのまま後方にダウン! ルミナが追撃のパンチを落としたところで、レフェリーが試合をストップ! ルミナが見事なKO勝利で松根をマットに沈めた。 試合後、マイクを握ったルミナは「ありがとうございます。(ヒザ蹴りは)狙っていた技なんですけど、松根選手はすごく僕のことを研究していて、ハンパない圧力でした。
ただ狙っていた技が出て、努力は裏切らないなと思いました。ずっと小野寺力会長(RIKIX)に打撃を教わっていて、なかなかその成果を出せなかったんですが、ようやく恩返しが出来て満足しています。
あんまり僕に期待されても…僕はそんなに長くはやりません。今日も内容次第では辞めようと思ってました。でも、もうちょっとはやれるかな。前回も言ったことですが、あとどのくらい(試合が)出来るか分かりません。ぜひ都合をつけて、できるだけ僕の試合を見に来てください」とファンにメッセージを送った。
元世界王者・上田(右)がアメリカWEC帰りの田村に判定勝利 ▼第4試合 フェザー級 5分3R ○上田将勝(パラエストラ東京/世界同級3位)
判定3−0 ※30−28、30−27、30−28 ●田村彰敏(総合格闘技津田沼道場/世界同級9位) 前世界フェザー級王者・上田が、元世界ライト級王者にして、アメリカWECを主戦場としていた田村を迎え撃った一戦。 1R、サウスポーの上田に対して、いきなり田村が右ストレートから前進。そのまま上田に組み付いて、四つ組の状態から足をかけてテイクダウンを奪う。しっかりとサイドポジションで上田を押さえ込む田村は肩パンチを上田の顔に打つ。この時間が長く続いたが、上田はブリッジで田村の体を押し離すようにしてエスケープ。
田村が上田のバックに回り込むと、上田は田村の腕をキャッチしてアームロック。田村は上田の体をまたぐようにしてディフェンスするが、上田は田村の腕を取ってアームバー! 上田が体を反転させて上のポジションを取り返すと、そこから鉄槌を落として変形のギロチンチョークを仕掛ける。 2R、パンチと前蹴りで前進する田村。上田は距離を取って左ミドルを蹴る。田村はアウトローから右ストレート。上田も左ストレートから左ミドルを返す。ジャブを突き、前蹴りのフェイントから右ストレートで飛び込む田村。上田はパンチから左ミドル! この左ミドルが田村のボディに突き刺さる。
ここから上田は左ボディストレート、右ボディフックと徹底してボディ攻め。田村も右ストレート、右ミドルを蹴り返すが、上田はインローから右フック、さらに左ハイキックと打撃で攻め込む。田村は前蹴りのフェイントから右ストレートを打つが、これはモーションが大きく空を切る。逆に上田は右ジャブと右フックを当てて、そこから左ミドル、左ストレートまでつなげる。 3R、田村が右ボディストレートと右ミドル、飛びヒザ蹴りで距離を詰める。上田は足を使って距離を取り、左ボディストレートと左ミドルを蹴る。田村のパンチを受けて左ミドルと右フックを返す上田。田村も右ミドルを蹴って前に出るが、上田はそれをブロックして右フック、そして右フックから左ハイキック!
そして田村が右ミドルで前に出てきたところで、上田が片足タックル。田村もそれを必死に切ろうとするが、上田は体を反転させるようにしてインサイドガードで上になる。こつこつとパンチを落とす上田。
ブレイクで試合がスタンドに戻ると、田村が右ハイキックと右のヒザ蹴り! 上田もそれを受けて左ミドル! パンチとミドルが激しく交錯し、田村は鼻から出血する。試合はフルラウンド戦い抜く試合となったが、判定は3−0で上田。前世界王者の上田がアメリカWEC帰りの田村を撃破した。
ダンタス(左)が扇久保から一本勝ちを収める
▼第3試合 フェザー級 5分3R ○エドゥアウド・ダンタス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/世界同級2位) 一本 3R1分21秒 ※スリーパーホールド
●扇久保博正(パラエストラ松戸/世界同級4位) 世界タイトル挑戦を目指す扇久保が迎えた試練の一戦。対戦相手のダンタスは上田将勝とチャンピオンシップを争った実力者で、ランキングも世界2位。扇久保はダンタスの壁を乗り越えることができるか? 1R、いきなりパンチからタックルに入る扇久保。そのままダンタスをロープまで押し込んでテイクダウンを奪う。ダンタスは体を半身にして立ち上がろうとするが、扇久保はそのダンタスを寝かせる。さらにダンタスは下から三角絞めやヒップスローやギロチンチョークを仕掛けるが、扇久保はそれをことごとく潰し、背筋を伸ばして強烈なパンチを落とす。このラウンドは扇久保がインサイドガードからパンチを落とし続けるという展開で終わった。 2R、ローを蹴るダンタスに左ミドルを返す扇久保。1Rと同じようにテイクダウンを狙うが、そこにダンタスがヒザ蹴り! これが扇久保を捕らえ、ダンタスが扇久保を押し倒すようにしてグラウンドで上になる。ここからダンタスはパンチを落としながら、扇久保の足をまたぐようにしてマウントへ!
そのまま一気にパンチを落としていくが、ここでレフェリーはダンタスが後頭部を殴ったとして注意を与え(誤ってゴングが鳴らされるアクシデントもあった)、さらにその後の展開でダンタスが再び後頭部を殴ったとしてダンタスに減点1。ブレイクで試合が再開される。 再開後、タックルでテイクダウンを狙う扇久保。ダンタスはレスリングのスイッチのような形でそれを阻止。扇久保はダンタスの後ろに周り込み、そこからしつこくテイクダウンを狙う。扇久保にバックを許したダンタスは、扇久保の頭を持ってそのまま前に落とすようにしてそこから脱出。
扇久保が立ち上がってすぐに組み付こうとするが、ここでダンタスが扇久保がグラウンド状態であったにも関わらず反則の顔面へのヒザ蹴り。ダンタスにはさらに減点1が追加される。
試合が再開されると、ダンタスは扇久保のジャブに右アッパーや左フック。扇久保がタックルでダンタスに組み付くと、四つ組の攻防で今度はダンタスのヒザ蹴りがローブローとなる。再開後、ダンタスは扇久保のジャブに右フック、さらにヒザ蹴り。扇久保はタックルでダンタスを押し込む。 3R、ダンタスの蹴り足をキャッチしてテイクダウンを狙う扇久保。ダンタスが足を抜いてディフェンスしようとすると、しつこくその足を取って何度もテイクダウンにトライする。しかしダンタスが扇久保のタックルを押し潰すようにしてマウントポジションを取ると、そこからバックを取ってスリーパーホールド! これががっちりと入って扇久保がタップ! 2Rに減点2となったダンタスが最後に一本勝ちするという結果に終わった。
朴(右)が児山にテイクダウンを許しながらも打撃でポイントを取った
▼第2試合 ウェルター級 5分3R ○朴 光哲(KRAZY BEE/世界同級8位) 判定3−0 ※3者とも29−28 ●児山佳宏(パラエストラ松戸/世界同級10位)
1R、左手を伸ばして細かくフェイントを入れながらパンチを見せる朴。距離を取りながらジャブ、左フックなど左のパンチで攻撃を組み立てる。児山も右ストレートや左フックを返し、朴がロープを背負ったところでタックル! 児山は朴の足を自分の両足で挟み、自分の頭を使って朴を寝かせようとするが、朴も足を抜いてそれを許さない。
立ち上がろうとする朴にしつこくタックルを仕掛ける児山。朴はガードポジションを取ると、児山の手首を持ってパウンドを阻止。オモプラッタを狙う。児山はそれを潰してパンチを落とすが、朴は児山の体を蹴り離して立ち上がる。タックルのフェイントから左フックの児山。コーナー際でテイクダウンを奪うと、パスガードを狙いながらコツコツとパンチを落とす。 2R、ジャブと左フックで距離を測り、朴が右ストレート! 児山もジャブを突きながらタックルに入るが、朴はそれを切ってヒザ蹴りと右ストレートを当てる。スタンドの攻防では朴の右ストレートが当たり、さらにそこから朴が左ミドル! 児山はそれをキャッチしてテイクダウンを奪い、パスガードを狙いながらパンチを落とす。
立ち上がろうとする朴をタックルで寝かせる児山。イノキ・アリ状態からパンチで飛び込み、一瞬サイドポジションを奪うが、朴は脇を差してすぐに立ち上がる。そして組み付こうとする児山のボディにヒザ蹴り! 児山のタックルを切る朴はジャブから右ストレート、左フックを当てる。 3R、パンチを見せて何度もタックルに入る児山。しかし朴はそれを切ってジャブ、右ストレートと細かく打撃を当てる。それでも児山はしつこくタックルを仕掛けて、片足タックルから朴の体を持ち上げるようにしてテイクダウン! パスガードを狙いつつパンチを落とすが、朴はそれをディフェンスして児山の体を蹴り離す。
児山はその離れ際にヒザ蹴りと右フック。さらに右ストレートからすぐにタックルに入るが、僕はそれを切って児山の顔面を殴る。そして試合がスタンドに戻ると下がる児山に朴が飛びヒザ蹴り! 児山にテイクダウンこそ奪われたものの、グラウンドゲームを許さず、スタンドの打撃を効かせた朴が勝利を収めた。
一進一退の攻防が続いた接戦は石渡(右)が判定勝利
▼第1試合 ライト級 5分2R ○石渡伸太郎(GUTSMAN・修斗道場/環太平洋同級8位) 判定2−0 ※19−19、20−18、20−18
●美木 航(和術慧舟會RJW) 1R、互いにサウスポー同士の両者。石渡が細かくパンチと蹴りを見せて、左ストレートから飛び込んでいく。美木は下がりながらジャブと右フックで迎え撃つ。石渡は右フックから左ハイキック。美木はジャブとワンツー、距離が詰まると首相撲からヒザ蹴りを突き上げる。石渡は美木の体を突き放して、右フックから左ストレート!右フック!
打撃で前に出る石渡だが、美木が片足タックルでテイクダウン。すぐに石渡をパスガードすると、そこから腕十字を狙う。石渡は腕を抜いてパウンド、そして起き上がる美木の首を取ってギロチンを仕掛ける。美木は首を抜いてそれをディフェンスする。 2R、ワンツーで前進する石渡がバックブロー。美木はジャブを突きながら首相撲を狙う。そこに右フックを狙う石渡だが、美木は石渡をコーナーに詰めてヒザ蹴り!
このヒザ蹴りで一気に前に出て行く美木だが、これがローブローとなってしまう。再開後、左ストレートで前に出る美木。石渡は下がりながら右フックを返し、美木が両足タックルで石渡をテイクダウンする。
インサイドガードからパンチを落とす美木。石渡は美木の体を蹴り離して立ち上がり、立ち際に左右のフック。石渡は組みの攻防になると外掛けで美木をテイクダウンする。美木は背中を見せて立ち上がり、上を取り返してサイドポジションへ。石渡も体を回転して上になりアームロック! それを外してパンチを落としたところで試合終了。ほぼ互角の展開だったが、判定は2-0で石渡の勝利となった。 |