▲AZUMA(左)は得意のパンチを多用せず、蹴り、首相撲からのヒザ蹴り、ヒジで勝負
マーヴェラスジャパン/DEEP事務局
「女子総合格闘技ジュエルス21th RING」
2012年9月22日(土)東京・新木場1st RING
開場17:40 開始18:00
▼メインイベント(第8試合) JEWELSキックボクシングルール −58kg契約 3分3R ※ヒジあり
○AZUMA(y-park/NJKF BONITA BOXEO初代フェザー級王者)
判定3−0 ※30−27、30−27、30−28
●チャン・ミジョン(韓国/DoBong KukJe/CMA KOREA/韓国MMA連盟−54kg王者)
ジュエルスには3度目の参戦となる“鉄拳プリンセス”AZUMAがメインイベントを務める。対戦相手はキム・ソンウンが練習中の怪我のため欠場。
代わって2010年に国際キックボクシング協会&韓国ムエタイ連盟とダブルで新人王、2011年散打全国大会−56kg級優勝、2011年には韓国MMA(総合格闘技)連盟の−54kg王者となったミジョンと対戦する。
女子では珍しいほどKOとダウンを量産するAZUMAだが、ジュエルスではまだKO勝ちをしていない。今回こそKOなるか? この試合はヒジ打ちありの特別ルールで行われる。
1R、ミジョンは勢いよくパンチと右ハイキックで攻め込むが、AZUMAはワンツーで入って首相撲のヒザ蹴りに持ち込む。このヒザ蹴りが面白いように決まり、ミジョンは早くもバテ気味。AZUMAは首相撲のヒザ蹴りに右ヒジも加えて、ラウンド終盤にはバックキックでミジョンを吹っ飛ばす。
2RもAZUMAが首相撲からのヒザ蹴りで完全にイニシアチブを握る。パンチで突進するミジョンを首相撲に捕まえてのヒジ、ヒザ。余裕のAZUMAはカカト落としまで繰り出した。
3R、ミジョンはヒジとバックブローで逆転を狙うが、やはりAZUMAの首相撲に捕まってヒザ蹴りをもらい続ける。圧倒的な差を見せて、AZUMAが判定勝ちを収めた。
AZUMAはマイクを持つと「11月11日にM-1で世界タイトルマッチが決まりました」とファンに報告。「前回負けた相手を用意してもらったんですが、3月の試合はヒジでザクザクに斬られて24針縫いました。その相手ともう1回タイトルマッチでやります。
今日はその前哨戦として、私は首相撲が苦手なので練習試合でやらせてもらいました。自分はパンチだけなので、蹴りもヒジもヒザも出来るようになります。絶対に世界タイトルを獲って、ジュエルスのリングに帰って来たいと思います」と、世界タイトル奪取とリベンジを誓った。
▲落ち着いた試合運びで長野(左)が一本勝ち
▼セミファイナル(第7試合) JEWELS公式ルール ライト級(-52kg契約) 5分2R
○長野美香(CORE)
一本 2R3分37秒 ※腕ひしぎ十字固め
●前澤 智(パラエストラ八戸))※デビュー戦
長野は5月の大阪大会でannaに一本勝ちして3連敗から脱出。その長野と対戦するのは、ジュエルス初参戦となる前澤で、柔道歴14年二段、サンボ歴10年、柔術紫帯の格闘技ベースを持つ。長野が貫禄勝ちするか、それとも前澤が番狂わせを起こすのか?
1R、左右に構えをスイッチする前澤に、長野はジャブを出しながら接近していって打撃でプレッシャーをかける。
内藤大助のトレーナーとして知られる野木丈司トレーナーから、ボクシングのパーソナルトレーニングを受けた成果を発揮。前澤は前蹴りから組んで投げるが、長野がすぐにガブって離れる。パンチで追い詰めていく長野が組み倒す形となり、前澤のバックを奪ってボディや腕にパンチを見舞う。
2R、前澤がパンチから組んでいき、四つ組の攻防となる。この四つ組の攻防を集中的に練習してきたという長野は、内掛けで前澤をテイクダウンすると、バックを奪ってスリーパー狙い。さらに腕十字に移行して一本勝ち! 長野が快勝を収めた。
▲百花(右)が格上の山田(左)を破る金星を得た
▼第6試合 JEWELSキックボクシングルール −45kg契約 3分3R
○百花(T.B.NATION/JEWELSキックルール 47kg 1dayトーナメント優勝)
判定3−0 ※29−26、29−26、30−26
●山田純琴(y-park)
5月26日の大阪大会で行われたJEWELSキックルール 47kg 1dayトーナメントで優勝した19歳の百花。今回は女子キックのベテラン山田にチャレンジする。
1R、山田が前へ出てくるところへ思い切った右ストレートを放つ百花。山田はジャブを出しながら近付いていくが、百花が先手を取る形となる。接近戦で山田はヒザがガクッと折れ(左足にテーピングをグルグル巻きにしていた)、そこへ百花の右フック! ダウンを奪う。
2R、左ハイキックからの右フックで百花がダウンを追加。しかし、続く打ち合いの中で山田の右フックがヒットし、百花はグラつく。山田は打ち合いに持ち込み、百花はバックステップでかわしながら打ち返す。さらに打ち合いとなるが、突進力に優る百花が押していく。
3R、山田がジャブ、右ストレートを当てながら前へ出る。スタミナ切れの百花は下がり続け、山田は右フックを当てて優勢となるが、最後は百花も右ストレートを繰り出して打ち合う。
2度のダウンを奪った百花が判定で勝利。ベテランの山田を下した。この試合は今大会から実施されたベストファイト賞に選ばれた。
▲小澤(左)が突進ファイトで成沢(右)を下す
▼第5試合 JEWELSキックボクシングルール −58.97kg契約 3分3R
○小澤聡子(チームドラゴン)
判定3−0 ※29−28、30−28、29−28
●成沢紀予(フォルティス渋谷)
1R、成沢は前手を伸ばして右ストレート、小澤はローを蹴りつつ右フックを何度も当てていく。成沢は接近戦でヒザを打つが、右フックをもらい続ける。
2Rも成沢は前手を伸ばして右ストレートを出し、小澤が接近してくるところへ左フックを打つ成沢。小澤は構わず突進を続け、ローと右フック。成沢の右ストレートと小澤の右フックが交互に当たるが、パワーで優る小澤が押していく。
3R、成沢はワンツー、前蹴りとリーチを活かした攻撃を仕掛け、小澤がパンチで中へ入ってくるとヒザ蹴り、アッパー。小澤が両手を振り回して空振りが多いのに対し、成沢は手数が少ないながらもしっかり当てていく。 しかし、成沢は右フックで仰け反った印象が悪く、小澤が判定勝ちした。
▲杉山がバックを奪って背後からパンチを見舞う
▼第4試合 JEWELS公式ルール −62kg契約 5分2R
○杉山しずか(空手道禅道会横浜支部)
TKO 2R1分24秒 ※3ノックダウン
●田中百合花(カメジム))※デビュー戦
杉山は昨年5月から1年間のオーストラリア語学留学を経て、前回の7月大会で復帰。大ベテランの藪下めぐみを相手に帰国第一戦を勝利で飾った。今回の対戦相手は、柔道歴9年・二段を持つ田中。杉山が未知数の対戦相手を退け、連勝することが出来るのか。それともデビュー戦の田中が番狂わせを起こすのか。
1R、組んでくる田中を杉山はヒザ蹴りで迎え撃つ。杉山は一度は投げられるも、その後は組んでくる田中に首相撲からのヒザ連打。さらにパンチの連打で田中を防戦一方に追い込み、スタンディングダウンを奪う。
再開後も組んでくる田中に杉山は首相撲からのヒザ蹴り。田中は首投げを見舞うが、杉山はバックを奪って背後からコントロール。スリーパーホールドを狙いつつ、バックマウントからボディにパンチを見舞う。
2R、田中はパンチから組み付くが、杉山は首相撲からのヒザ蹴り。田中をコーナーへ追い込むと一気にパンチ連打で畳み掛け、2度目のスタンディングダウンを奪う。田中はパンチで逆転を狙ったが、杉山がパンチの連打で田中をロープ際へ追い込んだところでレフェリーストップ。TKO勝ちした杉山は、大会MVPに選ばれた。
★第3試合(高野聡美 vs ハッピー福子)からオープニングファイトの試合結果はこちら
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