MA日本キックボクシング連盟
「BREAK-7〜トリプルタイトルマッチ〜」
2010年11月27日(土)東京・後楽園ホール
開場16:30 開始16:45
▼メインイベント第3試合(第8試合) MA日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R
○一貴(マスターズピット/WMAF世界ウェルター級王者、同級王者)
判定3-0 ※48-46、49-47、48-46
●風天乃康(谷山/同級1位/挑戦者)
※一貴が初防衛に成功。
昨年12月に日本ウェルター級王座を奪取、今年5月にはWMAF世界同級王座も獲得して2冠王となった一貴が日本タイトルの初防衛戦を迎える。挑戦者は8勝(3KO)4敗1分の康。この試合が2010年のMAキックのフィナーレを飾る。
1R、強いローを放っていく一貴が右ローを連発、康は左ミドル。右ローの連打から左の縦ヒジで飛び込み、左右フックからヒジを繰り出す一貴。これで康は左目上をカットしてドクターチェックが入る。
再開後、パンチで攻める一貴に康の左フック、左ストレートがクリーンヒットするが、一貴は怯まず前に出る。
2R、一貴の右ローと康の右のパンチという闘いに。左フック、右ストレートと攻める康に一貴はハイキック、胴廻し回転蹴り。
康の右フックに一貴は大きく仰け反るが、左ハイキックで応戦。両者とも大振りのパンチを空振りする中、康の左フックがヒットする。
一貴はジャンプしてのヒジや回転系などトリッキーな技を繰り出すが、康のパンチが的確さでは上回る。
3R、一貴がジャンプのフェイントから前蹴りでアゴを蹴り上げ、パンチから左ヒザ、そして組むという戦法で康をかき乱す。ここで康に2度目のドクターチェック。
再開後、一貴が一気に打ち合いに出て回転ヒジや左右フック、康もフックとローで応戦し、至近距離での打ち合いとなる。
康のローに一貴が細かくパンチを入れて回転ヒジとハイキック。ブンブンとフックを振り回していく康だが、一貴も手数は多い。
4R、右フックとローで前に出る康に一貴は回転ヒジとハイキック。康の右フックで一貴の動きが止まるが、一貴は回転ヒジや胴廻し回転蹴りを繰り出す。両者フラフラになりながらも技を出し合い、康がいいフックを入れても一貴が手数で相殺してしまう。
5R、一貴が右ローの連打からアッパー、康は左右フック。一貴もすぐに前蹴り。両者のアッパーとフックが交錯し、一貴は大きく身体を左右に振りながらフックとアッパー、そして組んで康を倒す。肩で体当たりしてフックとアッパーにつなぐ一貴に、康も左右のフックで猛反撃。両者フラフラになりながらのフックの応酬となる。
ラスト40秒で康の出血が酷くなり、この試合3度目のドクターチェックが入る。
再開後も両者は激しくパンチで打ち合い、一貴は組んでのヒザと回転ヒジも織り交ぜる。そしてラスト8秒、両者ノーガードの打ち合いになったところで一貴の右フックが炸裂! ダウンを奪う。カウントの途中で試合終了のゴングが鳴り、一貴がゴール寸前鼻先でかわすかのような勝利(ダウンがなければドローだった)で初防衛を飾った。
「今年最後のMAの試合だったのでKOで勝ちたかったんですが、ダウンは奪ったので結果オーライってことで勘弁して下さい」と、一貴は2010年のMAを締めくくった。
▼メインイベント第2試合(第7試合) MA日本フライ級タイトルマッチ 3分5R
△加藤竜二(士道館・橋本道場/王者)
ドロー 判定1-1 ※49-48、49-50、49-49
△飛燕野島(契明/同級1位/挑戦者)
※加藤が初防衛に成功。
今年1月、加藤が野嶋からベルトを奪い、立場を入れ替えてのタイトルマッチ再戦が行われる。前回は判定2-1とスプリットデシジョンになり、勝負の分かれ目になったのが野嶋の減点(ローブロー)だったため、今回が真の決着戦と言えるだろう。
1R、サウスポーの加藤は左の蹴りを上下へ散らし、野嶋は飛び込んでの右ストレート。加藤がパンチを出すと的確にローを返していく野嶋だが、加藤のローが急所に当たり試合は一時中断。
再開後、野嶋が左フック、加藤が左ハイキックを繰り出す。このラウンドは両者とも様子見に終始した。
2R、ローの交換から加藤はハイキック、野嶋はパンチを狙う。野嶋の伸びる右ストレートが加藤を襲い加藤は左の三日月蹴り。
野嶋も負けじとボディをパンチで叩く。ボディに狙いを定めた加藤がパンチ、蹴りを集中させるが、野嶋もヒザ蹴りで応戦する。
3R、加藤が左フックから左の三日月蹴り、ボディへパンチを出して上段後ろ廻し蹴りを放つ。 野嶋は右ローからボディへのパンチ、加藤は野嶋がヒザ蹴りにくると持ち上げて投げる。さらに加藤は野嶋の蹴り足をキャッチしてコカすシーンが多い。
4R、パンチの打ち合いから加藤が後ろ蹴り、すぐに野嶋が右ボディブロー。細かくパンチを出して野嶋を入らせない加藤に、野嶋の左フックが単発ながら当たる。フックの相打ちから加藤が後ろ蹴り。
加藤の三日月蹴りとパンチの連打に一瞬動きの止まる野嶋だが、すぐに前へ出てワンツーで反撃!
加藤はステップを使って回り込みながらパンチを当てていき、野島も突っ込んでローとパンチ。やや加藤の有効打が目立ったラウンドとなった。
5R、左ボディを叩く野嶋は前へ出て左フック、加藤は抱え上げて投げる。左フックを打ち込んでくる野嶋に加藤は右ハイキック、野嶋の右ミドル連打には後ろ蹴り。前に出てパンチを当てていく野嶋と、そこにカウンターを合わせようとする加藤。
後ろ蹴りから顔面前蹴りを放つ加藤は、野嶋が入ってくると左ストレート。下がって距離をとり、パンチを当てて組み付く加藤は苦しい展開となったが、判定は三者三様のドロー。加藤が初防衛に成功した。
加藤は「自分、ちょっとしょっぱい試合ですいません。親父に巻いてもらったベルトなので渡すことは出来ません。1月はWPMFのタイトルマッチよろしくお願いします。しょっぱい試合しちゃったんですけれど、今年ベルトを獲って防衛することが出来たので大みそ日は除夜の鐘を鳴らしてゆっくりします」と、来年のWMAFタイトルマッチ挑戦を希望した。
★トリプルメインイベント第2試合(モハンVS深沢)からオープニングファイト第1試合の試合結果はこちら
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