GCM
「VALKYRIE 05」
2010年4月11日(日)東京・ディファ有明
開場12:30 開始13:00
▼メインイベント(第6試合)女子フェザー級(−52.2kg) 3分3R
○高林恭子(ALIVE)
判定2−0
●藤野恵実(和術慧舟會GODS)
2月大会で衝撃のベルト移動となった女子フェザー級。“絶対女王”辻結花から一本勝ちを奪い、新チャンピオンとなったV一(=ヴィー・はじめ)がタイトル挑戦の権利を獲得したトーナメントで、そのV一に敗れた2人がここで激突。
高林は1回戦でWINDY智美を秒殺、対する藤野は2007年にはV一に勝利しており対戦成績は1勝1敗。つまりこの一戦、次期挑戦者決定戦に準ずる闘いとなる。藤野はお馴染みの特攻服に刀を持っての入場。
1R、サウスポーの高林は藤野のパンチに左ミドル。しかしこれで転倒してしまい、組んだ藤野がフロントチョークの体勢でグラウンドに。高林が金網まで持っていくと藤野が立ち上がり、離れる。藤野が細かく左右のパンチを出し、高林のヒザを右フックで迎え撃つ。高林の左ミドルをキャッチして転がした藤野だが、スタンドを要求してパンチで攻めていく。
2R、圧力をかけつつ高林が打ってくるとパンチを返す藤野。高林のヒザ蹴りも右フックで迎え撃ち、パンチを連打していくと高林がタックルでテイクダウン。
すぐに金網際へ移動する藤野を、立たせまいとする高林は金網に押し込む。立ち際にヒザを入れた高林だが、再びスタンドに戻って藤野が圧力をかけていく。
3R、前に出る藤野がジャブ、右ストレート。高林はヒザ蹴り。藤野の右ストレートを空振りさせ、高林が左ストレート。藤野も左右のフックで前に出る。そこでまたも高林にパンチを合わされた藤野は、連打して突っ込むも高林は逃げる。
さらに連打でアタックを仕掛ける藤野、高林を金網際まで追い込む。残り時間1分で高林が片足タックルからテイクダウンに成功、やはりすぐに金網際へ移動し、背中で立ち上がろうとする藤野を高林は押し込む。立ち上がった藤野は猛然とラッシュをかけたが、すぐに時間切れとなった。
ジャッジ1名はドローだったが、判定2−0でテイクダウンと有効打でも上回った高林が勝利を収めた。
▼セミファイナル(第5試合)-58.0kg契約 3分3R
○藪下めぐみ(FIGHT CHIX)
一本 2R2分58秒 ※アームバー
●葛西むつみ(パラエストラ東京)
出場が決定していたあやめ(和術慧舟會RJW/HTW)が練習中のケガにより欠場。これを受けて、女子総合草創期から女子総合の象徴的存在として活躍を続ける藪下が緊急参戦。金網・ルールとも海外でのファイトで経験豊富な藪下を相手に、葛西がどこまで迫れるか。
1R、藪下がバックブロー、葛西はローと前蹴り。藪下は組み付くとすかさず首投げでテイクダウンを奪い、袈裟固めの体勢に。
細かくパンチを打ち込んでいく藪下、ポジションを変えるところで葛西が立ち上がるが、すぐに組み付いて再び首投げでテイクダウン。同じく袈裟固めからパンチを見舞う。パウンドを叩き込み、腕十字に行く藪下。葛西が上になってパウンドを連打したところで初回が終了した。
2R、カ合いがローからパンチで突っ込むが、藪下がタックルでテイクダウン。サイドを奪い、袈裟固め。立とうとする葛西を抑え付ける藪下が袈裟固めから葛西の左腕を両足で挟んでのパンチ。葛西は両足をバタつかせて暴れるが、藪下の袈裟固めはビクともしない。顔面を連打し、足で腕を極めた藪下が貫禄の一本勝ちを収めた。
▼第4試合 フライ級(-45.4kg) 3分3R
○玉田育子(AACC)
判定3−0
●関友紀子(フリー)
大室奈緒子のケガによりタイトル戦が次回6月大会に延期となったことを受けて、玉田があえて連戦に挑んだ。
1R、サウスポーの両者はパンチの交換から玉田が組み付く。両者は体を入れ替えながら金網に押し込み合う。玉田が片足をすくってテイクダウン、上体にプレッシャーをかけながらパスガードを狙うが、ハーフガードから足を抜くことは出来なかった。
2R、組み合う両者は玉田が首相撲、関が胴タックル。金網を背にしてヒザを見舞う玉田はフロントチョークの体勢になり、関を寝かせようとしたが関が耐えて首を抜く。お互いに差し合ってテイクダウンを奪いに行くが、どちらも倒せずに終わる。
3R、関がパンチで突進し、玉田がタックルでテイクダウン。ハーフガードから片足を引き抜きに行く玉田、上体にプレッシャーをかけながらパンチ。突然、玉田が体を起こしてパウンドに行くと、逃げようとした関のバックを奪いスリーパーの体勢に! しかし、これは極まらず試合終了。終始優勢に試合を運んだ玉田が判定勝ちした。
▼女子フェザー級チャンピオン・V一(=ヴィーはじめ)による演武
第3試合終了後、ヴァルキリー女子フェザー級チャンピオンのV一が演武という形で出場。
最初にグレイシー柔術のセルフディフェンステクニックの演武が行われた。まず一般会員2名が暴漢に襲われた場合のセルフディフェンステクニックを披露し、続いて「V一が押し倒された場合」「V一がナイフで襲われた場合」「V一が夜道で背後から抱きつかれた場合」などのシチュエーションで、飛びヒザ蹴りやマウントパンチなど派手な技を連発して場内を沸かせる。
その後は空手衣に着替え、自ら支部長を務める国際玄制流空手道連盟・武徳会の約束組手による演武を披露。V一が男2人を相手に闘うという形式で、途中で棒術や笑いなどを交えながら行った。
最後にV一は「今回は試合という形で参戦できませんでしたが、演武という形で参戦させていだきました。秋にはタイトルマッチが出来ればいいなと思っています。練習してくれる仲間を募集しております」と挨拶した。
▼第3試合 女子フェザー級(-52.2kg) 3分3R
○ベティコ(和術慧舟會RJW)※内藤晶子から改名
判定3−0
●茂木康子(ストライプル)
ヴァルキリー・プロデューサーを務める茂木が再び金網に参戦。減量の厳しさから、階級を上げることを勧める声もある中、あえて女子フェザー級(-52.2kg)で勝負をかけるという。その茂木と対戦するのは、内藤晶子から改名したベティコ。両者は2007年に対戦しており、ベティコが判定で勝利を得ている。
1R、ジャブで距離をとる茂木にベティコは右フックとロー、茂木が組み付いてくるとヒザ蹴り。金網を背にした茂木にヒザを連打していくベティコ。テイクダウンに行こうとする茂木だが、逆にベティコに首投げで倒される。しかし、茂木が下からの腕十字! これはベティコが腕を抜いて立ち上がり、足に蹴りを叩き込む。
2R開始と同時に茂木が片足タックル、ベティコはパンチで応戦するが、茂木は手を離さない。離れようとするベティコについていく茂木。ベティコが金網に押し付けてのヒザ蹴りを単発ながら何度も放ち、茂木が崩れるように倒れたが、すぐに茂木がスイープで上になる。しかし関節技までには辿り着けず、数発顔面にパンチを見舞うに留まった。
3R、ベティコのローに茂木が片足タックル、上に乗ったベティコは亀の茂木にパンチを連打。組んだまま立ち上がった茂木をベティコが金網に押し込み、ベティコがヒザを見舞う。
ブレイク後、ベティコの左フックがヒット、下がる茂木にラッシュを加える。茂木が抱きかかえる形となり、ブレイク。最後にベティコが左アッパーからパンチを連打していったところで試合終了となった。
▼第2試合 女子フライ級(−45.4kg) 3分3R
○永易加代(パラエストラ広島)
判定2−0
●ハッピー福子(総合格闘技道場コブラ会)
永易が昨年2月の所沢大会以来の出場。今年に入って東京から広島に居を移し、環境が整わなかったことからチャンピオン決定トーナメントに出場は叶わなかったが、元々この階級に落せば第一人者であることは、女子を長年観てきたファン・関係者の意見が一致するところだろう。
対するはそのトーナメント1回戦で、玉田育子に惜しくも及ばなかったハッピー。再びベルトに挑むためには、この一戦は避けて通れない。
1R、ハッピーの右ローに永易がタックルを合わせ、金網に押し込んでダブルレッグでテイクダウン。ハッピーは片手と肩膝の支えで粘るが、永易は両足でハッピーの両足を挟みながら上に上がっていく。
永易がバックを奪ったところで立ち上がるハッピー。一度は寝かせた永易だが、ハッピーが立ち上がってテイクダウンに耐えたところで初回終了。
2R開始と同時に永易がタックルで金網に押し込む。胴タックルでテイクダウンに成功し、抑え込みに行くとハッピーは下からのパンチで反撃。ラスト20秒で永易がマウントを奪ったが、ハッピーは立ち上がってパンチを連打! 永易が組みに行く。
3R、ハッピーの右フックに永易がタックル、金網に押し込んでいく。ハッピーは金網を背に顔、ボディへパンチを放っていくが、永易がテイクダウンに成功する。しかし、ハッピーが腕十字狙い、永易はハッピーの股の間から頭を抜いてバックを奪い、金網に押し込んだ。
試合の主導権を握っていた永易が判定2−0で勝利。
▼第1試合 −58.0kg契約 3分2R
○虎島尚子(和術慧舟會RJW)
判定3−0
●HARUMI(BLUE DOG)
女子総合の草創期に活躍した虎島が復活し、HARUMIと激突。虎島は長らくケガのために試合から遠ざかっており、総合ルールは実に2003年以来。対するHARUMIもヴァルキリー初参戦だ。
1R、虎島がいきなりタックル、金網に押し込むがこれは離れる。ローの蹴り合いからHARUMIが組み付いたが、虎島が首投げでテイクダウン。そのままサイドを奪ってストレートアームバーからV1アームロック、さらに腕十字と仕掛けていくがHARUMIは凌いで初回終了。
2R、組んでくる虎島にHARUMIがパンチとロー、虎島もパンチで応戦し、HARUMIが組んでくると虎島が胴タックル。HARUMIが倒れた形で虎島がバックを奪い、背後からのパンチ、ボディへのヒザ。
亀になるHARUMIに虎島がボディへのヒザを連発し、背後からの鉄槌とパンチを側頭部に連打して試合を終えた。
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