8月4日(水)DSE事務所にて行われた記者会見で、8・15『PRIDE
GP 2004決勝戦』の第1試合に中村和裕の出場が発表された。会見に出席した高田・統括本部長によれば、次のような経緯で中村の出場が決定したという。
「第1試合がその日のイベントを左右する、さいたまスーパーアリーナに集まった満員の観客に点火する重要な役目。この重責を誰に託せるのか」と考えていたところ、数日前に吉田秀彦と電話で話している中で、第1試合の話題になった。「彼のカズに対する期待感は非常に大きいがゆえに、歯痒さもある。我々も先日の武士道のメインを任せ、世界トップクラスのホジェリオを相手に互角の試合を展開したが、それは期待したカズとは違う。負けない闘い方をするのではなく、負けてもいいから勝ちにいく、残念ながらその姿は見られなかった。でも、鉄は熱いうちに打て。カズも打っておきたいということで、たまたま第1試合が空白だったので、そこにリンクしました」という。
そして一昨日、高田・統括本部長がその意向を榊原社長に伝えたところ快諾。第1試合でのムリーロ・ブスタマンチ戦が決定した。
高田・統括本部長は、同席した中村に厳しい言葉を投げかけている。「カズには震えてビビるくらいのムチャクチャ大きなプレッシャーを与えて、この歴史に残るラインナップにカズをぶち込んで、期待に応えられなかった武士道での汚名を20万人以上のファンの前で晴らしてもらいたい。生き様を見せて来い。これは敵との勝負もあるが、ファンや他のカードとの勝負でもある」。
これを受けて中村は、「今年に入ってからの目標は来年のミドル級GPに出ることで、先の武士道ではメインでやらせてもらったのにも関わらず、結果を出せなかった。まだ自分の力が足りないと思いました。そんな中、みなさんに期待してもらって出させてもらう事になりました。命を賭けるつもりで、次は無いと思って全てを賭けてやる気持ちです」と悲愴な出陣宣言。
「ブスタマンチは強い選手。総合の第一人者という印象。対策は技術より精神的なものでお客さんに伝わる試合がしたい」と中村。試合まであと11日という段階で決まったことについては、「ホジェリオ戦が凄く悔しくて、ずっと練習してたので大丈夫です」と言い、「デビュー戦と同じくらいの緊張感、気持ちでアグレッシブに行きます」と語った。
榊原社長は、「もしブスタマンチに勝てば、来年は16名でやろうと本部長と話を進めているミドル級トーナメントに中村選手も入れたいので、大きなアピールになるでしょう。絶対に勝って、出場権を得て欲しい」とこの一戦が、ミドル級GP出場権選考試合であることを匂わせた。
「前回あまりにも不甲斐なかったから、信頼を失った。それを取り返しに行け」と、吉田秀彦から檄を飛ばされたという中村。「本分である柔道を生かした、寝技で行こうと思って重視して練習しています」という。「この何戦かは慣れすぎていたところがあった。一発狙いをしたりとか。でも、今回はデビュー戦の気持ちです」と中村はキッパリと言いきった。
●リザーバーの優先順位も決定
1 棄権した選手に敗れた選手
2 リザーブマッチの勝者
3 棄権が出たのと反対側の敗者
4 リザーブマッチの敗者
特例として、決勝進出者両名が棄権した場合は、準決勝の敗者同士による決勝戦となる。
●追加チケットも完売!
空前の人気を呼んでいる今回の大会、前売り券が早々にソールドアウト、急遽追加席を出したがそれも30分完売してしまった。DSEではキャンセル分などが出た場合は随時、PRIDEオフィシャルサイトで告知を出すという。また、当日券は300〜500席をなんとか作り出すとのこと。榊原社長は「少しでも多くの人に、この歴史的なイベントをライブで見てもらいたい」と語った。
●優勝者には5000万円!
この日、PRIDE GP優勝者に与えられる黄金のベルトが披露された。DSE関係者によれば、3000万円相当の値打ちがあるという。優勝者は優勝賞金2000万円と併せて5000万円を手にする事になる。
DSE「PRIDE
GRANDPRIX 2004 FINAL ROUND」
2004年8月15日(日) 埼玉・ さいたまスーパーアリーナ
開場・13:00 開始・15:00
<対戦カード>
▼第1試合
ムリーロ・ブスタマンチ(ブラジリアン・トップ・チーム)
VS
中村和裕(吉田道場)
▼第2試合 PRIDE
GP2004 準決勝
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジリアン・トップ・チーム)
VS
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシアン・トップ・チーム)
▼第3試合 PRIDE
GP2004 準決勝
小川直也(UFO)
VS
エメリヤーエンコ・ヒョードル(レッドデビル)
▼第4試合 PRIDE
GP2004 リザーブファイト
ケビン・ランデルマン(ハンマーハウス)
VS
ロン・ウォーターマン(チーム・インパクト)
▼第5試合
ミルコ・クロコップ(チーム・クロコップ)
VS
エメリヤーエンコ・アレキサンダー(レッドデビル)
▼セミファイナル
ヴァンダレイ・シウバ(シュート・ボクセ・アカデミー)
VS
近藤有己(パンクラスism)
▼メインイベント PRIDE
GP2004 決勝
第2試合の勝者
VS
第3試合の勝者
<チケット料金>
RRS席 30,000円
スタンドS席 17,000円
スタンドA席 7,000円
<チケット情報>
8月1日(日)10:00〜20:00まで、03−5749−9229(イープラス)でのみ上記のチケットの電話予約が可能。詳細はこちら。
<お問い合わせ>
DSE 03-5464-1531
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