Krush実行委員会
「Krush初代王座決定トーナメント 〜Triple Final Round〜」
2011年4月30日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00
▼メインイベント(第11試合) Krush−63kg初代王座決定トーナメント決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
○梶原龍児(チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者)
判定2−0 ※29−28、28−28、30−28
●卜部功也(チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝)
※梶原がKrush−63kg初代王座に就く。
−63kgトーナメントの決勝戦はチームドラゴン対決となった。梶原は34歳、卜部は20歳。梶原は先輩としての意地、卜部は兄の弘嵩が前の試合でチャンピオンになっていることから、お互いにベルトを獲得したい気持ちが強いだろう。
1R、卜部が一気に詰めると梶原はバックステップで距離をとる。梶原はジャブを多用し、卜部の前手を叩き落とす動きも見せる。卜部の蹴り足をキャッチし、鮮やかにコカす梶原。卜部は右のジャブと左ハイキックを多用する。
右フック連打で前に出る卜部だが、バッティングになってしまう。パンチの打ち合いで卜部のフックの回転力が上回り、梶原は打たれる。
2R、ジャブを多用する梶原にワンツーで入っていく卜部。梶原は入り際に右を合わせようとし、卜部は左ストレートを繰り出す。卜部の左ストレートで腰を落とした梶原。卜部はパンチを連打していくが、梶原はスリッピングアウェー(パンチが当たる瞬間に首を捻り、パンチを受け流す技術)でディフェンス、連打に来る卜部へ左右フックを返す。これで卜部がダウン!
梶原はその後もしつこくジャブを出し、卜部が入ってくるとクリンチで止めてしまう。
3R、左右の連打で距離を詰めていく卜部に、梶原は下がりながらも左右のフックを返して距離をとる。打ち合いを挑む卜部に押されながらも、しっかりと右ハイキック、パンチのコンビネーションを返していく。ノーガードでカモンゼスチャーをする卜部に、梶原は強烈な右ボディストレート!
前に出てパンチを繰り出す卜部だが、梶原はしっかり返してクリーンヒットも奪い、卜部を空回りさせる。パンチ一辺倒の卜部にテンカオも突き刺し、ラスト10秒ではパンチの打ち合いにも応じて左右フックをヒットさせる! 試合終了のゴングが鳴ると、両者は笑顔で抱き合い、場内からは大きな拍手が沸き起こった。
判定は2-0で梶原が勝利! ベルトを目にした梶原は男泣きし、「いろいろありましたが、少しでも日本に元気を与えられるように試合をしました。
熱い試合は若手がやってくれます。俺はそれにプラス結果が欲しかった。トーナメント最年長ですが、俺ら30代が頑張らないといけないと思うので、まだまだ夢を見させてください」と涙ながらにマイクアピールすると、再び大きな拍手が沸き起こった。
また、梶原は試合後のコメントで「K-1の63kgのチャンピオン、大和哲也と戦いたい」と、チャンピオン対決をぶち上げた。
▼セミファイナル(第10試合)Krush−60kg初代王座決定トーナメント決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
○卜部弘嵩(チームドラゴン/2007全日本新空手K-2軽中量級王者)
KO 1R1分28秒 ※左ハイキック
●“狂拳”竹内裕二(菅原道場/WMAF世界スーパーフェザー級王者)
※卜部がKrush−60kg初代王座に就く。
−60kgトーナメントの決勝戦は、優勝候補の野杁を逆転KOで下した竹内と、卜部兄弟の兄・弘嵩で争われる。
1Rが開始される前から、場内には“狂拳コール”。卜部は強い右ローを連打し、竹内のフックが来るとバックステップでかわす。ジャブから右ストレート、もう一度右ストレートを放ち、竹内のガードが開いたところで左ハイキック! これが見事にヒットし、竹内を完全KO。
竹内は起き上がると自ら卜部に近寄り、卜部の手を挙げて勝利を称えた。
卜部は「何て言っていいか分からないけれど、チャンピオンになれてよかったです」と安堵の表情。「Krushのチャンピオンは試合も面白くなくてはいけない。Krushのチャンピオンはクラッシャーでなければならない」と、チャンピオンとしての決意を固めていた。
▼第9試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
○瀧谷渉太(桜塾/2007全日本新空手K-2軽量級王者)
KO 3R2分14秒 ※顔面前蹴り
●日下部竜也(OISHI/シュートボクシング日本スーパーバンタム級王者)
※瀧谷がKrush−55kg初代王座に就く。
−55kg級トーナメントは、18歳の日下部と22歳の瀧谷という若手同士による決勝戦となった。両者は昨年3月に対戦し、その時は日下部が勝利している。体力的には延長戦を戦った瀧谷より、日下部の方が有利か。
1R、大きなステップで左右に動く日下部に左フックで入っていくサウスポーの瀧谷。飛び込んでの左ストレート、左フックで攻める瀧谷だが、蹴りが日下部の下腹部に入ってしまい、試合は一時中断。パンチからジャンプしての蹴りと変則的な攻めを見せる瀧谷に、日下部もジャンプしてのハイキックからパンチ。
2R、左ローからの左フックを日下部が繰り出せば、瀧谷はジャンプしての蹴り。ここで日下部が後ろ蹴り、後ろ廻し蹴りと回転系の技を多用する。お互いに攻撃をかわし合い、ジャンプしての技を繰り出す。滝谷が右フックで入ってくるところに日下部は左フック、さらに右でボディを叩く。
3R、ここまではほぼ互角。勝負の最終ラウンド、滝谷のフックが左、右、左と連続してヒットする。左右フックで入っていく日下部に、滝谷がフックを合わせる展開が続く。
そして、ついに日下部の左フックに滝谷の左フックがジャストミート! ダウンを奪う。
一気にラッシュをかける瀧谷、必死に反撃する日下部だが、ブレイク直後の出会い頭に、瀧谷の顔面前蹴りのカウンターで日下部が2度目のダウン! 立ち上がるも、足元がフラつき、滝谷がKO勝ち! 初代チャンピオンの座には瀧谷が就いた。
瀧谷が「今日は勝てて嬉しかったです。勝てると思っていなかったので勝てて嬉しいです」とはにかみながら勝利者インタビューに答えると、場内からは“かわいいぞーっ!”との声援が飛んだ。
★第8試合(山本優弥vs郷野聡寛)から第6試合(梶原龍児vs才賀紀左衛門)はこちら
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