▲師匠の加藤会長(左)も巻いていたWPMF世界王座のベルトを奪取した梅野
M-1MC
「M-1ムエタイチャレンジ RAORAK MUAY FAINAL」
2011年11月13日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼メインイベント WPMF世界スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/WPMF日本スーパーバンタム級王者、M-1フェザー級王者、ルンピニースタジアム認定フェザー級9位/挑戦者)
TKO 1R2分39秒 ※右ヒジ打ち
●デッカモン・ヒマライジム(タイ/ヒマライジム/元プロムエタイ協会王者/王者)
※梅野が新王座に就く。
9月にムエタイMVP&現役ランカーをKOする快挙を成し遂げた梅野が、今度はWPMF世界タイトルに挑戦! 今回は一階級上げて、WPMF世界スーパーフェザー級王者デッカモンと対戦する。
デッカモンは昨年11月、タイを主戦場にする日本人キックボクサーのナカムラ・オーピリヤピンヨー(中村敏射)と王座決定戦を争い、判定勝ちで世界王座に就いた選手。
WPMF世界タイトルは、かつて梅野の師匠・加藤督朗PHOENIX会長が保持していた(ミドル級)タイトルであり、梅野が以前から獲りたいと狙っていたタイトルでもある。梅野のムエタイ連続撃破なるか? 注目の一戦となった。
1R、左右ローを打ちわける梅野に、デッカモンは左ハイを返す。しかし、梅野はデッカモンの左ハイをスウェーでかわす。直後にデッカモンは首相撲。ジリジリと圧力をかける梅野はデッカモンをロープに詰めてパンチと左右ローをバンバン打ち続けていく。ウティデート戦を彷彿させるかのような展開となった。
防戦一方のデッカモンが首相撲を仕掛けたところに梅野の右ヒジ! 大の字にバッタリと倒れるデッカモン。ピクリとも動かず、倒れた直後にレフェリーがストップ! 9月のウティデート戦と全く同じ右ヒジでアゴを打ち抜き完全KO!
梅野がノーダメージと言っていい内容で完勝し、WPMF王座を獲得した。これでラジャダムナンスタジアムのランカー、ルンピニースタジアムのランカー、そしてWPMF世界王者とタイ人を相手に3連続KO勝ちをマーク。
リング上で記念撮影をしている最中に、12月22日に対戦が決定している森井洋介(藤原)がリングに上がり、マイクを手にするも、梅野は記念撮影に応じていたため森井を完全にスルー。記念撮影が終わっても、森井を無視する梅野。森井はこれを不満に感じて梅野に詰め寄る。
森井の挑発に梅野が歓喜の表情から一転、激怒し、自らベルトを外して森井に食ってかかろうとするも、梅野の師匠である加藤督朗会長が割って入って荒ぶる場を鎮めた。リングを下りた森井に「下で待ってろ!」と睨みを効かせてブチ切れた梅野。一触即発状態となり、これを見かねたM-1MC山本智代表が「その続きは来月リングでやりなさい!」と一喝し、その場を収めた。
▲塚原(左)の左フックが炸裂!カノンスック(右)をマットに沈めた
▼セミファイナル WPMF世界ライト級タイトルマッチ 3分5R
○塚原光斗(クロスポイント古河/WPMF日本同級王者/挑戦者・同級7位)
KO 4R2分26秒 ※左フック
●カノンスック・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/M-1同級王者/王者)
※塚原が新王座に就く。カノンスックは2度目の防衛に失敗。
9月のM-1でセルジオ・ヴィールセンとのビッグマッチが決定していながら、計量オーバーで失格という失態を演じてしまったカノンスックは、WPMF世界ライト級タイトルを懸けて同日本王者の塚原と対戦する。塚原はカノンスック同様に一発の技に破壊力があり、KO決着が期待される。
1R、塚原が右ミドルで先手を打つと、カノンスックは左前蹴りを返す。塚原はすかさず右ミドル。さらに塚原は左ロー、右ミドルとつなげるが、カノンスックは塚原の右ミドルをキャッチし、左足を払ってコカす。
立ち上がった塚原は右ストレートを打つが、カノンスックはこれにカウンターで右フックを打ち、塚原にジャンピング左ヒジ! 塚原は右ヒザを返す。すかさずカノンスックは左ハイを打つが、塚原はこれをガード。塚原が右ミドルを打ってすぐにカノンスックが左ローを返す。
2R、カノンスックの左ミドルにうまくジャブを合わせた塚原。カノンスックはすぐに左フック、左ストレートを返す。
何とか直撃を避けた塚原は、距離をつめて首相撲からヒザ! このヒザがカノンスックのボディに突き刺さる! 左ロー、左ストレートを返すカノンスックだが、塚原は右ボディストレートを打ち、カノンスックのボディに突き刺していく。さらに右ストレートで追撃する塚原に、カノンスックは右ストレートに合わせて左ヒジ! 左ハイ、左ストレートで反撃していく。
3R開始早々、互いの右ストレートが交錯するが、いったん距離を取る両者。カノンスックが強烈な左ローを打ち、快音が場内に鳴り響く。それでも塚原は踏み込んで左縦ヒジをカノンスックのアゴに打ち込む。カノンスックの顔がのけぞるが、すぐに左ミドルを返す。続けざまに左ハイを打ち、塚原からダウンを奪う。
立て直そうと、塚原はジャブで牽制。これに左ローと左ミドルを打っていくカノンスックは、そこから左ストレートを打ち、塚原のアゴをとらえる。
さらに強烈な左ミドルを打ち込むカノンスックは、左ストレートを追撃。ガードした塚原は、カノンスックをコーナーに追い詰めて飛びヒザ! 首相撲からヒザへつないでいく。終盤には塚原のヒザがカノンスックのボディをとらえる場面が目立ち、これが効いたのか、カノンスックの動きが鈍くなっていく。
4Rが開始してすぐにカノンスックをコーナーに追い詰めた塚原は、ジャンピングストレートを打ち込むが、カノンスックはこれをガードし、コーナーからうまく逃れた。距離を取るカノンスックは左ミドル、左ストレートを打っていく。塚原は再びカノンスックをコーナーに詰めてパンチの連打! ロープ際に逃れたカノンスックは左ストレートを打つが塚原はこれに右ヒザを合わせてカノンスックのボディに深く突き刺す。
中盤になると、互いにパンチの打ち合い。場内は一気にヒートアップ! パンチの打ち合いの中で、カノンスックが左ヒジ、左ストレートを打ち込み、塚原の顔面をとらえる。激しい打ち合いが続く中、カノンスックが左ストレートを打ったところに、塚原が放った左フックがカノンスックのアゴをとらえてダウンを奪う! そしてカウントの途中でレフェリーがストップ! 劇的な逆転KO勝利に、塚原は喜びを爆発させる! 6月に獲得したWPMF日本王座に続き、ワンチャンスで世界王座を獲得した。
★第10試合(闘魔vs伊東拓馬)、第9試合(センチャイvs大石駿介)の試合結果はこちら
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