1月23日(金)東京・門前仲町にある和術慧舟会RJWにて、ライト級キング・オブ・パンクラシスト井上克也(和術慧舟会RJW)とフェザー級1位・滝田J太郎(和術慧舟会東京本部)の公開練習が行われた。
両選手は2月1日(日)東京・ディファ有明で開催されるパンクラス『PANCRASE
2009 CHANGING TOUR』に出場、井上は同級5位・花澤大介13(総合格闘技道場コブラ会)を相手に初防衛戦を行い、滝田はジャミール“ザ・サージェント”マスー(フリースタイル・アカデミー)と対戦する。
最初に井上がボクシンググローブを着用して打撃オンリーの2分のスパーリングを公開、ミドルキック&ハイキックを繰り出し、タックルに来る相手にはヒザ蹴りを合わせる。タックルをしっかり切った後は仰向けになった相手へパウンドと、寝技を得意とする花澤の対策を披露した。
次に滝田は井上とは全く対照的にグラウンドのスパーリングを2分行った。上下を激しく入れ替え、流れるように腕十字、オモプラッタ、三角絞め、バックを取らしてのサクラバロックからの投げ→アームロックを極めていき、記者たちを唸らせた。
まず、今回初防衛戦を行う井上が囲み取材に応えた。「負けたらベルトがなくなるので気を引き締めていこうと思います。年始年末は練習しながら暴飲暴食してましたね(笑)」と言う井上。昨年の王座獲得後には「50回くらい防衛したい」と大目標を掲げていたが、年が明けてもその気持ちは変わらず「最低でも二桁はいきたい」と防衛戦に意欲的。
「防衛戦を組んでもらえるなら、怪我とかがなければじゃんじゃんやりたい。毎回防衛戦の方がいいくらい。毎回減量するのが面倒くさいし、何もないのに減量するのは嫌なんです」と、これから全試合が防衛戦になってもいいとまで言う。
元々レスリング出身の井上だが、最近の試合では圧倒的に打撃が目立つ。「練習は打撃と寝技が半々です。打撃は前よりはマシになったけどまだ全然で。レスリング? 特に練習してません(笑)。貯金でやりますから大丈夫です」と打撃に傾倒しているわけではないが、今回の試合に関しては「花澤選手だと寝技の方が強い感じがするので、出来ればスタンドで闘いたいと思っている」と、相手の得意分野に合わせて闘い方を変えられるオールマイティーぶりを発揮。
公開練習で見せたタックルへのヒザ蹴りはやはりVS花澤用で、「タックルを切れるか切れないかで試合展開が変わってきますから。しっかり切って打撃を当てて弱ってきたら倒して…そういうのが一番いい流れなんじゃないですか。タックルへのヒザはミットでタイミングを合わせたり、シャドーで反復したりしてます。カウンターがとれるほど器用じゃないので、1回止めてからヒザ、みたいな感じなんですけど(笑)。パンクラスはそれが大丈夫なルールなので」と、ルールを最大限に活用した技術にも自信がありそう。
井上といえば、1・4『戦極』で五味隆典に一本勝ちした北岡悟にパンクラスで2勝1分と負けなしの戦績を誇る。北岡の活躍はどのように映るのだろうか。
「彼が目立つことによって、他力本願ですが自分もおいしい感じになるんじゃないかな。五味選手に勝ってることは勝ってるのでそこは凄いと思います」と控えめに言いながらも、「防衛していけば時期に(大舞台に上がる)チャンスもくると思う。負けないように頑張るだけです。それに防衛していたら向こう(北岡)から挑戦してくると思う。向こうがパンクラスの所属で、僕が同じ階級のチャンピオンだからいずれ向こうからくるだろうと思っていますよ」と、北岡の方から挑戦してくるのを待つという。
「そのためにも次は防衛しないと。負けると辛い、何も言えなくなってしまう。とりあえず勝ち続けないと。パンクラスさんにはけっこう出させてもらっているので、“戦極のチャンピオンにも負けないパンクラスのチャンピオン”という感じになればと思っています」
もちろん、大舞台にもう一度上がることも目指している。「呼んでもらえれば…タイミングですね。大舞台には強い人がいっぱいいるので、やるなら強い人とやりたいというのはある。花澤選手に勝ったら、しばらくやる相手がいなくなるからどうなのかな…というのはあります」と意欲を見せるが、「強くないとチャンピオンじゃないと思う。防衛していってまた他の大会に出るチャンスがあれば、その時は負けないようなチャンピオンになりたい。前にDREAMで負けちゃったので(笑)」と、チャンピオンとしての自覚が芽生えているようだった。
続いて行われた滝田の囲みでは、「毎年1〜2試合しかやってないから、これが最後になるかもしれないので頑張ります」という井上とは全く違う第一声で記者たちを笑わせると、「これで勝って次のチャンピオンシップに繋げる試合にしたいです……と書いておいて下さい」と言い直した。
対戦相手のマスーについては、マヌーフと言い間違えるも「まだ若いし、俺はベテランなので経験を活かせると思ったら、経歴を見たら俺よりやってるんですよ(笑)。しかも、俺は負け越しているという。なかなか強いんじゃないですか。ブラジリアン柔術の選手だと聞いて映像を見たら、グラウンドを全くやってなくて打撃やってた。結局、何でも出来る選手だと捉えています」と、研究はバッチリ(?)のようだ。
「警戒するのは若さ、あと思い切りのよさ」と言う滝田に、では自分の方が優っているところはどこかと聞くと「打・投・極ですよ! それに陸・海・空どれでもいける。ノラリクラリとかわします」と自信満々に応えたが、考え直すと「打撃は負けてるかも……いや、どっこいどっこいかな」と不安は隠せなかった。
昨年はプロ初のタイトルマッチを経験したが、「相手が強くてあそこまで出来たのは“俺ってけっこういけんじゃね?”みたいな。自分があそこまで出来るとは知らなかった。そういう意味で自信に繋がりましたね」と確実にいい経験になった様子。とは言え、「逆にこれから相手をナメちゃうんじゃないかって思ったんですけど、それほどは強くないので、いつも通りビビりながらやりたいと思います」と油断はしていない。
「実はタイトルマッチが終わってやりきった感じで、けっこう休んじゃいました(笑)。でも、もうちょっと行けたらよかったと思っています。試合は前に出るのが怖いんですが、強気で行くと何とかなるという経験になりました。
マルロン選手とは試合後に話しました。俺も日本人離れした顔してるから、親しみやすかったのでは(笑)。マルロン選手は好青年で、俺の方が年上だけど最後は敬語を使ってました(笑)。だから、いい人だなという印象が残ってます。あれだけやりあうと、お互い分かり合える部分があるんですよ」
もう一度タイトルマッチをやりたいかとの質問には「もちろん」と答えた。「この前、坂本さん(パンクラス常務)にもう一度挑戦できるか聞いたら1年後だと言われたので、今回勝ったらオファーを断り続けて……いや、そんなことないけど、負けたらベルトから遠ざかっちゃうのでぜひ勝ちたいです」
そして、滝田といえば何と言っても奇抜な入場パフォーマンスだ。「新春だから新年会の余興みたいな感じで考えてます。何かやってるよあいつ、と言われるようなネタで。パンクラスの今年のテーマが“チェンジ”なので、入っていったら“チェンジ”と言われないようにいきたい(笑)」と今回もバッチリ笑わせてくれるようだ。
もちろん、入場だけでなく試合でも魅せるつもり。「大雑把に言うと面白い試合、動きのある試合をしたい。他に8試合あるけどそれとは全く違う感じの試合にしたい。入場から終わりまで含めて」と高いモチベーションを示したが「ただ、引き出しがあまりないので(笑)。止まって動いてって感じになるでしょうね。なかなか動けるもんじゃないですよ、実際は。でも、何とか動いて勝ちたいと思います。適当ですいません」と本音もチラリ。
“チェンジ”というテーマについては「自分が変わるのは髪型くらいですかね。床屋に行って来ます」とジョークを言いながら、「技とかじゃないんですが、いろいろ考えてみてる部分もあるので髪型以外にも変わってる部分があるかもしれませんね」と何かしらの“チェンジ”を匂わせた。
今年はDREAMおよび戦極でフェザー級GPがスタートする。それに出たいかとの質問には「ぜひ出たい、コレ次第で」と親指と人差し指で輪を作る滝田。「いや、そこまでの選手じゃないので、パンクラスで一番上に行くのが目標です。それにトップになってから大舞台に行く方がパンクラスさん的にもいいんじゃないですか(笑)。だから次の試合に集中します」と、欲の無い滝田であった。
パンクラス
「PANCRASE 2009 CHANGING TOUR」
2009年2月1日(日)東京・ディファ有明
開場14:30 開始17:00
※14:45より、第15回NEO BLOOD TOURNAMENT予選開始
<全対戦カード>
▼メインイベント ライト級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ 5分3R
井上 克也(和術慧舟會RJW/第2代同級王者)
VS
花澤大介13(総合格闘技道場コブラ会/同級5位)
▼セミファイナル フェザー級戦 5分2R
アライケンジ(パンクラスism/同級3位)
VS
金原正徳(パラエストラ八王子/チームZST)
▼第6試合 フェザー級戦5分2R
滝田J太郎(和術慧舟會東京本部/同級1位)
VS
ジャミール“ザ・サージェント”マスー(フリースタイル・アカデミー)
▼第5試合 ライト級戦5分2R
伊藤崇文(パンクラスism)
VS
AB(和術慧舟會駿河道場)
▼第4試合 フライ級5分2R
江泉卓哉(総合格闘技道場武門會/同級2位)
VS
二之宮徳昭(X-ONE GYM湘南/チームZST)
▼第3試合 ミドル級戦 5分2R
大堀竜二(TRIAL)
VS
佐藤豪則(Laughter7)
▼第2試合 ウェルター級戦 5分2R
本田朝樹(パンクラスP’s LAB横浜)
VS
窪田幸生(TEAM坂口道場)
▼第1試合 ウェルター級5分2R
鈴木槙吾(ALLIANCE)
VS
ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会&フリースタイルアカデミー)
<チケット料金>
SS席10,000円 A席8,000円 B席6,000円 C席5,000円
※当日券は一律500円増し。
<チケット販売所>
パンクラスストア=http://www.pancrase-store.com/
パンクラス=TEL:03-5986-2260
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード 594-040)
ローソンチケット=TEL:0570-00-0403(Lコード 37560)
イープラス(パソコンもケータイも同じアドレス)=http://eplus.jp/sys/web/sports/battle/index.html
後楽園ホール=TEL:03-5800-9999
書泉ブックマート=TEL:03-3294-0011
レッスル池袋=TEL:03-3989-0056
ビデオショップチャンピオン=TEL:03-3221-6237
フィットネスショップ水道橋=TEL:03-3265-4646
チケット&トラベルT-1=TEL:03-5275-2778
格闘技・プロレス図書館 闘道館=TEL:03-3512-2080
バトルロイヤル=TEL:03-3556-3223
<お問い合せ>
パンクラス=TEL:03-5986-2260 http://www.pancrase.co.jp/
「第32回パンクラスゲート×2 ワンマッチ大会」
2009年2月15日(日)P’s LAB横浜
試合開始13:00
<参加料金>
3,000円
<参加資格>
格闘技歴2年以上で18歳以上の心身ともに健康な男性
<試合形式>
ワンマッチ
<申込書取寄せ締切>
1月30日(金)消印有効
<申込締切>
2月6日(金)消印有効
<申込書取寄せ方法>
氏名、住所、電話番号、を明記の上、90円切手を同封、下記宛先まで郵送で請求。または直接P’s LAB横浜で申込書を受け取るか、パンクラスHPからもプリントアウト可能。
〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−26−13潟pンクラス
「第32回パンクラスゲート×2」係
<お問い合わせ>
パンクラス=TEL:03−5986−2260
パンクラス
「PANCRASE 2009 CHANGING TOUR」
2009年4月5日(日)東京・ディファ有明
開場14:30 開始17:00
※14:45より、第15回NEO BLOOD TOURNAMENT一回戦開始
<決定対戦カード>
▼ウェルター級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ 5分3R
和田拓也(SKアブソリュート/第4代王者)
VS
岩見谷智義(高田道場/同級1位)
<チケット料金>
SS席10,000円 A席8,000円 B席6,000円 C席5,000円
※当日券は一律500円増し。
<チケット販売所>2月1日(日)〜発売
パンクラスストア=http://www.pancrase-store.com/
パンクラス=TEL:03-5986-2260
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード 594-040)
ローソンチケット=TEL:0570-00-0403(Lコード 37562)
イープラス(パソコンもケータイも同じアドレス)=http://eplus.jp/sys/web/sports/battle/index.html
後楽園ホール=TEL:03-5800-9999
書泉ブックマート=TEL:03-3294-0011
レッスル池袋=TEL:03-3989-0056
ビデオショップチャンピオン=TEL:03-3221-6237
フィットネスショップ水道橋=TEL:03-3265-4646
チケット&トラベルT-1=TEL:03-5275-2778
格闘技・プロレス図書館 闘道館=TEL:03-3512-2080
バトルロイヤル=TEL:03-3556-3223
<お問い合せ>
パンクラス=TEL:03-5986-2260 http://www.pancrase.co.jp/
●パンクラス2009年度興行日程
2月1日(日)東京・ディファ有明
4月5日(日)東京・ディファ有明
6月7日(日)東京・ディファ有明
8月8日(土)東京・ディファ有明 ※第15回ネオブラッド・トーナメント決勝戦
|