3月18日(金)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟『RUSH!』の全対戦カードが決定した。今大会には5人の海外選手が来日、日本人キックボクサーと対戦する。
昨年12月に続きメインに登場する“和製ラモン・デッカー”山本元気は、昨年8月以来2度目となるヨーロッパ選手との対戦が決定。前回はベルギー人選手をパンチのラッシュで初回KOに沈めている山本が、今回迎え撃つのはジョナサン・ムヤだ。ムヤはフランス・プロムエタイ連盟フェザー級王者であり、2004年世界アマチュアムエタイ「KING'S
CUP」ではフェザー級銀メダル、2004年IAMTFヨーロッパ・アマチュアムエタイ・フェザー級金メダルを獲得している。フランスのキックはレベルが高く、この実績を見てもテクニシャン・タイプの強豪だと思われる。持ち前の強打のラッシュで、山本は国際戦2勝目を飾る事が出来るか。
昨年1月4日、大月晴明のバックブローに初回KO負けを喫した後、タイへ渡った藤牧孝仁が14ヵ月ぶりに全日本のリングに復帰。本場タイの地方ジムで武者修行を積み、試合もかなりのハイペースで消化してきたという。この藤牧と対戦するのは、人気急上昇中のサトルヴァシコバだ。パンチのサトルか、ムエタイスタイルの藤牧か。激戦、必至!
昨年12月の『藤原祭り』で山本元気に挑戦し、ドローで王者を苦しめた山本真弘が初の国際戦でムエタイの牙城に挑む。チンチャイ・マイムアンコーンはかつてルンピニースタジアムのバンタム級3位にランクインしていたこともある選手。激戦区バンタム級で活躍した選手だけに、一筋縄ではいかなそうだ。
現在、三連敗中の“黒豹”吉本は韓国期待の18歳キックボクサーと対戦する。ここはスカッとKO勝利を収めて、再び勢いに乗りたいところ。
全日本キック・フェザー級四天王のひとり、石川直生は2度目の国際戦に挑む。対するラケットーは弱冠20歳でイギリス王座を保持する俊英。イギリスはフェザー級戦線が充実している国でもあり、要注意の相手である。
昨年の王座決定トーナメントを制し、J-NETWORKフライ級王者となった魂叶獅は王者第一戦。対戦相手は初来日のチェ・ジンスンで、キャリア9戦ながら強烈なパンチ力で66%のKO率を誇る、韓国軽量級のホープである。韓流ブームの波に乗って、全日本キックを席巻するか?
【外国人選手プロフィール】
ジョナサン・ムヤ Jonathan Muyal
■タイトル/フランス・プロムエタイ連盟フェザー級王者、2004年世界アマチュアムエタイ『KING’S CUP』フェザー級銀メダル、2004年IAMTFヨーロッパ・アマチュアムエタイ・フェザー級金メダル
■所属/ノーンギーパーフュットジム(イギリス)
■生年月日/1976年9月13日[28歳]
■出身地/フランス・パリ
■身長/167p
■戦績/19戦11勝(4KO)6敗2分
□タイ選手との対戦成績=5戦2勝2敗1分
初来日。フランスの名門「チーム・ゼイトン(アンドレ・ゼイトン氏主宰)」でムエタイの基礎を学び、あのジャン・スカボロスキーとは兄弟弟子だったという。現在はイギリス在住。本場の強さを身に付けるべくタイでトレーニングを何度も行っており、昨年12月には・バンコクで行われたアマチュアムエタイ世界大会「KING’S CUP」にフランス代表としてエントリー。激戦区・フェザー級を勝ち抜き、決勝で惜しくもタイ選手に敗れたものの準優勝に輝く。また、昨年のヨーロッパ・アマムエタイトーナメントにも出場し、こちらはぶっちぎりの優勝で金メダルを獲得している。
チンチャイ・マイムアンコーン Chingchai Maimuangcorn
■ランキング/元タイ国ルンピニースタジアム・バンタム級3位
■生年月日/1975年4月25日[29歳]
■出 身 地/タイ
■身長/163p
■戦績/157戦113勝(12KO)40敗4分
初来日。18歳の時に地方スタジアムでミニ・フライ級王者に輝く。バンコク上京後、激戦区のバンタム級を勝ち抜き、ランキング3位まで上昇。当時はメイン、セミの常連ファイターとして人気を集めたという。主戦武器は左右のミドルキック。昨年12月、全日本フェザー級王者・山本元気と引き分けた成長株・山本真弘にムエタイ熟練の技が襲いかかる。
リアム・ラケットー Liam Racktoo
■タイトル/WMTOイギリス・スーパー・バンタム級王者、2003&2004年IAMTFヨーロッパ・アマチュアムエタイ・フェザー級銅メダル
■所属/ノーンギーパーフュットジム(イギリス)
■生年月日/1984年5月28日[20歳]
■出身地/イギリス・ウェイクフィールド
■身長/169cm
■戦績/14戦11勝(6KO)2敗1分
□タイ選手との対戦成績=3戦2勝1敗
初来日。イギリスの本格派ムエタイジム「ノーンギーパーフュットジム」の若きエース。昨年、国内王座を獲得後、本場タイに渡りムエタイに挑戦。地方大会で3戦2勝をマークして頭角を現す。極めて好戦的なファイターとのことで、石川との闘いはまさに激戦必至だ。
キム・パンスー 金判水/Kim Pan Su
■ランキング/韓国ムエタイ連盟ライト級1位
■所属/正武(チョンム)ジム
■生年月日/1986年4月26日[18歳]
■出身地/韓国・ソウル
■身長/171cm
■戦績/23戦16勝(9KO)7敗
2度目の来日。韓国の老舗「正武ジム」の期待を一身に担う18歳の新鋭ファイター。2003年6月29日、ソウルで行われた『韓国・日本5vs5対抗戦』の先鋒戦で、森山直樹(はまっこムエタイジム)と対戦。右ストレートでダウンを奪取した上に、ヒジで森山の前頭部を切り裂く猛攻で、この日、韓国勢で唯一の勝利を挙げた。その後も月一ペースでキャリアを重ね、韓国ライト級のトップランカーに成長。昨年11月14日には、J−NETWORK・大阪大会に初来日を果たし、同スーパー・ライト級王者の喜入衆(ソーチタラダ)と対戦。本戦3Rでドロー、最後は延長判定の末に涙をのんだものの、敵地のリングで一階級上の王者と闘ったことを考慮すると大善戦といってよいだろう。今回の吉本戦では、さらに成長を遂げたキム・パンスーが見られるに違いない。
チェ・ジンスン 崔鎭善/Choi Jin Sun
■ランキング/韓国ムエタイ連盟フライ級2位
■所属/正武(チョンム)ジム
■生年月日/1980年8月30日[24歳]
■出身地/韓国・忠南洪城郡
■身長/167cm
■戦績/9戦7勝(6KO)2敗
初来日。切れの良い右ストレートを武器に約67%のKO率を誇る新鋭キックボクサー。日本同様、韓国キック界でもフライ級は極めて層が薄く、バンタム級転向を計画していた矢先の試合オファーだったため、今回の契約体重はスーパー・フライ級となった。この試合に勝利して、今後は藤原あらしをはじめとするバンタム級ファイターたちを標的としたいところだ。
「RUSH!」
全日本キックボクシング連盟
2005年3月18日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:30
※オープニングファイトあり
<対戦カード>
▼第7試合 日本VSイギリス 57・5s契約3分5R
全日本フェザー級王者
山本元気(REX JAPAN)
VS
フランス・プロムエタイ連盟フェザー級王者
ジョナサン・ムヤ(フランス)
▼第6試合 全日本ライト級ランキング戦 3分5R
同級1位
サトルヴァシコバ(勇心館)
VS
同級3位
藤牧孝仁(はまっこムエタイ)
▼第5試合 日本VSタイ フェザー級3分5R
同級2位
山本真弘(藤原)
VS
元ルンピニースタジアム・バンタム級3位
チンチャイ・マイムアンコーン(タイ)
●第13代全日本ライト級王者・林亜欧(SVG)引退記念セレモニー
▼第4試合 日本VS韓国 62s契約サドンデスマッチ
全日本ライト級2位
吉本光志(AJ)
VS
韓国ムエタイ連盟ライト級1位
キム・パンスー(韓国)
▼第3試合 日本VSイギリス フェザー級サドンデスマッチ
同級3位
石川直生(青春塾)
VS
WMTOイギリス・ムエタイ・スーパーバンタム級王者
リアム・ラケットー(イギリス)
▼第2試合 日本VS韓国 スーパーフライ級サドンデスマッチ
J-NETWORKフライ級王者
魂叶獅(たかし=はまっこムエタイ)
VS
韓国ムエタイ連盟フライ級2位
チェ・ジンスン(韓国)
▼第1試合 全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ
同級4位
千葉友浩(AJKF)
VS
同級6位
金 統光
<チケット料金>
RS席10,000円 S席6,000円 A席4,000円
※当日は各席1,000増
<チケット販売所>
全日本キック公式HP=http://aj-kick.com
全日本キック電話予約=03-3365-1171
チケットぴあ
後楽園ホール
●2005年・後楽園ホール大会スケジュール
3月18日(金)/4月17日(日)/5月15日(日)/6月12日(日)
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