9月19日(金)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『SWORD FIGHT
2008』にて、約2年ぶりに復活する「日本VSタイ5対5マッチ」。その対戦カード発表記者会見が、8月25日(月)都内ホテルにて行われた。
会見では対戦カードが発表された後、全日本キックボクシング連盟・金田敏男代表が挨拶。「打倒ムエタイは全日本キックの一貫であり、キックの興行が数多い中、一般のファンにインパクトがある、刺激の強いマッチメークは何か。それを考えた時にこの5対5マッチを実現することになりました」と今回の5対5マッチについて説明。
続いてマイクを握った全日本キックボクシング連盟・小林聡GMも「ムエタイとやることは熱い戦いになるし、選手のモチベーションも上がって“浪漫”がある。マスコミの皆さん、今夜は震えて眠れ!」と熱弁。この二人の言葉を受けて、対抗戦出場5選手が挨拶。以下のように意気込みを語る。
「タイ人との5対5マッチということで、初めてタイ人と戦うわけですが、今はそれ以上に自分のキャリアの中でどれだけ自分のスタイルを破壊できるか。それがタイ人との初対決以上に楽しみです。
今まで我慢勝負みたいな試合で勝ってきたんですけど、これからはそういうMなファイトじゃなくて、相手を潰して勝つ。Sなファイトで勝ちたいと思います」(吉本)
「前回、サムゴー選手と試合をしてすごく楽しかった。ただ、判定になってああいう試合になったら見ている人も分かりづらいし、今回は楽しみながら勝ちたい。対戦相手のサムランチャイ選手はリアム(=相手の体重移動を操り攻撃を入れる)が得意技だそうですが、それがどういうものか見てみたいですね。
きっと最初からガッーと行かなきゃ勝てないだろうし、そうやったからと言って勝てる相手でもないと思います。でも素晴らしい選手と戦えるわけだから、相手のそういう技術を見ながら戦えたらいいなと思います」(優弥)
「相手はフライ級の現役ランカーで、僕と比較すると、戦歴、経験、技術、全部が違うと思います。それを補うものは今までやってきた技術の習得、それを100%にまで持っていって、あとは気持ちで勝負する。熱いファイトはもちろん、気持ちを見せるファイトをしたいです」(藤原)
「自分はタイ人に連敗中なんですけど、コンディションはすごくいいので、前の試合の反省を踏まえてしっかりやりたいと思います」(真弘)
「このタイミングで5対5マッチが組まれた理由を色々とを考えました。70kgではK-1が盛り上がっていて、K-1では60kgも始まる。そして全日本キックの選手たちがタイ人相手に成績が悪い状況。この5対5マッチは全日本のチャンピオンたちに対する『お前ら、大丈夫か?』という問いかけだと思うんです。
勝てるかどうか分からない相手と試合をやって底力を見せられるかどうか。見ている方も燃えると思います。その中で僕が一番最後に試合をする。キックボクシングは大丈夫、全日本キックは大丈夫、俺たちは大丈夫だという試合をしたいと思います」(石川)
メインイベントで元ラジャダムナンスタジアム王者であり、現在はヨーロッパでも活躍するペットエークを迎え撃つ石川は「最初、もっと日本でも名前が知られていて、タイでもトップ選手のオファーがあったんですが『正直、今の俺で…』と思いました。
今、僕が29歳。小林GMは29歳でタイのチャンピオンをKOしていて、僕自身も自分がいい感じだと実感しています。それでビビッちゃ駄目だと思うんですが、やっぱりビビる部分もあって」と試合が決まるまでの複雑な心境を告白。
その上で「それで最近、交流がある青木(真也)君に相談したら、『俺は(トップ選手との試合が)見たいですよ』と言ってくれて。青木君のように総合格闘家は世界のトップと渡り歩いているのに、キックでは『バリバリのタイの選手はちょっと…』となってしまう。それだから駄目なんだろうと。
そこで僕も投げやりじゃなく、開き直ることが出来て、俺も今、なかなか強いだろうと思うし、相手は誰でもいいよって感じになりました。勝つか負けるか分からない試合だからこそ燃えるし、勝ちます!」と、この試合への決意を熱く語った。
また石川の「この5対5マッチは全日本のチャンピオンたちに対する『お前ら、大丈夫か?』という問いかけだと思う」という発言の他の選手たちは、このように4者4様の言葉を残している。
「自分はタイ人に連敗しているんで、しっかり勝って『大丈夫です』ということを証明したいと思います」(真弘)
「本当はここで絶対に勝つと言いたいのですが、現役ランカーと戦うのは初で、自分も恐怖心があります。それをどれだけ克服できるのか、自分への問いかけで必死です。でもそれは練習で補うもので、あとは試合で見てくださいとしか言えません」(藤原)
「これで全敗したら、全日本もやばいですよね…でもみんなで勝とうと言って、勝てるわけじゃないし、僕はまだ自分と全日本のことを考えるほどじゃない。これがメインだったら、もっとプレッシャーもあるし、色々と考えると思うんですけど、僕は自分が勝つ、自分が満足できるように戦います」(優弥)
「VSムエタイで試されるという見方もあるし、キックの団体の中で全日本キックがどうなのかと試されている、K-1が盛り上がっている中で全日本キックがどうなのかを試す目線も感じます。それに対して言葉じゃなくて、試合で見せないといけないと思うし、自分はこの重荷を背負って結果を出したいと思います。楽しみにしておいて下さい」(吉本)
また今回の5対5マッチについて「タイ人はワンマッチに比べ、5対5マッチになると、それ以上の力を発揮します。全日本キックは打倒ムエタイがコンセプトであり、藤原敏男が歩いた道、それを受け継いだ小林GMの道があります。
そして今の選手たち個々が、キックの中で強い精神をやってもらう。そういうマッチメークです。K-1も素晴らしいものですが、(5対5マッチは)これに勝るものはないという集大成です。選手たちには勝ちを意識して欲しいと思います」と、主催者としての期待を語った金田代表。
小林GMも「自分が5対5マッチに出た時には一番いい試合をしようと思ったし、盛り上がりも違う。総力戦で潰し合いのような熱い中でファイトが出来る。自分だけじゃないテーマもあるし、(試合に)外れはないと思う。勝敗予想? それは分からないけど、希望は全勝。非常に“浪漫”があると思います」とこの大会への期待を口にしている。
現役ランカーを含むムエタイ5選手に挑む全日本キックの精鋭5選手たち。小林GMの言う“浪漫”を見せられるか?
ALL JAPAN KICKBOXING 2008
「SWORD FIGHT 2008〜日本VSタイ5対5マッチ〜」
2008年9月19日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:30
※本戦開始前にオープニングファイト予定
<全対戦カード>
▼第8試合 日本VSタイ大将戦 59kg契約 3分5R
石川直生(青春塾/全日本スーパーフェザー級王者)
VS
ペッエーク・ソー.スワンパクティー(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者)
▼第7試合 日本VSタイ副将戦 58kg契約 3分5R
山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者)
VS
コムパヤック・ウィラサクレック(タイ/M-1スーパーバンタム級王者)
▼第6試合 日本VSタイ中堅戦 55kg契約 3分5R
藤原あらし(S.V.G./全日本バンタム級王者)
VS
チャートピチット・トー.ポンチャイ(タイ/ラジャダムナンスタジアム認定フライ級8位)
▼第5試合 日本VSタイ次鋒戦 68kg契約 3分5R
山本優弥(青春塾/全日本ウェルター級王者)
VS
サムランチャイ・96ピーナン(タイ/元タイ国プロムエタイ協会ライト級王者)
▼第4試合 日本VSタイ先鋒戦 63kg契約 3分5R
吉本光志(AJ/IKMF東洋ライト級王者)
VS
カノンスック・ウィラサクレック(タイ/M-1フェザー級王者)
▼第3試合 全日本フェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
正巳(勇心館/同級8位)
VS
ソルデティグレ・ヨースケ(UWFスネークピットジャパン)
▼第2試合 58kg契約 サドンデスマッチ 3分3R
岩切博文(月心会/全日本フェザー級6位)
VS
白鳥 剣(新東金/MA日本キックボクシング連盟)
▼第1試合 フェザー級 3分3R
石井振一郎(チャモアペット)
VS
小山泰明(建部館/2007年度全日本学生キックフェザー級王者)
<チケット料金>
SRS席12,000円 RS席8,000円
S席6,000円 A席4,000円
※SRS席は全日本キックのみで販売、当日券は各席500円増し。
<チケット販売所>
チケットぴあ
イープラス
後楽園ホール
全日本キック
<お問い合わせ>
全日本キック=TEL:03−3365−1171
●2008年度スケジュール
9月19日(金)後楽園ホール
10月17日(金)後楽園ホール
11月8日(土)後楽園ホール
12月5日(金)後楽園ホール ※藤原まつり2008
※ほか特別大会、新宿FACE大会が追加予定
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