大和ジム40周年&名古屋JKF20周年記念興行
「THE ORIGIN OF KICK BOXING 〜キックの源流 大和魂集結!〜」
2009年12月23日(水・祝)愛知・名古屋国際会議場イベントホール
開場13:30 開始14:00
▼ダブルメインイベント(第15試合)K-1ルール ミドル級 3分3R・延長1R
○佐藤嘉洋(名古屋JKF/K-1 MAX '08世界3位、'06 '07日本王者)
TKO 3R1分30秒 ※左ロー
●クレイジーテル(WILD SEASAR/天下一スタジアムウェルター級王者)
名古屋での試合は9年ぶりという佐藤は沖縄天下一スタジアムウェルター級チャンピオンのクレイジーテルと対戦。
試合が始まると、身長で10cm(佐藤185cm、テル175cm)のアドバンテージを持つ佐藤は、腕を前に伸ばしたムエタイ式ガードでテルの前進をけん制し、その上で右ローキック。佐藤が独自のリズムから、あるいはテルの動きをよく見て放っているためか、カットさせることなく次々に右ローを決めていく。
遠い間合いに置かれるテルだが、ボディへのパンチで入って顔面へのフックを振るい、時おりヒットを奪っていく。しかし佐藤は多くの強打者と対戦してきたこれまでのキャリアを活かし、被弾しても慌てずにその後の対処をし、連打でのヒットを許さない。
ラウンド後半になると佐藤はテルが振るってくるパンチにカウンターのテンカオを合わせ、その後で左ローを連係していく。
2Rに入ると佐藤は攻撃の中心を左ローにチェンジ。テンカオ、パンチでテルのフットワークを止めてから左ローを叩き込んでいく。打たれ強さと精神的タフさを見せ耐えていたテルだが、佐藤はテンカオを入れつつ追い回し、淡々と表情を変えずに左ローを打ち続けていく。
そして遂にラウンド終盤、左ローを浴びたテルが気持ちを切らしたようにしてダウン! 立ち上がり、後ろ回し蹴りでなおも反撃を試みたテルだが、佐藤は左ローを緩めず2度目のダウンを奪い、KO寸前のところで第2Rが終了となる。
第3Rが開始されるも佐藤の優位は明らか。ズンズン前へ出ると、さらに左ローを浴びせかけていく。舌を出して「もっと来い」とばかりに挑発したテルだったがロープ際に追い込まれて前に出ることができず、左ローでスタンディングダウンを含む3度のダウンを立て続けに奪われ、1分30秒、佐藤のTKO勝ちが宣せられた。
試合後、マイクを握った佐藤は「愛を知る県・愛知県の佐藤嘉洋です」とおなじみのフレーズから挨拶をスタート。
「沖縄から来てくれたテル選手はすごいハートがありました。またお互い頑張りましょう」と対戦相手をねぎらうと、「前回名古屋での試合の時はまだ20歳でしたが、地道にコツコツ試合を重ねてきたら50戦を超え、来月で29歳。アラサーになってしまいました」と苦笑い。
その上で「今回の試合をキックルールで見たいと言ってくれた人もいましたが、K-1で世界一になるまではK-1ルールでいきたいと思います。でも、名古屋にはNAGOYA
KICKという素晴らしい大会がありますし、K-1で優勝して世界一になって、必ずキックルールで名古屋に戻ってきます。来年も大和ジムとNAGOYA
KICK、そしてちょっとだけでいいから佐藤嘉洋も応援してやってください」と、人柄の感じられる“らしい”挨拶を見せ、記念大会を締めくくった。
▼ダブルメインイベント(第14試合)62.0s契約 3分5R
○大和哲也(大和ジム/NJKF&WMCインターコンチネンタル&WBCムエタイ日本・ライト級王者)
KO 3R1分05秒 ※左ボディ
●ラチャヨーティン・ワイルドシーサー(タイ/WILD SEASAR)
12月4日にWBCムエタイ日本ライト級王座を獲得したばかりの大和が、わずか19日のインターバルで地元に凱旋。156戦100勝39敗17分という豊富な戦績を持つラチャヨーティン・ワイルドシーサーを迎え撃つ。
自分を大きく上回る戦績を持つラチャヨーティンを「一筋縄ではいかないと思う」と警戒した大和は、まずは細かなジャブのフェイントを連打で送り、そこからの右ロー・左インローで様子を見る。
積極的に見舞ってくるローを嫌がってか、ラチャヨーティンはローの射程距離を与えまいと前蹴りで突き放す。そして、その上で右ハイキック。
しかし大和は前蹴りを気にせず、ハイキックもしっかりブロックして右ロー、左インローを続けてヒットさせていく。
2R、ローでの攻撃を続け、ラチャヨーティンの意識を下に落とした大和は、試合開始直後から「当たるな」という感覚があったという右ストレートを放ってヒット。虚をつかれたラチャヨーティンはこの一撃に体をヨロめかせる。
このヒットを機にプレッシャーを強めた大和は得意の左ボディを解禁し、これをめり込ませてラチャヨーティンのガードを落とし、右クロスをこめかみ周辺に打ち込みダウンを奪う。
覚束ない足で立ち上がったラチャヨーティンに大和はすぐさま追撃を浴びせ、同じく右クロスで2度目のダウンを奪うものの、これはラウンド終了のゴングが鳴った後。ラチャヨーティンは何とか命拾いした形となる。
3Rに入ると再び前蹴りで距離を取り、試合の立て直しに入ったラチャヨーティンだが、大和はローを入れつつ追うと、右クロスを警戒してガードを上げるラチャヨーティンに1発、2発と左ボディをめり込ませていき、遂に3発目の左ボディでラチャヨーティンがダウン!
ラチャヨーティンは苦しげにマットの上でうめき、レフェリーはノックアウトを宣告。大和はこの勝利により今年の戦績を7戦6勝6KO1敗とした。
そして試合後マイクを取った大和は、「K-1のオファー待ってます。来年はWBCとWMCの世界タイトルを絶対獲ります!」と弾んだ声で地元のファンに来年の目標を宣言した。
創立40周年を迎えた大和ジムの守永光義会長(右)と、同じく創立20周年を迎えた名古屋JKファクトリーの小森次郎会長。ともに大和ジム出身で、小森会長が先輩、守永会長が後輩にあたる。
ダブルメインイベント開始前に行われた記念セレモニーで、両会長は「今後とも世界に通用する選手を名古屋から生みだしていきたい」(守永会長)、「今後も大和一門をよろしくお願いします」(小森会長)と挨拶した。
▼第13試合 フェザー級 3分3R・延長1R・ヒジあり
○石橋真幸(名古屋JKF)
TKO 2R
●真木(WILD SEASAR/天下一スタジアムフェザー級王者)
▼第12試合 65.0s契約 3分3R・延長1R・ヒジなし
○大和侑也(大和/NJKFウェルター級6位)
KO 1R1分00秒
●YUMA(WILD SEASAR/天下一スタジアムライト級2位)
▼第11試合 55.0kg契約 3分3R・延長1R・ヒジあり
○藤本昌大(龍生塾/SB日本スーパーバンタム級4位)
TKO 3R1分21秒
●杉山明隆(GET OVER)
▼第10試合 60.0s契約 3分3R・延長1R・ヒジあり
○浅瀬石真司(町田金子/NJKFライト級12位)
KO 1R
●マン☆山室(大和/NJKFフェザー級9位)
▼第9試合 55.5kg契約 3分3R
○水野志保(名古屋JKF/J-GIRLSバンタム級王者)
判定3-0 ※30-28、30-29、30-29
●IZUMI(Studio-K)
▼第8試合 ミドル級 3分3R
△SHING(治政館/新日本キック日本ミドル級5位)
ドロー 判定0-1 ※29-30、30-30、30-30
△山田英登(ナゴヤファイトクラブ)
▼第7試合 ライト級 3分3R
○大和勝志(大和)
TKO 1R
●鈴木孝亮(闘真)
▼第6試合 ウェルター級 3分3R
○松花征也(GSB)
判定3-0 ※三者とも30-29
●泰斗(GET OVER)
勝者:松花
▼第5試合 ライト級 3分3R
○田口真也(名古屋JKF)
判定3-0 ※30-28、30-29、30-28
●崎村匡如(GSB)
▼第4試合 60.0kg契約 3分3R
△悠也(大和)
ドロー 判定0-1 ※30-30、30-30、29-30
△ガミガミ池上(及川道場)
▼第3試合 バンタム級 3分3R
○加賀有美子(名古屋JKF)
判定3-0 ※三者とも30-27
●エミNFC(ナゴヤファイトクラブ)
勝者:加賀
▼第2試合 58.0kg契約 3分3R
○大和大地(大和)
判定3-0 ※30-28、30-28、29-28
●不可思(ザ・ボディボックス)
▼第1試合 フェザー級 3分3R
△瞬太(GET OVER)
ドロー 判定1-0 ※29-29、29-28、29-29
△小島大和(ザ・ボディボックス)
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