8月12日(木・現地時間)ムエタイの本場タイ・バンコクの王宮前広場にて『タイ王国王妃誕生記念興行 Queen’s Cup 2010』が開催された。
今大会では世界11カ国の代表選手が招待され、日本からは開催国タイに次ぐ参戦者数(総勢6名)が参戦し“ムエタイ世界最強決定戦”に挑んだ。
同大会に日本選手団を派遣しているJ-NETWORKスタッフからの現地レポートは以下の通り。
雨が降ったり止んだりの悪天候の中、約2万人の観客が会場を埋め尽くす。現地時間17時30分(日本時間19時30分)オープニングファイトがスタート。ここでは今年5月30日(日)新宿FACE大会のメインイベント・Little Tiger(F・TEAM TIGER/初代アトム級王者)の対戦相手をつとめたノンブア・ルークピアリー(タイ・ソンチャイプロモーション)が登場。同じくタイのカンジャイ・パバイジュトラットとボクシングルールで対戦し、見事判定勝利した。
本戦は20時15分(日本時間22時15分)から。ここでビックなゲストが登場! ムエタイの最高峰と謳われるルンピニー・スタジアムで6年にわたりライト級王座を保持した「ムエタイ界の皇帝」ナムサックノーイ・ユッタガーンガムトーンが来場。K-1 MAXで活躍するブアカーオ・ポー.プラムックの先輩にあたる彼はタイ国内では元より他国でも知名度が相当高く、人だかりが一気に出来サイン攻めにあう。またサプライズはそればかりでなく、ナムサックノーイがなんと、日本選手全員のセコンドにつく事に! 会場中がざわめく中、本戦がスタートした。
第1試合に登場したのは佐々木仁子(チームドラゴン)。3月28日(日)J-GIRLS新宿大会以来の参戦。ここ2試合は外国人選手を相手に2連敗を喫しており巻き返しが期待されていた佐々木だったが、パンチをうまくスウェーされて逆にヒザ蹴りを喰らう事が多く、結果は惜しくも判定負け。
第2試合のジェット・イズミ(M16ムエタイスタイル/J-GIRLSフライ級4位)はムエタイルールにうまく対応し大差の判定勝利。リングアナに「あなたは少年ですか?」と突っ込まれ、笑いを取る一幕も。
そしてプロ4戦目にして急遽、世界タイトルマッチ(ムエタイルール/ヒジ有り)に挑む事になった“北欧のヒットマン”モニカ(DRAGON GYM)がなんと、1R KO勝利! リングインするや否や、そのルックスからファンの心を一気に鷲掴みし、対戦相手がタイ人でありながら会場には「モニカコール」が起きる。試合開始早々からローキックを何発ももらっていたモニカだったが、リーチを活かしワンツーを放つと相手がダウン、そのままKO勝ちとなった。セコンドの佐藤会長、そしてJ-GIRLSイベントプロデューサー石垣がリングに上がると「何でリングに上がってきたの? なんで(相手は)立たないの?」とパニックを起こす。やがて王者になった事を告げられると号泣、会場には盛大な拍手が沸き起こった。
第7試合には唯一の男子選手である細野岳範(チームドラゴン)が登場。タイというお国柄か、4Rの契約が試合直前に急きょ5Rに変更となる。だがルール変更にも動ずることなく首相撲で相手を何度も転倒させ、巧さを発揮して見事判定勝利。ここでタイ国の元産業大臣から細野選手にのみ、特別に認定証とお土産を授与された。
第9試合セミファイナルのMITSUKI(DRAGON GYM/J-GIRLSフライ級5位)はタイトルマッチに挑むも僅差の判定負け。
そして第10試合メインイベントには村上リエ(DRAGON GYM/J-GIRLSライト級王者、WPMO世界ライト級王者)が登場。関係者の間では「さすがの村上もオランダ人相手に、やはり苦戦を強いられるのでは」と噂されていたが、回転の速いパンチをもらうものの、怪力を発揮してパワーで圧勝し、三本目のベルト獲得という快挙を成し遂げた!
熱戦は予定より1時間30分押しの0時30分に終了。試合が終わってもタイの夜は熱いままだった。
ワンソンチャイプロモーション/J-NETWORK
「タイ王国王妃誕生記念興行 Queen’s Cup 2010」
2010年8月12日(木・現地時間)タイ・バンコク王宮前広場
<試合結果>
▽Broadcast live on true visions and espn starts from 8.15
▼第10試合 ワンソンチャイ世界王座決定戦 63kg契約
○村上リエ(DRAGON GYM/J-GIRLSライト級王者・WPMO世界ライト級王者)
判定
●
Rene(オランダ)
※村上がワンソンチャイ世界王者に
▼第9試合 WMC世界王座決定戦 52kg契約
○Nonggift Or.Onecheard(タイ)
判定
●MITSUKI(DRAGON GYM/J-GIRLSフライ級5位)
▼第7試合 3分5R ※ヒジ有り
○細野岳範(チームドラゴン)
判定
●Superboy Sithmaeladda(タイ)
▼第4試合 Muaythai Against drugs Title 66kg契約
○モニカ(スウェーデン/DRAGON GYM)
KO 1R
●Snooker Leangprasert(タイ)
▼第2試合
○ジェット・イズミ(M16ムエタイスタイル/J-GIRLSフライ級4位)
判定
●Angeliga(スウェーデン)
▼第1試合 ワンソンチャイ世界王座決定戦 57kg契約
○Ayadesh Sor.Aree(タイ)
判定
●佐々木仁子(チームドラゴン/初代J-GIRLSフェザー級王者)
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