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【Krush】63kg級で大波乱!卜部功也がK-1王者・大和哲也を撃破

2010/09/20



Krush実行委員会
「Krush.10」

2010年9月20日(月・祝)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00

▼ダブルメインイベント2(第11試合) 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○卜部功也(チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝)
判定3−0 ※30−27、30−26、30−26
●大和哲也(大和/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament王者)

 今年のK-1MAXで行われた−63kg Japan Tournamentを制した大和がKrushのリングに初登場。 対戦相手の卜部はトーナメント本戦に出場こそならなかったものの、1stROUNDで大石駿介、本戦リザーブマッチで“狂拳”竹内裕二に勝利するなど、8連勝中と波に乗っている。 大和がK-1王者としての実力を見せるか? 勢いに乗る卜部が63kgの勢力図を塗り替えるか?

 1R、サウスポーの卜部に対し、大和は右手で卜部の左手を触って右ミドル。卜部も左ミドル、左ローを蹴る。左フックを狙いつつ、右ミドルを蹴っていく大和。徐々にプレシャーをかけて前に出て行くが、卜部の左ストレートが大和の顔面を打ち抜き、大和がダウン!

  卜部が先にダウンを奪うという予想外の展開となる。再開後、左ストレートからパンチをまとめて一気に攻め込んでいく卜部。大和も必死に左フック、右ストレートを返して打ち合い、何とかこのラウンドを凌ぐ。

 2R、ダウンを挽回しようと前に出て行く大和。強烈な左ボディを叩き込み、そこから左フック、さらに右ストレートを返す。圧力をかける大和だったが、卜部はバックステップでそれをかわしつつ左ストレート。これが大和の顔面を的確に捉える。

  大和は距離を潰して卜部と打ち合う展開を作ろうとするが、卜部は大和の攻撃をもらうと確実にパンチを返し、すぐに距離を取って大和に追撃を許さない。

 3R、ポイントでリードを許した大和は右のボディストレートから左フック、さらに左ボディから左フックや右ストレート! 得意のボディブローを織り交ぜたコンビネーションで前に出ていく。

  ここまでのラウンド以上に手数を増やす大和だったが、卜部も真っ向から打ち合って左ストレート、右フック! これが何度も大和を捉えて、大和の頭が後方にのけぞる。それでも何とか前に出続ける大和だったが、卜部の体にもたれかかるようにして組み付いてしまう。

  このまま大和がポイントを挽回することがないまま、試合は終了。判定では卜部が3〜4ポイント差をつけて大和を下すという番狂わせを起こした。

 試合後、卜部はリング上から「あのK-1のベルトは本物なのかなって思っています。自分が出ていないトーナメントだったんで。来年はKrushを自分に背負わせてください。そして絶対にKrushにK-1のベルトを持って帰ってきます」とマイクアピール! Krush代表としてK-1 63kgのタイトル奪取を宣言した。

●試合後の卜部のコメント
「今の心境はしんどいです(苦笑)。でも記憶も全部あるし、練習通りに試合が出来ました。本当に前田先生のミット通り、そのくらい試合前のイメージとどんぴしゃりでした。でも僕は今日の大和選手が本当の大和選手だとは思ってません。大和選手にとっては色々とタイミングが悪い試合だったのかなって。本当の大和選手はもっと怖い選手だと思うし、次はK-1でやりたいですね。

(チャンピオンに勝った実感は?)そういうイメージはないです。普通でした。試合はどんな試合も全部一緒なんですよ。僕はどの試合も大事にしているし、負けていい試合なんてない。だから相手がチャンピオンだからといって思い入れはないです。僕はもう一敗もしたくないし、負けて成長するということはアマチュアの時に学びました。

(戦ってみたい相手は?)久保優太選手とやりたいです。久保選手は技術的にトップの選手だと思うし、僕と試合をしたらアメリカのボクシングみたいなすごい技術戦を見せられるだろうし、楽しい試合が出来ると思います。ただ今すぐはやりたくない。今はちょっと休みたいです(笑)」

●試合後の大和のコメント
「やられたなって感じです。悔しいわけがないし、卜部選手には素直におめでとうと言いたいです。僕の完敗でした。言い訳はしないです。一日で頂点を味わって、一日でどん底を味わう。そんな人生をを味わっている人間は僕しかいないと思っています。僕が色々と叩かれることも分かっているんで、ここから這い上がる僕を見ていてください。ありがとうございました」


▼ダブルメインイベント1(第10試合) 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○野杁正明(OISHI GYM/K-1甲子園2009王者)
判定2−0 ※29−28、29−29、30−29
●卜部弘嵩(チームドラゴン/2007全日本新空手K-2軽中量級王者)

 K-1甲子園王者・野杁がプロ4戦目にして後楽園ホールのメインイベントに登場。プロのキャリアで勝る卜部が野杁の快進撃をストップするか? それとも野杁が怪物ぶりを見せ付けるのか?

 1R、いきなり卜部が強烈な右ミドル! 前蹴りで距離を取りながら右のパンチで飛び込んで一気にパンチをまとめる!

  卜部のパワフルな攻撃を受ける野杁だったが、これをブロックすると前蹴り、右ロー、奥足への左ローを確実に当てる。しかし卜部もそのローに合わせて右フックを連打!

  野杁がこれをブロックすると、今度は左フックを返す。野杁は卜部のパンチをブロックしてヒザ蹴りを放つが、卜部の頭を両手で掴んでしまい注意が与えられる。

 2R、ここも卜部がパンチで前に出て行くが、野杁はしっかりとそれをブロックして前蹴り、右ロー、奥足への左ロー。このローを確実に当てて、徐々に卜部の手数を減らす。そして野杁は自ら前に出て左ボディからヒザ蹴り! 卜部もパンチの距離になれば左ボディを返し、野杁の奥足ローには右のパンチをかぶせる。しかし野杁のローが的確に卜部を捉え、野杁は終了間際に右ストレートもヒットさせる。

 3R、徐々に試合のペースを掴み始めた野杁は強烈な奥足ロー! これを効かせると、卜部のパンチをブロックして左フック、そして飛びヒザ蹴り! これが卜部の顔面を切り裂き、卜部にはドクターチェックが入る。

  再開後、卜部は右フックを強振して前に出て行くが、野杁もコンパクトに右ストレートを返して左フック、さらに左ボディから右フック! パンチで卜部を攻め込むと、前蹴りからヒザ蹴り、ハイキックと顔面への蹴り技も多用し、攻め続けた。判定は2−0で野杁。序盤に卜部の猛攻を受けた野杁だったが、最後は落ち着いた試合運びで勝利をもぎ取った。


▼セミファイナル(第9試合) 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○尾崎圭司(チームドラゴン/2007 K-1 WORLD MAX第3位)
KO 3R1分28秒 ※3ノックダウン
●佐々木郁矢(INSANITY)

 尾崎はK-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournamentで久保優太に敗れて以来の再起戦。対戦相手の佐々木はボクシングのベースがある総合格闘家で、ボクシング時代には勝っても負けてもKOという激闘系。Krushならではの異色なマッチメークとなった。

 1R、佐々木がいきなりフライニングニールキック! さらにバックキックやかかと落としを連発し、ガード下げた構えからいきなり左右のフックで飛び込むなど場内を驚かせる。

  トリッキーな佐々木に対し、尾崎は確実にインロー、右ローを当てて、そこから左ハイキック。さらに佐々木が突っ込んできたところに右のショートストレート! これで佐々木は膝をつくが、レフェリーはスリップと判断。ダウンにはならなかったものの、尾崎の攻撃が的確に佐々木をとらえる。

 2Rに入ると尾崎はこつこつとインローを当てて、バックブローや右ミドル。佐々木も何とかパンチを返していくが、尾崎のインローで足が止まってしまう。

  そして佐々木がロープを背にしたところで、尾崎が真上から蹴り降ろすような強烈な右ロー! この一発で佐々木は崩れ落ち、遂に尾崎がダウンを奪う。

 3R、足元がフラフラの佐々木に尾崎が右ロー! これで尾崎がダウンを奪う。再開後、完全に足が効いてしまっている佐々木に尾崎はバックキック、バックブロー、ジャンプしてのハイキックなど得意の回転系の蹴り技を連発! バックキックとパンチで2度のダウンを奪い、尾崎がKO勝利を収めた。

★第8試合からオープニングファイトはこちら

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