3月25日(土)東京・後楽園ホールで開催されるシュートボクシング協会主催『NEO ΟΡΘΡΟΖ Series.2nd』に出場する、宍戸大樹・土井広之・緒形健一のシーザージム三銃士がそれぞれ直前コメントを発表した。
宍戸はK-1 WORLD MAX常連の“ブラジルの子連れ狼”マルフィオ・カノレッティと、土井は韓国のキム・バン・スーと、緒形は同じく韓国のキム・ヨンジョンと対戦する。
宍戸大樹
針の穴を通すような一転集中の攻撃で倒す!
アンディ・サワーが勝った相手に負けられない
――今回も宍戸選手はメイン登場。相手はマルフィオ・カノレッティ選手です。
「もう、やるだけのことはやってますし、結構落ち着いてますね」
――イム・チビン戦などもそうですが、カノレッティ選手はK-1
MAXの常連で、何かと比較対象になる試合ですよね。
「前回がああいう試合だったのにメインに使っていただいたということで、まずはその期待に応えたいですね。それと、カノレッティ選手に関してはK-1云々じゃなく、アンディが勝っている相手、でもKOは逃した相手という意味で凄く意識してるんですよ」
――本人いわく、今までKOされたこともダウンを喫したこともない、と。
「そういう選手を倒して勝てるかどうか。それが今回のテーマになると思います。自分はまだ線が細いっていわれるんですけど、カノレッティ選手をKOすれば、70kgでの闘い、ひいては『S-cup』に向けての自信になると思うんで。そういう意味でも今回は大事な試合になると思います」
――ズバリ、KOするパターンは見えてますか。
「一点集中の攻撃、針の穴を通すような攻めでいきたいと思ってます。他にも攻め方はあるんでしょうけど、僕のスタイルだったらそれがベストかなと。小さい穴でも細かく突いていって、打ち崩すというか。一発で倒すのはなかなか難しいと思うので。そういう無謀な夢はもう見ないことにしました(笑)」
――無謀な夢(笑)。
「自分のスタイルをしっかりと自覚して、それを突き詰めていきたいなと」
――カノレッティ選手は土井選手、大野選手にも勝ってますし、かなりハードルとしては高いですよね。
「しかもデカイですしね。でも、そういうデカイ選手を倒していかないと、今後につながらないですから。自分より大きい選手とやると判定になってしまうと思われたくないんですよね。『そういう選手でも宍戸は倒せる』とお客さんに思ってほしいですし、それでこそエースだと思うんで。それに、アンディが勝った相手に負けてたら、『S-cup』はどうなるんだって話ですよね」
――「宍戸はもともとスーパーライト級なのに頑張ってる」とかじゃなく、純粋に70kgの選手、『S-cup』に出る資格のある強豪として認められるかどうかがカノレッティ戦にかかっている、と。
「はい。いまだにそういう声はありますし、自分でもそれを言い訳にしてしまうんですよね。でも、相手がデカイっていうのは覚悟の上でこの階級に飛び込んでるわけですから」
――となると、まさにこの一戦はエースとして、そして『S-cup』に向けての正念場ですね。
「はい。このハードルを乗り越えられたら、自分は選手としてもう一段高いステージに行けると思ってます」
土井広之
前の試合が終わってから1日しか休まず練習した
今回は韓国をキラー・ローならぬイチ・ローで倒す
――最近、調子がいいんじゃないですか。
「やっとね、戻ってきたかなって感じですよ」
――で、今回は2月に続いての連戦となるわけですが。
「前の試合が終わってから1日しか休んでないんですよ。調子はいいわ体重は落ちるわで。やっぱり前回の試合で、会長に“若いヤツらにはまだまだ任せてらんない。オレたちが引っ張っていきます”って宣言しちゃいましたからね。まぁ自分らが頑張ってると、ジムも全体が活気づくんで、そこもいいかなと」
――あのマイクには、会長も感動したっていってましたよ。
「最後、噛んじゃったんですけどね(笑)。調子が悪い時って、ああいう気持ちを忘れてたんですよね。“宍戸も出てきたし、もういいか”みたいな。でも“まだまだオレが”って思えるようになった時に、やっぱり練習にも身が入るし、調子もよくなるんですよね」
――で、絶好調で迎える今回の試合は韓国のキム・パン・スー選手。土井選手は韓国の選手とは……?
「二回目ですね。でも最近、韓国の選手ってレベルが上がってますよね」
――そうですね。タイ人のトレーナーがいるジムも多いらしいですし。
「あ〜、じゃあ怖くない。所詮ね、タイ人の真似でしょ。かぶれてる選手って一番やりやすいんですよ。逆にテコンドーだったり、自分たちの色を出してくる選手の方がやりにくいんですよ。日本人でもそうじゃないですか。ムエタイかぶれの選手って、本当のトップまではいけてないでしょ。結局、自己満足なんですよ」
――相手は『KOREA MAX』でサワー選手と判定までいってるんですけど、ビデオは見ました?
「ビデオは届いたんですけど、画像がめっちゃくちゃ悪いんですよ。しかも動きがすんごい速くて驚いたんですけど、それは倍速で再生してました(笑)」
――結局、なんの参考にもしてないと(笑)。
「アンディに善戦したっていっても、3Rなら我慢できますからねぇ、必死にやれば。オレだってアンディとやった時、倒されたのは4Rですから」
――そんなこと自慢してどうすんですか(笑)。
「もうね、ここんとこずっとWBC見てたんで、韓国には絶対に負けらんないなと。それこそ、負けたら“人生で最大の屈辱”だと。今回はね、“キラーロー”ならぬ“イチ・ロー”で倒しますよ(笑)」
――新技開発ですか(笑)。
「WBCでは韓国に1勝2敗ですからね。負け越してる分は僕が取り返しますよ。“向こう30年、シュートボクシングには触れないな”ってくらいの勝ち方しますから」
――そして、その先には世界一があると。となるとやはり『S-cup』ですよね。今回の『S-cup』は日本代表争いが激しいですけど、土井選手もその流れに参戦してるとみていいわけですよね。
「まあ、そこはね、一戦一戦結果を出していけば、自然とそうなるんじゃないかなと」
――口で言うよりも結果で見せると。
「あんまり先のことを言いすぎても足元すくわれますからね。そういうパターンが多いんですよ、僕は。昔、卓球やったり空手やったりしてる時もそうで、“今回は優勝できる”って言ってた時に限って一回戦で負けたりするんですよ。それでいっつもオヤジに怒られてたんで(笑)。今回は静かにね、結果を出しつつチャンスを待とうかなと」
緒形健一
今回のテーマは本来の自分の闘い方をすること
2試合分の気持ちを込めて相手に叩きつけます
――前回の大会は、かなり残念な結果……というか試合直前に相手が倒れて試合そのものがなくなるというアクシデントがありました。フラストレーションは相当たまってるんじゃないかなと思うんですが。
「そうですね……あの時はもう、放心状態になりました(苦笑)。タイトルマッチが3日前に流れたことはあったんですけど、当日、計量が終わってからっていうのは……。次の日も“あれ、いつ試合だっけ?”って、そんな感じなんですよ。気持ちの整理がうまくつかなかった」
――本当にビックリしましたね。
「計量の朝、寒かったのもあって300グラム落ちなかったんですよ。それで必死で動いてたら相手が出てきて、こっちを睨んでプレッシャーかけてくるんですよ。それで“この野郎!”って思ってたら……」
――試合がなくなっちゃったんですからねぇ。あれから1カ月ほどの間、どんな感じで過ごしてきたんですか?
「前回、試合がなかったことで、調整時間が長く取れたと考えるようにしました。試合のためのコンディションはできてるんで、あとは気持ちをうまく切り替えて、試合にぶつけようっていう。それだけです」
――今回の対戦相手は韓国のキム・ヨンジョン選手に決まりました。またしても未知数の相手ではあるんですが、全体的な印象として最近の韓国のキックボクサーはレベルが上がってますよね。
「キックに限らず、格闘技が盛り上がってるみたいですからね。打たれ強い選手が多いし、ガンガンくる選手も多いんで、気持ちを引き締めていかないとなって思ってます」
――そういう相手を迎えて、今回の緒形さんのテーマは?
「前回と一緒なんですけど……というかまぁ、前回は試合がなかったんで(笑)。今の自分のテーマは、本来の自分の闘い方をするっていうことですね。若い頃みたいに1Rからガンガン…といっても単にガムシャラにいくんじゃなく、冷静に倒しにいきます。それを前回やろうとしてたのに流れちゃったんで(笑)。今回やります」
――スキあらば倒しにいくというのが、緒形さん本来のスタイルであると。
「最近は冷静になりすぎてた部分があったんですよね。それはダメだなって。自分の闘争心に、早めにスイッチを入れないと。今まではスイッチが入るのを待ってしまってたんですよ。でもこれからは待つんじゃなくて、自分からスイッチを入れて、仕掛けていこうと」
――前回のことも含めて、会長からは何か言われましたか?
「“腐らずにプラスに考えろ”っていうことを。会長も同じような経験があるらしいんですよ。海外に行って、当日試合がなくなったって。“これも勉強だと思って、プラスに考えるしかないよな”って言われましたね」
――じゃあ今回は、前回の分も含めて鬱憤を晴らすというか。
「そうですね。2試合分の気持ちを込めて、相手に叩き付けます」
シュートボクシング協会
「NEO ΟΡΘΡΟΖ Series2nd」
2006年3月25日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30
<全対戦カード>
▼メインイベント 70kg契約 エキスパートクラスルール3分5R
宍戸大樹(シーザー/SB日本ウェルター級王者)
VS
マルフィオ・カノレッティ(シッチ・マスター・ロニー/K-1WORLDMAX2002ブラジル優勝)
▼セミファイナル 70kg契約 エキスパートクラスルール3分5R
土井広之(シーザー/前SB世界ウェルター級王者)
VS
キム・パン・スー(韓国/ソウルジョンムジム)
▼第8試合 70kg契約 エキスパートルール3分5R
緒形健一(シーザー/SB日本スーパーウェルター級王者)
VS
キム・ヨンジョン(チョンアン・チョンムジム)
▼第7試合 60kg契約 エキスパートクラスルール3分5R
及川知浩(龍生塾/SB日本スーパーフェザー級王者)
VS
竹村 健二(名古屋JKF)
▼第6試合 59kg契約 エキスパートクラス特別ルール3分3R
石川剛司(シーザー)
VS
梅下湧暉(湘南))
▼第5試合 68kg契約 エキスパートクラス特別ルール3分3R
金井健治(ライトニングジム)
VS
ファピカート・クロスフェニックス(クロスフェニックス)
▼第4試合 55kg契約 フレッシュマンクラスルール3分3R
えなりのりゆき(シーザージム)※今井教行より改名
VS
江口光治(チームドラゴン)
▼第3試合 ヘビー級 スターティングクラスルール2分3R
西脇恵一(チームドラゴン)
VS
炭谷直紀(シーザージム)
▼第2試合 58kg契約 スターティングクラスルール2分3R
センカン大和(湘南ジム)
VS
中西卓也(大阪ジム)
▼第1試合 57kg契約 スターティングクラスルール2分3R
岩崎晃久(大村ジム)
VS
中森保貴(シーザー)
<チケット料金>
RS席10,000円 SS席7,000円 S席6,000円
A席5,000円 B席4,000円 ※当日は各500円増し
<チケット販売所>
イープラス=http://eee.eplus.co.jp
CNプレイガイド=http://www.cnplayguide.com
チケットぴあ=0570−02−9999
ローソンチケット=0570−00−0403
フィットネスショップ=03−3265−4646
レッスル渋谷=03−3464−0078
板橋大山アメリカン=03−3962−6443
チャンピオン=03−3221−6237
書泉ブックマート=03−3294−0011
後楽園ホール=03−5800−9999
<お問い合わせ>
シュートボクシング協会=03−3843−1212
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