NPO法人全世界空手道連盟 新極真会
「第40回全日本空手道選手権大会」
2008年10月18日(土)東京体育館
超ベテラン勢の壁に伸び盛りの若手がどれだけ崩せるか。
来年6月にロシアで開催される第4回ワールドカップ代表権をかけ男子97名、女子22名で 1回戦から3回戦まで行なわれた。
まずはゼッケン1番、第8回世界チャンピオン・鈴木国博(赤羽・厚木道場:写真・左)。
鈴木は、これまでの力強そうな構えとは対象的に、肩の力を抜き、リラックスした構え。
しかし、その構えから繰り出される突き、蹴りはこれまでよりスピードアップ、パワーアップしたようにも見える。
初戦(シードのため2回戦)、3回戦とも本戦で確実にボディを効かせ圧勝した。
そしてもう一人、第6回世界チャンピオンの塚本徳臣(世田谷・杉並支部:写真・右)もまたレベルアップを感じさせた。今年に入って、居合い抜きのような鋭い蹴りを出すコツを掴んだという。
鋭い前蹴りとマッハ蹴り、回転胴回し蹴りなど、迷いなく積極的に繰り出し、他を寄せ付けず勝ち上がった。
5年ぶりに大会に復帰して注目された第8回世界大会準優勝の逢坂祐一郎もブランクを感じさせない試合内容で順当に勝ち上がる。
過去4回全日本軽量級を制覇し、2度のワールドカップを制している38歳の谷川光(西神奈川支部)に2回戦で挑んだのは19歳の緑強志(福岡支部)。
今年の8月31日に開催された福岡県大会で緑は谷川を下し大金星を上げている。谷川にとってはリベンジ戦である。
本戦は開始早々から緑(写真・右)はラッシュ攻撃、突きと蹴りをバランスよく使い分け、始終止まらず手数では圧倒的に緑。
本戦決着かと思われたが、本戦の判定は緑に旗が一本だけで残り4人は引き分け。
谷川は緑の攻撃に対し構えを左右にスイッチしながら攻撃の打点を微妙にずらし隙を見て攻撃していたため技の的確さ、ダメージの少なさなどをを評価されたようだ。
延長に入ると緑はスタミナを使い切ったのか失速し谷川が優位に試合を進め延長1回5−0で谷川が勝利した。
また、上位進出が予想されていた若手NO.1の実力者と言われている昨年の世界大会代表選手の24歳・青柳茂瑠(福岡支部)は2回戦で、35歳の空手暦19年のベテラン内藤健太(東京城南支部:写真・右)の前に散った。
パワーで圧力をかけてくる青柳ではあったが、内藤の小刻みの突き、ヒザ蹴りが青柳のボディを度々捕らえ、動きに精彩がなくなっていく。
延長2回引き分けの末、体重判定(10キロ以上、軽いほうの勝ち)で内藤に軍配が上がった。
その内藤も3回戦では19歳の若手、森川琢也に延長3回の末で敗退してしまう。
しかし、今日の結果を見てみると、勝ち上がった男子16名中、8名が30歳以上で1名が40歳というベテラン勢が大活躍。
明日(19日)、 18歳の島本雄二、19歳の森川琢也、22歳の島本一二三、25歳の山野祥平ら若手の空手家がどこまで活躍するか期待される。
男子はベスト16、女子はベスト8までが出揃い、19日(日)11時より、4回戦〜決勝が行なわれる。
男子ベスト16
鈴木国博(赤羽・厚木道場)
島本雄二(広島支部)
村山努(京都南支部)
阪本晋治(大阪東部支部)
森川琢也(赤羽・厚木道場)
島本一二三(広島支部)
西村洋庸(大阪東部支部)
山田一仁(兵庫山田道場)
柏木信広(東京城南川崎支部)
平山竜太郎(札幌平山道場)
逢坂祐一郎(徳島西南支部)
前川憲司(徳島北東あわじ支部)
新保智(鹿児島支部)
山野翔平(福岡支部)
谷川光(西神奈川支部)
塚本徳臣(世田谷・杉並支部)
女子ベスト8
福田美み子(群馬支部)
高坂郁美(淑徳巣鴨高校)
木村敬代(フルコンタクトカラテスクール)
増子麻理(世田谷・杉並支部)
砂川久美子(総本部)
光部和子(愛知山本道場)
輿石めぐみ(淑徳巣鴨高校)
将口恵美(愛知山本道場)
→大会2日目(19日)決勝トーナメントの結果はこちら
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