▲ジョムトーン(左)に挑んだ増田(右)だが、TKO負けに終わった(撮影/SUNOHARA TOSHIKI)
WBC
2011年11月4日(金・現地時間) タイ・バンコク国立競技場(ニミブット体育館)
11月4日(金) タイ・バンコク国立競技場(ニミブット体育館)にて、世界初のWBCボクシング及びWBCムエタイの合同世界戦大会が開催され、ボクシングでは元WBA世界スーパーフライ級チャンピオンの名城信男が王者のスリヤン・ソールンビサイ(タイ)に挑戦し、3-0の判定負け。続いて行われたムエタイの世界戦に増田博正と国崇が挑んだ。
▼WBCムエタイ世界ライト級王座決定戦 3分5R
○ジョムトーン・チューワッタナ(タイ/WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者)
TKO 2R2分
●増田博正(スクランブル渋谷/WBCムエタイ世界ライト級13位)
※ジョムトーンが新王座に就く。
WBCムエタイ世界ライト級王座決定戦は、同級13位の増田が、ムエタイ界のスーパースターであるジョムトーンを相手に戦う。ジョムトーンは10月2日に来日し、大和哲也に圧勝したことが記憶に新しい。WBCムエタイ世界スーパーフェザー級現役チャンピオンであり、今回は1階級上げてライト級の王座を狙う。勝てばWBCムエタイでは、フェザー級、スーパーフェザー級に続いて3階級制覇となる。
当初は、10月2日に世界ランカー同士の対決となったWBCムエタイ日本タイトルマッチで、増田に勝った羅紗陀(キング)に試合のオファーが来たが、この試合で負傷したため辞退。代理選手として世界ランキングに入っている増田に白羽の矢が立った。
1R、お互いにローの蹴り合いからパンチにつなげる試合運び。中盤からじわじわとジョムトーンがプレッシャーをかけ始める。ジャブを出しながらパンチで攻撃するジョムトーンに対し、下がりながらもローとパンチで応戦する増田。ジョムトーンは増田をコーナーに詰めると、ミドルからボディへの攻撃。
2R、速いジャブからストレート、左ロー、ミドルに前蹴りと矢継ぎ早に攻撃を仕掛けるジョムトーン。一方の増田はジョムトーンの蹴りをキャッチし、首相撲へと持ち込む。ジョムトーンは前蹴り、ロー、パンチ、ミドルの攻撃で増田をコーナーへ追い詰める。
ジョムトーンは前蹴りの連打でコーナーに増田を追い詰めると、ボディ、ジャブ、ストレート。さらに左、右のアッパーとパンチの連打で増田が倒れ込み、レフェリーが試合をストップ。 TKO勝ちでジョムトーンがWBCムエタイ世界タイトル3階級制覇を果たした。
▲果敢に攻めた国崇(左)だが、判定負けで世界タイトル獲得ならず
▼WBCムエタイ世界スーパーバンタム級王座決定戦 3分5R
○カイムックダム・チューワッタナ(タイ/WBCムエタイ世界バンタム級4位)
判定3−0 ※50−45、50−46、50−47
●国崇(拳之会/WBCムエタイ世界スーパーバンタム級10位、WBCムエタイ・インターナショナル同級王者)
※カイムックダムが新王座に就く。
WBCムエタイ・スーパーバンタム級インターナショナルチャンピオンの国崇が、WBCムエタイ世界同級王座決定戦に出場する。対戦相手は、タイのカイムックダム。カイムックダムはスーパーバンタム級のトップ選手で、今年7月には日本で駿太と対戦した(判定勝ち)ラジャダムナンスタジアム認定同級チャンピオンのシリモンコン・PKステレオに判定勝ちを収めている。
1R、お互い前蹴りで距離を測る中、国崇のボディブローがカイムックダムを捉えると、カイムックダムはミドルからロー、そしてパンチへと攻撃をつなげる。
2R、3Rとパンチで攻めようとする国崇に対し、前蹴り、ローでプレッシャーをかけるカイムックダム。さらにヒザから首相撲を仕掛ける。パンチで攻める国崇に対し、蹴りから首相撲、さらに飛びヒザから首をつかむカイムックダム。国崇のパンチがカイムックダムを捉えるも、前蹴りからミドルで国崇を突き放す。
4R、スタートからプレッシャーをかける国崇に対し、下がりながら蹴りで距離をとるカイムックダム。5R、ローからパンチにつなぐ国崇に対し、前蹴りからパンチの連打で国崇をコーナーに追い詰めるカイムックダムが首相撲を仕掛けた時、試合終了のゴング。カイムックダムが新王者にとなった。
撮影/早田寛(シンラパムエタイ)
|