Krush実行委員会
「Krush初代王座決定トーナメント 〜Triple Final Round〜」
2011年4月30日（土）東京・後楽園ホール
開場17：00　開始18：00

▼第8試合　スーパーファイト　70kg Fight　K-1ルール　3分3R延長1R
○山本優弥（青春塾/K-1 WORLD MAX 2009第3位）
判定3-0　※30-29、30-29、30-28
●郷野聡寛（フリー/第3代全日本キックボクシング連盟ヘビー級王者）

　総合格闘技の郷野がKrushに初参戦。記者会見では「総合をやるための調整試合」と山本を挑発し、山本は「試合でまた怪我をする」と言い返すなど両者の間では因縁が勃発している。

　 しかし、郷野は前日計量で1.8kgオーバー。10オンス（山本は8オンス）のグローブハンディと減点1、さらにファイトマネー20％カットというペナルティを受けての試合となった。

　1R、いきなり下がってコーナーを背負う郷野。山本の蹴りをキャッチして3連打を入れる。山本は左ミドルと右ロー、郷野はショートのパンチをボディから顔面へと返していくが、右ローを蹴られまくる。

　 右フックの相打ちでバランスを崩す郷野に山本はレバーブロー、そして右ロー。郷野の細かいパンチに左右ローと左ミドルを返していく山本。

　2R、郷野のパンチをブロックしながらローを返す山本に、郷野もパンチから左ミドル。鋭い左右のパンチが山本を仰け反らすが、山本は前進をやめずにローを入れていく。笑みを浮かべながらローをコツコツと蹴っていく山本。

　 郷野はボディから顔面へコンパクトに打ち返す。郷野のパンチと山本のローという図式になり、両者とも同じ場所で淡々と打ち合いを繰り返す。

　3Rも同じ展開が続くが、郷野の手数が増えてきた。ジャブとジャブのようにコンパクトな右ストレートで山本を仰け反らせ、山本はパンチを受けながらもローとミドルを蹴っていく。

　 後半には郷野が左フックとハイキックで勝負に出たが、山本は前に出続ける。山本が攻めきれない印象で試合は淡々と進み、山本が判定勝ちとなった。

▼第7試合　Krush−63kg初代王座決定トーナメント準決勝　K-1ルール　3分3R延長1R
○卜部功也（チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝）
判定3-0　※30-28、30-27、30-28
●白濱卓哉（建武館/2009Krush Rookies Cup王者）
※卜部が決勝戦へ進出。

　プロデビュー以来10戦10勝と負けなし、K-1ライト級王者の大和哲也からダウンを奪って勝つなど、Krushのエース候補と目されている卜部。対するは2009年に『Krush Rookies Cup』を制しているフックが得意な白濱だ。

　1R、サウスポーの卜部は右のジャブを突きながら、あるいは右腕を伸ばしながら距離をとり、白濱の強打をかわしていく。白濱が頭を下げながらフックを打って来たところで左フックのカウンター！　

　 卜部がダウンを奪う。ここで卜部は一気に打ち合いを仕掛けていき、左ストレート、左ハイキック。白濱はバックステップで下がりながら、右のボディストレートを狙い撃ち。

　2R、バックステップで大きく回り込む白濱に卜部は左ストレート、白濱が入ってくると右フック。白濱のパンチをかわしてワンツーを的確に突き刺す卜部に、空振りが続く白濱。強引に白濱が入り込もうとしても、卜部は左手を伸ばして前進を遮ってしまう。

　3R、距離を詰めた白濱が左右フックの連打すると卜部はコーナーに陣取り、棒立ちとなって「攻めてこい！」と挑発する。しかし、この行為はレフェリーに注意され、中央での戦いを要求される。

　 ジャブを突き刺してのストレート、白濱が前に出てくると右フックと自由自在に白濱をコントロールする卜部。白濱は最後まで豪腕を振るっていったが、卜部がスイスイとかわして判定勝ちを収めた。

▼第6試合　Krush−63kg初代王座決定トーナメント準決勝　K-1ルール　3分3R延長1R
○梶原龍児（チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者）
判定3-0　※三者とも29-28
●才賀紀左衛門（M＆Jキックボクシング/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament第3位）
※梶原が決勝戦へ進出。

　開幕戦で才賀が梶原との対戦をアピールし、その流れを受けて組まれた対決。才賀は昨年の『K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament』に出場し、ファイヤー原田、石川直生を下してベスト4にまで進出した22歳。対する梶原はボクシング出身でキック転向後は28戦を経験している34歳のベテラン選手だ。

　1R、梶原はジャブ、才賀はミドルとハイキック。梶原がローを蹴ろうとしたところに才賀が左右のフック。

　 右ロー、左の中足（足指の付け根）蹴りで確実にダメージを与えていく才賀に、梶原も右ローで応戦するが、才賀は左ミドルでカウンターをとり続ける。

　2R、蹴りを中心にして抜群のタイミングで飛び込んでのパンチを放つ才賀。右ロー、左ミドルが面白いようにヒットする。足払いで梶原をコカす才賀！　完全に才賀ペースかと思われたその矢先、才賀のジャブの引き際を梶原が引っ掛けるように腕を下げさせ、右ストレートを合わせた梶原がダウンを奪う！　

　 才賀は蹴りの大技を放っていくが、梶原はクリンチワークと軸足蹴りで才賀の攻めを許さない。

　3R、才賀のハイキックをかわしてワンツーを入れる梶原。才賀は逆転を狙ってハイキック、ワンツーを繰り出して前に出るが、梶原は組み付いてのヒザ蹴り。ワンツーからの左ミドルを続けざまに繰り出し、逆転を狙う才賀だが、梶原は粘る。軸足払いでコカす梶原。ボディから顔面を狙っていく才賀だが、梶原も左フックを返してクリンチに持ち込み、攻撃をもらっても相殺する上手さで判定勝ちを飾った。

★各トーナメント決勝戦（梶原龍児vs卜部功也、卜部弘嵩vs“狂拳”竹内裕二vs野杁正明、瀧谷渉太vs日下部竜也）はこちら
★第5試合（卜部弘崇vsDYNAMITE祐太）からOP第1試合はこちら