▲まさかの三連敗を喫してしまったHIROYA
グッドルーザー
「Krush.18」
2012年5月3日(木・祝)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:00
▼メインイベント(第9試合) スーパーファイト 64kg契約 3分3R延長1R
○梶原龍児(チームドラゴン/初代Krush−63kg級王者)
判定3−0 ※三者とも30−28
●HIROYA(TRY HARD GYM/K-1甲子園2008王者)
梶原は昨年4月に初代王者となり、12月には初代K-1MAX−63kg王者・大和哲也を下して初防衛にも成功している。2012年の初戦はK-1甲子園2008王者HIROYAとの対戦となった。HIROYAは現在2連敗を喫しており、背水の陣でKrush王者に挑む。
1R、HIROYAは右ローとジャブ、時折右ストレートで前へ出る。 梶原もジャブを出し、HIROYAは左右のハイキック。1R終了間際、ローを蹴ろうとしたHIROYAに梶原が右ストレートをカウンターで合わせ、ダウンを奪う。
2R、HIROYAがパンチを出すとやはりカウンターを合わせてくる梶原。HIROYAは左ローと右フック、右ローから右ストレート。徐々にHIROYAがプレッシャーを強めていくが、梶原はジャブで距離を取って右フック。
3R、ジャブを出しながら前へ出るHIROYAは左ボディを狙う。ジャブの突き合いからHIROYAが左右フックを振り回すが、梶原はかわしてHIROYAのローに合わせて左右フック、HIROYAは右ロー。
ジャブからボディにつなげるHIROYAが左フックを2度ヒットさせるがHIROYAも梶原の右でグラつく。
最後は梶原が足を止めて"打って来い"と言わんばかりに挑発。HIROYAはパンチでラッシュをかけるが、梶原はしっかりブロックして受けきるとすぐにパンチで反撃。もう一度HIROYAがラッシュをかけたところで試合終了。1Rのダウンが決定的な差となり、梶原が判定勝ちした。
梶原は「HIROYA君がここから成長するので楽しみにしてください。今日、一言いいたかったのは、俺は若手の教育係だけれど格闘家として足跡を残すのも大事だから、俺にKrush代表として世界とやらせてください。今の俺なら間違いないから」と、vs世界をアピールした。
試合後の控え室では、「ラスト20秒はアイツが変われるところじゃないかと思った。3Rも(前に)来なかったので来い、来いとして。荒療治ですね。俺もリスクはあったけれど」と、HIROYAを“教育”するために挑発したと明かした。
また「若手の教育も必要だけれど、若手とずっと戦ってきたので僕も世界と戦いたい。Krushの世界タイトルのベルトを作ってもらえたら面白い。次の防衛戦で挑戦者を世界から募集してもいい」と、世界タイトルの新設も希望した。
なお、HIROYAは1Rでダウンを奪われた後、試合中の記憶がほとんどなかったという。
▼セミファイナル(第8試合) スーパーファイト 54kg契約 3分3R延長1R
○瀧谷渉太(桜塾/初代Krush−55kg級王者)
KO 3R2分22秒 ※左フック
●リース・クルーク(イギリス/Evolution MT/ISKAヨーロッパ−55kg級王者)
瀧谷の対戦相手クルークはISKAヨーロッパ王座だけでなく、WBCムエタイイギリスバンタム級のベルトも保持している強豪で、7年前にイギリスで寺戸伸近と接戦を繰り広げている過去がある。(リースの兄はK-1MAXで小比類巻太信をKOし、佐藤嘉洋や新田明臣らとも対戦しているピーター・クルーク。今回はセコンドとして来日)
Krush事務局によれば、今回の結果・内容によっては、瀧谷には「早ければ年内にもヨーロッパでISKA世界タイトルマッチが実現する見込み」で、瀧谷にとっては重要な一戦となる。
1R、サウスポーの瀧谷は右斜めへ歩を進めながら左ストレートと左ハイ、前へ出ながらの顔面前蹴り。左右のフックに飛びヒザ蹴りもミックスし、クルークを下がらせていく。クルークは下がりながらのフック、右ロー、右ミドル。
2R、瀧谷が左ハイから左ロー、この左ハイでクルークは左耳をカットして流血。ドクターチェック後、クルークは思い切ったワンツーを放ち、瀧谷は右フックと左ハイ、コーナーへ詰めての顔面前蹴り。コーナーへ詰めて連打する瀧谷。クルークはステップを使って瀧谷から離れていく。
3R、前に出る瀧谷に下がりながら、瀧谷のパンチに合わせてパンチを出すクルーク。
コーナーで打ち合い、クルークがステップで脱出しようとした瞬間、瀧谷が左ハイキックでダウンを奪う。立ち上がったクルークへ瀧谷はすぐに間合いを詰めての左フック。これでクルークがダウンし、レフェリーが試合をストップした。
瀧谷は「1月に寺戸選手に勝って、正直ナメてました。慢心があって今回全然満足していません。イギリスへ行けるか分かりませんが、こんなんじゃあ絶対にダメなので気持ちを入れ替えていきます」と、KO勝ちに喜びはなく反省を口にした。
▼第7試合 スーパーファイト 60.5kg契約 3分3R延長1R
○卜部弘嵩(うらべ・ひろたか/チームドラゴン/初代Krush−60kg級王者)
KO 1R1分23秒 ※右ハイキック
●小林聖人(総合格闘技津田沼道場)
卜部の対戦相手は、DEEPやアウトサイダーで活躍する総合格闘家・小林。引き分けを挟んで現在6連勝中の卜部に対し、小林はアウトサイダーのリングで4秒、DEEPで9秒という秒殺記録を持つハードパンチャー。小林はリングで卜部と向き合うと額をつけて挑発するが、卜部は上を向いて無視。
1R、勢いよく左右フックを叩きつける小林に卜部はカウンターのヒザ蹴りをボディに突き刺していく。
卜部は右ローから飛びヒザ蹴り、これでグラついた小林へ一気にラッシュをかける卜部。棒立ちになった小林へ卜部は右ハイキック! これがモロに決まり、小林はバッタリと仰向けに倒れ、そのまま担架で運ばれた。
卜部はマイクを持つと、「KrushのチャンピオンとしてKOが出来て嬉しいです。どんな相手が来ようがしっかりと勝っていきます」とチャンピオンらしい言葉で試合を締めくくった。
★第6試合(塚越仁志vs寺崎直樹)、第5試合(一輝vs西川康平)、第4試合(翔・センチャイジムvs牧平圭太)、第3試合(匠vsKO-ICHI)、第2試合(榊克樹vs戸邊隆馬)、第1試合(武尊vs嶋田将典)の試合結果はこちら
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