10月16日(日)東京・池袋の大道塾総本部にて、11月13日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される国際空道連盟大道塾主催『2005北斗旗オープントーナメント第二回世界空道選手権大会』の公開練習&記者会見が行われた。
※この公開練習のムービーは「今月のイチ押し!」で近日公開します!
午前中に行われた公開練習では、世界大会に出場する日本代表メンバーの主力選手(一部は欠席)が、稲垣拓一ヘッドコーチ陣頭指揮の下、立ち技と寝技のスパーリングなどを合同稽古形式で披露。この最終合同稽古を見た東孝塾長は、「最初の合同練習より、だいぶ良くなった。これなら何とか世界と闘えそうというレベルにまできた」と目を細めた。
午後に行われた記者会見の冒頭で、東塾長は次のように挨拶している。
「ついに来るべき日が来た、という思いです。第1回世界大会が終わった時から、次は日本が苦しいという感じを持っていました。ちょうど日本は主力選手の入れ替え時期で、日本と世界の総合武道の普及のスピードが全然違うんです。選手は最初の合同稽古より動きも速くなり、目の力も違ってきていますので、ある程度はいけるだろうと思いますが、正直言って10:7くらいの差があります。残りの3を精神力、一致団結した団結力で乗り越えていきたい。海外の、空道を求めて日本に来る外国人選手たちに、日本はこんなもんかと思われないように立派な試合を、新しい武道をアピールしていきたいと思います。また、今回は各国のオリンピック委員や国の体育局長が来場します。何ヵ国かの公認された武道スポーツとして、空道が定着していくものだと思っています」
今回はロシアを始め、旧ソ連圏の選手たちが圧倒的な力を持ち、イタリアの柔道&極真王者やチリのバーリトゥード王者、インドのカラリパヤット、中国散打の選手なども出場する。
顔面パンチありのルールゆえ、パワー差がモロに出る空道。前回の第1回大会は辛うじて日本が5階級中3階級を制覇したが、今回は「確実に取れると予想できるのは2階級」(東塾長)と、日本はかなり厳しい状況に追い込まれている。
以下、各階級の見どころを東塾長が説明。
●軽量級
「このクラスはシニューチン・デニスが一番有名で実力がある。ただし、デニスがずば抜けた存在ではなく、ロシアはしょっちゅう優勝者が入れ替わる。日本は選手層が三角形だが、ロシアは台形。だから誰が出てきてもおかしくない状況です。シニューチンもコリャーン・エドガーに負けた事があるし、今年のロシア大会でも延長でやっと勝った。コリャーン、レオノベツ・マキシム、シニューチン、カリロフ・アンバー、この4人は自分が優勝するつもりでくるでしょう」
●中量級
「日本では一番の激戦区で、レベルの高いクラス。ロシアは軽量級の層が厚いため、このクラスはぜひとも日本がとってもらいたいと思っています。伏兵は中国から出てくる二人で、成績表を請求しても送ってこない。しかし、私も中国には散打で度々行ってますが、向こうは何十万人という中から選ばれてくる選手なので、散打の大会で何回か優勝している選手だと思う。伏兵に気をつけて、中量級は何とかとって欲しいと思っています」
●軽重量級
「このクラスは海外が一番層が厚い。身体能力から言っても、テクニックから言ってもレベルが高い。チリの選手はバーリトゥードをやっている選手が多く、ロシアばかり見ていると落とし穴がある。前回も出ているドイツのシュナイダー・ヤンは、ドイツにセミナーへ行った時に見たんですが動きが良かった。あれから3年経っているので、さらに良くなっていると思います。四強はムスタフィン・カハイル、クリスチャン・マルティネス、ケリモフ・シャンハル、ラファエル・ガレイ・ピタ。これにシャラポフ・バシリーとシュナイダー。誰をとっても気が抜けない。ここでどれだけ踏ん張ってくれるかが、全体に影響してくると思います」
●重量級
「日本代表が一番充実しているのがこのクラス。ここは必ず日本がとって欲しい。とってくれないと計算が成り立たなくなってくるほど、重要な階級です。海外の選手は、超重量級だと日本人の体力や精神力と比べると規格外の選手ばかりなので、このクラスならまだ体力的になんとか闘える。ゴルバチョフ・イワンは前回の大会に軽重量級で出ているが、今回復帰して重量級に出ます。去年・一昨年とロシア国際で優勝しているレシェトニコフ・イワンはバランスのとれた選手。しかし、ここはしっかりと日本がとってもらいたい」
●超重量級
「日本人は体力指数260〜270が主力ですが、海外では軽い方になってしまいます。外国勢は300を超える選手が3〜4人います。アンドレア・ストッパは柔道、極真でもタイトルを持っていて、いろんな事をやっている。ここ最近の試合でも、足技で距離をとって入ってきて投げで勝つというパターン。その動きに長けている。ラルサノフ・イブラジンは無名だったが、去年のロシア国際で優勝した。ロシアは情報がなく、キャリアが分からないというのが正直なところ。アージャコフ・セルゲイは、日本にも来たフィリポフと勝ったり負けたりしている。フィリポフは前回大会で稲垣と壮絶な打ち合いをしましたが、今回は稲垣ほど体力を持っている選手がいないので戦法を考えないといけない。まともにぶつかってはいけないのはハッキリしている。体力的にも基礎体力が日本人は年々落ちており、戦法を考えないといけない」
●女子
「女子は人数が少ないが、どうしてかというとビコワ・イリーナが出ると言ったら、旧ソ連の選手はみんな出てこなくなった。ビコワは少年部の頃からずっと優勝している選手。男でいう突貫小僧みたいな、前へ前へと出て行く真っ向勝負をするタイプ。この選手にどう対応するかがカギです。スリランカはまだ歴史が浅いし、ビコワに全てが掛かっている。岡裕美が力強くカッコいい事を言ってくれて嬉しいですが、この選手を止めないと後は電車道になると思います」
「2005北斗旗オープントーナメント第二回世界空道選手権大会」
国際空道連盟大道塾
2005年11月13日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館
開場9:00 開始10:00
<大会内容>
▼世界オープントーナメント
軽量級、中量級、軽重量級、重量級、超重量級、女子部
▼特別試合(エキジビションマッチ)
小川英樹(第一回世界大会軽量級優勝)
VS
高田久嗣(第一回世界大会中量級優勝)
▼演武
総本部 稲垣拓一師範代
<チケット料金>
SS席10,000円 S席7,000円 A席一般3,000円
A席大学・高校2,000円 A席小・中学1,000円
※チケットぴあにて発売中(Pコード:807-009)
<お問い合わせ>
大道塾総本部=03-5953-1860
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