新日本キックボクシング協会
「MAGNUM-25」
2011年3月26日(土)東京・後楽園ホール
開場10:45 開始11:00
▼トリプルメインイベント(第12試合) 日本ライト級 3分3R
○石井宏樹(藤本/元日本ライト級王者、TOUITSU62kg初代王者)
KO 2R2分53秒 ※左ボディブロー
●ウティーチャイ・ソー・プィロムトーン(タイ)
約8カ月ぶりに石井が復帰。昨年7月のパーカーオ戦でヒザ蹴りによる小腸破裂という重傷を負い、手術を経てリングに戻ってきた。腹部には生々しい手術跡がクッキリと残っている。
対戦相手のウティーチャイは50勝25敗6分という戦績以外、ほとんどデータがない未知のムエタイ選手。
1R、ジャブ&ロー、アッパーからのローと軽快なコンビネーションで攻める石井。左ローが次々と決まる。
右アッパーでバランスを崩したウティーチャイへ一気に攻め込むが、ウティーチャイも強気に打ち返してそのピンチを凌いだ。石井はジャブ&ローで仕切り直し、再び右アッパーをヒットさせると左右フックの連打。ローをもらいながらパンチで前に出るウティーチャイはヒジ。石井は右ローを連打する。
2R、石井は左右にフェイントをかけながらの右ローを何度もヒットさせ、ウティーチャイが前に出てくるとジャブで相手の間合いに入れさせない。 ジャブ、右ローと長い距離で戦う石井。
ウティーチャイはボディストレートや飛び込んでのフックを繰り出すが、石井は両手を差し出して防ぎ、強烈な右ロー。ロープへ追い詰めると強烈な左ボディで快音を響かせ、ウティーチャイをくの字にさせる。そこへ一気に連打! ウティーチャイをマットに沈め、石井が復活戦を鮮やかなKO勝利で飾った。
石井はマイクを持つと「去年の7月は情けない試合をしてしまったんですが、石井宏樹はまだ終わりではありません。これからです。世の中が大変なことになっていますが、地震により被災に遭った方々が戦っております。自分が言うのもなんですが、みんなで協力し合って助け合っていきましょう」とメッセージを送った。
▼トリプルメインイベント(第11試合) 日本バンタム級 3分3R
○江幡 塁(伊原/同級暫定王者)
KO 2R2分31秒 ※3ノックダウン
●エッガラート・KBA(タイ)
前回の試合でKO勝ちを収め、日本バンタム級王座への挑戦権を得た江幡だが、チャンピオン木暮が怪我のため欠場。タイトルマッチが行えないことから、江幡がこの場で暫定チャンピオンに認定された。
「不本意なチャンピオンなんですけれど、チャンピオンになったことは誇りです。残念なのはタイトルマッチをやって勝って、新チャンピオン誕生の感動を見てもらえなかったことです。今度また、タイトルマッチをやって新チャンピオン誕生の感動を見ていただきたいと思います」と江幡は挨拶。
代わってエッガラートとの対戦になった江幡。1R、江幡が気合いの声を発しながら左右ロー。エッガラートは早くもヒジを繰り出していく。エッガラートの左ハイをブロックした江幡は左顔面前蹴り。左ロー、左ミドルを放つ江幡にエッガラートは間合いを詰めていって左ハイを度々狙い、思い切ったパンチを振るっていく。
2R、上中下のコンビネーションで揺さぶりをかける江幡に、エッガラートは距離を詰めてパンチの打ち合いを挑んでいく。
強烈なフックを繰り出して江幡を下がらせるエッガラートだが、そこへ江幡が右ストレート! 鮮やかなカウンターでダウンを奪った。立ち上がったエッガラートはすぐにパンチで圧力をかけて間合いを詰めていくが、江幡が今度は左フックでダウンを奪う!
江幡は右ストレートを突き刺し、エッガラートのフックに左フックを被せる。蹴りを空振りさせての右ストレート! 打ち合いでまたも左フックをヒットさせ、バランスを崩したところへ連打! エッガラートは足がもつれてダウン! 江幡が3回のダウンを奪い、見事なKO勝ちを収めた。
▼トリプルメインイベント(第10試合) 日本ミドル級 3分3R
△宮本武勇志(治政館/同級王者)
ドロー 判定0−0 ※29-29、29-29、30-30
△斗吾(伊原/日本ウェルター級4位)
昨年12月30日の『戦極 Soul of Fight』に出場した宮本は、2010年を2勝3分と無敗のまま過ごした。今年はさらなる飛躍が期待される選手だ。 対する斗吾はまだ21歳と若いが、昨年は1試合しか行っていない。チャンピオンとの対決というチャンスを活かすことが出来るか?
1R、前に出るのは斗吾の方だが、宮本は左右のロー、左右フックで迎え撃つ。下がる宮本はブロッキングしながらローを返し、ボディへの左右連打、そして右ロー。
2R、ローと左フックで飛び込むように前へ出て行く斗吾に、宮本は連打から右ロー。ボディもしっかり打っていく。斗吾は左ミドルで宮本の右腕を蹴っていくが、宮本は相手の動きをよく見て出鼻を挫くパンチ、返しのパンチ連打を当てていく。
ラスト10秒で宮本がパンチをまとめていったが、空振りしてロープを止めるバンドに手が引っかかるアクシデント。そこへ斗吾がパンチを連打する。
3R、左ミドルを多用する斗吾に左右フックで前に出る宮本。斗吾は右ハイキック! 組んだ宮本がヒザ蹴りを連打する。左ミドルで宮本を突き放す斗吾。宮本は右ローで応戦し、組んでのヒザ蹴り。
ヒザの応酬から離れ際に斗吾が左ミドル! 判定はドローとなったが、勝利を確信していた斗吾は腕立て伏せやスクワットで余力をアピールした。
★第9試合(チュートン・ウィラサクレックvs中尾満)、第8試合(ゲン・カーvs喜多村誠)、第7試合(HIROYAvsトーマス中村)〜第1試合の結果はこちら
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