FEG
「DREAM.14」
2010年5月29日(土)さいたまスーパーアリーナ
開場15:00 開始16:00
▼メインイベント(第8試合) DREAMウェルター級ワンマッチ 5分3R
○ニック・ディアス(アメリカ/シーザー・グレイシー柔術/ストライクフォース ウェルター級王者)
一本 1R3分54秒 ※腕ひしぎ十字固め
●桜井“マッハ”速人(マッハ道場)
今年1月にストライクフォースでDREAMウェルター級王者マリウス・ザロムスキーをKOしたストライクフォースウェルター級王者のディアスがDREAMのホワイトケージに登場! ディアスは4・17ストライクフォースで青木真也を下したギルバート・メレンデスと同門であり、まさにDREAM、日本の格闘技界の宿敵とも言える存在だ。
そのディアスを迎え撃つのはマッハ。この大一番に向けてマッハはシアトル、マット・ヒュームの下で2ヶ月間の猛特訓を積んできた。
「負けたら引退」という覚悟を持って、この一戦に望むマッハはこれまで以上に厳しい表情でケージに向かう。
1R、両手を伸ばした独特の構えでじりじりと前に出るディアス。マッハはそこに得意の左フック! さらにここからマッハはインローと右ミドルを蹴るが、ディアスはそれをキャッチしてテイクダウンを奪う。マッハの脇を差してパスガードを狙うディアス。マッハも下から殴りを織り交ぜてパスガードを阻止する。ディアスはマッハの体をケージ(金網)に押し込むが、マッハも両足を入れてタックルのように立ち上がる。
ディアスはマッハの体をかぶってヒザ蹴りを打つが、マッハはディアスの体を突き放して右フック! ディアスは組んでマッハの体をケージに押し込むが、マッハはテイクダウンを許さない。
試合がスタンドに戻ると、マッハは両足タックル! そのままディアスをケージまで詰めてテイクダウンを奪う。ここでディアスはガードポジションから腕十字! マッハは自分の体を返してディフェンスしようとするのだが、ここでディアスの十字が極まり、マッハがタップ!
スタンドの打撃ではペースを掴んでいたマッハだったが、ディアスの一瞬のサブミッションに敗れた。
試合後、ディアスは「日本のみんな、対戦相手のマッハにありがとう!」と挨拶。シーザー・グレイシーを始め、ネイト・ディアス、ギルバート・メレンデス、ジェイク・シールズといったチームのメンバーに感謝の言葉を述べた。
▼セミファイナル(第7試合) DREAMミドル級ワンマッチ 5分3R
○ハレック・グレイシー(ブラジル/グレイシー柔術)
判定3−0
●桜庭和志(Laughter7)
DREAMのケージでグレイシーを迎え撃つこととなった桜庭。ハレックはグレイシー一族の代名詞グレイシートレインを結成してケージに登場。一方の桜庭はエヴァンゲリオンのマスクで花道に現れ、リングを作るパフォーマンスを見せると、スクリーンには「We
Love Ring」という文字が書かれたリングが映し出された。
1R、ハレックはヒクソンを彷彿とさせるような独特の構え。桜庭はサウスポースタイルで間合いを測る。ここからハレックは右ストレートで突進!
桜庭が片足タックルで組み付こうとすると、ハレックは桜庭のバックに回り込む。ここから桜庭は得意のアームロック! ハレックの体を回転させるようにして腕十字を仕掛ける! ハレックは腕をクラッチして桜庭の体を押しつぶして必死のディフェンス!
ハレックは腕を引き抜くとサイドポジションで桜庭を押さえ込む。ハレックはがっちりと桜庭を押さえ込むが、桜庭はサブミッションの形を作らせない。
ハレックが腕十字、アンクルホールドを狙ったところでラウンドが終わった。
2R、桜庭がインローを蹴ると、ハレックは前蹴りで距離を取る。桜庭は距離が詰まると左ボディストレート! ハレックも右ハイキックを蹴る。桜庭は突進するハレックに再び左ボディ。ハレックをケージ(金網)に詰めてパンチを連打する。距離を取ったハレックはタックルでテイクダウンを狙うが、桜庭は背中を見せて立ち上がる。ここからハレックは桜庭の体を持ち上げて投げるようにしてテイクダウン。
桜庭はしつこくアームロックを狙うが、ハレックは桜庭を押さえ込んでサイドポジションで上になる。
ハレックはサイドポジションからヒザ蹴り、そしてニーオンザベリーからパンチ! 桜庭は片足タックルで起き上がろうとするが、ハレックはトップポジションをキープする。ハレックは桜庭の上体を固めてパスガードを狙うが、桜庭も足を効かせてそれをディフェンスする。ハレックはパンチを落としながらサイドポジションに出て再び腕十字! 桜庭がそれをディフェンスしたところでラウンド終了となった。
3R、じりじりと前に出て桜庭がインローを蹴る。ハレックも下がりながら右ハイキック! 桜庭もそれをブロックして左のボディストレートを返す。ハレックは頭を下げて組み付こうとするが、桜庭はそこにパンチをまとめる。左ストレート、右フックでハレックのボディを狙い撃ちする桜庭。ハレックはケージを背にして下がりながら、前蹴りとハイキックを蹴る。ハレックがサウスポーにスイッチしたところで、桜庭が右ボディフック! そこにハレックが両足タックルを合わせてテイクダウンを奪う。ここで桜庭はハレックの右腕を取ってアームロックを仕掛ける。
このアームロックで桜庭がハレックの体をひっくり返す! しかしここでハレックのコスチュームが脱げ、レフェリーがタイムをかけてそれを直す。再開後、桜庭がアームロックを仕掛けるが、逆にハレックがカウンターの腕十字! 桜庭の腕が伸びるが、桜庭は体を起こして腕を抜いてディフェンス。桜庭が腕を抜いたところで試合が終わった。
判定は3−0でハレック! 互いに持ち味を出した試合はハレックの勝利となり、ハレックがグレイシーとして“グレイシーハンター”桜庭へのリベンジを果たした。
▼第6試合 DREAMフェザー級ワンマッチ 5分3R
○高谷裕之(高谷軍団/DREAMフェザー級グランプリ2009準優勝)
KO 1R4分27秒 ※右フック
●ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/初代DREAMライト級王者)
昨年のフェザー級GP決勝でビビアーノ・フェルナンデスに敗れた高谷と、今年3月の『DREAM.13』でビビアーノとのチャンピオンシップに敗れているハンセン。王者ビビアーノに挑戦するトップコンテンダーを決めるサバイバルマッチとなった。
ハンセン・ケージ対策として中村K太郎や秋山道場での練習を積んできた高谷。ハンセン攻略なるか!?
1R、サウスポーのハンセンがいきなりインローを蹴ると、高谷もインローを返す。
互いにローを蹴り合う中、高谷はパンチのフェイントから右フックを見せる。ハンセンは高谷のローに左ストレートを合わせる。高谷は距離を取りながら右ハイキック、ハンセンは左ストレートから距離を詰める。高谷のジャブにハンセンが右フックを返す。高谷はローを散らして右ハイキック。
ハンセンは手を伸ばしてヒザ蹴りを打つ。ここで高谷がパンチのフェイントからタックル! そのままハンセンをケージ(金網)まで押し込む。
ハンセンはフロントチョークを狙いながら体勢を入れ替える。ここでハンセンは四つ組みとタックルでテイクダウンを狙いながらヒザ蹴り。
ハンセンは高谷の体の振り回すようにしてテイクダウンを狙うが高谷は倒れない。ブレイクで試合がスタンドに戻ると、高谷はインローを蹴りこむ。ハンセンは左ミドルを蹴り、高谷がパンチで来るところに右フックを返す。ここでハンセンがパンチで前に出てきたところに高谷が右ストレート!
これでハンセンがバランスを崩し、高谷が追撃の右フック! これがハンセンの顔面を打ち抜いて、ハンセンがダウン! 高谷がパンチを落としたところでレフェリーが試合をストップ! 高谷がその拳でハンセンを完全にKOした。試合後、高谷は「大晦日、下手な試合をしたけど、俺とDREAMの看板を取り戻すんで、よろしくお願いします」とファンにメッセージを送った。
▼第5試合 DREAMフェザー級ワンマッチ 5分3R
○山本“KID”徳郁(KRAZY BEE)
TKO 1R1分41秒 ※レフェリーストップ
●キコ・ロペス(アメリカ/チームクエスト)
膝の怪我から復帰後、まだ勝ち星がないKID。今年に入ってからは沖縄で練習を積み、平仲ボクシングジムで初めて本格的にボクシングのトレーニングに着手した。
対戦相手のロペスはK-1MAXでHIROYAと対戦しているストライカーで、KIDは「ガンガン来る選手だから試合が楽しみ」と激しい試合を予想している。KIDはケージで復活の勝利を手にすることが出来るか?
1R、サウスポーでシューズ着用のKIDにロペスはいきなり右ハイキックを蹴る。KIDは前傾姿勢の構えで前進、強烈なインローを蹴る。このインローがロペスの下腹部に入るが、すぐに試合は再開される。ジャブ、左フックを見せるロペス。KIDはジャブから左ボディストレートを突き刺す。ロペスは右ハイキック、そして距離が詰まると右フックを当てる。パンチで前に出て行くロペスだが、そこにKIDの右のショートフックがクリーンヒット!
倒れこむロペスにKIDがパウンドを連打したところでレフェリーが試合を止めた。
完全復活と言ってもいい見事なKO勝利で復活の狼煙をあげたKID。KIDは「久々のみんなの…(声援を送るファンを指差して)それ聞きたかった。ああ良かった。ぐっすり寝れるわ」とだけ言い残し、ケージを後にした。
・第1〜第4試合の結果はこちら
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