DEEP事務局
「FIGHT FOR JAPAN
10th Anniversary DEEP 54 IMPACT」
2011年6月24日(金)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:00
▲左ハイキック一発でベルナール・アッカ(右)をKOした中西良行
▼メインイベント(第13試合) ライトヘビー級タイトルマッチ 5分3R
○中西良行(Team M.A.D/王者)
KO 1R1分7秒 ※左ハイキック
●ベルナール・アッカ(コートジボワール/フリー/挑戦者)
※中西が初防衛に成功。
昨年4月に王座決定トーナメントを制し、初代王者となった中西。初防衛戦の相手は長いリーチから繰り出す打撃を武器にDEEPライトヘビー級で活躍するアッカ。中西が初防衛に成功するか? それともアッカが悲願の王座獲得なるか?
1R、サウスポーの中西に対し、右の蹴りで前に出るアッカ。中西はそこに右フックを合わせ、パワフルな両足タックルでアッカをテイクダウンする。ここでコーナーに体を預けて立ち上がろうとするアッカだったが、中西がそこに右アッパー、そして左ハイキック!
これがガードがガラ空きだったアッカの顔面にモロに入り、そのままアッカの動きが硬直! 中西が戦慄のハイキック一撃でアッカを下し、初防衛に成功した。
中西は「こんばんは! 早く試合が終わってすいませんでした。まだ日本は元気がないですけど、僕は格闘技を盛り上げていくんで、みなさんも日本を盛り上げられるよう頑張ってください。一緒に頑張っていきましょう!」とファンにメッセージを送った。
▲中村“アイアン”浩士(下)から判定勝利し、新王者に輝いた大塚隆史
▼セミファイナル(第12試合) 第2代バンタム級王者決定戦 5分3R
○大塚隆史(AACC/第3代DEEPフェザー級王者)
判定5-0
●中村“アイアン”浩士(東京イエローマンズ)
※大塚が第2代王座に就く。
初代王者・今成正和のタイトル返上により空位となったバンタム級王座を決める一戦。中村は2月にノンタイトル戦ながら今成に判定勝利、一方の大塚はDREAMバンタム級GPでは1回戦敗退だったものの、これまでの実績が評価され、今回のチャンスが巡ってきた。
1R、ジャブを突きながら細かく動く中村。大塚はそこに左ミドルを蹴る。中村が右ストレートを返し、タックルから組み付くが、大塚は中村をロープに押し込む。
試合がスタンドに戻ると大塚が左ミドル、中村の右ストレートにカウンターのタックルを合わせてテイクダウンを奪う。ハーフガードで上になった大塚は体を起こしてコツコツとパンチ。中村は足を入れてガードポジションに戻す。大塚が立ち上がって、イノキ・アリ状態からパンチとローを出したところでブレイクとなる。
ブレイク後、ガードを下げた構えから細かくパンチを打つ中村。大塚はタックルで中村をロープまで押し込みヒザ蹴り。
中村も体勢を入れ替えてテイクダウンを狙うが、大塚もすぐに中村をコーナーに押し込む。ブレイク後、大塚が飛び込むような右ストレート。中村も左フックから右ストレート。大塚はワンツーで中村を下がらせて、そこに飛び込むような左フック!
そのまま中村を下がらせてクリンチアッパーを連打する!
中村は大塚に組み付いて、大塚をロープまで押し込んでヒザ蹴り、テイクダウンを仕掛ける。ブレイク後、大塚がワンツーから左フック、左ハイキック。手数を増やして前に出る。
2R、ジャブを突く中村。大塚はそこに右フックをかぶせて両足タックルに入る。中村はそれを切ると、四つ組みの状態から大塚をテイクダウンする。中村は大塚の上体をガッチリと固めてパスガードを狙う。
中村は足を抜きながら、大塚のボディと顔面にパンチを入れる。ブレイク後、左フックから前に出る大塚。中村がタックルに入ると、大塚がそれを切って逆にタックル。中村はすぐに距離を取ってテイクダウンを許さない。
左のパンチで前に出る大塚に対して、右フックをかぶせる中村。大塚は中村のボディに強烈な左ミドル。しかし中村も大塚の右ハイキックをブロックして右ストレート、大塚の左フックにカウンターのタックルを合わせてテイクダウンを奪う。
3R、構えをスイッチして左フックで飛び込む大塚。中村はそこに右フックを打ち返す。中村は右ボディストレート、そして大塚のパンチにタックルのカウンターを狙う。
大塚は中村をロープまで押し込んで強引に投げてテイクダウン。立ち上がろうとする中村にサッカーボールキック! しかし中村もすぐに立ち上がる。試合がスタンドに戻ると、大塚がワンツーで前に出て左フック! これで中村がバランスを崩し、大塚が一気にパンチを連打! 中村もそれをディフェンスして、大塚の体を蹴り離す。
ここで大塚は自ら距離を取ってスタンドを要求する。中村が大塚の左フックに合わせて組み付いて、テイクダウンを狙うがブレイクとなる。
そして残り1分、中村が大塚をタックルでテイクダウン! 大塚をガッチリと抑え込んでパンチを落とす! 最後は中村が大塚の顔面にパンチを入れたところで試合終了となった。
判定は5−0で大塚! フェザー級に続き、バンタム級王座を獲得した大塚は「僕はDREAMで負けてここに来ました。チャンピオンになりましたけど、フェザー級の時と比べて価値もないし、うれしくもないです。DEEPバンタム級にはまだまだ強い挑戦者がたくさんいるんで、それをぶっ倒してベルトの価値を上げます」と語った。
▲3連敗中の横田一則(右)が昇侍を下し、復活を果たした
▼第11試合 フェザー級 5分3R
○横田一則(GRABAKA/第3代DEEPライト級王者)
判定3-0
●昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ/初代ライト級キング・オブ・パンクラシスト)
第3代ライト級王者の横田がフェザー級に階級を落としてDEEPに凱旋。元パンクラス王者で、殴り合いを信条とする昇侍と激突する。現在3連敗中と結果が出ていない横田が新たな階級で復活の勝利を手にするか? それとも昇侍が元王者・横田を下して、タイトルに近づくか?
1R、鋭いジャブから右ローにつなげる横田。昇侍はじりじりとプレッシャーをかけて前に出る。横田は前蹴りで距離を取りながら右ストレート、昇侍は左ボディを返す。横田は顔面前蹴りで昇侍を下がらせて右フックを連打!
そのまま昇侍をロープに押し込んでテイクダウンを奪う。コツコツと鉄槌を落とす横田。昇侍は横田の体を蹴り離して立ち上がる。
すぐに組み付く横田は首投げを狙うが、昇侍はすぐに立ち上がってアッパーの連打、そしてコーナーに下がる横田にヒザ蹴り! 組みの攻防となるがブレイクがかかる。ブレイク後、横田が昇侍の右ローをキャッチして、右フックを打ちながら前に出る。コーナー際でブレイクとなり、昇侍は右ストレートから前進! 横田は前蹴り、左フックから右ストレートを返す。
2R、ここも圧力をかけていくのは昇侍。横田のテイクダウンをディフェンスして、横田のボディにヒザ蹴りを入れる。ここから昇侍がテイクダウンを狙うが、横田がバランスよくグラウンドで上を取る。
横田は昇侍の体を起こさせないようにして細かくパンチを入れる。横田が立ち上がってパンチを打とうとすると、昇侍はすぐに体を起こしてタックルに入る。横田は昇侍の頭をがぶって、昇侍の体をコントロールする。
ブレイク後、プレッシャーをかけて前に出る昇侍。横田がタックルに入ると、昇侍はそれを切りながらパンチを連打! 逆に昇侍が横田をテイクダウンする。すぐに立ち上がる横田に昇侍は飛びヒザ蹴り! 横田はタックルでテイクダウンを狙うが、昇侍はそれを切って横田のボディにヒザ蹴りを入れる。
3R、パンチのプレッシャーをかける昇侍が横田に組み付く。横田はロープに体を預けながら、昇侍のテイクダウンを必死にディフェンスする。ここでテイクダウンを失敗した昇侍だったが、距離が開くとすぐにパンチから組み付いてテイクダウンを狙う。
ブレイク後、組みの攻防になると横田が昇侍をテイクダウン。昇侍は横田の体を蹴り離して立ち上がり、横田のテイクダウンを何度もディフェンスし、スタンドの状態をキープする。ブレイクがかかると、パンチで前に出て行く昇侍。横田はそこにタイミングよく組み付いてテイクダウンを奪う。
立ち上がった昇侍は横田のボディにヒザ蹴り、そして右アッパー! 組み付く横田を突き放して右ハイキック、右の飛びヒザ蹴り。横田はそれをキャッチしてテイクダウンを奪うが、昇侍を寝かせられない。
左右のフックを振って前に出て行く昇侍。最後は横田が昇侍の左フックを空振りさせて組み付いたところで試合終了。昇侍に打撃のクリーンヒットを許さず、着実にテイクダウンを奪った横田が、2009年11月以来の勝利を手にした。
試合後、マイクを持った横田は「震災で被害にあった方々に心よりお見舞い申し上げます。そして練習仲間の宮下トモヤくんが白血病と戦っているんですけど、たくさんの人がドナー登録してくれれば助かる命もあります。よろしくお願いします」と挨拶。
「本当に勝利は気持ちいいですね。今日はたくさんの人たちが応援に来てくれて、試合中は投げ出しそうになるくらい辛かったけど、今後も頑張りますので、DEEP共々、応援よろしくお願いします」と勝利の気持ちを語った。
★第10試合(長南亮vs岩瀬茂俊)から第1試合はこちら
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