▲左から、割澤、吉本、WINDY、山内、湟川
10月7日(土)東京・新宿FACEで開催される全日本キックボクシング連盟主催『CUB☆KICK'S
3days』の初日『AJ NIGHT 〜Tradition〜』に出場するAJジムのメンバーが公開練習を行った。
まず最初に、全日本スーパーウェルター級チャンピオン山内裕太郎、IKMF東洋ライト級チャンピオン吉本光志、全日本ウェルター級2位の湟川満正が三つ巴のスパーリングを披露。続いてIKMF東洋女子バンタム級チャンピオンのWINDY智美と全日本バンタム級2位の割澤誠がマススパーを行った。
AJジムの中島貴志チーフトレーナーは「全員がいい仕上がり、コンディションを作ったのでいい試合になると思います」と、選手たちが万全であることを明かした。
中島チーフトレーナーは続けて、「決して自分たちからゴリ押ししたのではなく、宮田さん(興行部長)から話を頂いた時はちょっと早いかなと正直思ったんですが、チャンスだと思ってやらせて頂くことにしました。AJジム8年の集大成だと思ってます。全員ではないですが、主力が揃って出るので期待してください」とここまでのAJジムの集大成的な大会になると位置づける。
第3試合に出場する割澤は、一昨年の夏に対戦して5Rドローとなった真後和彦(はまっこムエタイ)との決着戦に挑む。
「この前は向こうの興行(はまっこムエタイジム主催大会)だったけど、ドローで向こうのペースにさせられて悔しい思いをしました。今回は自分のジムの興行だし、5回戦の先鋒として若いファイターたちに負けない試合がしたい」と割澤。前回の対戦はその日一番の盛り上がりを見せただけに、今回も熱い試合となりそうだ。
第4試合で元・全日本フェザー級1位であり久しぶりに復活する遠藤慎介(峯心会)と対戦する湟川は4月以来の試合となる。ZERO-ONE
MAXの島根県大会に地元出身として特別出場した経験も。「この前の大輝戦から久々の試合になります。あの試合であんな負け方をして(3RKO負け)怪我もして、長いこと試合にも出られなくて。それからの一発目になるので、ここから始まりだと思ってやっていきます」(湟川)
湟川にとって悔いの残る大輝とのタイトルマッチ。「挑戦というより迎え撃ってやろうというのが、心のどこかにあったと思う」と反省し、「10・7からは全部チャレンジしていかないといけない」と気持ちも新たに大輝へのリベンジロードを歩むつもり。
第5試合で“韓流女優キックボクサー”大韓ムエタイ連盟女子バンタム級チャンピオンのイム・スージョンと対戦するWINDYは、ベルトを獲ってからは初のキックでの試合(その間に総合を2試合)となる。相手は美形であることが話題となっているが、「そういうのは得意なので、いつもと変らずいつもどおりに行きたい」とニヤリ。
「そういう人との試合の後は、いつもみんなに勝ったのに批判されるんです(笑)。やりすぎじゃないかとか、もっと早く倒してあげなくちゃとか。勝っても評価されない。今までは倒しに行くのを見せてあげたかったけど、今回は1Rで終わらせます。倒すのを見せると批判を浴びるので(笑)」これまでビジュアル系の相手には、猫がねずみをいたぶるようにしてきたWINDYだが、今回はスッキリ相手を眠らせると宣言だ。
「普通は、バンタム級で韓国の選手に決まったよ、とか言われるじゃないですか。でも、私の場合はいつも“今回も可愛いよ”って言われる(笑)。もう慣れましたけど。今回もそう言われました。そっちの期待の方が大きいので、ムキにならずに顔だけを殴らないように、ちゃんと料理しようと思っています」とWINDYは女の意地に賭けて負けないと言う。
セミファイナルの第6試合で全日本ライト級6位の島野智広(建武館)と対戦する吉本は、パンクラスで総合の試合を経験(ドロー)したのは記憶に新しい。「順番はセミファイナルでメインじゃないですけど、興行の面白さはセミで決まる。10月の三連戦の中で一番いい試合をして盛り上げて、AJここにありを発信したい。力も抜けてるし、いい試合をするので見てください」とアピールだ。
総合を経験したことで「闘いの心が前よりも超デカくなった」と吉本。「総合にチャンレンジする時も言ったけど、ルールは違えど闘いというカテゴリーは一緒。技術よりも心のデカさが成長した。一昨年の小林聡戦からプレッシャーに負けてた部分が今まであったけど、パンクラスに出たことで次のキックの試合に出て昔の気持ちを取り戻せるようにしたい。強い選手に食ってかかってやるという野心が沸いてきた。止めることを知らずに行きます」と、力強くコメントする。
メインに登場するのは7月の『M-1』でクンタップとノンストップの打ち合いをフルラウンド展開し、殊勲の判定勝利を収めた山内。元NKBウェルター級チャンピオンで『K-1
WORLD MAX』にも出場、『R.I.S.E.』では昨年のDoAトーナメントにてTATSUJIに続く準優勝、ワンマッチでは新田明臣にも勝利している白虎(和術慧舟會RANGER品川)を迎え撃つ。
「今回は三連戦の初日、AJナイトで光栄にもメインでやらせてもらえるということで、3日間の中で一番いい興行にしたい。全員、自分が一番いい試合をしようと思っているだろうけど、自分がメインなので他の人に負けないように、全員がライバルなので気合い入れて頑張りたい」と山内は意気込む。
「白虎選手の試合はR.I.S.E.での新田戦とMAXでの濱崎戦を見ました。ヒジなしルールだったけど、パンチの当て勘がある。フォームはキレイじゃないけど当たる。プラスして気持ちも強い。勢いがありますね」と相手を分析する山内は、「外敵ですね。バッチリ燃えてます! おそらく今年最後の試合だろうから、バンッと倒して気持ちいい興行になりますよ。強い選手とやらせてもらえるってことで、ドキドキワクワクしているし、思い切り自分を全部出せるようにしたい」と、初参戦の外敵を迎えて高いモチベーションのようだ。
その先には、もちろん『K-1 WORLD MAX』の舞台も見つめている。「MAXのお客さんに、全日本の現役チャンピオンが中量級に出たらどんなもんなのか見てもらいたい。自分でも試してみたいし。テレビに出てるから強いのではなく、強いヤツがどんどん出て有名になるのが理想ですね」と野望を燃やす。先にMAX参戦を決めてKO勝ちしたサトルヴァシコバには、「試合を見て“チクショー”と思った。それは本人にも言いましたよ(笑)」とのことで、負けてたまるかと白虎戦でアピールするつもりだ。
最後に、各選手が“10・7はここを見て欲しい”という観戦ポイントを語った。
割澤「僕が35歳で向こうが37歳。でもベテランらしからぬ、熱くて激しい試合をします。と言っても下手な試合じゃなく、盛り上がる試合をやる。そして、その日にお酒が飲めればいいかな(笑)」
湟川「ガンガン行くのはいつも通り。ガンガン行って、蹴りで相手の腕を折れればいいかなと思う」
WINDY「男子の中で女子の試合がひとつだから、ある意味とても目立つと思う。一番目立てるかもしれないので、そこを狙います。自分が一番目立って、女子であることも武器にして頑張ります」
吉本「心も体もでっかくなった俺を見ろ! トイレに行くな!」※吉本の試合は休憩明けなので
山内「細かいテクニックを見せたい。分かりにくいと思うけど。あと、白虎選手は気持ちが強いけれど、さりげなく俺も強いよ。そこを“ちょっと”見てもらいたい(笑)」
また、中島チーフトレーナーはそれぞれの選手について次のようにコメントしている。
「割澤は僕の中では今回出ないといけない選手ですね。8年の集大成という中で、割澤が当時のバンタム級チャンピオン安川とのタイトルマッチまで行く過程を見てきた選手が今回並んでいますから。最近は元気がないんですけど、後輩を喰うような試合をして欲しい。
湟川は4月のタイトルマッチに負けて失うものが大きかったけど、ここから這い上がるのが湟川のドラマ。技術だけじゃなく、気持ちをリング上で見せてもらいたい。
WINDYは正直言ってまだスマックガールの試合の疲れが抜けてないけど、男女を問わず格闘技界で場所も相手も選ばずやっているのはWINDYだけ。そういう“男らしい”闘いを見せて欲しい。もっとやれる選手ですよ。これだけやれる選手は他にいない。
吉本は自分でも言ったとおり小林戦以来、元気がなかった感じがしていた。でも、西山誠人や増田博正などのビッグネームは倒してきている。出し切っていないのに倒せるのは、凄いポテンシャルがあるんです。精神的なリミッターを外せれば、もっと凄い吉本を見せられるはず。パンクラスを経験して、どういう動きになっているのか自分も楽しみ。
山内はAJジムだけでなく全日本キックのエース。ヌンサヤーム先生から細かいテクニックをマンツーマンで仕込まれている。勝つだけだともう評価されない、キツイ立場になっていると思うんですけど、インパクトを残してもらいたい。中量級が世間では熱いですが、彼はその中心選手になれると思います」
全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2006“CUB☆KICK'S 3days” 1st
「AJ NIGHT 〜Tradition〜」
2006年10月7日(土)東京・新宿FACE
開場17:00 本戦開始18:00
※オープニングファイト17:30〜
<決定対戦カード>
▼メインイベント 70kg契約 3分5R
山内裕太郎(AJ/全日本スーパー・ウェルター級王者)
VS
白虎(和術慧舟會RANGER品川/元NKBウェルター級王者)
▼セミファイナル 63kg契約 サドンデスマッチ 3分3R
吉本光志(AJ/IKMF東洋ライト級王者)
VS
島野智広(建武館/全日本ライト級6位)
▼第5試合 日本VS韓国 女子54kg契約 サドンデスマッチ 3分3R
WINDY智美(AJジム/IKMF東洋女子バンタム級王者)
VS
イム・スージョン(韓国/大韓ムエタイ連盟バンタム級王者)
▼第4試合 全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
湟川満正(AJジム/全日本ウェルター級2位)
VS
遠藤慎介(峯心会/元全日本フェザー級1位)
▼第3試合 全日本バンタム級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
割澤 誠(AJジム/全日本バンタム級2位)
VS
真後和彦(はまっこムエタイジム/全日本バンタム級3位)
▼第2試合 ライト級 3分3R
安川文健(AJ)
VS
鈴木真治(藤原)
▼第1試合 フェザー級 3分3R
倉田光敏(AJ)
VS
宮本直幸(勇心館)
▼オープニングファイト ライト級 3分3R
丹藤義則(AJ)
VS
ソルデティグレ・ヨースケ(UWFスネークピットジャパン)
<来場者プレゼント>
先着300名にダイエットサポート食品「バランスミール エンジョイ・ダイエット」(株式会社 健康体力研究所)がプレゼントされる。
<当日チケット料金>
RS席7,500円 S席5,500円 スタンディング3,500円
※当日はドリンク代が別途500円必要。
<チケット発売所>
チケットぴあ TEL.0570-02-9999
後楽園ホール TEL.03-5800-9999
全日本キック予約 TEL.03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
<会場へのアクセス>
http://www.shinjuku-face.com/map.html
<お問い合わせ>
全日本キックボクシング連盟 TEL.03-3365-1171
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