――アリスター選手は15歳でキックボクシング、18歳でサンボを始めたそうですが、最初はプロのキックボクサーを目指していたんですか?
アリスター 格闘技を始める前、6,7歳の頃はWWF(現WWE)が大好きで、アンドレ・ザ・ジャイアントやハルク・ホーガンが好きだったんだ。それで自分も彼らのようなプロレスラーになりたいなって思ってた(笑)。
だからキックを始めた当初はプロになりたいなんて思ってもなかったよ。 (格闘技を)好きでやっていたって感じかな。ただ練習を続けていくうちに、どんどん格闘技が好きになって、自分にも才能があるんじゃないかと思うようになった。それでキックボクサーとしてプロデビューして、総合格闘家に転向したんだ。ちなみにキックの戦績は9戦7勝2敗だよ。
――当時、憧れていたキックボクサーはいますか?
アリスター 今、ゴールデン・グローリーで指導をしているラモン・デッカーは好きだったね。憧れではないんだけど、好きなキックボクサーはタイロン・スポーン。セーム・シュルトの戦い方には影響も受けた。
――総合格闘家を目指すキッカケは何だったんですか?
アリスター 自分がまだ14,5歳の時、すでに兄のヴァレンタインがリングスに参戦していて、自分もよく一緒に来日してたんだ。日本で戦うヴァレンタインを見て、自分も闘ってみたいと思ったのがキッカケさ。
――初来日の試合ではほとんど寝技が出来なかったアリスター選手が、2戦目の滑川戦で腕十字を極めたことが凄く印象に残っています。
アリスター リングスのルールはパウンドが禁止されていて、グラウンドで動きが止まるとすぐにブレイクになるルールだったから、正直あまり寝技の練習をしていなかったんだ。
ただナメカワ戦の前からマルタイン・デ・ヨングと寝技の練習を始めて、まだ3ヶ月だったんだけど、その時にずっと腕十字を練習していたんだよね。きっとそのお陰でナメカワに腕十字を極めることが出来たんだと思う。
――兄のヴァレンタイン選手はギロチンチョークは得意でしたが、それ以外の寝技はあまり出来ませんでした。逆にアリスター選手は色んな寝技に対応出来ていますよね。同じ練習環境にいてなぜ差が生まれたんでしょうか?
アリスター ヴァレンタインも初めはテクニックを重視して、ギロチンや足関節、腕十字を練習していたんだけど、最終的にパワーに頼るような動きになってしまったんだ。僕との違いは関節技に対する考え方の違いだと思う。
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