ニュージャパンキックボクシング連盟
「KICK TO THE FUTURE 3」
2012年6月24日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▲大和(右)の強烈な左ボディが高橋に突き刺さる
▼メインイベント(第12試合)WBCムエタイ日本スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R
○大和哲也(大和ジム/WMCインターコンチネンタル・ライト級王者、2010K-1 MAX−63kg級日本トーナメント王者/挑戦者)
TKO 2R1分29秒 ※ヒジ打ちの連打
●高橋誠治(東京町田金子ジム/NJKF同級王者/王者)
※大和が新王座に就く、高橋は2度目の防衛に失敗。
王者・高橋はテコンドーで培った蹴り技を得意とし、昨年11月の同タイトル初防衛戦では菅原勇介を撃破。2月大会のNJKFスーパーライト級王座決定戦では一輝を破り、二冠王となった。対する大和は今年に入り、デンサイアム、元ショータイム王者セルジオ・ヴィールセンを破り2連勝。この一戦の勝者は9月22日の後楽園大会にて、WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーライト級タイトルマッチに進出することが決定している。
1R、高橋がサイドキックや前蹴りで大和を突き放し、そこから左ハイキックにつなげる。大和は細かくリズムを取りながら、右ローを蹴っていく。構えをスイッチして左のロングフックを打つ大和。
左フックを出しながら前に出て行く大和だが、高橋は上手くバックステップする。ならばと大和は左ミドルを蹴り、ラウンド終了間際に高橋の左ミドルに合わせて得意の左ボディブロー! これがグサリと高橋のボディに突き刺さる。
2R、高橋は距離を取りながらバックキックを狙うが、大和はしっかりとそれを見切る。逆にじりじりとプレッシャーをかけてボディへの左右のフック! 再び大和の左ボディが高橋のボディにめり込み、高橋がロープを背負うと大和は右ヒジを打ち込む。
一旦、距離が開くと大和は一気に前に出て左ボディ。高橋が構えをサウスポーにスイッチすると、今度は右ミドルを蹴りこむ。そして大和が強烈な左ボディで高橋を下がらせて、そこから左右のヒジ! コーナーポストに寄りかかるようになった高橋にレフェリーはスタンディングダウンを宣告し、2人の間に割って入ろうとするが、大和はその間にもヒジ打ち、さらにパンチとヒザ蹴りで追撃する。
高橋がマットに崩れ落ちたところで、レフェリーが大和の攻撃をストップし、ニュートラルコーナーまで移動するように指示。ダウンのコール後の追撃で試合が一時中断となるが、レフェリー陣が協議した結果、大和のダウンは有効と判断。大和のTKO勝利が告げられ、大和が新王者となった。
試合後、控え室では「ヒジ打ちが入った後、高橋選手がコーナーにもたれかかっていて、高橋選手の足以外がマットには着いていなかったので、そのまま攻撃を続けました。僕も興奮していたので、レフェリーの『ダウン!』が聞こえなくて…。もしかしたら反則負けになるかもしれないと思いましたが、最終的にTKO勝利になって安心しました」とフィニッシュシーンを振り返った大和。
試合内容については「1Rの最後に左ボディが当たって、明らかに高橋選手が嫌そうな顔をしたのが分かりました。それで2Rはボディからヒジ打ちにつなげて。事前に会長やセコンドと『畳み掛けられる時に畳み掛ける』という話をしていて、その通りに戦えたと思います」と語る。
これで9月にWBCムエタイ・インターナショナル王座への挑戦が決まった大和は「チャンピオンのケビン・ロスはかなり強い選手です。去年、アメリカで同じ興行に出たことがあって、その時はセンチャイ(元ルンピニースタジアム3階級王者で、その高度な技術は“神技”と称される)と試合をしていて、現地の関係者からも『まだ(ロスとは)やらない方がいい』と言われました。でもそういう相手とやれるのは光栄だし、会長や仲間たちの言葉を信じて準備したいと思います」と次戦への意気込みを語った。
▲健太(右)のヒジ打ちが腕の間からすり抜けるように喜入の顔面に届いた
▼セミファイナル(第11試合)67.5kg契約 交流戦 3分3R
○健太(E.S.G/NJKFスーパーウェルター級王者)
TKO 2R1分48秒 ※セコンドからのタオル投入
●喜入 衆(フォルティス渋谷/元J-NETWORKスーパーライト級王者、現J-NETWORKスーパーウェルター級5位)
昨年は初代Krush−70kg王座を獲得し、K-1MAX日本トーナメントにも参戦した健太。しかし今年は2月にNJKFでTOMOYUKIに判定負け、3月にはKrushで城戸康裕にKO負けしてKrushのタイトルを失うなど、現在は3連敗中だ。対戦相手の喜入は元J-NETWORK王者で、様々なリングで戦うベテラン戦士。この試合がちょうど50戦目となる。
1R、喜入が左ミドルと右ロー。健太も右ローを蹴り返す。健太はジャブと前蹴りで距離を取り、鋭いワンツー、細かくパンチをまとめてから右ローにつなげる。首相撲の展開になると健太が喜入のバランスを崩してヒザ蹴り。喜入は健太の攻撃を受けても右ローを返し、距離が詰まると縦ヒジを狙う。
2Rも1Rと同じようにローを蹴り合う展開から始まり、そこから首相撲へ。お互いにバランスを崩し合いながらヒザ蹴りを入れていくが、健太のヒザ蹴りが喜入のボディに突き刺さる。ブレイク後、縦ヒジで飛び込む喜入。しかし逆に健太が左ヒジ! これが喜入のガードの間をすり抜けるようにして喜入の顔面を捉え、喜入がロープまで後退!
そこに健太は左右の連打、右ローと一気にラッシュをかけて、レフェリーがダウンを宣告! それと同時に喜入陣営からタオルが投入され、健太が約9カ月ぶりの勝利を収めた。
試合後、健太は「自分はまだまだ終わっていません! 取られたベルトは取り返す! 持っているベルトは必ず守る! そして新しい緑のベルトを取りに行く!」とKrush−70kgの王座奪還、NJKFの王座防衛、そしてWBCムエタイの王座奪取を宣言した。
▲鋭い右ミドルを蹴っていくKEI(右)
▼第10試合「NEW JAPAN WARS 2012」スーパーフェザー級準決勝 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○KEI(E.S.G/同級1位)
判定2−0 ※30−30、30−29、30−28
●岩井伸洋(OGUNI GYM/同級4位)
1R、サウスポーの岩井に対してKEIが右ミドルと右ストレート。岩井も左ミドルと左ストレートを返す。KEIは左フックから右ミドルにつなげる。2Rもお互いにミドルとストレートで打ち合う展開が続く。KEIが右ストレートで飛び込めば、右フックを返す岩井。3R、KEIは距離を取りながら右ミドル、岩井のヒザ蹴りに右ストレートを合わせて岩井を下がらせる。岩井も右フックから手数を増やして前に出るがKEIを捉えきれず。KEIが岩井に判定勝利した。
▲長身の須釜(左)がリーチを活かしたヒジ打ち
▼第9試合「NEW JAPAN WARS 2012」スーパーライト級1回戦 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○須釜和成(拳粋会/同級4位)
判定3−0 ※29−28、30−28、30−28
●一輝(OGUNI GYM/同級1位)
1R、180cmとスーパーライト級では長身の須釜が距離を取りながら右ロー。一輝も右ローを蹴って右のロングフックを狙う。2R、須釜は前蹴りで一輝を突き放し、右ロー、そしてヒジとヒザ。一輝はこれをもらいながらも右のパンチを狙う。3R、一輝はプレッシャーをかけて前に出るが、須釜はそこにヒジとヒザを入れる。リーチを活かした須釜が一輝を下した。
▲翔(左)のヒザ蹴りがマリモーのボディを捉える
▼第8試合 63kg契約 3分3R
○翔・センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKFライト級3位)
判定3−0 ※30−28、30−27、30−27
●マリモー(キング/NJKFスーパーライト級2位)
サウスポーの翔が距離を取りながら左ミドル。マリモーがパンチで前に出てくるとヒジ、首相撲からヒザ蹴りを突き刺す。試合が進むに連れて、翔が完全に試合の主導権を握り、マリモーを下した。
▲強烈な左ミドルを当てる波賀(右)
▼第7試合 56kg契約 3分3R
○波賀宙也(立川KBA/NJKFスーパーバンタム級2位)
判定3−0 ※三者とも30−28
●洋センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKFフェザー級5位)
サウスポーの波賀が左ミドルを当てて首相撲で洋をコントロール。3Rには波賀が首相撲で何度も洋をマットに倒して判定勝利した。
▲トーナメントで実現した同門対決は鈴木(右)が勝利
▼第6試合「NEW JAPAN WARS 2012」スーパーフェザー級2回戦 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○鈴木翔也(OGUNI GYM/同級2位)
判定3−0 ※29−28、30−28、30−28
●鶴谷 剛(OGUNI GYM/同級5位)
1R、鈴木は鶴谷のローに右ストレートを合わせ、左ボディを織り交ぜながらパンチのコンビネーションで攻める。2R、鈴木が右ストレートから左右の連打。鶴谷も右ストレートを当てて応戦。前に出る鈴木に鶴谷が下がりながら攻撃を返す展開が続く。3R、パンチ、ヒジ、ローと手数を増やす鈴木。鶴谷も右ストレートやバックヒジを狙い、終了直前にはヒジで鈴木の右目尻を切る。しかし鶴谷の反撃及ばず、鈴木が勝利した。
▲笹羅(左)が鋭いパンチとヒジ打ちで大樹に勝利
▼第5試合「NEW JAPAN WARS 2012」フェザー級準決勝 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○笹羅 歩(笹羅ジム/同級3位)
TKO 3R2分36秒 ※レフェリーストップ
●大樹(ARENA/同級6位)
1R、笹羅が左右のローを蹴って、そこからパンチにつなげ左フックを叩き込む。2Rに入ると笹羅が左フックからパンチをまとめて左ヒジ!これで大樹の右目尻を切る。大樹もヒザ蹴りを当てパンチで反撃するが、3Rに笹羅がパンチとヒジでラッシュすると大樹の出血がひどくなり、レフェリーが試合を止めた。
▲右ストレートで浅瀬石の顔をのけぞらせるテヨン(右)
▼第4試合「NEW JAPAN WARS 2012」ウェルター級1回戦 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○テヨン(キングジム/同級8位)
TKO 2R1分26秒 ※ドクターストップ
●浅瀬石真司(東京町田金子ジム/同級9位)
1R、テヨンは鋭い左右のミドル、そこから右ストレートにつなげる。浅瀬石もサウスポーに構えて奥足ローを蹴るが、テヨンは右ストレートを狙う。2Rもテヨンが右ストレートで浅瀬石を下がらせてヒジ打ちを連打!これで浅瀬石の顔面を切り裂き、TKO勝利を収めた。
▼第3試合 フライ級 3分3R ※ヒジなし
△ニモ(キング/同級10位)
ドロー 判定1−0 ※29−29、30−28、29−29
△貴センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKFフェザー級5位)
▼第2試合 フェザー級 3分3R ※ヒジなし
○MOMOTARO(OGUNI)
判定3−0 ※三者とも30−28
●GREEN直哉(VERTEX)
▼第1試合 スーパーバンタム級 3分3R ※ヒジなし
○白井周作(Bombo Freely)
判定2−0 ※29−29、30−29、30−29
●ケンタロウ新興ムエタイ(新興ムエタイ)
|