▲次々と日本人が敗れていく中、4回戦に勝ち進んだ前世界王者の鈴木国博。日本の牙城を守ることができるか?
10月13日(土)、東京・千駄ヶ谷の東京体育館にて、NPO法人全世界空手道連盟新極真会主催『第9回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』が開催され、男子一回戦から三回戦までが行われた。 4年に1度のカラテのオリンピック。これまで8大会、世界王者の座を守り続けてきた日本勢だったが、今大会は初日から次々と敗れ去っていく波乱の結果に終わった。鈴木国博、塚本徳臣、塚越孝行ら、過去の全日本王者トリオこそベスト16に勝ち上がったものの、それ以外の日本人は大苦戦。
3人に次ぐ活躍が期待された野本尚裕が3回戦でリトアニアのミンダウガス・パヴィキオニスの上段ヒザ蹴りで一本負けしたのをはじめ、16名の日本人選手(※オーストラリア枠で出場した八尋康成を除く)のうち、10名もが3回戦で姿を消した。さらに明日の4回戦では塚本と山田一仁が緒戦で激突するため、準々決勝までに日本人が一人減ることがこの時点で決定。世界王座死守を目指す日本にとって厳しい状況が続く。 そんな日本人選手とは対照的に大躍進を遂げているのが、ロシア・リトアニアを含む東欧勢だ。“魔人”ドナタス・イムブラスを筆頭に、9名がベスト16に進出している。大会前に緑健児代表が「最もマークしなければいけない」と語っていたヴァレリー・ディミトロフも前評判通りの強さを見せて、二日目まで駒を進めており、今回の世界大会は日本VS東欧という図式になった。 また女子部門2回戦では、新極真史上最強の女王ヴェロニカ・ソゾベトスと他流派としてウエイト制を連覇、スマックガールのリングに上がったこともある岡田円の一戦が実現。気迫溢れるファイトを見せた岡田だったが、ヒザ蹴りで技ありを奪われ、判定負けを喫している。その他、主な試合結果は以下の通り。 NPO法人全世界空手道連盟 新極真会 「第9回オープントーナメント全世界空手道選手権大会」
2007年10月13日(土)東京体育館
開場9:00 開会式10:00
<主な試合結果> ■男子部門 ▼Aブロック 3回戦 ○塚越孝行(日本) 本戦3-0 ●ウラジミール・アルシュチン(カザフスタン) ▼Aブロック 3回戦 ○ヴァシリ・クディアコフ(ロシア) 体重判定 ●阪本晋治(日本) ▼Aブロック 3回戦 ○前川憲司(日本) 延長3-0 ●アンドゼイ・ミレヴスキー(リトアニア) ▼Aブロック 3回戦 ○デニス・グリゴリエフ(ロシア) 一本 1分37秒 ※中段廻し蹴り ●ミルシェ・ドラガノフ(ブルガリア) ▼Bブロック 3回戦 ○ヴァレリー・ディミトロフ(ブルガリア) 本戦4-0 ●ジミー・コリン(スウェーデン) ▼Bブロック 3回戦 ○ジョルト・バログ(ハンガリー) 体重判定 ●エフゲニー・アンドルシコ(ロシア) ▼Bブロック 3回戦 ○ダリウス・グダウスカス(ロシア) 本戦5-0 ●アリストテレス・メリキアディス(ギリシャ) ▼Bブロック 3回戦 ○鈴木国博(日本) 延長3-0 ●グエンナディ・ネチャエフ(ロシア) ▼Cブロック 3回戦 ○ミンダウガス・パヴィキオニス(リトアニア) 一本 0分28秒 ※上段ヒザ蹴り ●野本尚裕(日本) ▼Cブロック 3回戦 ○マキシム・シェヴチェンコ(ロシア) 最終延長5-0 ●渡辺大士(日本) ▼Cブロック 3回戦 ○久野浄英(日本) 延長5-0 ●セルジオ・エスピサーノ(コスタリカ) ▼Cブロック 3回戦 ○ドナタス・イムブラス(リトアニア) 本戦4-0 ●青柳茂瑠(日本) ▼Dブロック 3回戦 ○ローマン・ネステレンコ(ロシア) 一本 1分59秒 ※中段突き ●谷川光(日本) ▼Dブロック 3回戦 ○アレクセイ・レオノフ(カザフスタン) 最終延長5-0 ●森健太(日本) ▼Dブロック 3回戦
○山田一仁(日本) 一本 1分5秒 ※中段突き ●エムザリ・ニカツァドゼ(グルジア) ▼Dブロック 3回戦 ○塚本徳臣(日本) 本戦5-0 ●ラファエル・カルドソ・ガルシア(ブラジル) ■女子部門 ▼2回戦 ○佐藤弥沙希(日本) 本戦3-0 ●アナスタシア・バティノワ(ロシア) ▼2回戦 ○砂川久美子(日本) 最終延長4-1 ●インガ・ミクスタイテ(ヨーロッパ) ▼2回戦 ○エディット・アブラハム(ヨーロッパ) 延長3-0 ●兼光のぞみ(日本) ▼2回戦 ○ゲルガーナ・アタナソヴァ(ヨーロッパ) 本戦4-0 ●加藤里枝(日本) ▼2回戦 ○福田美み子(日本) 再延長 4-1 ●スヴェテリーナ・ニコラエヴァ(ヨーロッパ) ▼2回戦 ○マルガリータ・キウプリート(ヨーロッパ) 本戦4-0 ●増子麻里(日本) ▼2回戦 ○将口恵美(日本) 本戦4-0 ●ダニエラ・エルケレンツ(ヨーロッパ) ▼2回戦 ○ヴェロニカ・ソゾベトス(ヨーロッパ) 本戦5-0 ●岡田円(日本)
※大会決勝日のレポートはこちら
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