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【ライズ】日本人初の快挙!板橋寛がアヌワットからダウンを奪って勝つ

2010/10/03


KGS
「RISE 71」

2010年10月3日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30

▼メインイベント(第11試合) SUPER FIGHT -60.0kg契約 3分3R延長1R
○板橋 寛(スクランブル渋谷/第2代RISEスーパーフェザー級王者)
延長R 判定3−0 ※三者とも10−9
●アヌワット・ゲーオサムリット(ゲーオサムリット/WPMFフェザー級&WMCライト級王者・元ムエタイ10冠王)
※本戦は28−28、29−28、28−28

“鋼鉄の拳”アヌワットは強打を武器にWBCムエタイ世界&ラジャダムナン&ルンピニー王座など数々のタイトルを獲得し、合計ムエタイ10冠王。2004年と2005年にはタイ国スポーツ協会選出のムエタイMVP選手に輝いており、これまで日本での試合は5試合全てKO勝利。

 その怪物を迎え撃つのは現RISEスーパーライト級チャンピオンの板橋。4月の“60kg級日本最強決定戦”山本真弘戦では延長戦の末に涙を呑んだが、7月のカノンスック・ウィラサクレック戦ではダウンを奪っての完全勝利を収めた。板橋はかねてからアヌワットとの対戦に興味を示しており、今回の決定も本人たっての希望で実現となった。

 7月に日菜太がアルトゥール・キシェンコをKOしたRISE後楽園ホール大会で、またしても大番狂わせの奇跡が起きるのか? RISEファイターVS世界の強豪、第2ラウンドのゴングが鳴る!

 1R、サウスポーの板橋は右へ回り込みながら右ジャブを多用、右ジャブを止めずに右ローを蹴っていく。アヌワットがパンチを出す度に板橋がガードしていてもその重さが伝わり、観客席はどよめく。何度か打ち合いになるが、板橋はもらってもすぐに左ストレートを返す。しかし、一発のインパクトがアヌワットはけた違いだ。

 2R、板橋は右ジャブでアヌワットの右ストレートを誘い、そこへ左のパンチを合わせていく。その打ち合いが何度も繰り返され、場内からはスリリングな展開に悲鳴にも似た歓声が沸きあがる。アヌワットのフックをもらっても退かない板橋は右ロー、右ジャブからの左ストレート。クロスファイトでパンチが交錯し、アヌワットの強打が板橋を捉えるも、板橋も左ストレートを当て返していく。アヌワットは強烈な左ボディを狙い打ち。

 3R、打ち合いが何度も繰り広げられ、アヌワットに殴られても相打ち、またはすぐに殴り返す板橋。左フック、左ストレートでアヌワットの強打の右ストレートと左ボディに応戦していく。

  手数の多さで押していくのは板橋で、ロープを背負ったアヌワットへ板橋が勝負をかけたパンチのラッシュ! 左ストレートが2発ヒットし、アヌワットのアゴを跳ね上げる! さらにラッシュを続ける板橋はアヌワットをロープへ釘付けにし、連打、連打でついにスタンディングダウンを奪う!

 大歓声に包まれる場内! 板橋はさらに打ち合いを挑んでいくが、残り時間は僅か20秒。試合終了のゴングが鳴り、判定は……ドロー! 1と2Rをアヌワットが取っていたのだ。勝負は延長戦へもつれ込む。

 延長戦に入っても板橋は作戦を変えず、右ジャブを突いていき、アヌワットの右のパンチに左のパンチを返していく。スタミナ切れのアヌワットは右インローとテンカオ。

  序盤から中盤にかけては静かな展開となったが、ラスト1分で板橋が再び左ストレート、左フックでラッシュをかけてアヌワットをコーナーやロープ際に追い詰める。そして、板橋の左ハイキックがクリーンヒット! アヌワットはすぐに打ち返してきたが、手数の差は明らかで、ついに板橋に凱歌があがった。

 日本人としてアヌワットに初勝利、日菜太に続いて大番狂わせを起こした板橋は「僕の夢は世界一になることです。これからも応援をお願いします」と控えめなマイクアピール。試合後のインタビューでは「60kgか61kgで誰もが認める世界一強い選手とやりたい。ショータイムにも興味があります」と、次なる目標を語った。




▼セミファイナル(第10試合) 初代RISEライト級(-63.0kg)王者決定戦 準決勝 3分3R延長1R
○吉本光志(ヌンサヤーム/初代RISEスーパーライト級王者)
判定2−0 ※29−28、29−29、29−28
●渡辺理想(極真会館/同級3位)
※吉本が決勝戦へ進出。

 K-1ライト級で定着しつつある63kg級(RISEライト級)の初代王者決定戦が今大会より開催される。4人トーナメントで今大会の勝者が、12月19日(日)東京・ディファ有明大会で初代王座を争う。

 準決勝第2試合は、スーパーライト級に続いての2階級制覇を狙うベテランの吉本と、5月のK-1ライト級に参戦した極真・渡辺が対戦。乱戦に強い吉本か、蹴りの渡辺か?

 1R、お互いに右・左と構えをスイッチし、渡辺はパンチを小刻みに打っていたが、右ミドルを突然連発! この蹴りで吉本はガードを固めて動きが止まる!

  チャンスと見た渡辺は右後ろ蹴り、パンチ、ハイキックと一気に攻めるが、吉本も左ミドルとジャブ、それにテンカオで難を逃れる。渡辺は吉本の攻撃に対し、接近戦での回り込みで巧みにかわしていった。

 2R、吉本が勝負に出た。渡辺のブロックの隙間を縫うようなストレートを連続ヒットさせ、右ローを混ぜながらストレートとアッパーを突いていく。ガードを固める渡辺だが、吉本はガードが空いている部分を次から次へと狙っていき、渡辺がグラつく!

  渡辺は左ミドル、左ハイキックを連発して吉本のパンチに対抗するが、吉本は一歩も退かずにパンチを当て続ける。吉本はパンチに加えてテンカオ、左ミドルで押していく。

 3R、吉本が圧倒的な手数で攻めていく。ブロックする渡辺の裏をかくようにストレート、アッパー、フックを当てていき、渡辺は止まらない連打にさらされてブロックしたまま身体を丸めてしまう!

  逆転のハイキックを狙った渡辺だが吉本は倒れず、吉本が連打とテンカオで息をもつかせぬラッシュ!

  極真空手のお株を奪うような手数の多さと乱戦での強さを見せ付け、吉本が判定で勝利した。アツい試合に場内からは大きな拍手が沸き起こった。

 吉本は「自分は試合の日が一番大事だと思っています。そんな大事な日に来てくれてありがとうございます。次の試合も命を懸けてお客様にいい試合を見せます!」と、声援にアツいマイクアピールで応えた。

▼第9試合(裕樹VS巨輝)、第8試合(小宮山工介VSポンシン・ギャッチャンシン)から第1試合の結果はこちら

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