▲青木真也の対戦相手がようやく決定

　5月15日（日）東京・大久保にあるDEEPオフィシャルジムIMPACTにて記者会見が行われ、5月29日（日）さいたまスーパーアリーナで開催されるFIGHT FOR JAPAN『DREAM JAPAN GP〜2011 バンタム級日本トーナメント〜』（バンタム級は61kg以下）の追加対戦カードが発表された。

　最後に発表されたカードはライト級（70kg以下）のワンマッチとして、DREAMライト級チャンピオンの青木真也（パラエストラ東京/Evolve MMA）vsアントニオ・マッキー（アメリカ）。

　カード決定について、笹原圭一DREAMイベントプロデューサーは次のように説明した。

「青木選手の対戦相手は何選手か候補がおり、1人は合意していましたがビザが切れていて来日できず流れました。前回の会見で別の相手を発表する予定だったんですが、話がまとまらずにそれも流れてしまいました」

　ようやく決定した相手は2006年3月に『HERO’S』に来日、國奥麒樹真（くにおく・きうま）と対戦して判定勝利を収めているマッキーだった。マッキーは1970年3月12日、アメリカ出身の41歳。身長173cm（青木は180cm）。レスリングをバックボーンに1999年10月にプロデビューし、2003年8月にはマーカス・アウレリオに勝利。2007年2月にはアメリカの総合格闘技大会『IFL』に、アントニオ猪木率いる東京サーベルズ所属として4戦全勝の活躍を見せた。

　2009年2月にはMFCでライト級王座を獲得、2011年1月には40歳にしてUFC初参戦を果たし、スプリットデシジョン（判定2-1）で惜敗している。この敗北まで2003年8月から7年間無敗（14勝1分）を記録した。現在は所属するBodyShop Fitnessでチーフトレーナーを務め、ジェイソン・ハイなどの強豪を育てる名トレーナーぶりも発揮している。

　会見ではマッキーからのコメントが読み上げられた。「青木戦のオファーをもらった時はパスポートが切れかかっていたが、青木と戦えると聞いてすぐに取りました。青木は世界のトップランカーなのでこんなチャンスはめったにない。青木のケツに思いきり蹴りを入れることが楽しみで仕方がない」

　青木は「1週間前ですが、無事発表できて安堵の気持ちです。喋ってもしょうがないので一生懸命にやるだけです。日本は震災とか不況とかいろいろありますが、僕には全く関係ないので一生懸命にやりたいと思います」と短くコメント。

　マッキーの印象について聞かれると「弱くはない。戦績もいいし、ラクな相手ではない。でも、相手どうこうよりもどれだけ自分を自分を高められるかに絞って、あと1週間練習をやりたい」とした。

　今回決定するまで相手が二転三転し、時間がかかったことについては「いろんな人に“大丈夫か？”と言われるんですが、格闘技で食べていくということは何があっても動じないということ。元から他人を信用してないので、それくらいタフじゃないとダメですよね」と、精神的影響はないという。

　4月9日にアメリカの『ストライクフォース』で試合をしたばかりで、短いスパンでの連戦となるが、「終わってからすぐに練習を再開しましたし、新しいものを取り入れました。格闘技の本質の部分を見つめ直すことができました。小細工ではなく、本質の部分で強くなれたと思います」と全く気にしていない。

　その本質とは何か。青木は語る。「軸となる部分です。小細工するという意味ではなく、僕の軸となるブラジリアン柔術の技術と打撃の技術です。分かりやすく言うと、打撃、テイクダウン、寝技、それら全てのベースとなる部分をレベルアップできたんじゃないかと思います。

　一番強く感じたのは、僕のMMA（総合格闘技）の完成度はある程度世界トップクラスだと思うんですよ。でも、シンガポールで練習する機会があって本物のブラジリアン柔術の黒帯と柔術の練習をさせてもらったんです。ブラジルの世界チャンピオンで、僕より少し体重が重いくらいですが、全く相手にしてもらえなくて柔術の奥深さを感じました。全く相手にならなかったので、自分の柔術をもっと高められると思ったんですよね。

　それで軸をしっかりと作り直さないといけないと（ストライクフォースでの）試合後に思いました。日本で道衣を着て柔術をやってもボコボコにやられることはないんですが、シンガポールでは道衣を着ても着なくても全く戦ってみて話しにならなかったので、軸をしっかりしないといけないと思ったんです」

　今回、所属名に付け加えられたEvolve MMAが、そのシンガポールの道場だ。現地ではセレブが通うジムでケージとリングがある巨大施設だという。

「アジアで一番いい施設です。柔術とムエタイでいいトレーナーがいて、凄くいい環境で練習できます。日本では各パーツごとに世界トップの練習をするのは難しい。それでみんなアメリカに行くけれど、時差もフライトの時間もあるので1週間丸ごと使えないんですよ。でもアジアだと6〜7時間で行けるし、時差もない。それで新しい練習場所として入れました。アメリカンスタイルでムエタイと柔術のアカデミーが入っているんです。

　柔術の先生はヘンゾ・グレイシー系で、カーロス・グレイシー率いるグレイシー・バッハの黒帯で本当にレベルが高いんです。中井祐樹先生（パラエストラ東京代表）もカーロスから黒帯をもらっているので縁がある。ムエタイの先生はナムサックノーイ（日本でかつて小林聡と対戦した）で、シットヨートンジム系でこちらも強い。分かりやすく言うと、ケニー・フロリアン（UFCで五味隆典に勝利）が練習していたジムです」

　今後、青木は2週間シンガポールに滞在して、練習を積む予定だという。マッキー戦ではさらにレベルアップした青木が見られそうだ。

FEG/リアルエンターテインメント
FIGHT FOR JAPAN
「DREAM JAPAN GP〜2011 バンタム級日本トーナメント」
2011年5月29日（日）さいたまスーパーアリーナ
開場15：00　開始16：00

＜全対戦カード＞

▼第11試合　バンタム級日本トーナメント準決勝　第2試合
今成正和vs藤原敬典（第3試合）の勝者
vs
大沢ケンジvs大塚隆史（第4試合）の勝者

▼第10試合　バンタム級日本トーナメント準決勝　第1試合
前田吉朗vs所英男（第2試合）の勝者
vs
ダレン・ウエノヤマvs山本篤（第1試合）の勝者

▼第9試合　ライト級ワンマッチ
青木真也（パラエストラ東京/Evolve MMA）
vs
アントニオ・マッキー（アメリカ/BodyShop Fitness）

▼第8試合　ライト級ワンマッチ
菊野克紀（ALLIANCE-SQUARE/DEEPライト級王者）
vs
中村大介（U-FILE CAMP）

▼第7試合　フェザー級ワンマッチ
宇野　薫（UCS/元・修斗世界ウェルター級王者）
vs
西浦“ウィッキー”聡生（STGY/2006年修斗ライト級新人王）

▼第6試合　フェザー級ワンマッチ
リオン武（シューティングジム横浜/元・修斗世界ライト級王者）
vs
松本晃市郎（今田道場/DEEPフェザー級王者）

▼第5試合　フェザー級ワンマッチ
石田光洋（T-BLOOD/元・修斗環太平洋ウェルター級王者）
vs
ヨアキム・ハンセン（ノルウェー/ヘルボーイ・ハンセンMMA/元DREAMライト級王者）

▼第4試合　バンタム級日本トーナメント1回戦　第4試合
大沢ケンジ（和術慧舟會HEARTS）
vs
大塚隆史（AACC/元DEEPフェザー級王者）

▼第3試合　バンタム級日本トーナメント1回戦　第3試合
今成正和（Team Roken/DEEPバンタム級王者）
vs
藤原敬典（秋本道場Jungle Junction/チームZST/ZSTバンタム級王者）

▼第2試合　バンタム級日本トーナメント1回戦　第2試合
前田吉朗（パンクラス稲垣組/元パンクラスフェザー級キング・オブ・パンクラシスト）
vs
所　英男（リバーサルジム武蔵小杉 所プラス）

▼第1試合　バンタム級日本トーナメント1回戦　第1試合
ダレン・ウエノヤマ（アメリカ/ハウフグレイシー柔術アカデミー/FILA Grappling世界選手権62kg級優勝）
vs
山本　篤（KRAZY BEE/2004年パンクラス・ネオブラッドトーナメント・フェザー級優勝）

＜チケット料金＞
VIP席100,000円　RRS席22,000円　スタンドS席10,000円　スタンドA席5,000円

＜チケット販売所＞
DREAM webサイト＝http://www.dreamofficial.com/
DREAM携帯サイト＝iモード　Yahoo!ケータイ　EZweb
イープラス＝http://eplus.jp/battle/　※パソコン＆携帯
チケットぴあ＝TEL：0570-02-9999（Pコード：594-790）
ローソンチケット＝TEL：0570-084-003（Lコード：38170）
CNプレイガイド＝TEL：0570-08-9999
レッスル池袋店＝TEL：03-3989-0056　http://www.wrestle.jp/
書泉ブックマート＝TEL：03-3294-0011　http://www.shosen.co.jp/
フィットネスショップ格闘技＝TEL：03-3265-4646　http://www.fs-kakuto.com/
チケット＆トラベルT-1＝TEL：03-5275-2778　http://www.t-1.jp/tk/
後楽園ホール＝TEL：03-5800-9999　http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/
さいたまスーパーアリーナ＝TEL：048-600-3037　http://www.saitama-arena.co.jp/
公武堂＝TEL：052-241-2511　http://www.koubudo.co.jp/
バトルロイヤル＝TEL：03-3556-3223　http://www.battleroyal.jp/
新日本プロモーション＝http://www.shinnichi-pro.co.jp/

＜お問い合わせ＞
DREAM事務局＝TEL：03−5775−5065