新日本キックボクシング協会
「BRAVE HEARTS 15」
2011年1月16日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼トリプルメインイベント(第13試合) 国際戦 61kg契約 3分3R
○蘇我英樹(市原/前日本フェザー級王者)
判定3-0 ※30-28、30-28、30-29
●IRSHADD(南アフリカ)
バンタム級とフェザー級の2階級制覇を達成した蘇我が日本フェザー級王座を返上し、4月に復活する(“キックの鬼”沢村忠らが巻いていたが、長い間封印されていた)東洋スーパーフェザー級王座決定戦を行うことになった。
今回はその前哨戦。相手のIRSHADO(=イルシャド)は25勝(4KO)16敗の南アフリカ人キックボクサー。
1R、右ローを蹴って行く蘇我にIRSHADOもローキック、蘇我は右ローに加えて左右のボディフック、左ミドル。IRSHADOのローに合わせて左右フックを繰り出し、腹と足に攻撃を振り分ける。
2R、IRSHADOのローに左右のフック、パンチには右ローを合わせる蘇我。IRSHADOも強気にパンチを繰り出し、ローを蹴り返してくる。
パンチをボディと顔面に打ち分け、右ローにつなぐ蘇我は右ストレートと右フックもクリーンヒットさせる。右ローが効いている様子のIRSHADOだが、しぶとくパンチとローを打ち返す。
3R、右ローの相打ちから蘇我が左右フック、IRSHADOは蘇我のローをキャッチして転倒させる。ワンツーを放って前に出る蘇我は、意表を突いた右バックキック! これが見事レバーに入り、IRSHADOはブロックを固めて下がる。ワンツー、右ローで前に出る蘇我。IRSHADOもパンチとローをしっかり返してくるが、蘇我が前へ出て押し込む形に。
ラスト40秒を切ったところで蘇我がパンチでラッシュを仕掛け、アッパーをヒットさせるが、IRSHADOも負けじとアッパーを繰り出して打ち合う。
終了のゴングが鳴ると、蘇我は力尽きたようにグッタリ。それでも勝利が告げられると目を細めて笑顔を浮かべ、「4月に東洋のタイトルマッチをやるのでぜひ見に来てください」と、4月のタイトルマッチをアピールした。
▼トリプルメインイベント(第12試合) 国際戦 55kg契約 3分3R
△木暮 智(ビクトリー/日本バンタム級王者)
ドロー 判定0-0 ※三者とも29-29
△エッガラート・KBA(タイ/立川KBA)
昨年はバンタム級王者としての地位を不動のものとし、3連勝を収めた木暮だったが、8月29日にデェダムロンに敗れて連勝がストップ。
今回対戦するエッガラートはそのデェダムロンの弟である。約5カ月ぶりとなる復帰戦で木暮はムエタイ狩りに成功することが出来るか?
1R、サウスポースタイルから左ミドル、左ローを放つ木暮にエッガラートは右ミドル。
木暮のローをスネでカットしながら、ジリジリと間合いを詰めて行くエッガラートに、木暮は回り込みながらの左ミドル。左アッパーを狙ったエッガラートに木暮がカウンターの左フック! これで一瞬、エッガラートが腰を落とす。
2R、間合いを詰めて行くエッガラートに、左へ回り込みながら左ミドルを放って行く木暮。
しかし、エッガラートはパワフルな右ミドルと左右のフックで木暮の動きを止めようとする。ミドルの蹴り合いになるが、エッガラートの方が右ミドルを多く出す。木暮は左のインローで応戦。
3R、右ハイキックからフックとアッパーを連打して木暮を追い回すエッガラート。完全に波に乗った様子で、気合いの声を発しながら蹴りを繰り出して行く。
木暮は左ミドルとカウンターの右フックで迎え撃つが、エッガラートの勢いは止まらず右ハイと右ミドルで前へ出て行く。木暮は空振りを誘ってのローだ。
木暮の左インロー、ジャブで動きが止まるエッガラート。最後は木暮が優勢に立ったが、ジャッジ三者ともドローで痛み分けに終わった。
▼トリプルメインイベント(第11試合) 日本フェザー級王座決定戦 3分5R
○雄大(治政館/K-1甲子園初代王者/同級2位)
判定3-0 ※三者とも49-47
●菊地大介(伊原稲城/同級1位)
※雄大が新チャンピオンの座に就く。
初代『K-1甲子園』王者の18歳・雄大が、11勝(4KO)1分と無敗のままタイトルマッチにまでたどり着いた。
王座を争う相手の菊地からすれば、日本フェザー級のベルトはかつて双子の弟・剛介が巻いていたものであり、ちょうど1年前に前王者・蘇我英樹に判定で敗れて逃したベルトでもある。何としてでもこの超新星を破り、手にしたいところだ。
1R、菊地は右ローから右へ回り込む。雄大は距離を詰めながら右ローと右ミドル。
菊地の右ストレートに右ヒジを合わせようとする雄大。徐々にプレッシャーを強め、ロープを背負った菊地に右フックを炸裂させると菊地が腰を落とす! 一気にパンチでラッシュをかける雄大だが、菊地はクリンチでピンチを逃れた。
2R、右ストレートでボディを狙う菊地に、雄大は軽快なステップで間合いを詰めて行き、ガッチリ組んでヒザ蹴りを連発。カウンターの左ミドル、右前蹴り、右ヒジと試合を支配する雄大。左右のフックで追い詰められた菊地はクリンチするが、雄大は右ヒジを叩きつける。左右フックからの右アッパーもヒットさせ、菊地にロープを背負わせる。
3R、雄大は左ストレートから右フック、菊地は右ハイキックを狙う。雄大コールと菊地コールが鳴り響く中、雄大のヒジがヒット! 菊地は鼻血を出す。組み付く菊地にヒジを連打する雄大! ここでドクターチェックが入る。
再開後、左ハイキック、左ミドル、飛び込んでくる菊地に右フック。菊地が組み付くと雄大はまたもヒジを連打。菊地の鼻からは大量の血が流れ落ちる。
4R、左右のフックで前に出る菊地を左顔面前蹴りで突き放す雄大、さらに飛び込んでテンカオを突き刺す。菊地が打ち合いを挑んでくると左フックをヒットさせ、組んでくる菊地にヒジを叩きつける! ヒジとフックで逆転を狙う菊地だが、雄大はよく見てその攻撃をかわして行く。
5R、菊地が勝負に出てグイグイと前へ出て行く。しかし、雄大のブロックを崩すことは出来ない。左右のフックとローで攻勢に出る菊地に対し、雄大はほとんど手を出さず防御に徹する。
菊地が間合いを詰めてくると首相撲に捕まえて抑え付ける雄大。最後はムエタイの試合で勝ちを確信したタイ人が流すような展開となり、雄大が判定勝ちで新チャンピオンの座に就いた。
★第10試合(ダルゥークガイVS池田茂由)から第1試合、第5試合の翔栄VSクリスチャンはこちら
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