▲T-98(右)は要所でパンチを打ち込んで判定勝ちしたが、試合内容には不満気だった
蹴拳プロモーション
「蹴拳VI」
2012年5月20日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼メインイベント WPMF日本ウェルター級 3分5R
○T-98(たくや/クロスポイント吉祥寺/WPMF日本同級王者)
判定2-0 ※49-49、50-47、49-48
●栄基(APKF・MTOONG/元NKB同級王者、APKF同級王者)
現在5連勝中、昨年12月にはWPMF日本ウェルター級王者となったT-98(たくや)は、「日本のウェルター級でタイトルを持っているヤツは全員倒す!」と王者狩りを宣言。その第一弾として、元NKB同級王者(昨年末に返上)で現APKF(アジア太平洋キックボクシング連盟)同級王者の栄基と対戦する。
1R、栄基は左右ミドルキック、T-98は左右ローキックで試合を組み立てる。淡々とローを蹴るT-98に対し、栄基は首相撲からのヒザ蹴りでボディと顔面を狙う。
2Rは首相撲からのヒザ蹴りの攻防が多く見られ、両者はガッチリ組んでヒザを蹴り合う。T-98は得意の右ボディストレートを突き刺して左右フックと上下に揺さぶりをかけ、栄基がヒジを繰り出すと、T-98も右ストレートにヒジを返す。
3R、T-98がいきなり首相撲勝負を仕掛けてヒザの蹴り合い。離れると右ボディストレートから顔面へパンチをつなぎ、さらにローと攻撃を散らす。栄基はミドルとヒジで応戦する。
4Rも首相撲勝負となり、T-98は離れると左右ローを蹴り続ける。首相撲でやり合う栄基は離れると左右ミドル。
5Rも首相撲からのヒザの蹴り合いとなり、T-98は離れると右ストレートと左右のフックを飛ばす。右ボディストレートからのロー、さらに左右フック。要所要所でT-98がパンチを打ち込み、栄基を振り切った。判定2-0という結果に、T-98は「ヤバイよ、これ」と苦笑い。王者狩り第一弾に成功したものの、先行きに不安を残すスタートとなった。
▲才賀(左)は後ろ蹴りをクリーンヒットさせ、塚原を悶絶させた
▼セミファイナル IT’S SHOWTIME JAPAN STJ61kg級王座決定戦選考試合 3分3R延長1R
○才賀紀左衛門(MAD MAX GYM/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg日本トーナメントベスト4)
KO 1R1分53秒 ※後ろ蹴り
●塚原光斗(クロスポイント古河/WPMF世界ライト級王者)
注目の対戦カードが実現。K-1 WORLD MAXやKrushで活躍した才賀が初参戦し、WPMF世界ライト級王者・塚原と対戦する。
大舞台で−63kgの国内トップクラスとしのぎを削ってきた才賀か、持ち前の強打でムエタイ世界王者となった塚原か? この試合の勝者はIT’S SHOWTIME JAPAN 61kg級王座決定戦へ進出する。
1R、両者ローの蹴り合いから、才賀が速いコンビネーションパンチ! 塚原もフックを繰り出すが、パンチのスピードが全く違う。才賀は顔面へのフェイントを入れて塚原にガードを下げさせ、左ボディをめり込ませる。その後も前蹴りで塚原のボディを狙う。
才賀はハイキックを放ち、塚原にガードを上げさせてボディへパンチを打ち込み、塚原は才賀のパンチにヒザ蹴りで対抗。さらに塚原は左右フックを打っていくが、才賀の後ろ蹴りが炸裂! 塚原はボディを抱えてうずくまり、そのまま立つことが出来ず、才賀が一撃KO勝ちを収めた。
マイクを持った才賀は「塚原さんは頑張ったと思います。俺は今まで63kgでやってきたけれど、61kgだったら日本人なんかに負けないから、外国人しか見てない。今後はいっぱいベルトを獲ってUFCに行きたいな」とアピール。最後のUFCは話のオチだったが、あまり観客にウケず、才賀は“あれっ?”と首を横にひねった。
▲ヒジを狙っていた貴之(左)が、カットに成功して逆転勝利
▼第11試合 WPMF日本スーパーウェルター級タイトルマッチ 3分5R
○貴之ウィラサクレック(ウィラサクレック・フェアテックスジム/挑戦者・同級1位)
TKO 4R1分23秒 ※ヒジによるカット→ドクターストップ
●清水 武(藤原ジム/王者)
※貴之が新王座に就く、清水は初防衛に失敗。
両者は昨年6月に同王座決定戦で対戦し、清水が接戦の末に勝利してタイトルを獲得。その後、貴之は昨年11月の同王座挑戦者決定戦で、MA日本キックボクシング連盟の同級王者・武田一也を破り今回のチャンスを得た。約1年ぶりの再戦で勝利するのはどちらか。
1R、サウスポー同士の両者。貴之は左ストレートと左ヒジ、清水は最初から右ローをしつこく蹴り続ける。終盤には早くも貴之がこの右ローでヒザを折る場面もあったが、貴之も左のパンチを当てて、このラウンドのオープンスコアはジャッジ1名が貴之の10−9、残り2名は10−10。
2R、貴之が左ヒジからの左フックで前へ出続け、清水をグラつかせたが、清水もヒジで反撃して右ローを蹴り続ける。貴之の手が止まり、オープンスコアは10−9で清水が2名、10−10が1名。
3R、貴之はヒジを狙い続けるが、清水がジャブからの右ローとヒジで前へ出続ける。貴之は手数が少なく押され気味、清水のアグレッシブが目立ってジャッジ三者とも10−9でこのラウンドも清水が取った。
4R、形勢不利でこのラウンドを迎えた貴之だが、開始早々に左ヒジ一閃! この一撃で清水は右目尻から激しく出血し、血がボトボトとリングに落ちる。
ドクターチェック後、清水はストップがかけられる前に決着をつけようと猛然とラッシュ。パンチとヒジで攻め、貴之は防戦一方となるが、清水の出血が再びひどくなって2度目のドクターチェック。ここでストップが告げられた。
逆転のヒジで清水にリベンジし、新王者となった貴之は「今まで出会った人たち、ありがとう」と応援団にお礼を言った。
★第10試合(長嶋大樹VS梅原ユウジ)〜第6試合(ブアカーオ・ウィラサクレックvs藤倉悠作)の試合結果はこちら
★第5試合(立嶋篤史vs津橋雅祥)〜第1試合(渡辺優太vs裕喜)の試合結果はこちら
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