10月25日(月・現地時間)タイ・バンコクのフアマーク・インドア・スタジアムで『Thai Fight』67kg世界トーナメント準々決勝が開催された。
『Thai Fight』は3チャンネルにて生中継され、優勝賞金もタイ国内で今まで開催された中では最高額の200万バーツに加え、ISUZUのピックアップトラック1台が贈呈される。一般層のムエタイ離れを阻止しようと、ムエタイを賭けの対象ではなくより多くの人々にエンターテインメントとして広めることを目的とし、世界16カ国のトップ選手によるトーナメントとして開催されたもの。ルールも3分3Rに変更。
前日同会場にて計量が行われ、対戦相手のリアム・ハリソン(英国)が体調不良による計量失敗(68.8kg)、1.8kgオーバーで失格となった。その時点で、WBCムエタイルール日本ウェルター級チャンピオンの宮越宗一郎の12月6日(月・現地時間)に開催される準決勝への進出が決定し、優勝候補のリアム・ハリソンは大会前日に敗退が決定。
宮越は不戦勝扱いとなったものの、リアム・ハリソンとの試合はワンマッチとして予定通り行われた。前日1.8kgオーバーだったリアムは大会当日ドクターのOKをもらい宮越との試合に臨んだ。
1R、スタートからお互い速いパンチやハイキックを出し合いながら相手の様子を窺う。宮越はパンチのコンビネーションでプレッシャーをかけるが、ハリソンも早いミドルとハイで応戦。宮越のパンチにカウンターの左フックを合わせる。
2R、お互いパンチに蹴りを合わせる攻撃で始まった2R。常に前進する宮越に対し、ローキックで応戦するハリソン。開始1分、宮越の左フックにグラつくハリソンだが、その後は少しずつハリソンの速い右のローキックが宮越を捕らえ始める。
3R 最初からパンチの連打で攻め込む宮越。ハリソンをコーナーに追い込み始める。一方のハリソンは宮越のパンチからの蹴りをキャッチし投げにかかる。残り30秒を切ったところで、宮越の左フックに合わせたハリソンの左ヒジが宮越のアゴを捕らえ、宮越ダウン。即座にレフェリーがストップし、試合終了となった。
負けたとはいえ、既に不戦勝で準決勝進出を決めていた宮越は、次にアラブ系ベルギー人のユーセフ・ブガネムと対決する。ユーセフは初戦でオーストラリア人のジェーソン・リアを倒し、今回はオランダの選手のアンソニー・ケーンに3Rで一度ダウンを取られるも、判定はドロー。延長戦の末、勝利した。
準決勝もう一試合はタイのペチャモンコンとフランスのファビオ・ピンカが闘う。12月6日は準決勝と決勝が同日に行われる。
その他の試合結果は以下のとおり。
▼第1試合
○Youssef Boughanem(ベルギー)
延長R 判定
●Anthony Kane (オランダ)
▼第2試合
○Fabio Pinca (フランス)
判定
●Rafi Zouheir(スペイン)
▼第4試合
○Petchmonkong Petchfocus(タイ)
判定
●Vitaly Hurkov(ベラルーシ)
写真提供:「シンラパムエタイ/早田寛」
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