▲森井(右)はボディブローとローキックでダメージを与えながらも、粘るスワノーイを倒せなかった
M-1MC
「M-1 FAIRTEX ムエタイチャレンジ
『がんばろうニッポン!RAORAK MUAY vol,2』」
2011年6月12日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼メインイベント(第12試合) 『Top of Feather vol.1』 58kg契約 WPMF日本ルール 3分5R
△森井洋介(藤原/WPMF日本フェザー級王者)
ドロー 判定1-1 ※47-49、48-47、48-48
△スワノーイ・エスジム(タイ/元ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級5位)
前回4月10日の『M-1』で暫定チャンピオンから正規チャンピオンとなった森井は、リング上からREBELSのエースでM-1フェザー級チャンピオンの梅野源治に挑戦状を叩きつけた。
続く4月24日の『REBELS.7』で勝利した梅野が森井との対戦を受けて立つことを表明し、12月22日に後楽園ホールで開催予定の『藤原祭り』で森井vs梅野戦が決定。
そこで、宿命の対決までの試合を『Top of Feather』と題し、森井と梅野が今まで戦った相手を入れ替え、または新たな相手を迎え交互に試合をさせていくというシリーズが行われることに。今回はその第一弾カードとして、4月24日の『REBELS.7』で梅野がダウンを奪い、大差の判定勝ちを収めているスワノーイと森井の対戦が決まった。
1R、森井はグローブを合わせると同時にローキックを放つ奇襲攻撃。その後はジャブを突きながらローとボディブローで攻め、スワノーイはローとハイキックで応戦する。森井は肩を左右に動かしながら圧力をかけるが、パンチの距離に入るとスワノーイがヒジを繰り出してくる。
2R、森井はジャブ&右ローで攻めながら、左ボディブローと右ボディストレートで徹底的にスワノーイの腹を狙う。スワノーイは右の蹴りをフェイントにしつつ右ハイキック。森井は挑発するように両手を広げ、目の前でクネクネと動かす。
3Rも同様に右ローと左ボディブローでスワノーイにダメージを与えていく森井。スワノーイはハイキックで意識を上に向けさせ、ローを蹴る。森井は圧力をかけてスワノーイにロープを背負わせ、パンチからの右ロー、左ボディブローを叩き込む。
4R、スワノーイは左右のハイキックを連発して森井を入らせず、それでも強引に入ってくるとフックを振るう。片手をマットに着いて、逆立ちするようなハイキックも繰り出す。森井は変わらずボディを攻めていくが、このラウンドはやや手数が減った。
5R、梅野を意識して何としてでもダウンを奪いたい森井は、その焦りからか、もつれて倒れ込んだ際にヒザをスワノーイに落としてしまい、減点1が言い渡される。左ボディブローと右ローで倒しにいく森井だが、スワノーイは組んでのヒザ蹴りに持ち込んで攻めさせず、勝敗は判定にもつれ込んだ。
判定は三者三様のドロー。ダウンを奪って圧勝した梅野と差がついてしまった内容と結果に、森井は肩を落として足早にリングから去っていった。
▲藤原(右)がカンティポンの心を完全にへし折り、戦意喪失させた
▼セミファイナル(第11試合) 日タイ交流戦 スーパーフライ級契約 WPMF日本ルール 3分5R
○藤原あらし(バンゲリングベイ・スピリット/元WPMF世界スーパーバンタム級王者、日本スーパーフライ級1位)
KO 5R2分59秒 ※左ローキック
●カンティポン・トーピタゴンラカン(タイ/バンタム級元二冠王、元ルンピニー&ラジャダムナンスタジアム認定1位)
セミファイナルに出場予定の一戸総太が練習中に怪我(眼窩底骨折)をしたため欠場。主催者が代替選手を探していたところ、藤原が名乗りを上げて急遽参戦が決定した。
対戦するカンティポンは33歳でムエタイ選手としてはピークを過ぎている年齢(ムエタイは10代〜20代前半が全盛期と言われる)だが、藤原と同い年。2009年6月21日に藤原が3RでKO負けしたピンサヤームからも勝利を収めているという。戦績は112勝20敗13分の大ベテラン。
1R、カンティポンは藤原が放った一発目の左ミドルキックをキャッチし、左ストレートから左ヒジ。その後も単発だがハイスピードの蹴り、ヒジ、右フックを繰り出してくる。藤原は首をひねってヒジをかわし、左ローを入れていく。
2R、前蹴りで距離を取りつつ、緩急をつけて攻め込むカンティポン。ハイスピードで飛んでくるヒジをかわし、藤原は左ローを的確に当て、左ストレートで反撃。カンティポンは接近するとヒジを振り抜き、何度も藤原をヒヤッとさせる。
3R、藤原の左ミドルが当たり始め、左ローも強烈にヒット。カンティポンは藤原がパンチを出すと必ずヒジを合わせ、左ローを蹴られれば左ローを強く返す。藤原は攻撃のテンポを速めていき、左ローの連打、ボディへのパンチと攻勢に転じる。カンティポンは組み付くとヒザ蹴りから藤原をコカす。
4R、藤原が左ローを突破口に左ストレート、右アッパー、左フックで攻める。カンティポンはテンカオ(つかまないで前に突き刺すように蹴るヒザ蹴り)を合わせていくが、前半のスピードが衰えて藤原のスピードに圧倒され始める。藤原は組みの展開になっても逆にカンティポンを崩して2度コカす。カンティポンはヒジを狙うが、もはや勢いがない。
5R、いきなり組み付いて首相撲&ヒザ蹴りの勝負に持ち込むカンティポン。しかし、藤原はバランスを崩さず、離れると左ローと左ミドルで徹底的に追い込んでいく。カンティポンは逆転を狙ってヒジとパンチで倒しにいくが、左ローを連打されると足を上げて防戦一方に。
そして、藤原の左ロー連打でカンティポンがついにダウン! 立ち上がったカンティポンだが、カウント内にファイティングポーズを取らず、レフェリーはカウントアウトを宣告! 残り時間わずか1秒で藤原がカンティポンの心をへし折り、KO勝ちを収めた。
▲KOICHI(左)がKO勝ちでリベンジを果たした
▼第10試合 ヘビー級 WPMF日本ルール 3分3R延長1R
○KOICHI (バンゲリングベイ・スピリット/M-1同級王者、WPMF日本同級王者)
KO 3R48秒 ※パンチ連打
●アンドリュー・ペック(ニュージーランド/ユニバーサルキックボクシング/WPMFニュージーランド王者)
M-1とWPMFのヘビー級二冠王に君臨するKOICHIが、4年前に判定負けを喫しているペックとのリベンジマッチに挑む。
1R、両者共にゆったりとしたリズム中でローキックを蹴り合い、ペックは左ミドル、KOICHIは左フックを見せる。2Rになるとペックがパワーのある左ミドルとローを放ち、KOICHIはパンチを顔面に集め始める。ラウンド終了間際、KOICHIがワンツーでペックのガードを上げさせておいての左ボディブロー!
これが見事に決まり、続いての連打でKOICHIがダウンを奪う。3R開始早々にも左フックからの連打でダウンを奪い、続いての連打でペックを完全KO。KOICHIがリベンジに成功した。KOICHIは「リベンジ出来て最高です」とマイクアピールした。
★第9試合(寒川直喜vs小澤和樹)から第1試合はこちら
|