ワールドビクトリーロード
「戦極〜第十陣〜」
2009年9月23日(水・祝)さいたまコミュニティアリーナ
開場14:00 開始16:00
※オープニングファイトは15:00〜
▼メインイベント(第8試合) 戦極ライトヘビー級ワンマッチ 5分3R
○アンズ・“ノトリアス”・ナンセン(ニュージーランド/ETK/WKBFキックボクシングクルーザー級&ヘビー級王者、IMFムエタイNZヘビー級王者)
KO 1R2分56秒 ※右ストレート
●泉 浩(プレシオス/アテネ五輪 柔道銀メダリスト)
アテネ五輪
柔道銀メダリストの泉が遂に総合格闘家としてデビュー! 総合格闘家に転向を発表してから約2カ月でのデビュー戦となったが、記者会見では「打撃で倒したい」とKO決着を予告。公開練習では三崎和雄から飛びヒザ蹴りも伝授された。
対戦相手のナンセンは格闘技を始める前は喧嘩に明け暮れたというストリートファイターで、格闘技のバックボーンはキックボクシング。今回が泉と同じく総合デビュー戦となるが、キックでは3冠王にも輝いている。
ナンセンは白いパーカーのフードを頭から被り、死神のマスクを着用という不気味な出で立ちでリングに向かう。泉は柔道着を見にまとい、長渕剛の曲「一匹の侍」に乗ってリングに上がる。セコンドは安生洋二、三崎和雄がつく。
1R、いきなり左右の連打で前に出るナンセン。しかし泉も右フックでそれを迎え撃つ。距離を取ってローを蹴るナンセンだったが、泉は右フックでガンガン前に出ていく。左フックから右ローのコンビネーションを見せるナンセン。
泉はそのローに右のパンチを合わせる。ナンセンのローをキャッチして左フックを打つ泉。距離が開いて打撃戦になると泉の右フックがヒット! ナンセンも右アッパーから左フックを返す。
ここまで打撃でナンセンを下がらせていた泉だったが、右フックを空振りしたところでナンセンの右フックがヒット! この一発で泉がダウンする! しかし泉もすぐに立ち上がり、果敢にナンセンと打ち合う!
ここでナンセンの左フックがヒットし、泉が2度目のダウン! 泉はナンセンの足を取ってタックルに入るがナンセンを倒せない。そして泉が立ち上がったところで、ナンセンが左フックから右ストレート! これで泉が後方に吹っ飛びダウン! レフェリーが試合をストップし、泉はデビュー戦を飾ることが出来なかった。
試合後、「自分の得意分野である立ち技で勝負してくれた泉にありがとうと言いたい」と泉の健闘を称えるナンセン。
そして「ゴールドメダリストの石井がこのリングに上がるんだろ? だったら次の俺の相手は石井でどうだ」と石井慧との対戦をアピール。泉に続く“メダリスト狩り”を宣言した。
一方、KO負けという結果に終わったものの、元柔道家、そして2カ月間という準備期間とは思えない打撃を繰り出した泉。今大会のベストバウト賞を受賞するなど、将来性を感じさせるデビュー戦だったと言えるだろう。
▼セミファイナル(第7試合) 戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R
○アントニオ・シウバ(ブラジル/アメリカン・トップチーム)
一本 1R3分51秒 ※肩固め
●BIG・ジム・ヨーク(ニュージーランド/SIAM
GYM)
ここまで12勝1敗の成績を誇り、エリートXCヘビー級王者になるなど、世界的にトップクラスの実力を持つシウバ。対するヨークもMMA戦績が11勝2敗、判定決着なしという超アグレッシブファイター。
193cm・136kgのシウバVS186cm・113kgのヨークというスーパーヘビー級同士のド迫力対決となった。
1R、ヨークは前蹴りを放ち、左フックで前に出る。シウバは強烈な右ローを返す。ヨークはインローから左フック。シウバはじりじりと圧力をかけて、左フックからのタックルでヨークをテイクダウン。
サイドポジションを取ったシウバは立ち上がろうとするヨークのボディにヒザ蹴り。ここでヨークの体がロープの外に出てしまい、ブレイクとなる。再開後、シウバが右ハイキック。ヨークはジャブ、左フックを返す。シウバは右ストレートを打って、ヨークをロープまで詰める。
ヨークをテイクダウンしたシウバはハーフガードで上になる。ここからシウバは上体を起こして鉄槌! そしてヨークの脇を空けさせるようにして肩固め! 一気にヨークの首を絞り上げるとヨークがタップ。シウバがサブミッションで鮮やかな一本勝ちを収めた。
▼第6試合 戦極ウェルター級ワンマッチ 5分3R
○瀧本 誠(吉田道場/シドニー五輪 柔道金メダリスト)
判定3−0 ※30−30(瀧本)、30−28、30−29
●イ・ジェソン(韓国/CMA/TEAM POSSY)
戦極参戦以降、2連敗と結果を出すことが出来ず、一時は引退をほのめかすコメントも残していた瀧本。しかし心機一転、ウェルター級に階級を下げるとマイケル・コスタから見事な一本勝ちを収めた。
対戦相手のジェソンは瀧本とシドニー五輪の決勝で金メダルを争ったチョ・インチョルの愛弟子であるジェソン。瀧本はジェソンを下してウェルター級チャンピオンシップへの切符を手に入れることが出来るか。
1R、オーソドックスのジェションが右ハイキックを2発。サウスポーの瀧本はそれをブロックしてジェションをロープに押し込むとテイクダウンを奪う。
ハーフガードで上になった瀧本はしっかりとジェソンを押さえ込みつつフロントチョーク! しかしジェソンは頭を抜いてグラウンドで上のポジションをキープ、サイドポジションで瀧本を押さえ込む。
ジェソンはそこからマウント、バックとポジションを入れ替えて腕十字! 瀧本は腕を抜いてそれをディフェンスする。ジェソンはすぐに体を起こしてタックル。瀧本はそこにフロントチョークを狙うが、これは極まらない。逆にジェソンが頭を抜いてサイドポジションを取るとアームロックを狙う。
ジェソンがマウントポジションを取ると、瀧本は背中を見せるようにしてすぐに反転。瀧本がインサイドガードで上を取ると、立ち上がって距離を取る。ブレイク後、右フック、左ストレート、右アッパーを打つ瀧本。ジェソンは体を沈めて右フック。組みの攻防になると瀧本が豪快にジェソンを投げ捨てる。
2R、右ハイキック、インローを蹴るジェソン。瀧本はジャブを突いて左ストレート! ジェソンを後退させると足を払ってテイクダウンを奪う。
ジェソンはすぐに立ち上がるものの、肩で息をするなど、やや疲れが見える。ジェソンはジャブから右ハイキック。そのまま組みの攻防になると瀧本が投げでテイクダウンを奪う。
ジェソンが体を起こしてタックルに入ると、瀧本はここでもフロントチョーク。しかしこれは極まらず、ジェソンがハーフガードで上になりコツコツとパンチを落とす。ジェソンはイノキ・アリ状態からパスガードを狙いつつ、パンチを落とす。マウントポジションを奪われた瀧本だったが、ブリッジを効かせて立ち上がる。
スタンドでは瀧本が左ハイキック。ジェソンが組みに来ると投げでテイクダウンを奪い。ここからジェソンはハーフガードから瀧本の足をすくって鮮やかなスイープ! しかし瀧本もジェソンの体をひっくり返すと、ジェソンの頭をがぶって4点ポジションからヒザ蹴り! ガードを固めるジェソンに右フック、そして飛びヒザ蹴りを放つ。
3R、ジェソンはここも右ハイキックを放つが、瀧本はそれをブロックして右アッパーから左ストレート! ジェソンをロープに詰めてテイクダウンを奪う。
ここから互いにポジションをひっくり返し合う瀧本とジェソン。最終的にグラウンドで上になった瀧本はジェソンの上体をしっかりと固めて小さくパンチを落とす。
グラウンドで下になる時間が長いジェソンだったが瀧本の足を取って足関節! 瀧本は足を抜いて試合をスタンドに戻す。ジェソンは瀧本をコーナーまで下がらせて右ハイキック。瀧本は両差しで組むがテイクダウンできない。ブレイク後、ジェソンが体を沈めて左フックから右ストレート!
瀧本はロープを背負いながらもジェソンを投げでテイクダウンする。サイドポジションで上になった瀧本はコツコツとパウンド。このまま瀧本がガッチリとジェソンを押さえ込んだまま、試合終了となった。
判定は3−0で瀧本。15分間を通じてジェソンを投げまくり、柔道金メダリストとしての凄みを見せつけた瀧本がウェルター級のベルトにまた一歩前進した。
▼第5試合 戦極ライト級ワンマッチ 5分3R
○横田一則(GRABAKA)
KO 1R2分31秒 ※右フック
●ライアン・シュルツ(アメリカ/チーム・クエスト)
前回大会で王座交代劇が起こった戦極ライト級。横田は新王者となった廣田瑞人に昨年のライト級GPで勝利しており、今年5月には元柔術世界王者のレオ・サントスも撃破。チャンピオンシップへの道をひた走る。
対するシュルツはIFL世界ライト級王者として戦極に参戦するも、廣田、そしてホルへ・マスヴィダルに連敗。横田戦で連敗街道の脱出を目指す。
1R、細かくフェイントを入れながら右ローと前蹴りを放つ横田。
シュルツも右ローを蹴り返す。距離が開くとパンチや蹴りのフェイントを入れてシュルツを翻弄する横田。
シュルツも右ローと右フックを打つがクリーンヒットはない。右ボディを打つシュルツに横田が左フック。そしてシュルツがパワフルなタックルで横田をテイクダウン! ここで立ち上がろうとする横田はロープを掴んでしまい、レフェリーに注意を受ける。
再開後、距離を取りながらジャブを突く横田。そして横田は右のスイングフック! これがシュルツの顔面を打ち抜き、そこから返しの左フック! これでシュルツが後方に大の字! 横田が豪快なパンチでシュルツをマットに沈めた。
試合後、マイクを握った横田はライト級タイトルへの挑戦をアピール。さらに自分の頭をカメラに向けて「こうやって見るとそんなにハゲてないでしょ?」とハゲキャラ返上を訴えた。
▼第4試合 戦極ライトヘビー級ワンマッチ 5分3R
○ファビオ・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
TKO 1R2分28秒 ※セコンドからのタオル投入
●川村 亮(パンクラスism/第4代ライトヘビー級キング・オブ・パンクラス)
2年前にパンクラスで対戦している両者。この時はシウバがKOで川村を下している。今回の試合に向けて「自分の中の悪魔を呼び起こす」とシウバへの復讐心を燃やす川村。
一方のシウバは戦極での成績は1勝1敗。前回の試合ではキング・モーに敗れており、川村を返り討ちにして巻き返しを測りたいところだろう。
先に入場するシウバはヴァンダレイ・シウバばりの顔でリングを睨みつける。対する川村は入場曲が鳴り響く中、ダッシュでリングへと向かう。
1R、ジャブ、左ボディを打つ川村。シウバもインローを返しつつ、距離が詰まると左右のフック。このまま組みの攻防になると川村がシウバをロープに押し込む。ブレイク後、シウバが右フックから前進! 川村も右アッパーを返すが、シウバはそのまま川村を首相撲に捕らえてヒザ蹴りを突き上げる。
川村はシウバに組み付いてテイクダウンを狙うが、シウバがグラウンドで上を取る。川村も背中を見せながらすぐに立ち上がり、グラウンドでの展開を許さない。
シウバはそのまま川村をロープに押し込むと、離れ際に強烈な左右のフック! これを受けてバランスを崩す川村! 何とかタックルでテイクダウンしようとする川村だったが、シウバはそれを切ってヒザ蹴り! シウバは立とうとする川村に一気にパンチをまとめる。
川村はマットに手を着いて、シウバの片足にしがみつこうとするが、セコンドがタオルを投入。並々ならぬ決意でシウバとの再戦に挑んだ川村だったがリベンジ失敗。涙を見せながらリングを後にした。
▼第3試合 戦極ウェルター級ワンマッチ 5分3R
○ダン・ホーンバックル(アメリカ/McVicker’s
Martial Arts Academy)
TKO 2R1分30秒 ※レフェリーストップ
●ニック・トンプソン(アメリカ/ミネソタ・マーシャルアーツ・アカデミー)
初代王座決定戦が噂されるウェルター級戦線を占う外国人同士の一戦が決まった。
トンプソンは戦極でファブリシオ“ピットブル”モンテイロ、マイケル・コスタを下して2連勝中。対するホーンバックルは前回大会で郷野聡寛に戦慄のKO勝利を収めている。
1R、サウスポーのホーンバックルが左の蹴りを見せる。ホーンバックルはトンプソンの前足を取って片足タックルに入り、そのままトンプソンの後ろに回り込む。
そこからホーンバックルはトンプソンの体を持ち上げてテイクダウンを奪うが、トンプソンはバックを取られたままアームバーを仕掛ける。
それをディフェンスしつつ、しっかりとトンプソンのバックにつくホーンバックル。しかしトンプソンは上手く体を回転させてグラウンドで上のポジションを取る。ガードポジションになったホーンバックルは体を起こして立ち上がり、グラウンドで上のポジションを取り返す。ハーフガードで上になったホーンバックルは一旦、距離を取ってイノキ・アリ状態から蹴りを放つ。
ブレイク後、左ストレートから右フックを返すホーンバックル。トンプソンもそこに右ストレートを放つ。右ストレートで前進するトンプソン。ホーンバックルはヒザ蹴りから右フック! 前蹴りと伸びのある左ストレートでトンプソンを後退させる。さらにホーンバックルは左ミドル! これで下がるトンプソンにホーンバックルがヒザ蹴りを突き上げる。
2R、互いにストレートを打ち合う両者。ホーンバックルは左ミドルから左ストレート。さらにトンプソンの蹴りに右フックを合わせる。右目尻をカットしたトンプソンも右ストレートを返し、ホーンバックルを下がらせる。
ここでトンプソンにドクターチェックが入る。再開後、左ミドルで前に出るホーンバックル。トンプソンはホーンバックルのアウトローに左フックから右ストレート。トンプソンはガードを上げて前に出て行くが、ホーンバックルはトンプソンのジャブに右フック! これを効かせると下がるトンプソンに怒涛の連打!
ロープに詰まったトンプソンに左右のフック、そしてヒザ蹴りを突き上げるとトンプソンがダウン! ホーンバックルが郷野に続き、bodog王者のトンプソンもKO。一気に戦極ウェルター級のトップコンテンダーに躍り出た。
▼第2試合 戦極ミドル級ワンマッチ 5分3R
○ジョー・ドークセン(カナダ/チーム・エクストリーム)
TKO 2R4分27秒 ※レフェリーストップ
●佐藤豪則(Laughter7)
あの桜庭和志が所属するLaughter7の佐藤が戦極に参戦。パンクラスではタイトルマッチも経験した佐藤は戦極のリングでどんなパフォーマンスを見せるか注目が集まる。
対戦相手のドークセンは54戦のキャリアを誇る経験豊富なファイター。戦極では佐藤がパンクラスで引き分けた竹内出に勝利を収めており、この結果を見る限り、ドークセンがやや有利か。
1R、サウスポーの佐藤は左のハイキック。ドークセンはインローを蹴り返す。
距離を取って左ミドルを蹴る佐藤に対し、ドークセンは圧力をかけて前に出て行く。そして佐藤の蹴りに合わせてドークセンが右ストレート!
これを受けて亀になる佐藤にドークセンがパウンドを連打! 佐藤は必死にタックルでテイクダウンを狙うが、そこでドークセンが三角絞めを仕掛ける。ドークセンの体を持ち上げてそこから脱出する佐藤だったが、ドークセンはすぐにグラウンドで上のポジションを取り返す。
佐藤はアームロックを狙いつつ、背中を見せて立ち上がるが、ドークセンはしつこくバックをキープして佐藤をテイクダウン。
しかし佐藤も体を反転させてインサイドガードで上になる。ドークセンは下から佐藤の体を蹴り離して立ち上がる。
試合がスタンドに戻るとドークセンがすぐにタックル。佐藤はそれを受けつつドークセンを綺麗に投げるが、グラウンドで上のポジションを取ったのはドークセン。亀になる佐藤にパンチをゴツゴツと落とす。立ち上がる佐藤にタックルに入るドークセン。佐藤はフロントチョークを狙う。
2R、右ミドルを蹴り、ワンツーで前に出るドークセン。佐藤も左ミドルを蹴り、タックルでテイクダウンを奪う。
一気にサイドポジションをとった佐藤だったが、ドークセンもすぐにガードに戻して立ち上がる。佐藤の左ストレートを空振りさせて、右ストレートで前に出るドークセン。
佐藤はそこにタックルに入る。それを切られた佐藤はドークセンの頭を取ってフロントチョークを狙うが、ドークセンがグラウンドで上のポジションをキープする。ドークセンは足を抜いてマウントポジションを取るが、佐藤は背中を見せながらグラウンドで上のポジションを取る。
ここからドークセンは体を起こして上手くポジションを入れ替える。ドークセンが佐藤を押さえ込み、パンチを落としたところでブレイクとなった。再開後、スタンドでパンチの打ち合いになるとドークセンの右フック、そして鋭い左ジャブがヒット!
これで佐藤がバランスを崩し、イノキ・アリ状態になると、ドークセンがパウンドを連打! 最後は佐藤が亀の状態になったところでレフェリーが試合を止めた。持ち味であるグランドテクニックを見せた佐藤だったが、戦極デビュー戦を飾ることは出来なかった。
▼第1試合 戦極ライト級ワンマッチ 5分3R
○真騎士(ベネズエラ/戦極育成選手/第3代ライト級キング・オブ・パンクラシスト)
TKO 2R1分11秒 ※レフェリーストップ
●山田哲也(しんわトータルコンバット/チームZST)
戦極フェザー級GPにも参戦した山田が階級を上げて戦極に参戦。前回は“スーパー高校生”として出場した山田だが、この春から介護福祉士として働いており“スーパーヘルパー”としての出場となる。
対戦相手の真騎士はプロデビューから快進撃を続け、1年足らずでキング・オブ・パンクラスのベルトを手にした超新星。山田が真騎士を下し存在感をアピールするか。それとも真騎士が山田に勝利し、戦極ライト級戦線に浮上するか。
1R、いきなりパンチで突っ込んでいく真騎士。山田は左ミドルを潰されるが、そのままタックルに入り、スルスルと真騎士のバックに回り込む。ここから山田は腕十字を狙うが、真騎士は山田の体を持ち上げてバスター! 真騎士がインサイドガードで上になる。
ここで真騎士は自ら距離を取って立ち上がり、スタンドを要求する。サウスポーの山田は左ハイキックを蹴る。これでバランスを崩すがそのまま足関節を仕掛ける。
真騎士はそれを外すと距離を取ってスタンドを要求する。試合がスタンドに戻ると山田が真騎士の足元に滑り込むように足関節を狙うが、真騎士はそれを潰してパンチを落とす。
ガードポジションを取る山田にコツコツとパンチを落とす真騎士。山田が三角絞めを狙うと、それをバスターで外してパンチを打つ。
2R、ここも山田が引き込むようにしてガードポジションを取るが、真騎士は山田の寝技に付き合うことなく小さくパンチを落とす。ここから山田が腕十字を狙い、亀になって立ち上がろうとするが、真騎士は背中を見せた山田にパンチを連打!
そして山田の体がロープの外に出たところで、レフェリーが試合をストップ! 山田からきっちりと勝利を収めた真騎士は歓喜のバック転&バック宙返りを見せた。
▼オープニングファイト第3試合 「戦極G!杯」3VS3日韓戦 ライト級 5分2R
○臼田育男(木口道場)
TKO 1R4分59秒 ※レフェリーストップ
●ベク・ウヒョン(韓国/CMA/大邱異種格闘技アカデミー)
大澤茂樹と同じくレスリングで実績を残し、修斗でも2008年ウェルター級新人王にもなっている臼田。対抗戦に出場する日本人選手の中で総合格闘家としてのキャリアは一番だ。
対戦相手のウヒョンは格闘技を始める前には韓国の特殊部隊に所属していたという過去がある異色のファイター。
1R、サウスポーの臼田がジャブを突きながら前に出る。身長とリーチで上回るウヒョンは距離を取ろうとするが、臼田はパンチでウヒョンをロープに詰めてテイクダウンを奪う。
ここから臼田は体を起こして鉄槌。ウヒョンはガードポジションから腕十字を狙う。臼田はそれをディフェンスしてパンチを落とす。
ウヒョンは体を起こして立ち上がろうとするが、臼田はしっかりとグラウンドで上のポジションをキープし、パスガードを狙いつつ、パンチを落とす。ウヒョンも体を半身にして立ち上がり、タックルで臼田をテイクダウンしようとするが、臼田はそれを切って4点ポジションからのヒザ蹴り!
そのままグラウンドで上を取るとインサイドガードからパウンドの連打! ウヒョンの動きが止まったところでレフェリーが試合をストップ。臼田がTKO勝利で対抗戦を締めくくり、日本チームが2勝1敗で対抗戦の勝ち越しを決めた。
なお、試合後にはWVR・國保尊弘代表は11・7「戦極〜第11陣」で、「戦極〜第二陣〜」での北岡悟と対戦したイアン・シャファーと臼田のカードを調整中であることを明かした。
▼オープニングファイト第2試合 「戦極G!杯」3VS3日韓戦 フェザー級 5分2R
○大澤茂樹(吉田道場/戦極育成選手)
判定3−0 ※20−18、20−19、20−19
●キム・ギヒョン(韓国/CMA/Jon Fighter)
レスリングでは輝かしい実績を残し、総合格闘家転向後も4戦4勝と連勝街道を突き進んでいる大澤。対するギヒョンも韓国大会では秒殺勝利を重ねており、総合戦績は無敗。無敗同士の一戦となった。
1R、サウスポーの大澤はギヒョンにインロー、ギヒョンもインローを返す。ギヒョンは大澤をロープに詰めて右ストレート! 大澤はローや前蹴りで距離を取る。ギヒョンがパンチから前に出ると、大澤は豪快な投げでギヒョンをテイクダウン。しかしギヒョンも大澤の腕を狙いながら立ち上がる。
そしてギヒョンは大澤の蹴りを空振りさせて、そのまま大澤をテイクダウン。サイドポジションで上になるギヒョンはじっくりと大澤を押さえ込みながら腕十字。大澤はそれを抜いて立ち上がる。試合がスタンドに戻ると大澤が左ストレート!
さらにギヒョンの足を取ってテイクダウンを奪うと、一気にパンチを落とす。ハーフガードで上になった大澤は前腕でギヒョンの顔を押して鉄槌を落とす。ギヒョンは大澤の体を蹴り離して立ち上がる。
2R、大澤をロープまで詰めて右ストレートを打つギヒョン。大澤も右フックで前に出る。前蹴りとローで距離を取る大澤だが、そこにギヒョンが右ストレート! さらに左右のフックを大澤の顔面にまとめる。
ややパンチで下がる大澤だったが、タックルでギヒョンをテイクダウンする。ガードポジションでラバガード、アームロックを狙うギヒョンだったが、ここはブレイクとなる。再開後、右ストレートから突進するギヒョン。大澤は首相撲からのヒザ蹴り。
ギヒョンは大澤を後退させて右ミドルを蹴る。ここでギヒョンがこめかみから出血し、ドクターチェックが入る。大澤はインローから右フック。ギヒョンの右ミドルに右フックを合わせる。
ギヒョンはパンチでラッシュをかけるが、大澤はギヒョンの蹴り足を取ってパンチをまとめる。大澤が持ち前のレスリング力を活かした試合運びで、デビュー以来5連勝を飾った。
▼オープニングファイト第1試合 「戦極G!杯」3VS3日韓戦 バンタム級 5分2R
○ソ・ジェヒョン(韓国/CMA/Team Blue
Dragon)
判定3−0 ※20−18、20−18、20−17
●小森亮介(吉田道場)
戦極の選手育成大会 戦極G!杯の優勝者同士によって行われる日韓戦。
先鋒に登場する小森は柔道をバックボーンに持ち、吉田道場に所属する選手。DEEPフューチャーファイトでは全試合一本勝ちで優勝を果たした実績を持つ。対するジェヒョンは総合戦績2勝1敗で柔術ベースの選手。
1R、右ストレートから小森をテイクダウンするジェヒョン。体を起こしてパンチを打つジェヒョンに対し、小森は下から腕十字、オモプラッタを仕掛ける。
そして小森はジェヒョンの動きに合わせて足関節! ヒールホールドやアキレス腱固めでジェヒョンの足を絞り上げるが、ジェヒョンはそれを潰してパンチを落とす。さらにそこからバックを奪い、チョークを狙うジェヒョン。正対した小森はすぐに足関節を狙うが、ここも極まらない。逆にジェヒョンがパンチを落とす。
2R、ここも先にテイクダウンを奪ったのはジェヒョン。下になった小森は裸で極める袖車絞め=電撃ネットワークを狙っていくが、ジェヒョンは体を起こしてそれをディフェンスする。
そしてジェヒョンはマウント、バックとポジショニングで小森を攻め込む。ここは両者の動きが止まり、ブレイクになると互いに左右の連打!
小森の右フックがジェヒョンの顔を捉える場面もあったがジェヒョンがタックルで小森をテイクダウン。ジェヒョンがパンチを落としたところで試合終了となった。得意のサブミッションでチャンスを作った小森だったが、グラウンド&パウンドで優位に立ったジェヒョンが判定勝利した。
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