2月13日(月)東京・池袋の藤ジムにて、3月4日(土)東京・新宿FACEで開催される天空事務局主催の女子キックボクシング大会『天空 〜女の夢 全て託して舞い上がれ〜』の記者会見が行われた。
全対戦カードを発表した元UKF世界女子バンタム級王者の神風杏子・競技統括は、「500〜600人くらいの観客を集めてみせないと、私がこういう立場になった意味が無い。3月4日の大会を成功させないと、次はもうないという気持ち。次が勝負だと思っています。選手共にやるしかないと思っています。会場を満員にして、一歩を踏み出したい」と、天空の未来を賭けた今大会に背水の陣で臨むと堅い決意表明。
その神風が「期待を寄せている」というのが、メインで女子ムエタイと対戦する極真会館千葉県北支部の森本華世だ。神風と森本は、昨年11月の森本デビュー戦直後から、元旦以外は休まず夕方5時から毎日4時間、打倒ムエタイへ向けて練習を積んでいるという。
「11月のデビュー戦までは週3日くらいしか来なかったんですが、今は毎日練習に来ていて前回とは比べられないくらい上達しているので私も楽しみ。パンチが上手になっていますね。ムエタイとは違うリズムでやっていこうと考えています。練習熱心で、自分からやろうというプロ意識も元から備えています」と、森本を評する神風。
対戦相手の16歳にして30戦の経験がある女子ムエタイ戦士ゲンカームに関しては、「身長が161cmという情報以外はなく、ビデオなどもありません。ただ、写真を見ると掴んでくるような構えをしているので、ヒザ蹴りとミドルキックが得意なんじゃないかと思う」と予想している。
「森本は普段、性格的にポワーンとした顔をしていますが、5Rくらいミット打ちをやると目の色が変わるんです。ジムに入ってくる時と、帰る時の顔が明らかに違う。15Rもミットをやると疲れてくるのが普通なのに、彼女は逆に力が出て来る。毎日練習するのは当たり前なんですが、最近はその当たり前の事が出来ない選手が増えています。その点で、森本はプロ意識を持ってますね」
その森本と一緒に練習をしているのが、18歳の美少女空手家・永島梢(極真会館千葉県北支部)と、山田純琴(y-park)だ。
「最初は私と森本と永島の3人でやってたんですが、山田選手がスパーリングに来るようになって選手3人でスパーをやってます。山田選手はガッツがあるので、森本と共に3分5Rの試合で“女子でもこれくらいのレベルになったのか”という試合になると思います。永島はまだ若く荒削りなんですが、パンチもキックも重いんですね。前回の試合もハイキックで綺麗に倒しているので、“一撃”という感じがします」(神風)
いずれは日本VS海外極真女子空手家による、キックボクシングの5対5マッチを実現させたいと語る神風・競技統括。森本に天空の未来を託して、3・4のリングに送り出す。
●記者との質疑応答
ーー極真の選手というと、顔面パンチが課題となってきますが森本選手はどうなんでしょう?
「顔を打たれるのはまだ怖いと思いますが、ウチでは“顔は捨てるな”と教えています。常に顔の前に手を置いくように指導していますね。私も現役時代はガードが悪く、目とか鼻を悪くしてしまったので、顔の前に手を置けというのは厳しく言ってます。ミット打ちの時も、ガードを開けたらすぐミットで叩くようにして顔で覚えさせるようにしていますね」
ーー指導していて空手とキックの違いには気がつきましたか?
「蹴りが全然違いますね。空手の蹴りは軸足を返さないところとか。ただ空手は力が自然に入るようなので、力を抜く事は覚えさせています」
ーーその空手の蹴りが森本選手の武器?
「極真にはいい蹴り技があるので、それはそのままにして。顔面パンチがあるので間合いなどが変わってくる点には注意したいですね」
ーー何か打倒ムエタイの秘策のようなものは?
「森本は一撃というよりも、コンビネーションで止まる事無く自分の距離で攻めるようなタイプ。極真空手で培った精神力と蹴り技にいいものがあるので、それはそのまま残すという感じです。結局は選手がいい試合をしないと興行としてはダメなので、森本には期待をかけています」
ーー今後の方針としては?
「女子の選手が年間を通して上がれる場所はないので、天空は年間を通して4試合あるのが選手の励みになると思います。最近はキックの試合がなくてボクシングや総合に出る選手が多いと思いますが、キックをやりたい人がいると思う。ボクシング、総合に押された感はありますが、私たちはキックで頑張っていきたい」
ーーエースのはずだった早千予選手とは、いま天空はどういう関係なんですか? MAに復帰宣言しましたが…。
「お互いの条件が合えば…もう天空には出ないという話しも聞きましたが、条件が合えば上がっていただくとしか私には言えません。彼女が海外でやるというのであれば、そうですかとしか言えませんね」
ーー今後のプランとして、例えば海外の極真選手とキックルールで全面対抗戦のようなものは考えていませんか?
「エレーナ選手(・ヴォロビヨーヴァ=第5回女子世界空手道選手権大会軽量級優勝)には、ぜひキックをやってもらいたいですね。グローブを着けて闘っているのを見てみたい。誰が相手になるんだろうって困るかもしれませんけど。将来的には5対5とかやれれば面白いですよね」
天空事務局
女子キックボクシング「天空 〜女の夢 全て託して舞い上がれ〜」
2006年3月4日(土)東京・新宿FACE
開場17:30 開始18:00
<全対戦カード>
▼メインイベント キックボクシング 52kg契約 国際戦3分5R
森本華世(極真会館千葉県北支部/24歳) 1分
VS
ゲンカーム・ルークチャオポーカム(タイ/タイ北部チャンピオン/16歳) 19勝9敗2分
▼セミファイナル キックボクシング 49kg契約3分5R
山田純琴(y-park/22歳) 3勝1KO2敗
VS
渡辺愛望(実践空手道翔武会/16歳) 2勝3敗
▼第6試合 極真マッチ(極真ルール)中量級2分3R
有馬詩織(極真会館千葉県北支部/19歳) 秋季関東練成大会高校生女子の部準優勝
VS
福井 瞳(極真会館横浜東支部/23歳) 全日本女子空手道選手権大会65kg以下級準優勝
▼第5試合 極真マッチ(極真ルール)軽量級2分3R
根本幸衣(極真会館千葉県北支部/17歳) 秋季関東大会優勝
VS
立川愛美(極真会館埼玉県東支部/17歳) 全日本女子空手道選手権大会50kg以下級準優勝
▼極真空手演武
岡本早代(極真会館千葉県北支部) 世界女子空手道選手権大会型の部3位
阿由葉朝子(極真会館千葉県北支部) 全日本女子空手道選手権大会型の部4位
▼第4試合 キックボクシング 58kg契約2分3R
龍 子(菅原道場/20歳) 1勝1敗
VS
HARUMI(SOD女子格闘技道場) 1分
▼第3試合 キックボクシング 56kg契約2分3R
せ り(SOD女子格闘技道場/31歳) 2勝2敗
VS
永島 梢(極真会館千葉県北支部/18歳) 1勝
▼第2試合 キックボクシング フライ級2分3R
ユウコ(多摩FG/31歳) 1勝
VS
CHIZU(菅原道場/25歳)1敗
▼第1試合 キックボクシング 50kg契約2分3R
KAYA(坂本/26歳) デビュー戦
VS
茂木久美子(OGUNI/26歳) デビュー戦
<チケット料金>
SRS席10,000円 RS席8,000円 S席6,000円 A席4,000円
立見3,000円(指定席が完売時のみ販売)
<チケット販売所>
イープラス=http://eee.eplus.co.jp/battle/
神風杏子オフィシャルサイト=http://blog.eplus.co.jp/kamikaze/
天空事務局=0424-93-9821
■「天空」2006年の日程
5月28日(日)東京・新宿FACE
8月6日(日)東京・新宿FACE
11月12日(日)東京・新宿FACE
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