10月13日(土)14日(日)の2日間にわたり、東京・千駄ヶ谷の東京体育館で開催される4年に1度のカラテオリンピック、NPO法人全世界空手道連盟新極真会主催『第9回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』。
いよいよ開催が今週末に迫り、海外各国の代表選手も徐々に来日を始めた。
その先陣を切るかのように現れたのが優勝候補の1人である“リトアニアの魔人”ドナタス・イムブラスである。第3回ワールドカップでは重量級に出場し鈴木国博をダウン寸前まで追いつめた。決勝の塚越孝行戦では激闘を演じ、試割り判定(試し割りで割った板の枚数で勝敗を決める判定法)で板1枚差で優勝を逃したものの、その強さを日本に強く印象づけた。
196cmの巨体を活かした怒濤のラッシュで対戦相手を追いつめるが、スピードある突きと上段廻し蹴りや飛び膝蹴りなどの大技を得意とする技巧派でもある。その威力はストッピングが一般の選手の強打ほどの圧力があり、突きが当たるとクリーンヒットしなくても「体に触れた瞬間全身に電気が走る」ような衝撃があるという。
今回のトーナメントではCブロックにエントリーされる。後半の日本人との対決も楽しみではあるが、大会初日2回戦でのフレデリック・オルソン(スウェーデン)戦も要注目だ。205cmのフレデリックはまだ空手のキャリアは浅いが巨体から繰り出す下突きでKOの山を築き、ヨーロッパでもっとも成長著しい新人選手だ。ドナタスがフレデリックに負けるとは考えにくいが、この超重対決は要チェックだろう。
日本人との対決は4回戦で当たるであろう久野浄英との対戦が最大のヤマになるだろう。ドナタスと真っ向から打ち合える日本人は今のところ塚越とこの久野だけだ。久野は世界大会のすべてをこのドナタス戦にしぼり、臨戦態勢を整えてきた。ミット相手を高い台の上に乗せた打ち込みや、支部内の長身選手を集めてドナタスの攻撃パターンを繰り返すスパーリングなど対ドナタス戦の稽古にしぼっているという。もし久野が突破されることになればドナタスが一気に決勝まで上ってくる可能性が高い。
ドナタスは今、千葉県の日本エアロビクスセンターで最後の調整を行いながら決戦の日を待ち続けている。「2年前(ワールドカップ)から空手も人生も経験を積んだ。以前とは違う組手を見せられるだろう」
ワールドカップ後は軍隊に入りスペシャルチームで訓練を行っていた時期もあった。「強さを求める一環で軍隊に入ったが、そこでわかったのは自分は空手がやりたいこと、空手で強くなりたいことだった」
現在は空手の指導員として朝から晩まで空手漬けの生活を送っているという。「自分の稽古以外では6歳から15歳までの生徒に指導している。子供に指導して改めて自分の空手を見つめ直すことができ、より良い空手家にならなければならないという気持ちになれた。子供は好きだし、空手だけの生活なので充実した環境で世界大会に備えることができた。世界大会用のスペシャルテクニックも用意した」
前大会時は試合前から血気にはやるような態度が見られたが、今のドナタスは静かに決戦の時を待っているという。「今は誰と闘いという気持ちはない。自分の経験と成果を発揮して一歩ずつ着実に勝って頂点を目指したい」
進化した魔人は世界大会でどのような試合を見せるのだろうか?
▼男子トーナメント
http://www.shinkyokushinkai.co.jp/dl/9thdraw.pdf
▼女子トーナメント
http://www.shinkyokushinkai.co.jp/dl/9thdraw2.pdf
NPO法人全世界空手道連盟 新極真会
「第9回オープントーナメント全世界空手道選手権大会」
2007年10月13(土)、14(日)東京体育館
13日=開場9:00 開会式10:00
14日=開場10:00 開会式11:40
<会場へのアクセス>
JR総武線「千駄ヶ谷」駅下車徒歩1分、都営地下鉄大江戸線「国立競技場」駅下車A4出口
<チケット料金>
初日(13日)
全席自由 前売り4,000円 当日6,000円
決勝日(14日)
SRS席指定20,000円 SS席指定15,000円
S席指定10,000円 二階A席5,000円
三階B席4,000円
※SRS、SSの前売り券は完売。
※当日券は各席2,000円増し。
<チケット販売所>
イープラス=http://eplus.jp
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チケットぴあ=0570-02-9999、0570-02-9966(Pコード:809-268)
CNプレイガイド=0570-08-9999
ローソンチケットガイド=0570-084-003(Lコード:33762)
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