12月1日(土)東京・ディファ有明で開催されるGCM主催『CAGE FORCE 05』の公開計量が、前日11月30日(金)13:00より都内GCM事務所にて行われた。今年2月よりスタートしたケージフォース初代王者決定トーナメントもいよいよ大詰め。明日ライト級・ウェルター級のチャンピオンが決まることになる。
ライト級決勝に勝ち上がったのは大会前から優勝候補にも挙げられていた朴光哲(KILLER
BEE)とアルトゥール・ウマハノフ(ロシア)。計量では100gオーバーとなり全裸になってリミットをクリアした朴は「まさかのパンツ脱ぎになってしまいました」と苦笑いを浮かべながらも、「体調はいいっすよ。試合直前までスイッチは入れないように。試合まで気持ちを抑えておきたい。集中力が続く方じゃないから、(早くスイッチ入れると)から回りする。いつも試合の5分前くらいにスイッチを入れてるんですよ。まあ明日はチャンピオンになってます」と自信をのぞかせる。
ウマハノフの印象については「人の良さそうなやつだな」と朴。コマンドサンボや軍隊術をベースとしたファイトスタイルを持つウマハノフだけに、対策を立てるのは難しいが「もともと自分は相手に合わせて練習するタイプじゃないから問題ないです」と意識していないようだ。またトーナメント中にウマハノフがHERO’Sに参戦しKO負けしたことについて「お仕置きしないといけない」と発言したこともある朴。この日は「特に心境の変化はないっすね。いい試合をしたいと思うし、思いっきりやりたい」と語るにとどまっている。
対するウマハノフは「体調は問題ない。(鹿又戦からのインターバルは短いが)怪我も何もない」と表情一つ変えずにコメント。対戦相手やトーナメント決勝についての質問を受けても「何も言うことはない。すべては明日の試合を見れば分かる」と、ロシア軍人らしい秘密主義を貫いた。
優勝候補が勝ち上がったライト級とは対照的に、ダークホースの二人が勝ち上がったのがウェルター級。
吉田善行(東京イエローマンズ)は、1回戦でパンクラス暫定王者の井上克也に、準決勝で元修斗世界王者の菊地昭(KILLER
BEE)にKO勝ちするというアップセットを起こして決勝に駒を進めた。対するダン・ハーディ(イギリス)も1回戦で当時パンクラス王者だった石毛大蔵に大差の判定勝ち、準決勝では門馬秀貴をパウンドでTKOするなど、破壊力抜群の打撃を武器に日本人トップファイターを立て続けに撃破しての決勝進出となった。
ハーディとの対戦を前に吉田は「いい準備ができたんで、最高の試合ができると思います。体調も減量もばっちりです」とコメント。「ハーディはジャブが上手くて当て勘がある。(計量で顔を合わせましたが?)まあ見ても何も感じないです。どういう状況になっても大丈夫なように練習している。全体的にレベルアップしていると思います。ハーディは下になっても色々仕掛けてきますけど、(僕相手に)下になるとやばいんじゃないですか。打撃で引かないで上を取ろうかなと思ってます。対策はばっちりです」と力強く答えた。
この試合に勝てば自信初となる総合のタイトル獲得となるが「僕の中でトーナメントは菊地戦で終わっている。タイトルを賭けてハーディと闘うという気持ち」と吉田。「日本人が負けているんで、自分が日本人として負けられないという気持ちは多少あるけど、あくまで自分のために闘います」と平常心を見せた。
毎回ド派手なモヒカンヘアで来日するハーディは、この日も立派なモヒカンで登場。その髪型に負けず劣らず「体調はすごくいい。もう準備万端って感じだね。今すぐにでも試合したいくらいさ!」「吉田は俺と殴り合いをする気かもしれないが、俺のパンチをもらったらすぐに金網に押し込んでくるだろうな」「しっかり準備しておかないと、最後まで立っていられないぜ!」と威勢のいい発言を連発する。
そんな強気のハーディだが、前回の門馬戦に引き続き、アメリカでの長期合宿でサブミッションとレスリングを強化。吉田戦に向けてサウスポー選手とスパーリングを重ねるなど、吉田対策には死角なし。金網でのファイトに関しても「確かに吉田は俺が今まで闘ってきた選手に比べると金網の使い方が上手いけど、俺は毎日金網の中で練習している。決して吉田に遅れをとっているとは思っていないね」と話している。明日、新たに生まれる金網の王者は誰だ!? 計量結果・各選手コメントの詳細は以下の通り。
漆谷康宏
「金網の試合は2回目なんですが、前回は金網に触れることがなかったんで、今回が初めてみたいなものですね。緊張してます。ヒジありもキックでは経験してますけど、怖いですね(苦笑)。対戦相手については一週間前にDVDをもらって試合を見ました。タックルも早いし、勢いもあると思います。ただやられている映像しかなくて、よく分からないですね…秒殺狙いますよ(笑)! 最近はヒジの練習もしているんで試合で出したいですし、寝技もチャンスあったらやりたい。ちょっと試したい気持ちがあるんですよね。出来れば秒殺が楽でいいんですが(笑)」
ジェシー・タイタノ
「実は2週間前にグアムで総合の試合をやってきた。でもダメージもないし、コンディションはいいよ。対戦相手の試合は見たことないから、よく分からないね。今回が初来日、日本のファンには自分のすべてを見て欲しいね」
廣田瑞人
「金網は燃えますね。ヒジはやってみないと分からないですけど、寝技になったら使ってみたいです。準備はしてきたんで。相手は何も情報がなくて、計量で見て『同じくらいの体重なんだな』くらいしか分かりません。ただ今は連敗中で後がないんで、ガツンと決めます!」
シン・ドゥギ
「今回が初来日です。これまでの戦績はアマチュアで3戦3勝(2KO)で、明日がプロデビュー戦になります。得意技はスタンドの打撃とパウンドですね。相手の廣田選手はとても強そうに見えますけど、一生懸命頑張ります」
大沢ケンジ
「いつも闘っている修斗では、今年いい成績を残していないんで、しっかりした試合をして大沢ケンジ健在をアピールしたいですね。連敗が続いて、ファンの人にも『大沢はもう終わった』と思われているかもしれないんで、そうじゃねえぞってところを見せます。金網でヒジありですけど、やれることは全部使って、相手を壊したい。相手のビデオを見たのが二日前で、ずっとオーソドックスだと思ってたら、サウスポーでした(笑)。まあそれは関係ないです。なるべく多く殴って終わらせます」
パンティー山内
「ここまでの戦績は1勝2敗。デビュー戦は上手いこと勝ったんですけど、そこからは連敗してしまって…またこれから勝っていきます(笑)。金網も初でヒジも初。ちょっとヒジが怖いですね。やってみないと分からないですけど。大沢選手は僕よりも格上ですし、大沢選手は山田武士トレーナーに打撃を教わっていて、僕は吉鷹さんに打撃を教わっている。そういう部分でも対決になりますよね。僕がボロボロにされてチーム吉鷹の名を汚さないように頑張ります(苦笑)」
水垣偉弥
「金網を一度経験してみて、思ったよりもヒジが使えなかったんで、今回はたくさんヒジを練習してきました。なんで明日はヒジを試したいと思います。対戦相手は修斗で何度か試合を見てます。そつなく何でもできる選手ですし、修斗に弱い選手はいないんで、気を引き締めていかないといけないですね。僕がKOされた大沢選手が同じ大会に出ますけど、大沢選手よりも目立つ試合をしたいです。明日は気持ちよく勝って一年を締め括って、いい新年を迎えたいです」
小塚誠司
「試合はいつあるか分からないんで、いつでも準備はしてます。僕は強い相手と試合をやりたくて、色んな階級で試合をしてきました。そこで自分の強さを試そうと。オファーがあれば断らずに強くなるがコンセプトです。でもこれからは僕も勝ちに行きます。金網やヒジ打ちは関係ないし、意識もしてません。自分がやってきたことを出すだけです」
ISE
「体調はばっちりです。すげえ体調もいい。今年最高のコンディションですよ。対戦相手の飯田選手は怪我から復活して這い上がってきた選手だから、そこには俺もリスペクトしてます。(飯田選手は『正面衝突みたいな試合になる』と言っていますが)そうなんっすか? それは良かった。俺も花火みたいな試合をしたいと思ってたし、向こうが来てくれるんだったらいいんじゃないですかね」
飯田崇人
「ISE選手は見た目もいかついし、『飯田やれ!』って雰囲気を周りからヒシヒシと感じます(笑)。ISE選手と試合した西野さんや池田さんとはつながりがあるし、二人がやられているのはモチベーションになりますね。僕とISE選手の試合だったら正面衝突みたいな試合になるでしょう。寝技でジクジクやると周りの目も冷たいだろうし(笑)、僕もそんな試合をする気はないです」
内藤征弥
「計量も終わってやる気満々です。佐藤選手は柔道をやっていて腰が強い選手だと思います。ただ初めて84kgまで減量して試合をするんで、負けるわけにはいかないし、やっつけます。これからはこの階級でやっていきます。この階級になると強い選手もたくさん出てくるだろうし、そういう部分でも負けられないですね」
佐藤豪則
「金網は2回目ですが、そこまで意識せずいつも通りにやります。内藤選手はキャリアも上ですし、思い切って行こうかなと。減量がきつそうに見えましたけど、僕は普段からもっと重い人と練習しているんで、そこは気になりません。面白い試合をして勝ちます」
GCM
「CAGE FORCE 05」
2007年12月1日(土)東京・ディファ有明
開場15:30 開始17:00(予定)
<全対戦カード>
▼メインイベント CAGE FORCEライト級王座決定トーナメント決勝戦 5分3R
朴 光哲(日本/KILLER BEE)70.3kg
VS
アルトゥール・ウマハノフ(ロシア/SKアブソリュートロシア)69.9kg
▼セミファイナル CAGE FORCEウェルター級王座決定トーナメント決勝戦 5分3R
吉田善行(日本/東京イエローマンズ)76.9kg
VS
ダン・ハーディー(イギリス/ラフハウス・ジム)76.9kg
▼第6試合 57Kg契約5分3R
漆谷康宏(和術慧舟會RJW)56.9kg
VS
ジェシー・タイタノ(米国/Ground-Fu:Spike22Purebred)56.4kg
▼第5試合 ライト級5分3R
廣田瑞人(GUTSMAN修斗道場)70.2kg
VS
シン・ドゥギ(韓国/CMA KOREA)70.0kg
▼第4試合 バンタム級5分2R
大沢ケンジ(和術慧舟會A-3)61.1kg
VS
パンチィー山内(総合格闘技コブラ会)61.4→61.2kg
▼第3試合 5分2R
水垣偉弥(シューティングジム八景)61.1kg
VS
小塚誠司(格闘サークルOZ)60.2kg
▼第2試合 ライト級5分2R
ISE(日本/PUREBRED大宮)70.0kg
VS
飯田崇人(日本/和術慧舟會A-3)70.3kg
▼第1試合 ミドル級5分2R
内藤征弥(和術慧舟會A-3)83.8kg
VS
佐藤豪則(チーム・桜畑)82.6kg
▼プレリミナリー・ファイト第3試合 フェザー級 5分2R ※ヒジ無し
荒川裕志(KILLER BEE)65.1kg
VS
川原誠也(P’sLAB横浜)64.8kg
▼プレリミナリー・ファイト第2試合 ライト級 5分2R ※ヒジ無し
太田純一(GOKITA GYM)70.3kg
VS
滝田浩史(シューティングジム八景)69.7kg
▼プレリミナリー・ファイト第1試合 バンタム級5分2R ※ヒジ無し
遠藤大翼(和術慧舟會駿河道場)60.8kg
VS
桑原宏幸(TWIST)※当日計量
<チケット料金>
SRS席16,000円 RS席10,000円
S席8,000円 A席5,000円
※当日券は当日15:00より会場当日券売り場にて販売。各席500円増し。
<お問い合わせ>
GCMコミュニケーション=03−3538−5801
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