ZST事務局 「BATTLE HAZARD 04」 2010年7月3日(土)東京・新宿FACE
開場17:30 開始18:00
▼メインイベント(第8試合) 渋谷修身引退ラストマッチ RXルール 無差別級シングルマッチ
○佐藤光留(パンクラスMISSION) 一本 2分22秒 ※ストレートアームバー ●渋谷修身(フリー/第2代ZSTウェルター級王者) 渋谷が約15年間の現役生活のピリオドとなる引退ラストマッチのリングに上がった。渋谷の最後の相手に名乗りを挙げたのはパンクラス時代の後輩にあたる佐藤。
対戦カード発表会見で佐藤は渋谷の尊敬の言葉を述べつつも、「僕は試合である以上、反対コーナーに立っている人間が誰であれ、ぶっ潰すつもりで試合をします」と殺気に満ちたコメントを残していたが、渋谷も「自分は負けてやめるつもりはないですし、勝つことしか考えてないです」と静かに意気込みを語っている。 パンクラスでデビューした渋谷のラストマッチということで、ルールは掌底&レガース着用でダウンとロープエスケープが認められた旧リングスルール(RXルール)。
元パンクラスのリングアナである宮田充氏が特別にリングアナを務め、パンクラスで渋谷と同期入門の千葉(梅木)良則がレフェリーとして試合を裁く。 試合はサウスポーの渋谷が左ミドルを蹴って前進。佐藤がタックルに入ると、渋谷はフロントチョークの態勢でグラウンドに引き込む。アームロックを狙いつつ立ち上がった渋谷に対して、佐藤はバックに回りこんでテイクダウン。
渋谷が正対してポジションを整えようとすると、佐藤は足関節を仕掛ける。ここから渋谷が佐藤のバックを取るが、佐藤は回転するようにして自分がサイドポジションになって渋谷を押さえ込む。
そして佐藤は渋谷の左腕を両足に挟んでストレートアームバー! 渋谷の足がロープに近かったものの、アームバーがガッチリと入ったため、渋谷がタップ! 試合前の言葉通り、渋谷のラストマッチは激しい試合となり、佐藤が一本勝ちするという結果に終わった。 試合後の引退セレモニーでは前田日明、鈴木みのる、伊藤崇文らを始めとするパンクラスの選手たち、そして関係各位が花束や記念品を贈呈。
10カウントゴングの後、渋谷は「中学生の時にプロレスラーになりたい、強くなりたいという夢を持って、この世界に入りました。そして15年間戦い続けてきましたが、自分のような立場の人間が口にしてはいけないのかもしれませんが、限界を感じました。
今までたくさんの声援をいただきました。たくさんの試練と指導のもとでこのリングに上がってきました。そしてたくさんの選手と戦いました。少しでも自分に関わった全ての人に感謝の気持ちを持って引退します」と挨拶。 「これからは自分が戦ってきた気持ちを忘れることなく、一生懸命に生きていきます。そしてZST、格闘技界が発展・繁栄することを祈って、影ながら支えていくことを約束して、最後の挨拶とさせていただきたいと思います」と話し、今後も選手の指導者としての活動を続け、格闘技に携わっていくことを言葉に残した。
▼セミファイナル(第7試合)ZST VTルール ライトヘビー級シングルマッチ
○鈴木信達(武心塾) KO 1R2分16秒 ※ヒザ蹴り ●ジョン・オジン(韓国/CMA/TEAM MAXジム) ここまで総合無敗の空手家・鈴木がパウンドありのVTルールに挑戦! 韓国の新鋭オジンを迎え撃った。鈴木のセコンドには共にトレーニングを積むUFCで活躍中の五味隆典の姿も見える。 1R、いきなりオジンが大振りのパンチからパワフルなタックル! そのまま鈴木からテイクダウンを奪うが、鈴木はすぐに体を起こして立ち上がる。それでも構わずタックルに入り、鈴木を持ち上げるようにしてテイクダウンするオジン。しかし押さえ込みが甘いため、鈴木は立ち上がって得意のスタンドの展開に持ち込む。 ここから鈴木はオジンのボディに左のヒザ蹴り、そして三日月蹴り! これがオジンのボディに突き刺さり、オジンの動きが止まる。下がるオジンを追いかける鈴木は再び三日月蹴りをオジンのボディに突き刺す。コーナーを背負ってガードを固めるオジンに鈴木は左ボディ、左のヒザ蹴りを連打! 最後は首相撲からのヒザ蹴りでオジンからKO勝利をもぎ取った。 試合後、マイクを握った鈴木は「所選手がZSTからDREAMへ、金原選手がZSTからSRCへ出場しました。自分も今回が10戦目で結果を出しました。だから私も一言だけ言わせてください。15年間、戦い続けてきて、特に目標もなくやってきました。そして戦う理由も意味も見つかりません」と意味深なコメント。
煽りVTRではビッグイベント・大舞台への出場を示唆していた鈴木だっただけに、そういったアピールになるかと思いきや…「だから岡田監督! 4年後のワールドカップ! サムライブルーは俺に任せてください!」とワールドカップネタで締めくくり、場内から大爆笑を誘った。 しかしインタビュースペースでは「(大舞台に)出たいという気持ちはあります。引退する時というのは自分に限界を感じたり、周りに必要とされなくなった時だと思うのですが、それがまだ続く限りは選手としてやれると思うんですね。自分の場合はその先に大舞台という目標があります」と鈴木。今後の動向に注目が集まる。
▼第6試合 ZST VTルール 62kg未満契約 シングルマッチ
△藤原敬典(秋本道場JUNGLE JUNCTION/初代ZSTバンタム級王者) 時間切れドロー △和田竜光(吉田道場) 昨年10月にDREAM参戦を果たしたものの、宮下トモヤに判定負けを喫している藤原。DREAM再出撃を目標とし、今回は62kgまで体重を上げて、DEEPで活躍する和田との一戦に挑んだ。 1R、ジャブを突いて距離を取る藤原だったが、そこに和田が右フックのカウンター! さらに右アッパー、左ハイキックと一気に打撃で畳み掛ける。
何とか態勢を立て直した藤原は構えを細かくスイッチしながらパンチで前に出て行くが、和田は鋭いジャブを突き、さらに右フックのカウンターを狙っていく。
そして和田の右フックが藤原の顔面を打ち抜き、藤原が尻餅! 和田は一気にパウンドで襲い掛かるが、藤原は懸命に足を利かせて1R終了のゴングを聞く。 2R、ここも和田はジャブを突いて、そこから顔面とボディにパンチを打ち分ける。藤原は距離が詰まると首相撲からヒザ蹴り。和田が右ミドルを蹴ったタイミングで、藤原が右ストレート。
そのまま藤原が前に出てグラウンドで上を取る。ここから藤原はコツコツとパンチと鉄槌を落とす。ブレイク後、藤原は細かいパンチから右フック、左ボディ。
和田も左ボディに右フックを返す。藤原が再び首相撲からのヒザ蹴りで攻めると、和田はその腕をキャッチして飛びつき腕十字!
最後は藤原がインサイドガードで上になったところで試合終了。1Rにピンチを迎えた藤原が何とか盛り返し、時間切れドローという結果に終わっている。
▼第5試合 ZST VTルール ライト級シングルマッチ
○山田哲也(しんわトータルコンバット) 一本 1R2分26秒 ※チョークスリーパー ●山本勇気(パラエストラ千葉) “スーパー高校生”としてプロデビューし、昨年は戦極(SRC)のリングにも上がった山田。しかし結果を出すことが出来ず、不調にあえいでいる。今回は復活をかけて沖縄でボクシングのトレーニングを積み、山本との一戦に挑んだ。
1R、サウスポーの山田がいきなり左ハイキック! 山本が組み付いてテイクダウンを奪うものの、山本はそのまま立ち上がってスタンドを要求する。
再開後、山田はパンチから距離を詰めて山本をテイクダウン。ハーフガードでじっくりと押さえ込みつつ、起き上がろうとする山本の体を潰してマウント、そしてバックへ! そのまますぐに山本の首に手を回し、チョークスリーパーを極めた。
★第4試合から第1試合はこちら
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