▲パンチで前に出てきた松倉(左)に意表を突く城戸(右)のバックハンドブローが炸裂!
谷山ジム
「Bigbang〜統一への道〜其の七」
2011年12月11日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼メインイベント2(第14試合) 70kg契約 3分3R
○城戸康裕(谷山ジム/K-1 WORLD MAX 2008 日本王者)
KO 2R2分24秒 ※バックハンドブロー
●松倉信太郎(バンゲリングベイ・スピリット/K-1甲子園2009 70kg級日本一決定トーナメント優勝)
城戸と松倉は9月の『K-1 WORLD MAX -70kg Japan Tournament FINAL』に出場するも、城戸は健太に、松倉は山本優弥にそれぞれ敗れて1回戦で敗退。今回が復帰をかけた重要な一戦となった。城戸はビッグバンで無敗の4連勝中。若手の松倉を倒し、復活の狼煙を上げるか?
1R、城戸はオーソドックス(左手と左足が前の構え)に構えて強い右ローを何発も当てていくが、開始1分ほどでサウスポー(右手と右足が前の構え)にチェンジ。今度は左ローを狙い打ちにしていく。松倉はじりじりと間合いを詰めてパンチを狙うが、城戸はローを蹴ってはすぐに離れる。
2Rになると、城戸は1Rの戦い方とは打って変わって、前に出る松倉をひたすら前蹴りで止める。松倉はなかなか入り込めず、パンチを打てずに前蹴りで突き放されてしまう。松倉は城戸が左ローを蹴ると、右の打ち下ろしのフックを合わせるようになった。
この攻防が続いていたが、松倉が終盤に間合いを詰めてパンチを打ちに行くと、そこへ城戸の意表を突くバックハンドブローが炸裂! ダウンした松倉は立ち上がろうとするも、足に力が入らず立てない。城戸が鮮やかなKO勝ちを飾った。
城戸はマイクを持つと「よし来た、ビッグバン5連勝! (K-1の)トーナメントに出た選手に勝ててスゲェ良かった。本当に気持ちいい。KO出来て良かった」と快勝に喜びを爆発させる。
そして「ビッグバンはスゲェ面白いんで、ガンガン見に来て下さい。それと、12月18日に青山FIATSPACEで僕が立ち上げたイベント(ファン感謝イベント)をやります。久保優太選手、才賀紀左衛門選手、佐藤嘉洋選手、谷山俊樹選手、駿太選手、山本優弥選手と豪華メンバーが来てくれるので、ぜひ参加して下さい。詳しくは僕のブログまで」と、ビッグバンに加えて自分のイベントもちゃっかり宣伝した。
▲駿太(左)は得意の右ストレートでダウンを奪い、ヒジでトドメをさした
▼メインイベント1(第13試合) 58kg契約 3分3R
○駿太(谷山ジム/WMAF世界フェザー級王者)
KO 4R27秒 ※右ヒジ打ち
●ファーサンハン・ポーラースア(タイ/タイ国ボクシング・ライト級2位)
ボクシングでタイのライト級2位という肩書きを持つファーサンハーンを、城戸と並ぶビッグバンのエース駿太が迎え撃つ。パンチを得意とする選手を駿太が相手に選んだのは、苦手とするパンチを克服するためだという。
1R、駿太が左右ローを面白いように当てていき、ファーサンハーンは飛び蹴りで場内を沸かせたものの、たまに左ミドルを蹴るくらい。駿太は慎重にジャブで距離を測り、ローにつなげていく。ファーサンハーンがロープを背にするとワンツーも入れる。
2R、駿太の左右ローがさらによく当たりだす。ジャブ、右ミドル、強い左ローと上下に揺さぶり、しっかりと自分の間合いをとりながらダメージを与えていく。ファーサンハーンは左ミドル、ヒジを繰り出すが、ローを蹴られてバランスを崩す場面が多く見られた。
終盤には、ロープを背負ったファーサンハーンに駿太が右ローからの右ストレートを突き刺してダウンを奪う。
3R、ファーサンハーンは駿太に組み付くと足払いで駿太を転倒させに来る。駿太は変わらずジャブで距離を測りながら強いローを当てていく。終盤には右ストレートを2度ヒットさせ、前へ出てローを蹴り続ける。ファーサンハーンは右ミドルを返すが、ローが効いてしまい大きくバランスを崩す場面が目立つ。
そして4R開始すぐ、駿太の右ローでファーサンハーンはダウン。立ち上がったところに駿太は一気にパンチでラッシュを仕掛ける。
ファーサンハーンをロープに詰めて左右のパンチを打ち込み、ファーサンハーンがパンチを返してくるところへ強烈な右ヒジ! この一発でファーサンハーンはもんどりうってダウン! 即座にレフェリーが試合をストップし、ファーサンハーンは額を切り裂かれて流血した上に立ち上がることが出来ず、担架で運ばれた。
一方、リング上では1月15日に東京・後楽園ホールで開催される新日本キックボクシング協会の大会で、駿太vs蘇我英樹の再戦が決まったことが発表され、蘇我がリングインした。
蘇我は「駿太選手、KOで勝って良かったよ、おめでとう。7月の対戦では負けたけれど、自分もそれから5連勝で調子が良くなってきた。60kg以下では誰にも負けない自信がある。再戦はレベルの高い試合が出来ると思う」と、駿太に改めて宣戦布告。
駿太も「60kg以下の選手には誰にも負けないと蘇我選手が言いましたが、自分も負けると思う選手はいないし、自分が一番強いと思っています。前回の対戦は自分が勝ったのか負けたのか分からない試合だったし、前回は蘇我選手がビッグバンに来てくれたので今回は自分がアウェーのリングでキッチリと勝って決着を付けたいと思っています」と完全決着を口にした。
▲強引に間合いを詰めて右フックを叩き込む谷山(右)
▼セミファイナル(第12試合) 63kg契約 3分3R
○谷山俊樹(谷山ジム/ISKAインターコンチネンタル63kg王者)
TKO 3R1分42秒 ※レフェリーストップ
●シリチャイ・サックパンヤー(タイ)
谷山は今年3戦全勝と好調ぶりを発揮しており、このまま2011年を無敗で終わりたいところ。対するシリチャイは日本のプロボクシングでも試合をしているサウスポーの選手で戦績は32勝(3KO)16敗1分。
1R、シリチャイは左ミドルと左前蹴りを多用し、谷山が真っ直ぐに入っていこうとすると必ず前蹴りを合わせて進撃を止める。その前蹴りから左ミドルにつなげるテクニシャンぶりを発揮し、谷山は距離を詰めると組んできたシリチャイにフックとアッパー。
2Rになると谷山はローを使って崩す戦法に切り替え、パンチにつなげていくがシリチャイは前蹴り、ヒザ蹴りを合わせる。左ミドルと前蹴りで徹底して離れて戦おうとするシリチャイに、谷山はパンチで向かっていくが、シリチャイは下がってパンチをかわす。
3R、谷山が強引に間合いを詰めると左右フック。シリチャイのヒザ蹴りをもらうが、当たりが軽く谷山がパンチで攻めていく。
シリチャイが組んできてもかまわず左右フックとアッパーを放つ。するとシリチャイが「ダメだ」とばかりにセコンドに向かって顔を横に振る。
シリチャイの右腕はダラリと下がったままで試合は続行され、前蹴りで谷山を突き放すが、すぐにクリンチを繰り返し、レフェリーが異常を感じて試合をストップ。シリチャイは右肩脱臼で試合続行不可能となった。
★第11試合(巨輝vsマリモー)、第10試合(渡辺理想vs増倉敦士)〜第1試合はこちら
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