パンクラス
「PANCRASE 2010 PASSION TOUR」
2010年2月7日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始17:00
▼メインイベント(第11試合) ミドル級暫定キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ 5分3R
○近藤有己(パンクラスism/暫定王者)
判定3−0 ※30−28、30−28、30−29
●佐藤豪則(Laughter7/同級1位)
※近藤が暫定王座の初防衛に成功。
佐藤は師匠である桜庭和志の入場テーマ曲『スピード2』の前奏をリミックスした入場曲での登場。近藤はガウンもTシャツも身につけず、入場曲が鳴ると足早にリングイン。
1R、両者サウスポー構え。佐藤が不用意に近付いてきたところに、近藤の右フックからの左フックが炸裂! 佐藤が腰を落とす。すかさず蹴り上げる近藤、佐藤は片足タックルに行き、近藤は潰しながら顔面を殴打。それでも佐藤は近藤の右足を離さず自分のコーナーへ押し込んでいく。
頭を上から押して防ぐ近藤は、クラッチを切ってガブったまま再び顔面へ連打。
ガードになる佐藤を抑え込み、鉄槌を入れていく近藤。佐藤が顔を起こすとパンチを連打、顔を押しながらトップをキープする。しっかり抑え込みながら鉄槌、手の平で佐藤の顔面を叩いていった。
2R、前に出ようとした近藤に佐藤がタックル、近藤はしっかり切って離れる。佐藤は右フックで入り、近藤も右フックを返す。佐藤の右フック一発に対し、近藤は右フックから必ず左フックを返していく。
佐藤が左ハイキックから左フック、タックルは近藤がしっかり切って上になる。
抑え込みながら右のパンチを小刻みに打ち、左でボディも叩いていく近藤。佐藤も下からパンチを繰り出すが、近藤の強い右がヒットする。トップをキープしながらボディを殴り、手の平で顔面を叩く近藤に、佐藤はクロスガードからパンチを返していく。近藤もすぐにパンチと鉄槌を返す。下からの腕十字でプレッシャーをかける佐藤に、近藤は殴り続ける。上をキープしたまま第2ラウンドが終了。
3R、佐藤がフックで入って行く。パンチをフェイントにタックルへ行くが、近藤は素早く反応して上になる。的確に殴る近藤に、佐藤は手首をロックしながら足を上げていく。上体を起こした近藤はパンチ、佐藤が起き上がろうとするとしっかり抑え込み、手の平で顔面を叩いてボディも殴る。
潜り込もうとする佐藤の即頭部を叩き、頭を押してガードに戻させる近藤。コツコツと殴りに行くことも続ける。佐藤は下からの仕掛けで近藤を立ち上がらせ、強烈な蹴り上げで近藤を仰け反らせる!
2発、3発と顔面に入ったが近藤はしっかりと抑え込みに行き、再び立ち上がる。
佐藤はまたもカウンターの蹴り上げ! 近藤はもらいながらも無表情で抑え込みに行く。下からの三角絞めを狙い、近藤の顔面を殴りに行く佐藤だが、残り時間は30秒。近藤は残り10秒で殴りに行き、立ち上がろうとした佐藤のバックを奪う。
判定は3−0で近藤! 固い試合で若い挑戦者を退け、暫定王座の防衛に成功した。
次回は4月29日(木・祝)東京・ディファ有明で開催される大会で、正規王者の金井一朗との同門対決による王座統一戦を行うことが決定した。
「近々、金井選手と統一戦をやることになると思うので、その時は一生懸命に頑張りたいと思います。最高の試合をしたいと思うので、その時は応援よろしくお願いします」と近藤はマイクで大会を締め括った。
▼セミファイナル(第10試合) フライ級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ 5分3R
○清水清隆(SKアブソリュート/同級1位/挑戦者)
判定2-0 ※29−29、29−28、29−28
●砂辺光久(TEAM reversaL/初代王者)
※清水が第2代王座に就く。砂辺は2度目の防衛に失敗。
砂辺が早くも2度目の防衛戦を迎える。挑戦者は昨年11月の修斗との対抗戦でマモルに敗れた清水。砂辺はリングインするといつものようにロープワークを見せた。両者は2008年6月に初対戦し、砂辺が判定勝ちしている。
1R、ワンツーで鋭く切り込む砂辺。続く右ストレートをヒットさせる。鮮やかな左フックでダウンを奪った砂辺が上に乗り、清水はしっかりと両手首をロック。砂辺が持ち上げたところで清水は立ち上がって離れる。
清水がワンツー、砂辺は大きな振りのフックを返す。清水が右フック、左フック、そして右ハイキック。続いてボディストレート。砂辺がパンチで前に出ると清水がカウンターのタックルでテイクダウンを奪う。
砂辺が下から三角絞めを仕掛け、清水はパンチを落とす。残り時間は1分、砂辺は顔面へのパンチ、足をすくうなどして揺さぶりをかける。三角を解除した砂辺だが、清水が覆い被さってくると腕十字! これは極まらなかった。
2R、砂辺の左に右ストレートを被せる清水、続く右もヒット。砂辺が大振りのフックを放つと、清水がタックルでテイクダウンを奪う。しっかり抑え込みながらボディと頭を打ち分ける清水、砂辺は足を使って清水を離してタックルから立ち上がる。
再び組み合う両雄、砂辺は離れ際に左ハイキック。砂辺は右ストレートでカウンターをとるが、そこでバッティングがあり試合は一時中断。再開後、ワンツーで突っ込む清水。砂辺のフックは空を切る。
砂辺の低いタックルは失敗、すぐに飛びヒザ蹴りからパンチで攻める清水。フットワークで砂辺が逃げる。
徐々に圧力を強めていく清水だが、パンチは砂辺にかわされる。清水の片足タックルにバランスを保ち、パンチで反撃する砂辺。
3R、タックルで飛び込む清水がテイクダウン、砂辺の両足をすくって背中をつかせてサイドを奪う。ボディにヒザを入れる清水がサイドのポジションをキープ、鉄槌も入れる。
砂辺が腰を切って動くが、清水は離さない。両足を利かせて離す砂辺。
スタンドに戻ると清水がジャブを突き刺し、砂辺を下がらせて右ストレート。残り時間2分、両者のパンチが空を切る。お互いにアタックをかけるが、パンチは当たらない。清水のフックを空振りさせた砂辺がバックを奪い、コーナーへ押し込んでいったが、最後の最後で清水が両足タックルでテイクダウン!
判定は……ジャッジ2名が清水を支持! 王座交代に清水は飛び上がって大喜び! 砂辺はその場に呆然と立ち尽くしたまま動かない。
そのすぐ横で清水の胴上げが行われる。ようやく我に返ったかのような砂辺は人差し指を立てて「もう1回、もう1回……」と呟く。清水が第2代王座に就いた。
ベルトを巻いた清水は「自分なんかのために応援してもらってありがとうございます。いつも応援してくれる人たちは迷惑ばかりかけた人たちに来てもらって、その恩を少しでも返そうと思って頑張りました。少しでも強くなって後輩たちの見本になりたいと思います」と、涙ながらにお礼を述べた。
▼第9試合 バンタム級 5分3R
○川原誠也(パンクラスP’sLAB横浜/同級1位)
判定3−0 ※30−28、30−28、29−28
●赤井太志朗(ノヴァ・ウニオン・ジャパン/同級2位)
北岡悟が“裏メイン”と評したバンタム級注目の一戦。昨年は二連敗からの二連勝で這い上がってきた川原と、フェザー級でパンクラス日本人最強の呼び声が高かった赤井がバンタムに転向して激突する。年上の彼女を堂々とブログで公開する“次世代のカリスマ”川原の実力が試される時がきた。
1R、サウスポーの赤井はきなり左ストレートから打ち合いに持ち込む。川原は打ち合いに応じつつ飛びヒザ蹴り、さらに連打をヒットさせたが、赤井が組んでのヒザ蹴りで川原のアゴを突き上げる!
膝をついた川原だが、タックルでテイクダウンに成功。赤井は両足を利かせて立ち上がる。
両者ともフックで打ち合い、赤井が左アッパーから右フック。川原も左右のフックと右ミドル。赤井の左ハイをキャッチした川原が軸足を払ってテイクダウンする。足を払ってパウンドに行った川原だが、赤井はそれをかわして組み付き、上になることに成功。しかし、川原もすぐに立ち上がる。パンチを打ち合う両雄に場内が沸く。両者ともパンチの打ち終わりにハイキック。
赤井は首相撲に捕らえてのヒザ蹴り、川原はパンチで応戦するが、再び首相撲に捕まってヒザをもらう。川原が右インローを2発、川原が右ストレートを入れれば赤井は左ストレートを返す。お互いに右ミドルを交換、ショートの距離で打ち合うが、両者とも空振りが目立つ。スピーディーな展開であっという間に第1Rが終了。
2R、右インローから右ミドル、右ストレートと繋いでいく川原だが、赤井に首相撲で捕まるとヒザをもらいっぱなしに。
離れてパンチを繰り出すが、すぐに首相撲に捕まってヒザをもらう。川原が胴タックルでテイクダウン、右のパウンドを連打していくと、赤井が起き上がってタックルで逆にテイクダウン。そしてマウントを奪ったが、川原が横に落として上を奪い返す。
今度は下から赤井が腕十字! 川原はパンチで難を逃れる。右のパウンドを落とす川原に、赤井は抱きついて動きを防ぐ。下からの度々くる仕掛けを外しながらパウンドを落としていく川原。
残り20秒はガッチリと抑え込み、最後に右のパウンドを3発。
3R、赤井のパンチをかわしてワンツーを突き刺し、右ミドルをヒットさせる川原。前に出る赤井のボディも叩き、タックルでテイクダウン。起き上がって右の強いパウンドを2発落とし、サイドへパス。赤井がガードに戻すと、立ち上がってパウンドを狙い、赤井が低いタックルにくると蹴り上げる!
上をキープしながら、赤井がタックルに来ると仰向けに戻してパウンドを落とす川原。中腰になって強いパウンドを落とし、赤井が起き上がってくると顔面蹴り。
赤井が片足タックルでテイクダウンに成功し、サイドを奪ったが川原が引っくり返してまた上に。中腰からのパウンド、赤井が起き上がろうとすると抑え込み、パウンドを入れていく。
赤井はオモプラッタを仕掛けるが川原は凌ぎ、上をキープして中腰になる。赤井は低いタックルから担ぎ上げて上を奪い、パンチからバックに回るが時間切れ。勝利を確信した川原はガッツポーズ、判定はその通りに3−0で川原が勝利を手にした。
▼第8試合 ミドル級 5分3R
○久松勇二(和術慧舟會 TIGER PLACE/同級4位)
判定2−0 ※30−30、30−29、30−29
●KEI山宮(GRABAKA/同級3位)
1R、サウスポーの山宮は左へグルグルと回り込んで行く。ジリジリと距離を詰めていく久松はパンチでアタックを仕掛けるが、山宮もパンチを出してすぐに離れる。山宮は左のボディストレート、左ストレート。コーナーに詰まった山宮に久松がパンチから右ミドル。山宮もボディストレートを返す。
久松の左ローに山宮が右アッパーを合わせ、久松が前に出ると山宮は回り込む。山宮のボディストレート、左フックから右アッパー。
2R、大きく左へ回り込んで行く山宮がローキック、パンチで詰めていく久松にカウンターをとる。久松の左ミドルをキャッチして右のパンチ、そして再び大きく回り込んで行く山宮。左ボディストレートを突き刺す。お互いに飛び込んでは一発ずつ当てる展開。その中でも山宮の左ボディストレートが目立つ。
残り時間1分、久松の右ミドルをキャッチした山宮が、そのまま前へ出てテイクダウン。久松が山宮の両腕を抱え込んで動きを封じ、山宮はボディへのパンチ。
特に目立った展開はなくラウンド終了。
3R、久松が右ミドルからいきなり前へ出て行く。山宮もパンチで迎え撃ち、すぐに離れるが久松はパンチで追っていく。組み付く山宮に久松がヒザ蹴り。ブレイク後も久松が左右のフックで襲い掛かり、山宮が右アッパー。リングをめいっぱい使って大きく回り込む山宮。久松は左右のフック、組み付く山宮に蹴りを見舞ったが、これはローブローとなってしまった。再開後、久松の右ハイキックが快音を発してヒット。すぐに組み付く山宮。体を密着させたままお互いにヒザを蹴り、山宮はパンチも入れる。
ブレイク後、距離を詰める久松に山宮がコンビネーションパンチ、久松も右ハイキックと右ミドル。パンチでどんどん前に出る久松に組み付く山宮。ブレイクになり、山宮が飛び込み様の左ストレートからの右アッパー。
山宮は左ストレートからの右アッパーを何度も繰り返し、久松は右ミドルからパンチで飛び込む。久松の右フックがヒット! 連打しようとする山宮は組み付くが、顔面は鼻血で真っ赤に染まる。山宮が組み付いたところで試合終了、判定2−0で久松が上位ランカーの山宮を下した。
久松は「本日は私のような30代後半の人間の試合を見に来てくださってありがとうございます。世の中、30代の元気がないと言われているので自分や山宮選手のような30代後半の選手が頑張っている姿を見て何かを感じてもらえればと思います。私の父親がガンと闘っておりまして、今日の試合を通じて元気が与えられたかなと思います。まだまだ頑張ります」と、メッセージを送った。
▼第7試合 ライト級 5分2R
○山田哲也(しんわトータルコンバット/チームZST)※初参戦
KO 2R2分23秒 ※下からの蹴り上げ
●伊藤崇文(パンクラスism/’95年ネオブラッドトーナメント優勝)
山田はZSTのメインテーマ曲で入場、伊藤のセコンドには北岡悟とミノワマンが就く。伊藤37歳、山田19歳とほぼ倍の年齢差がある。伊藤がコールされると真っ赤な紙テープが大量に投げ込まれた。
1R、両者共にサウスポー、伊藤は左回りにリング上で大きな円を描く。山田の左ハイキックがヒット、すかさずバックに飛び乗る山田。伊藤は脇を潜って向き合うことに成功。小さくパンチを入れていく伊藤だが、山田は組んだまま立ち上がる。
再びバックを奪って揺さぶりをかけていくが、今度は伊藤がバックを奪い返す。
片足タックルで伊藤がテイクダウン、大きく動いてマウントを取りにいったが、山田が上になって腕十字を仕掛けていく。これは伊藤が耐えてゴング。
2R、伊藤が右フックでフェイントして片足タックルを決めてテイクダウン。動く山田に担ぎ上げパスガードを狙う伊藤、山田は起き上がって首を取りに行くが、伊藤は両足を持ったまま離れる。
しきりに両足を持ってのパスガードを狙う伊藤だが、山田は両足を動かしてその手を切ると、すかさず伊藤のアゴ目がけて下からの突き刺すような蹴り!
これがドンピシャのタイミングで決まり、一発で伊藤が崩れ落ちる! タオルも投入され、山田が戦慄のKO勝ちを飾った。
▼第6試合 フェザー級 5分2R
○鹿又智成(パラエストラ八王子/同級4位)
判定2−0 ※20−20、20−19、20−19
●内山重行(GRABAKA/’09年ネオブラッドトーナメント優勝)
パンクラス参戦以来、本領を発揮できた試合がない鹿又。対して内山は長いアマチュア期間を経てプロになり、デビュー以来3連勝で鹿又戦を迎えた。
1R、ロングスパッツの鹿又がパンチを出しつつローキック、フックをフェイントにして胴タックルで内山をコーナーへ押し込む。すぐにテイクダウンを奪い、クロスガードの内山に鉄槌を落とす。ブレイク後、再び組みに来た鹿又を首投げでテイクダウンする内山。そのまま袈裟固めになり鹿又の顔面へパンチを落とす。これもブレイクに。
内山が右へ回り込みながら右ロー、鹿又はフックを放っていくが、ローを連打される。
2R、鹿又の左ミドルをキャッチした内山がテイクダウン、鉄槌を落としていくと鹿又はラバーガード。左足を内山の首に押し当ててフットチョーク気味に絞め上げるが、内山はマウントを取りに行く。鹿又は内山の片足を持ってテイクダウンに行き、上になることに成功する。
座った状態になった内山の顔面を蹴る鹿又、ガードの状態からパウンドを連打していったところで試合終了。鹿又が判定2−0でパンクラス2勝目をあげた。
▼第5試合 ライト級 5分2R
○ISAO(坂口道場 一族/同級5位)
KO 1R1分 ※パウンド
●AB(和術慧舟會 駿河道場)
昨年10月25日に対戦した両者だが、その時はABがローブローを見舞ってしまいISAOが戦闘不能になって僅か50秒でISAOが反則勝ち。今回が決着戦となる。
ロングスパッツのABはオープニングパンチを放ったサウスポーのISAOに組み付いていく。コーナーへ押し込まれたISAOが投げを見舞い、立ち上がろうとしたISAOにABがクロスガードで両足を巻きつける。そこでISAOがバスターで叩きつけ、すぐにパウンドの雨を降らす! ABはグッタリとなり、ISAOが戦慄のKO勝ちを収めた。
▼第4試合 フライ級 5分3R
○廣瀬 勲(ストライプル/同級2位)
一本 3R1分34秒 ※チョークスリーパー
●石井拓麻(ALLIANCE/同級3位)
前回、砂辺の持つフライ級王座に挑戦するも判定で敗れた廣瀬の再起戦。石井は上位ランカーを喰ってタイトル戦線に殴りこみたいところ。
1R、サウスポーの廣瀬は石井の右ミドルキックをキャッチすると、そのまま前に出てテイクダウン。石井は廣瀬の首に腕を巻いたままコーナーを背に立ち上がるが、廣瀬は両足を抱えて再度テイクダウンに成功。すると渡辺は後方へ投げるようにしてリバーサルに成功し、バックに乗る。
スリーパーホールドの形に完全に入ったが、廣瀬は石井の腕を掴んで脱出に成功。
両足で四の字にクラッチする石井はバックからパンチ、バックをキープしていたがブレイクがかかる。パンチで前に出る廣瀬、石井のヒザ蹴りを抱えてテイクダウンするが、すぐに石井がリバーサルして上になる。ここで初回終了。
2R、石井の右ミドルをキャッチしてテイクダウンした廣瀬がパウンドに行くが、またも石井はあっさりとリバーサルに成功。
廣瀬も負けじと足で石井の体を浮かせて上になるが、すぐに石井がリバーサルしてサイドへ。上体を固めながらパスを狙った石井がマウントを奪い、続けてバックを奪う。
1Rと同様にスリーパーの体勢に入る石井、廣瀬は後方の石井の顔へパンチを入れる。片腕をとって向き合おうとする廣瀬だが、石井がフェイスロックに。続けてスリーパー。ここで廣瀬が向き合うことに成功し、体を起こしてパウンドを連打! 嫌がる石井にスリーパーを取りに行くが、前に落とされる。
踏み付けからバックを奪う石井。前に落とそうとする廣瀬に、石井は腕十字を仕掛ける! しかしラウンドが終了。
3R、左右のフックで前に出る廣瀬はバックブロー、飛び込んでの右ストレート。パンチで前に出る廣瀬に石井が片足タックルに入るが、廣瀬はバックを奪って逆襲のスリーパー! 腕が深く食い込み、石井はタップ! 廣瀬が逆転勝利を飾った。
▼第3試合 ミドル級 5分2R
○キム・フン(韓国/パンクラスコリア/Team Tackle)
一本 1R3分36秒 ※腕ひしぎ十字固め
●大堀竜二(TRIAL)
「前回佐藤選手に良いところなく負けたのになぜか再来日キム・フン! 大堀選手は三連敗中ながらも国際戦抜擢」と北岡悟にパンフレットで辛口なコメントを寄せられてしまった両者の対戦。
1R、いきなり組みに行く大堀を首相撲に捕らえてヒザ蹴りを突き刺すフン。大堀はロープに押し付け、足を掛けてテイクダウンを狙う。フンのヒザがローブローになってしまい、試合は一時中断。再開後、頭を下げて組みに行く大堀をフンがアッパーで迎え撃つ。
組み付きにくる大堀のアゴをヒザで突き上げるフン、前に倒れたところでバックに乗り、パンチを見舞う。そして下になりながらの腕十字! フンがパンクラス初勝利を飾った。
「パンクラスで試合が出来て嬉しい。次も勝って皆さんに恩返しがしたいと思います」とフンはマイクで語った。
▼第2試合 ウェルター級 5分2R
○渡辺大介(パンクラスism)
判定2−0 ※20−19、20−20、20−19
●窪田幸生(坂口道場 一族)
入場してきた渡辺はリング前で止まってステップを踏む。その渡辺を睨みつけながら、同じくステップを踏む窪田。リングに入った渡辺は窪田の額に額を押し付けてフェイス・トゥ・フェイス。場内は盛り上がる。
1R、サウスポーの窪田に右ストレートをヒットさせる渡辺、窪田の大振りフックをよくみてかわし、右のパンチを入れる。左に回り込む渡辺が窪田のフックをかわしつつ、右アッパーから左フック。渡辺は窪田のフックがかすったのか左目上から流血する。
頭を下げながら大きいフックを繰り出す窪田は空振りが続く。渡辺はよくみて右ストレートを突き刺し、右ハイキック。右アッパー、左フックでプレッシャーをかけていく。パンチの打ち終わりに右ハイキックを放つ渡辺。離れ際にも右ハイキック。窪田のフックを空振りさせてのパンチが面白いように当たる。完全に渡辺のペース。
2R、窪田のフックに右のパンチを合わせていく渡辺。ここで突っ込んだ窪田がバッティングになり、渡辺の流血も酷くなったためドクターチェックで一時中断。
再開後、左右のフックを三連打で放つ窪田だが、渡辺のストレート系のパンチがヒットする。打ち合いの中、渡辺が飛びヒザ蹴り! 続いて左ミドルキック。しかし、この打ち合いの中で渡辺の出血が酷くなり2度目のドクターチェック。
窪田のフックをショートのストレートで迎え撃ち、左右のハイキック、ミドルキックを渡辺が放っていく。残り2分、窪田が左フックをヒットさせるが、渡辺が前へ出てパンチを連打、そして飛びヒザ蹴り。
左フック、右フックと畳み掛け、窪田が前へ出て来ると左右のショートストレートで迎え撃つ。
足を止めての打ち合いとなるが、有効打は渡辺の方が多い。前へ出る窪田だが、渡辺も下がらず打ち返し、乱打戦の中でゴングが鳴った。ジャッジ1名がドローをつけたが、判定2−0で渡辺が勝利を収めた。
▼第1試合 ウェルター級王座次期挑戦者決定戦 5分3R
○宇良健吾(Team ura-ken/同級4位)
KO 1R1分43秒 ※左フック
●鈴木槙吾(ALLIANCE/同級1位)
※宇良は4・29ディファ有明でウェルター級タイトル挑戦が決定。
デビューから1年、5戦目の鈴木と、初参戦でチャンピオンの和田拓也と引き分けた宇良に早くも挑戦者決定戦というチャンスが巡ってきた。このチャンスをものにするのはどっちだ!?
1R、パンチで積極的に攻めていくのは宇良、鈴木はカウンターを狙って行く。宇良の右のパンチが立て続けにヒットし、下がる鈴木に連打を浴びせていく。最後は左フックが決まり、全身の力が抜けるように倒れる鈴木。レフェリーがストップすると同時に、セコンドからタオルも投入された。
「前回しょっぱい試合をしてしまったので、今回は何としても分かりやすい試合をしたかったので良かったです」とマイクで語る宇良。
すると、リングに上がっていたストラッサー起一がマイクを持ち、「僕、大阪のストラッサー起一っていうんやけど、今回試合見させてもらって僕なら勝てると思った。鈴木選手と前に試合をして一本勝ちしているし。宇良選手にはタイトルマッチで勝ってもらって、闘いたい。僕は格闘技をスポーツと思ってないので、戦争だと思っているのでランカー全員と戦争がしたい」と、宣戦布告した。
▽第1部
▼第11試合 ライト級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 決勝戦
○小野明洋(チームタイゴン)
判定3-0
●田島直樹(CORE)
▼第10試合 フェザー級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 決勝戦
○ワッサン相原(TEAMSNAP)
一本 1R2分26秒 ※腕ひしぎ十字固め
●春斗(U-FILECAMP町田)
▼第9試合 ウェルター級ワンマッチ
○北田 有(和術慧舟會富山SPO)
一本 1R1分44秒 ※三角絞め
●金森 道
▼第8試合 ライト級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 準決勝
○田島直樹(CORE)
一本 1R2分53秒 ※グラウンドパンチ
●阿部泰斗(アンプラグド国分寺)
▼第7試合 ライト級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 準決勝
○小野明洋(チームタイゴン)
一本 1R4分9秒 ※アームバー
●須貝幸市(パンクラスism練習生)
▼第6試合 フェザー級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 準決勝
○春斗(U-FILECAMP町田)
判定2-0
●小林孝秀(アルバトロス)
▼第5試合 フェザー級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 準決勝
○ワッサン相原(TEAMSNAP)
一本 1R1分41秒 ※アームロック
●スネークあつし
▼第4試合 ライト級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 一回戦
○田島直樹(CORE)
TKO 1R4分58秒 ※レフェリーストップ
●小畑公史(U-FILECAMP町田)
▼第3試合 ライト級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 一回戦
○須貝幸市(パンクラスism練習生)
判定3-0
●原 昭仁(坂口道場)
▼第2試合 フェザー級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 一回戦
○小林孝秀(アルバトロス)
判定2-0
●増田良太(GRABAKAジム)
▼第1試合 フェザー級ネオブラッド予選トーナメント二次予選 一回戦
○ワッサン相原(TEAMSNAP)
不戦勝
●野口岳人(TRIAL)
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