▲メインイベントで藤野恵実(左)が勝利し、長野美香(右)は3連敗となった
マーヴェラスジャパン
「女子総合格闘技ジュエルス18th RING」
2012年3月3日(土)東京・新木場1stRING
開場17:40 開始18:00
▲長野美香(左)をフロントチョークで追い込む藤野恵実
▼メインイベント(第7試合) JEWELS公式ルール ライト級 5分2R
○藤野恵実(和術慧舟會GODS)
判定3−0
●長野美香(CORE)
長野は前回の12月大会でヴァルキリー・フェザー級チャンピオンのV.V.Meiに僅差の判定で敗れ、現在2連敗中。しかし、ハム・ソヒ戦に続いて確かな進化の跡を見せただけに、ここで連敗をストップしたいところ。今回対戦するのは同12月大会でジュエルスに初参戦し、長野と1勝1敗の戦績を残しているセリーナから勝利を収めた藤野。
今ジュエルスで最も選手層の厚いライト級で、トップ戦線に生き残れるのはどっちだ!? 長野は心機一転の表れか入場テーマ曲をデビュー当時の『BLUE BIRD』(浜崎あゆみ)に戻しての入場。
1R、藤野は開始と同時にパンチで突進、長野をロープに押し付けてヒザ蹴りを入れる。離れると再びパンチから押し込んでのヒザ蹴り。
長野はボディに組み付くと後ろに藤野を倒してテイクダウン、藤野はフロントチョークの体勢になるが、長野が上になってマウントを奪う。しがみつく藤野の顔を押して腕十字の体勢を作ろうとする長野だったが、藤野は立ち上がる。スタンドに戻ると藤野の右のパンチが入り、長野はすぐに片足タックルで藤野に尻餅をつかせた。
2R、すぐにパンチを連打する藤野。長野はこれを嫌がって組み付くが、コーナーに押し込まれてまた連打をもらう。組みながらパンチを打つ藤野。長野は離れるとタックルで藤野をテイクダウンさせるが、藤野はフロントチョークの体勢に。動きを封じられた長野は藤野のボディにパンチ。
ブレイク後、パンチで前に出ようとする藤野に長野は組み付き、藤野がロープへ押し込んでいく。これもブレイクになると、藤野がパンチを連打して前へ。長野はタックルを潰され、藤野が立ち上がる。
藤野のパンチにタックルを合わせた長野だが、藤野に上から潰されてブレイクに。
藤野の右のパンチを2度被弾した長野がタックルに行くも、やはり藤野に潰されてしまう。そのままタイムアップとなり、藤野が判定勝ち。長野は一礼して早々とリングをあとにした。藤野はマイクを持つと「素晴らしい選手がいっぱいいる中でメインでやらせてもらって光栄です。ジュエルスの顔である長野選手に勝ったので、私もこの階級でベルトを獲りにいかせてもらいます」と、ライト級王座獲りを宣言した。
▲ロクサン・モダフェリ(右)とのワールドクラスの一戦を制した端貴代
▼セミファイナル(第6試合) JEWELS特別ルール -58kg契約 5分2R
○端 貴代(和術慧舟會AKZA/第3代SMACKGIRLミドル級女王)
判定3−0
●ロクサン・モダフェリ(アメリカ/フリー/FFFライト級王者)
第3代スマックガールミドル級女王・端がジュエルスに初参戦を果たした。端は女子中量級国内トップクラスの実力者であり、ストライクフォース女子世界ウェルター級タイトルマッチの経験もある。
対するロクサンは、昨年7月の『JEWELS 15th RING』では赤野仁美に判定負けを喫したものの、同じく世界レベルの実力者であるFFFライト級チャンピオン。
ロクサンもまた、ストライクフォース女子世界ウェルター級タイトルに挑戦経験を持つ。今回が初対戦となるワールドクラスの一戦がジュエルスのリングで実現した。
1R、ローの蹴り合いからパンチの応酬。ロクサンは左右の連打と右ミドル、端は笑みを浮かべながらそれをかわし、右ストレートのカウンターでロクサンに尻餅をつかせると寝技に持ち込む。ハーフガードのロクサンに端はアームロック。パスガードすると顔面にパンチを落とし、腕十字を仕掛けるがこれはかわされる。
立ち上がろうとするロクサンを端はねじ伏せてまた下にさせたが、これはブレイクに。スタンドに戻るとパンチでラッシュをかけるロクサンに端が組み付き、ロクサンの首投げをかわしてバックを奪ってのパンチ連打。
2R、パンチで突進するロクサンの連打に端は一瞬ひるんだが、首相撲に捕まえてのヒザ蹴りで逆襲。組んでバックに回るとロクサンはアームロックの体勢に。端はサイドについて倒すが、ロクサンは立ち上がる。
差し合いからの胴タックルで端がテイクダウンを奪い、ストレートアームバーの体勢に。動いて脱出しようとするロクサンの動きについていく端はバックからサイドへ、さらにまたバックを奪うなどロクサンを完全にコントロール。
バックマウントで顔面へパンチを連打、マウントになってもロクサンのブリッジにバランスを保ちながらパンチを入れる。そして、ラスト30秒でスリーパーの体勢に! 苦しい表情を浮かべるロクサンだったが、試合終了のゴングまで耐えた。
判定は3−0で端の完全勝利。端は客席からの祝福の声に笑顔で応え、「今回ジュエルスに初参戦してとても楽しくこの日を迎えることが出来てよかったです。私事ですが、これからもこのジュエルスで試合をしていきたいので、ぜひ私の階級を作ってください」と、ジュエルスへの継続参戦をアピールした。
試合後、茂木康子プロデューサーは端のこのアピールを受け、「本人が何kgの階級を希望しているのか分かりませんが、ぜひ作りたい。同階級の選手が4人集まれば、ベルトも新設したい」と語った。
▲アレックス・チャンバーズ(右)を腕十字で下した魅津希
▼第5試合 JEWELS公式ルール -53.5kg契約 5分2R
○魅津希(みずき/空手道白心会/ROUGH STONE GP 2010 -56kg級優勝)
一本 1R4分32秒 ※腕ひしぎ十字固め
●アレックス・チャンバーズ(オーストラリア/VT-1 Gym)
“天才格闘少女”魅津希は空手をベースとした非凡なる打撃センスで、立ち技だけではなく総合格闘技ジュエルスの「ROUGH STONE GP 2010」-56kg級をも制した。軽やかなステップワークから繰り出す的確なパンチの打ち分けは一級品。2月5日シュートボクシングの興行では現SB日本女子フライ級チャンピオンの高橋藍を破るアップセットを起こした。今回が初の外国人選手との対戦となる。
その魅津希と対戦するのは、オーストラリアのアレックス。ジュエルスへの参戦を熱望し、今回が初来日となる。MMA戦績は2戦2勝、空手道三段とBJJ紫帯の実績を持つファイターだという。
1R、圧力をかけていくのは魅津希の方だが、アレックスは接近戦になるとパンチを連打。スピードのある右ストレートを伸ばしてくる。魅津希は組み付くと大外刈りでテイクダウンを奪い、マウントからボディへのパンチ。アレックスはブリッジで返そうとする。
これはブレイクとなり、パンチを連打するアレックスに魅津希は右フックから組み付いてのヒザ、そのまま投げてテイクダウン。一気に腕十字へ行くが、アレックスが上になる。しかし、魅津希が今度は下からの腕十字! 魅津希が鮮やかな一本勝ちで初の国際戦を勝利で飾った。
試合後、佐伯繁スーパーバイザーは「魅津希選手はちょっとヤバい。階級が中途半端(今回は契約体重)なので、52kgでやるとなれば恐ろしい存在になる」と、魅津希を絶賛した。
★第4試合(高田結vs小澤聡子)〜オープニングファイト3試合の試合結果はこちら
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